Busker Buskerの「桜エンディング」が再浮上した理由とは…K-POP界がパニックに陥った

Mnet「SUPER STAR K3」で名前を馳せたBusker Buskerが、2012年3月29日1stアルバム「Busker Busker」をリリースした。このアルバムのタイトル曲だった「桜エンディング」は“春”という時期が重なり、絶頂の人気を博した。派手なプロモーションや積極的な放送出演をしていないにもかかわらず、浮き沈みの激しい音楽配信市場でなんと2週間も1位を独占した。しばらく視野から外れていたBusker Buskerは、そよそよと吹いて来た春風に乗って音楽配信ランキングに再び登場した。原曲の人気に支えられ制作されたリミックス版ではない。全く活動していない楽曲でBusker Buskerは、29日に韓国で放送されたKBS 2TVの音楽番組「ミュージックバンク」で1位候補にまでなった。
◆ここまで来れば音源王、長引くランキング1位
3月20日、音楽配信ランキングに異変が起きた。「桜エンディング」がランクインしたかと思うと、一瞬にして1位に上り詰めた。一時的なランキングの変動だと思った関係者たちは、現在に至るまで1~3位を上下する粘り強い「桜エンディング」の生命力に驚いている。4月1日午前7時30分現在、「桜エンディング」は最大音楽配信サイトのMelOn、Cyworld Musicで1位になっている。この他にもOlleh Musicでは2位、Mnetでは5位を占めた。
このような善戦は、音楽配信サイト関係者に異例的かつ唯一のケースとして挙げられている。MelOn側は「Busker Buskerのケースを受け、このようなケースが以前にもあったかどうか調べてみたが、見当たらなかった。クリスマスキャロルが100位入りして消えるケースはあったが、このようにリメイクされてもいない楽曲が1位になったケースはなかった」と説明した。
楽曲の背景が春であったため「桜エンディング」が人気を得たという分析は、間違ってはいない。しかし、第1四半期K-POP界にこれといったヒット曲が誕生しなかった時期的な要因も無視できない。
Mnetのキム・ギウン局長は「新鮮に感じられる音楽が出ない状況で、時期が適切だった。春の歌で、春に似合い、それに歌詞とタイトルまでもがマッチしている。これでは、毎年音楽配信ランキングにランクインすることも考えられる。しかし、まだ短編的な出来事である。もし来年も繰り返されたら、そのときは音楽史として分析する必要が出てくる」と解釈した。
◆K-POP界はパニック、カムバックを控えたアーティストたち「これほどだとは!」
異例的な出来事にK-POP関係者たちはスポーツ試合を観覧するように「桜エンディング」のランキング変化に神経を尖らせている。しかしカムバックを控えた、或いは3月末「桜エンディング」の上昇ぶりと共に登場したアーティストたちはパニックに陥った。ネットとリアルを総動員したプロモーションでも、「桜エンディング」の踏ん張りに追いつくことができないためだ。3~4日ごとに新曲で塗り替えられる音楽配信市場では、Busker Buskerの影響力がさらに大きく感じられる。あるアイドルグループ事務所の関係者は「K-POPトレンドは予測できないことを証明する適切な例だ。音楽番組で披露するダンスだけで視聴者たちを惹きつける時代は終わったというメッセージ」と分析した。他のK-POP関係者は「桜の花が浮かんだ瞬間、やられたと思った」と激しい反応を見せた。彼は「『桜エンディング』が再びランクインすることは予想していたが、これほどだとは思わなかった」と吐露した。
「正直、自分も春になったら『桜エンディング』が思い浮かんだ」と話したある関係者は「時期も時期だったが、メンバーたちのスター性、音楽性が無視できない。調味料が加えられていないサラダのように、新鮮な印象を与える音楽がイージーリスニングを求めるトレンドと相まった結果だと思う」と分析した。
Busker Buskerの音楽は、新曲をリリースするアーティストたちには影響を与える位置にある。多くのK-POP関係者は、上位圏はBusker Buskerを含めたアーティストたちに譲り、10位圏前後でのランキング争いが更に激しくなった。しかし一部では、暗鬱な短編を超えK-POP産業がどの方向へ向かうべきか示す標識になったとも評価した。
◆画一化されたK-POP界、代案になれるか
カムバックしたアーティストたちは積極的に音楽番組に出演し、自分たちの音楽を知らせることに熱中する。マネージャーたちは放送を一つでも多く掴むために業務外労働をしなければならない状況だ。しかしBusker Buskerは、アルバムだけリリースして姿を見せなかった。口コミだけで音楽ファンの間でブームが起こり、“成功的”と評価された。明らかに普通のアーティストとは違う歩みだった。放送活動もせず1年前の楽曲でランキング1位になること。これは、強いて言えば放送活動にこだわらなくても、複数の要素を備えてさえいれば十分勝算があるという意味にもなる。中小事務所が新人アーティストを育成する際の良き例になる。
もちろんBusker Buskerが「桜エンディング」をリリースした時点では、Mnet「SUPER STAR K3」に出演し、認知度を上げていた状況ではあった。これは、無名または新人アーティストとはまた違うケースとなるが、彼らは世間の関心が集中している中、感覚的でくつろいで楽しめる楽曲をリリースし、本塁打に繋げた。
あるK-POP関係者は、「あえて放送活動にこだわらなくても、時期など複数の要因が重なるなら、あえて音楽放送をしなくても世間から愛されることができると思う。Busker Buskerはユニークなケースではあるが、可能性を見せてくれたことだけは確かだ」と話した。
Busker Buskerの音楽で完璧を魅力として挙げる人はあまりいない。チームの楽曲を作詞・作曲するチャン・ボムジュンは、自らギター演奏をしながら弾けるコードが多くないため、曲の進行が地味になりがちだと話したほどだ。地味だがBusker Buskerの音楽カラーははっきりしており、これが強みとなっている。
Busker Buskerの所属事務所青春ミュージックのキム・ジウン代表は「最高のマーケティングは音楽というマインドで音楽を作った。本人たちが自由に音楽をできる環境が、良いアルバムを作れた要因」と人気を分析した。
キム・ジウン代表は「僕達さえも、音楽配信ランキングに再登場したときは目を疑った。成功の秘訣を挙げることは難しい。ただ、メンバーたちの感性を害せず自由に放置した点が、戦略といえば戦略かも知れない。負担なく作って初めて、聴きやすい曲が出てくると信じている。今後もそうするつもり」と話した。
Busker Buskerは現在2ndアルバムを制作している。
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- イム・ヨンジン
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