カン・イェウォン「『ラブ・クリニック』は性に関する映画…だから恥ずかしいものを作りたくなかった」

女優カン・イェウォンが衝撃的なキャラクターで帰ってきた。19禁発言は基本、時にはいやらしいジェスチャーで笑いを誘う。性器拡大の専門家、泌尿器科医キル・シンソル役を務めた彼女は適切なレベルで面白みを与える。その一方で心ときめくロマンスの主人公になって人々の心をくすぐる。

「ラブ・クリニック」(監督：キム・アロン)は見た目はイケメンで高スペックな男だが、女性の中身には詳しくても肝心の女心は分からない産婦人科医ワン・ソンギと、大胆な性格で女人禁制の分野に挑戦したが、男性の大事な部分を診断しながらも恋愛経験はない泌尿器科医キル・シンソルの恋愛を描いたラブコメ映画。オ・ジホとカン・イェウォンが息を合わせた。

「この映画は性に関して扱っているため、訳もなく非難されるのではないかと心配していました。女性が見て不快に感じたら女優として悲しいことでした。しかし映画を見てみると、私が思っていたロマンスを感じただけでなく、ワクワクしたりジーンと感動したりするシーンもありました。観客たちを泣かせようと意図したわけではなかったのに、そのような部分に驚きました」

実際、性を主題とした作品は、人気を得るか、もしくは観客たちから非難を受ける映画になる可能性が大きい。そのため、激しく悩み、より良い作品を作るために努力した。そのおかげで「ラブ・クリニック」は単純に刺激的な19禁映画ではなく、性的要素が加えられた愉快なラブコメとして誕生することができた。

「(19禁映画と言えば心配されるが)それを挽回する演技を見せるべきだと思いました。映画の至る所に面白くて愉快な要素を入れるため、すごく悩みました。たぶん私のせいで監督が大変だったと思います(笑) その場で思い浮かんだことを話し、聞いてみたりしました」

二人の俳優の相乗効果もプラスになった。オ・ジホは完璧に準備して演技するタイプだ。キム・アロン監督が完璧な俳優だと評価し、カン・イェウォンも彼に対して正確に演技する俳優だと評価した。一方、カン・イェウォンの場合、監督の話を聞くところ、自由に演技して想像を超えた演技を披露する女優だという。動物的な感覚で映画にリアリティーを加えるのだ。カン・イェウォンはアドリブが好きな女優ではないが、今回の映画では様々なシーンやセリフを監督に提案した。このような姿にキム・アロン監督も喜んだという。

「監督が私の意見をたくさん受け入れてくれました。もし不快に思われたらどうしようと不安でした。今回のように監督にたくさん提案したのも初めてです。性に関する映画なので、恥ずかしい映画を作りたくなかったんです。だからさらに頑張りました」

泌尿器科医であるため、女性にとってはタブー視される性的発言を大胆に言ったことに痛快さも感じた。また、劇中の自身の姿に有機的に反応する観客たちの姿を見て、改めて心を通わせる面白さを感じたという。

「私の行動一つ一つに観客たちが反応しているのを感じる時が一番幸せです。(キル・シルソンの行動一つ一つに笑ってくれる観客たちを見ると) 私は運が良かったと思います。再びこのような映画を撮影しようと誘われたら、この時のようにできるだろうかと思ったりして。頭が良いからこれができたんだとは思いません(笑) その時間に集中したからできたのだと思います。今後もこのような感情をたくさん感じたいです」

カン・イェウォンは「ラブ・クリニック」のためたくさん悩み、自身の考えを監督に伝え、それを完璧に映画の中で表現した。そして自身の努力に観客が反応する姿を見て「運が良かった」と話す謙虚な女優だ。このような彼女の夢は実力のある女優になることだ。

「このような運が重なって、それが実力になってほしいです。今後、集中してタイミングをしっかり掴めば、10作品ぐらいは幸運を得ることができるでしょう。10本に出演すれば視野がより広くなるので、その時には実力が少しついたと話せるでしょう」