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最初はソン・ミナさんがオ・ジウンさんということに違和感を覚えました ― コラムニスト チョン・ソクヒからの手紙
SBS「ドラマの帝王」のオ・ジウンさんへSBS「ドラマの帝王」で、劇中ドラマ「京城(キョンソン)の朝」のヒロインとしてキャスティングするため、アンソニー・キム(キム・ミョンミン)が慌てて探したトップスターソン・ミナ(オ・ジウン)の傲慢で冷ややかな表情には慣れているけれど、いくら頭を絞っても誰なのかまったく気が付きませんでした。皆さんも共感すると思います。知っているようで知らない、思い出せそうで思い出せない、気が狂いそうでした。あまりにももどかしくて、結局ドラマのホームページで調べることにしました。まさか!ソン・ミナ、あの冷ややかで傲慢な彼女がJTBCシットコム(シチュエーションコメディ:一話完結で連続放映されるコメディドラマ)「清潭洞(チョンダムドン)に住んでいます」のオ・ジウンだったとは分からなかったのです。昨年の夏まで半年以上毎日のように、それこそ喜怒哀楽を共にしてきた間柄なのに、そんなオ・ジウンさんに気づいてなかったとは。それだけではありません。KBS毎日ドラマ(月~金に放送されるドラマ)「笑ってトンヘ」でも半年以上テレビで会えたので、3年間毎日テレビで会っていたのです。シットコムの時は、彼女に馴染んでいたので、親友の娘が突然出世したかのように不思議で感心しました。「あら、オ・ジウンさん、立派になったわね!」遅い時間に電話もかけられず、あんなに大胆な化粧も似合うんだ、あんなにセクシーな衣装も似合うんだねと真夜中しばらくの間、自問自答していました。最初はソン・ミナさんがオ・ジウンさんだということに違和感を覚えていましたそれだけ変身の幅が大きかったのです。実際に「笑ってトンヘ」で、悲しくても寂しくても常にたくましくて純粋なイ・ボンイ役から「清潭洞に住んでいます」で世間知らずのデンジャンニョ(自分の力ではなく、男に頼って生きていこうとする見栄っ張りな女性のこと)オ・ジウンとして変身したときも驚きました。最初は上手くできるかなと心配しました。家族のための献身と犠牲が人生のモットーであるイ・ボンイ役と、清潭洞(チョンダムドン)が象徴している富に対する欲望がいっぱいのオ・ジウンのギャップがあまりにも大きかったからです。イ・ボンイ役の時は、あまりにもトンヘ(チ・チャンウク)が注目を浴びていたので、ヒロインだったにも関わらず、あまり活躍できませんでした。ただひたすら優しいだけの役割がいつも変わりないように、かえって対立構図の悪女役だったユン・セワ(パク・ジョンア)がより話題になっていました。けれど、そんなに優しくてしっかり者だったイ・ボンイ役をオ・ジウンが演じたら、図々しく厚かましい人を見事に演じることができました。正直、ドラマの序盤ではブランド品とお金持ちの男が好きなところが気に入らなくて嫌になっていました。頭も悪いのに、ずる賢い部分まで本当に嫌でした。けれど、時間が経つにつれ、人々はオ・ジウンのことを好きになるしかなかったのです。シットコムの中の人物たちはもちろん、ドラマを見守っている視聴者たちも。そんな破天荒な方が今回は小悪魔的な魅力を発揮し、なんとトップスターになったのです。それだけではなく、企画会社の社長まで好き勝手にする人になっていたので、驚くしかありませんでした。けれど問題は、ソン・ミナがオ・ジウンさんだったことを知ってから、その当日だけはその役に集中することができなかったのです。それは「清潭洞に住んでいます」でオ・ジウンが想像したシーンに思えたからです。シットコムでよくこんなエピソードがありますよね。けれど、副作用というか、そんな症状は一日で消えたので、心配しないでください。ソン・ミナは結構面白い人物でした。もちろん、イ・ゴウン(チョン・リョウォン)脚本家に対して傲慢な態度を取るのは気に入らないけれど、今も自分のことを愛しているのかと問いかけた時、アンソニー・キムが「『京城の朝』のヒロインになってくれたら」と答えたら、その一言に運命のサイコロを投げる勝負根性を見せてくれました。昔の恋人を助けるために大胆に5億ウォン(約3800万円)の大金を投資する勇気、本物のトップスターですね。「京城の朝」よりオ・ジウンさんの成長が気になります毎日、事件や事故に巻き込まれ、厳しい道へ進んでいるドラマ「京城の朝」は、果たして視聴者の前に実体を表わすことができるのか、それはあまり気になりません。物語の展開にあって、アンソニー・キムが様々な迂余曲折を経験したにも関わらず、自分の将来を邪魔する帝国会長(パク・グンヒョン)の群に勝利することは火を見るよりも明らかなことだからです。今、気になっていることは、アンソニー・キムとよりを戻したいと願っている女優ソン・ミナの将来、そして、役者オ・ジウンさんの成長です。ソン・ミナ役でオ・ジウンさんがどれだけ進化するか、見守る楽しみがありそうですね。今までの毎日ドラマとシットコム、そして時代劇を通じてたくさんのベテラン俳優との共演や速度の調節、そして視線の演技をしっかり学べたと思います。今回は、相手役の実力派俳優から一手を習うチャンスを得ることができましたね。ありふれた物語だけれど、初心を忘れず、スポンジのようにたくさんのことを吸収できることを願っていますが、ソン・ミナの傲慢で見栄っ張りなところは絶対に習わないでほしいです。チョン・ソクヒ(コラムニスト)より

【ドラマレビュー】「会いたい」正統派ロマンスの枠を超えた新鮮な実験
推理、サスペンス、家族愛まで盛り込んだロマンスドラマMBC水木ドラマ「会いたい」。最初は今年の頭に旋風的な人気を博した「太陽を抱く月」の現代バージョンだと思った。赤い糸で結ばれているが、邪悪な大人の欲により、幼い頃に離れ離れになり苦しむ子供たちの話だ。JYJ ユチョン、ユン・ウネ、ユ・スンホなど、若手俳優たちの優れたビジュアルを前面に押し出した正統派ロマンスドラマだと思っていた「会いたい」は、ヨ・ジング、キム・ソヒョンなど子役たちが登場した第3話から、地上波で放送されるロマンスドラマだとは信じることができないほど、驚きのジャンル変換を図った。「会いたい」の基本的な枠はロマンスだ。子供の頃アメリカに留学していたが、父親に会いたくて韓国に戻ってきたハン・ジョンウ(ヨ・ジング)は、殺人犯の娘だと呼ばれながらいじめられていたイ・スヨン(キム・ソヒョン)に想いを寄せる。しかし、自身の息子ハン・ジョンウではなく幼い腹違いの弟カン・ヒョンジュン(アン・ドギュ)から財産を奪おうとするハン・テジュン(ハン・ジニ)の欲と、財産を守ろうとするカン・ヒョンジ(チャ・ファヨン)の葛藤が、大人になったハン・ジョンウ(ユチョン)、イ・スヨン(ユン・ウネ)そしてカン・ヒョンジュン(ユ・スンホ)にとっては、一生忘れられない傷となった。「太陽を抱く月」で権力への底知れぬ貪欲さが幼いヨヌ(キム・ユジョン)に呪いをかけたとすれば、「会いたい」は実に現実的でありながらも、更に苦しくハン・ジョンウとイ・スヨンに呪いをかける。14年前に強姦されたイ・スヨンは、大人になっても当時の事件を忘れることができない。幼いころイ・スヨンが強姦されることからただ目をそらすしかなかったハン・ジョンウの時間は、未だに14年前のその時で止まっている。次回を期待させる推理の緊張感当初ハン・ジョンウの設定はシンデレラコンプレックスに相応しい、白馬の王子様だった。しかし、彼は幼いころ、自身の力が足りず守れなかった少女を捜すために、そして少女を傷つけた犯人たちを自身の手で倒すために、王子の身分を捨て刑事になる。富豪の孫の王子様が、殺人犯の娘としていじめられていた綺麗な少女を助けるのは、第2話までだ。その後、幼い少女は近づいてはならない王子様と出会ったという理由で悲劇的な事件に遭う。むしろ物理的に、精神的に少女を慰めてくれる王子は、ハン・ジョンウの叔父ハン・テジュンのせいで片足を引きずるようになったが、若くして大きく成功したカン・ヒョンジュンだ。ジョイという新しい名前を与えられ、14年の間、悲惨だった過去を忘れたと思っていたイ・スヨンが、カン・ヒョンジュンと共に韓国を訪れる。イ・スヨンは自身を強姦したカン・サンドゥク(パク・ソヌ)と偶然会い、14年前の悪夢を思い出しながら苦しむ。しかし次の日カン・サンドゥクは誰かによって殺害された状態で発見され、常にカン・サンドゥクが収監されている刑務所を訪れていじめていたハン・ジョンウと、カン・サンドゥクの家の駐車場に設置されたCCTV(監視をするためのビデオカメラ、及び監視システム)に映っていたジョイも有力な容疑者として目を付けられる。ハン・ジョンウとイ・スヨンが再会する主なテーマの上に、過去にイ・スヨンを強姦したカン・サンドゥク殺害の容疑者を追う過程も並行しているため、「会いたい」は過去を懐かしむハン・ジョンウとイ・スヨンのロマンスと同じボリュームで、カン・サンドゥクを殺した真犯人探しも話題となった。すでにインターネットの記事に対する書き込みや掲示板で、カン・サンドゥクを殺した犯人が誰かに気づいた視聴者もいるが、ロマンスジャンルにも関わらず、興味深い推理の要素で次回への期待を高めている。強者の欲によって悲劇を経験した彼らが、新しい家族を作るロマンスに推理とサスペンスを取り入れた技法は、推理小説大国の日本でよく使われているジャンルだ。しかしサスペンスジャンルをあまり好まない韓国で、全年代層の視聴者を対象にする地上波ドラマとしては、新鮮な試みだ。そのような点で、一生忘れられない初恋の淡い思い出に、強姦という性的犯罪に対す警戒心を持たせ、本当のカン・サンドゥクを殺した犯人が現れるまで、完璧な蓋然性とプロットで適切な緊張感を持たせるムン・ヒジョン脚本家の腕は、絶好調の状態だ。親の代から悪縁で結ばれた三人の男女の三角関係が中心にあるが、「会いたい」には過去、強者の欲により悲劇を経験した者たちが、お互いに慰めあう温かな視線が隠されている。幼いころ父に大きく傷つけられた王子ハン・ジョンウは、父親と縁を切り城を離れる。そしてイ・スヨンの母親キム・ミョンヒ(ソン・オクスク)と、過去に強姦され行方不明になったイ・スヨンを追跡する途中、事故で死んだキム刑事(チョン・グァンリョル)の娘キム・ウンジュ(チャン・ミイネ)と新しい家族を作る。他人の子供で、イ・スヨンの事故と関わりのあるハン・ジョンウであるにも関わらず、キム・ミョンヒはハン・ジョンウを自身の息子と同様に愛する。ハン・ジョンウもまた、実の父ハン・テジュンより、キム・ミョンヒを実の親のように慕う。ハン・ジョンウの実の父ハン・テジュンが、お金のために子供を利用できる悪党だとすれば、キム・ミョンヒは過去を忘れたいとする娘イ・スヨンのために、見ていないふりをして見過ごせる、献身的存在だ。ここにカン・サンドゥクを殺した犯人が、警察署で働く清掃員(キム・ミギョン)だと暴かれ、彼女の娘ボラの正体に疑問を抱くようになった。未だ娘が中学校の時に着ていた制服を保管し、過去カン・サンドゥクに同種の前科があることを勘案した時、彼女もまたカン・サンドゥクの強姦の被害者の家族ではないかなど、意見が分かれている状況だ。視聴率で測れない完成度 このように「会いたい」の登場人物は、主人公だけでなく、ほとんどが悲惨な過去から逃れられない傷を持っている。社会の理不尽さにより、崖っぷちに追い込まれた者たちが、お互いを癒し合う過程もまた、ただ男女の関係の修復にフォーカスを当てる他のロマンスドラマと差別化された「会いたい」の特徴である。「会いたい」は、特定のジャンルに限られないドラマだ。人気のあるスターを前面に出したロマンスを掲げているが、強姦犯を殺害した容疑者を追跡する過程があり、その中には残酷な犯罪により、長く苦痛を強いられる被害者の涙が隠されている。そして権力者と獣の欲により傷ついた者たちは、互いの出会いと同居の中で慰めあう。ロマンスドラマの中に推理、サスペンス、社会の理不尽さ、家族愛まで取り入れた「会いたい」は、多少見慣れないかも知れない。しかし、多くの物語を溶け込ませ、普通の青春ロマンスでは感じられない、奥行きのある感動を与える「会いたい」の高い完成度を、視聴率で測ることができるだろうか。男女の恋物語には興味をなくしていく時代。ロマンスを掲げながらも推理小説に匹敵する緊張感とスリル、感動の家族愛まで適切に溶け込ませた「会いたい」の実験精神に注目しなければならない。

【ドラマレビュー】「清潭洞アリス」白馬の王子様は“3放世代”に有効か?見飽きた形式と内容
こんなタイプの白馬の王子様の設定は新鮮「清潭洞(チョンダムドン)アリス」には、ロマンスを主張する他のドラマとは差別化される点が一つある。主人公チャ・スンジョ(パク・シフ)が、ドラマの笑いの7割以上を担当しているのだ。主人公たちの笑いは、ロマンスの甘さを減らし、ドラマを軽くするとでも思われていたのだろうか。コメディでない以上、笑いを担当するのはほとんどが主人公の周辺人物だった。彼は世の中の価値をただお金でだけ判断し、貧しい人からは絶対眼識は期待できないという、生まれながらの貴族論を掲げる典型的な俗物ではない。これまでの白馬の王子様が持つ威厳も持っていない。行動も偽悪的だが、視聴者は彼の本音が分かるので愛おしく思う。高慢な口調で激しい訛りを隠し、他人に見られないところではおかしな仕草をすることをはばからず、偉人たちの名言を唱えながら自分に陶酔して生きる男性主人公、これ以上になく軽いけれど、愛おしい。冷酷なように装っているが根は優しいという、ありきたりな設定からもう一歩踏み込んだパターンだ。 3放世代を取り上げているが、結局はシンデレラもの しかし、いざ恋愛と結婚、出産を諦めた3放世代(お金がなく恋愛、結婚、出産の3つを放棄した世代)の目に、このドラマはどのような意味として映るのだろうか。例にない不況の中で暗鬱な未来を目の前にした若い世代に、このドラマが慰めとなるだろうか。何一つ持ち合わせていない3放世代が、果たして共感の涙を流すことができるだろうか。彼らにもっとも重要なのは、愛だろうか、それとも生き残ることだろうか。トレンディな流行りの言葉が飛び交っているだけで、ハン・セギョン(ムン・グニョン)の置かれた現実は、その他のシンデレラもののヒロインのそれとまったく変わらない。彼女が「愛はある」ということを信じている稀な人だということを知った瞬間、心が動く男性主人公の設定も、差別性がないのは同じだ。最初から白馬の王子様とかわいそうな貧乏娘の物語だったなら、かえって良かったかもしれない。漠然とかわいそうなヒロインでなく3放世代を語っているのだから、そこに属しているが何一つ持ち合わせていない人たちは、反対に剥奪感を覚える可能性もある。自分を指しているのに自分の話でないからだ。社会の不平等構造、表面的な上流社会などを痛烈に皮肉る方法も、もはや新鮮ではない。お金持ちは大抵浅はかで、貧しい人は一般的に正義に満ちているという二分法、それぞれで自我陶酔に陥り、お互いに憎悪または軽蔑するシーンも同じだ。ハン・セギョンが忘れていた価値を取り戻す設定、それがチャ・スンジョを通じてでなければいいと思う。自分が属する階層でないところに入って幻滅を感じ、持っているものの大切さに気づくというありきたりの設定でないように。「苦しいから3放世代」に留まるのではなく、彼らの置かれた現実を確実に描くドラマになってほしい。

【ドラマレビュー】「ゆれながら咲く花」ロマンの花咲く学園ドラマはもはや存在しない
現実を描いたドラマの登場、痛いが見なければならない理由いつからか学園ドラマは暗くなってしまった。一時は青春とロマンを思う存分表現できる題材ではなかったのだろうか。そのような風景は遠い昔の思い出になってしまった教育現場、その現実を描いたドラマが登場した。「ゆれながら咲く花」が現実をそのまま見せるわけにはいかないと思う。これよりもっとひどいと思ったり、逆に誇張されたと思ったりした人もいるのだろう。教育ドキュメンタリーとさほど変わらない内容と形式を持つこのドラマが果たしてどれほど関心を集められるのか、その成り行きが注目されている。権威がなくなった学校、関係の見直し、難しいが適応しなければならない問題英「BBC Entertainment」で放送される「Waterloo Road」というドラマがある。現在シーズン8が放送されている同ドラマは、11~18歳の問題児が集まったウォータールーロード総合学校で起きる話を題材にしている。暴力、麻薬、妊娠、出産、教師への反発、しかも殺人事件などが衝撃的に描かれる。2006年に放送を開始したこのドラマに登場する見慣れない風景は、現在の私たちにもだんだん慣れてきている。極端な部分を除いてみればそうだ。我々の教育現場でも生徒、教師、学校、父兄の間の力の関係が伝統的な形とはますます異なる方向へと向かっている。力のカテゴリーが入り乱れることで起きる混乱は、どの地位にいるとしても困惑することになるのだろう。個人主義とインターネットの発達は、これから世代間の格差をどんどん広げることになるのだろう。現在それぞれのインターネットコミュニティは匿名性の保障はもちろん、個人の性別と年齢などを問わない。つまり、縦割りのシステムを好んだ人々の居場所はどんどん狭くなっていくということだ。我々の学校が極端な上意下達の文化を克服するために努力してからしばらく時間が経った。それから抜け出すことに有利な方は、おそらく子供であろう。変化に適応しなければ、すぐに絶望することになるかもしれない。水平的な関係に慣れている子供たちを扱いにくいからである。ドラマは、私教育の拡大で崩れかけている公教育についても語る。学校は、塾で最高の人気を誇る講師であるカン・セチャン(チェ・ダニエル)をスカウトした。彼の先生だったチョ・ボンス(ユン・ジュサン)は「塾で排出するのは顧客だが、学校では弟子を作る」と言う。教育とは何かということを語ろうとする一連の告白として、このドラマの方向性を物語ってくれる。また、期限付き教員のチョン・インジェ(チャン・ナラ)を通じて彼らをめぐる問題も描いている。影響力を持つ父兄の横暴、それに振り回される学校の様子も赤裸々に描く。問題児が事故を起こす度にカメラアングルはひどく揺れる。このことで右往左往する大人たちを撮る画面も水平ではなく斜めになっている。意図されたようなそのシーンは、視聴者の気分を悪くする。気まずい話だが、結果より過程を見せなければならない「トガニ 幼き瞳の告発」や「愚かなソンピョン」がそうだったように、教育現場に関する話は、気まずい。そこが理想的な空間として残ってほしいと思うからだろう。理想とかけ離れた現場を見ることは、非常に気まずいことだ。一方で暴力といじめ、不平等など、様々な問題が実際より控えめに描かれるしかないということは残念だと思う。いかなる慰めの言葉でも癒されない環境に置かれている学生の姿は、決して描かれないと思われるためだ。EBSドキュメンタリー「教育大企画―学校の告白」である実業高校の教師は「子供たちが簡単に変わるものですか?大人は?ただ、1年生の時に教室で堂々とタバコを吸っていたやつが2年生になってからは後ろに隠し、3年生になってタバコの火を消しました。それだけでも大きな変化ですね」と語った。「ゆれながら咲く花」が教育界に大きな変化を与えると思う人はほとんどないはずだ。だが、少なくともその問題点を認識するようになり、それを打開するためのちょっとした関心、努力が芽生えること。それだけでも十分ではないか。恋愛話ばかりのドラマ王国でこのドラマが輝く理由もここにある。ただ、ドラマの終盤に学校は理想の場所となり、教師と生徒、学校は劇的な和解を演出しハッピーエンドを迎えることなどは警戒しなければならない。結果より回復のための一歩一歩の過程を見せることがドラマのリアリティを生かす方法である。痛い現実を扱う敏感なテーマのドラマをなかなか見つけることができないこの頃だが「ゆれながら咲く花」の新たな登場を歓迎する。

「蒼のピアニスト」チュ・ジフン“君が演じているのは人間だと言うなら、人間らしく生きろ”
SBS「蒼のピアニスト」ユ・ジホ役極端に走った感情、行く場所がなかった死ぬ程いがみ合って互いを苦しめた敵をどうしようもない母子関係に設定した「蒼のピアニスト」は、幸せな結末に至らなかった。チェ・ヨンラン(チェ・シラ)は、ユ・ジホ(チュ・ジフン)に母として認められたが、結局絶壁で足を踏みはずし、死を迎えた。これを知らないまま笑いながら離れていったユ・ジホに、このドラマは最初から最後まで残酷だった。ひどい母性愛を描いたドラマ「蒼のピアニスト」が終わった後に会ったチュ・ジフンは、握り締めていた手から力を抜いた感じだった。彼は「逆にもっと悲しい結末を望んだ」と語った。母子が互いに刃物を突きつけるほど極端に走った人物の感情が、もうそれ以上走っていく場所がなかったためだ。起承転結が危機と解消の繰り返しだったと言える同ドラマで演技をすることは、予想したよりも簡単ではなかったようだ。劇中でチェ・ヨンランのせいで毎回濡れ衣を着せられたチュ・ジフンは「僕が新聞の1面に何回出てきたのかお分かりですか?」という反問でユ・ジホの苦労を語った。「劇的な緊張感を与えるための危機がずっとありましたが、本当に細かく分けないと同じ話が繰り返されるように見えます。僕も同じ演技をしないため、シークエンス(物語上の繋がりがある一連の断片)に集中しました」母と喧嘩していたユ・ジホ、実際は優しい息子チュ・ジフンドラマ「宮~Love in Palace」(2006)で名を馳せ、「魔王」(2007)にキャスティングされた時、チュ・ジフンはキム・ジウ脚本家にとって半信半疑な俳優であった。だが「蒼のピアニスト」のチェ・ヨンフン監督は、善と悪が共存するキャラクターとしてチュ・ジフンが一番適した俳優だと指名した。評価が逆転するまで5年、人生の勉強まできちんとしてきたチュ・ジフンは、特有の重量感は変わらなかったが、感情演技はもう少し繊細になった。母に怒鳴りながら涙を見せるユ・ジホからは、憎悪と憐憫を同時に感じた。最初から最後まで愛情との戦いだったドラマの中のユ・ジホとは違い、実際のチュ・ジフンは優しい息子だ。「僕はもう31歳なのですが、父は早く結婚したのでまだ53歳なんです。家自体が独立的です。幼い時からあの人たちが僕の両親だと考える前に一人の男性、女性という考えが大きかったです。今僕が一人暮らしなので、母が週1回来ますが、その時は二人でデートします。また、父の友達と僕の友達は一緒にお酒もよく飲みます。幼い頃は祖父母と一緒に暮らしていて、中学校に入る前までは祖父の布団で一緒に寝ました」特権階級ではなく、役者という職業を持つ平凡な男ドラマが終わったので、今は好きなだけ本が読める。読書を楽しむチュ・ジフンは、自身が出演したドラマ以外にはテレビもあまり見ない。必要のない情報で頭が痛くなることを遮断するためだ。コミュニケーションのために始めたSNSも、(恋人でもない)異性の友人がいるという事実が明らかになった時、誰かが「今女と会っている場合か!」とコメントされ、SNSから手を引いた。コミュニケーションの場ではなく、とても便利な「クレームの掲示板」になったためだ。彼は「これからは、ここで僕を見ることはない」というコメントを残し、SNSから消えた。代わりに週末のゴールデンタイムには変装しないまま明洞(ミョンドン)を歩き回ったり、遅いスピードでバイクに乗ったりして、自分の方法で楽しみながら世界から情報を得る。チュ・ジフンはある先輩のアドバイスを思い出した。「君が演じているのは人間なのか?それならただ人間のように生きろ」「僕は悪口もよく言うし、まだ中学校の時の友達に会って一緒に遊ぶ普通の男です。役者という職業を選んだ人で、芸能人だからといって特権階級ではないですね。それで僕は、『国民の知る権利』という言葉が別に好きではありません。権利があるなら、僕にはプライベートをオープンにしなければならないという義務もあるわけですから。芸能人が『公開された人』という意味で、ある程度社会的な責任を持つということには同意しますが、公務員と同じ公人ではないと思います」計算するのは好きでないと言うチュ・ジフンが一番明確に答えられない質問は、これからの計画だ。「面白いことをし、これだと思わせる作品をする」と言う彼は、今は映画やドラマより旅行に行きたいと話した。運が良ければ閑静な田舎の道路を、バイクに乗って遅いスピードで走るチュ・ジフンに出会えるかもしれない。「蒼のピアニスト」も『独占中継!2012 SBS演技大賞』でチェック!2012/12/31 (月) 21:30~26:00今年のSBS演技大賞が見れるのは女性チャンネル♪LaLa TVだけ!CS放送 女性チャンネル♪LaLa TVで放送決定!【LaLa TVにてキャンペーン実施中】女性チャンネル♪LaLa TV公式Facebookでは今年韓国SBSで放送された韓国ドラマのポストカード(本国ポスターデザイン)を抽選で100名様にプレゼント!詳しくはこちらまで ⇒ LaLa TV公式Facebook

【ドラマレビュー】「馬医」と「人医」の違い…肯定の逆説を語るドラマ
「馬医」を面白くする4つの要素馬医が人医となり、卑しい身分を克服する奇跡的な話。歴史的事実と虚構を織り交ぜた長編のファクション(factとfictionの合成語、事実と虚構を織り交ぜた作品)ドラマ。歴史的事実を現在の観点から見ることは、時代劇が持つ強みである。一人の人物の成長物語であり、彼の恋愛ストーリーが基本の構造を成している「馬医」は面白い。ここにペク・クァンヒョン(チョ・スンウ)の自然な演技もドラマをより面白くしている。過去の歴史にタイムスリップする現在使われていない言葉、イントネーション、衣装、時代的背景は、私たちの意識をタイムスリップさせる。すでに過ぎ去った過去で意味がないわけではなく、私たちの人生と関係のある部分を見つけ、また比較しながら歴史の人類史を感じるようにする。先日ペク・クァンヒョンが言った「気になるなら5プン(朝鮮時代のお金の単位)」という流行語は、このドラマが歴史の再現ではなく、現在の観点で新しく書かれていることを意味する。歴史学者、E.H.カーの「歴史は現在と過去との絶え間ない対話だ」という有名な言葉は、歴史がただ過去のものではないことを意味する。歴史が現在を照らす意味のある事実になってこそ、歴史は現在との連続線上で柔軟に理解できる。それと同時に歴史には、我々の人生の文化様式の系譜を新しく構成する生きた知識という意味もある。馬と人間の類似性?馬医が人医になるということには、疑問を感じるかもしれない。だが、実際の人間を解剖することを禁止した朝鮮時代で馬を治療する馬医は、動物の解剖学的知識を人間のための医学知識として活用できる。ヒトゲノムプロジェクトで明らかになったように人間と動物の遺伝子はさほど大きく変わらない。様々な動物の生体実験は、人間のための医学知識としても使われる。あたかも嘘のような、馬医が人医になった歴史的事実を根拠とした「馬医」は、馬の生体情報が人間の生体情報と接点を見せるという点でかなり興味深い。馬をはじめとする各種の動物を治療した経験を生かして王の胆石を発見し、その症状がますます彼の診断通りになることは極端な例であった。これは、ただ医学書籍にある知識を実際に活用することに止まらず、新しい医学的知識の発見と医学のパラダイム、つまり人間も動物だというより高いレベルまで認識の範囲を拡大することだ。差別意識に抵抗するドラマ人間が馬と類似な臓器と身体構造を持っているということは、人間も哺乳類で臓器が皮膚の外ではなく、皮膚の中にあるということから起因する。より広く見ると、人間と動物を分離して考えるのはある種の神話で、人間も動物であるということだ。王と馬を比較することで、王の体も普通の人と変わらないという事実を語る。ペク・クァンヒョンが王の病気を馬から引き出したことは、科学的観察を通じて胆石を見つけ新しい医学の歴史を描く。これと同時に人間と馬の境界を崩し馬を通じて人間の生体情報を把握できるということを認識する。これは民と王を分離する認識への抵抗を意味する。ペク・クァンヒョンは、彼が御医(オイ:王の主治医)になることを阻止しようとする御医のイ・ミョンファン(ソン・チャンミン)に対し、現在でも有効な真理観を持って自身の処遇に対する不当な認識をなくすことを促す。「身分が人格を意味するものではない」「皆に平等な機会が与えられなければならない」「誰もが自身の夢を叶えることができる」「既得権によって不当に夢を叶える権利を奪われてはいけない」卑しい身分にもかかわらず、彼は堂々と正しいことを言う。自由主義を目指している今は、身分の制約は表面上には見えないが、誰もが同じスタートラインから出発し、競争できると思う人はいない。そう信じるなら、新自由主義社会の偏った資本の流れと富と身分の世襲という現実をまったく認識できずにいることと同じだ。これは「馬医」が過去の歴史ではなく、逆に現在の私たちに向けた非常に政治的なメッセージを投げかけるドラマだと考えざるを得ない理由だ。「馬医」に含まれたシンデレラストーリーがこのドラマの全てではない理由「馬医」のペク・クァンヒョンが実は高官の息子だということは、彼を馬医だと汚く、粗末に思うたくさんの人の偏見を無意味にする。だが、このドラマが身分を上げるシンデレラストーリーを題材にしているわけではない。すでに身分と関連し不当なことを経験したが、それに屈せず現実で自身の夢を淡々と積極的に実現していくペク・クァンヒョンは、そのような身分への浅はかな満足やそれを守ろうとする稚拙な方法とは遠い人である。ひたすら人を助け、人の命を救うために有用な知識を見に付け、より広い世界のためにその知識を使うことを希望する人であるためだ。稚拙な暗闘が登場する同時間帯のドラマ「ドラマの帝王」が暗い現実をコミカルに描く逆説的な悲しみのドラマであることに対し、「馬医」は不合理で不条理な現実の中でも抵抗し、主体的な人間として生きていこうとする「馬医」の険しい人生が小さい希望で満たされる肯定の逆説を語るドラマだと言える。これが「馬医」に注目する理由である。

「会いたい」ソン・オクスク、JYJ ユチョンを絶賛
「ユチョンが秘めている魅力は限りない。俳優として大成するでしょう」――。韓国のテレビ局MBCで放送中のドラマ「会いたい」に出演している女優ソン・オクスク(52)が、人気グループJYJのユチョンを絶賛した。ソン・オクスクは同ドラマで中学生の娘を殺人犯に殺された母親役を、ユチョンは娘の友達の刑事役を演じている。ほかにユン・ウネらが出演するドラマの人気は上々だ。ソン・オクスクは「私が新人俳優を評価することはあまりありませんが、ユチョンは特別です」と口火を切った。ユチョンについて、前回出演作「屋根部屋のプリンス」を見て熱演しているなと好印象を持ったが、実際に共演したところ、賞賛すべき俳優で大きな可能性を感じたという。「最近は感情を深く表現し、教えたこともすぐに吸収します。その情熱と才能に感心しています」と述べた。若い俳優の中には人の意見を聞こうとしなかったり、忠告を理解できない役者もいると残念がったが、「それに比べ、ユチョンはアイドル歌手出身なのからか、壁を乗り越えようとする努力を怠らない」と評価した。「私の周りのおばさんたちは全員『ユチョンが出てるから、ドラマを見ている』と言っています。私もドラマの撮影は大変ですが、ユチョンが楽しくしてくれます。みんなが私をうらやむんです」と話した。

「優しい男」ムン・チェウォン“ソ・ウンギの愛おしさ、感じましたか?”
「ソ・ウンギは演じてみたかったキャラクター」KBSドラマ「優しい男」のソ・ウンギ(ムン・チェウォン)は冷徹だ。変わらぬ表情でトゲのある毒舌をし、人を傷つけることも躊躇しない。さらに、4歳になったばかりの弟ソ・ウンソクにも冷徹な態度を取る。ハン・ジェヒ(パク・シヨン)の息子である腹違いの弟だからだ。ムン・チェウォン(26)は愛おしい。小さな顔に可愛らしい表情。20代半ばという年齢から感じられる天真爛漫な性格から30代の女優に見える成熟した表情まで持っている。このようなムン・チェウォンにとって、ソ・ウンギは難しいキャラクターであった。今までのイメージとはまったく異なった姿だったため、励ましの声よりも心配する声を多く聞いた。ムン・チェウォンは、このように心配していた人たちに「優しい男」のソ・ウンギを通して衝撃を与えた。「優しい男」は、心配されていたドラマだった。「ごめん、愛してる」「このろくでなしの愛」「クリスマスに雪は降るの?」などを手掛けたイ・ギョンヒ脚本家と「普通の恋愛」で繊細な演出力を認められたキム・ジンウォンプロデューサーが手を組んだが、若い俳優者たちが、彼らの台本と演出についていけるかが不安視されていたのだ。結果は成功だった。ムン・チェウォンとソン・ジュンギの心を震わせる恋は、視聴者たちの枯れかけた感性に降るかのような、恵みの雨であった。「撮影時間が長かったですね。6ヶ月間も撮影しました。普段、このようなドラマは2~3ヶ月で終わりますけど、今回半年も集中できたのは、運がよかったです。ソ・ウンギは本当に演じてみたかったキャラクターで、そのキャラクターにたくさんの応援をいただいて、感謝しています。夜遅い撮影も笑いながらできたと思います」毒舌のソ・ウンギと愛おしいムン・チェウォンが出会った。もしかしたら、ソ・ウンギとムン・チェウォンの出会いは運命かもしれない。ソ・ウンギは冷徹さと愛おしさが共存しているキャラクターだった。愛おしさを隠すために冷徹な性格を前面に出したという感じがするほどだった。「ソ・ウンギが記憶を失ってカン・マル(ソン・ジュンギ)を訪ねてからは、愛おしさをアピールすることが大事でした。『優しい男』は痴情があって、復讐や裏切りがありますけど、基本的には恋愛ドラマですよね。記憶を失ったことも大事でしたが、愛おしさは欠かせなかったです。記憶を失った後は(冷徹な面がなくなって)可愛くて愛おしくならなければなりませんでした。ソ・ウンギが記憶を失って何も分からない状況でもです」ソ・ウンギはドラマの中で3回の変化を経験する。冷徹なソ・ウンギ、愛おしいソ・ウンギ、またもや毒舌を吐くソ・ウンギ。最初から一つの姿だけを演じるキャラクターであれば、他のドラマに登場したキャラクターとは変わらないが、このような変化をムン・チェウォンは魅力的に感じた。「(記憶を失った後の)後半の姿だけでは面白くなくて、最初のソ・ウンギのキャラクターだけでも大変だったと思います。両方の姿があったので、この作品を選びました。後半の姿が出てから、キャラクターの純粋さを表現できたと思います」「できる!という覚悟はなかったです」ムン・チェウォンは前作「王女の男」で演技力に関して指摘されていた。発声が足りず、ドラマへの集中する上で妨害されたということだ。今回「優しい男」の撮影に入る前も、このようなムン・チェウォンの演技力に疑問を抱く人たちが多かった。結果、演技力への議論はなかった。まるで「私の演技力を見せてやる」と叫ぶように、ムン・チェウォンはソ・ウンギになりきっていた。「演技者というものは、人に見られる職業ではありますが、作品を選ぶ時はあまり気にしていません。私がやりたいことを選んで、欲に忠実な方です。今回は『やってみせる』『ムン・チェウォンはできる』という覚悟はなかったです。今まで通りに私がやりたいキャラクターを選んだだけです(笑) 表現が難しいキャラクターについての怖さは、選んでから気づきますね」それでは、この表現の難しいソ・ウンギというキャラクターは、どのようなところがムン・チェウォンにとって魅力だったのか。それは、ソ・ウンギにある男性的な一面だった。「ソ・ウンギは女優になる前から求めていた、男性主人公たちによく見られるところが多いキャラクターでした。またそれだけではなく愛おしい面まであります。天然とも言えますが、記憶を失った姿が純粋に見えて、冷徹な性格とは違う姿が見えました。最後は純粋な姿で終わるキャラクターで良かったです」「冷徹なソ・ウンギ、実際もそうだと誤解されると思いました」「優しい男」のムン・チェウォンは世界のどこにもいない冷徹な女のようであった。表情も変えず、毒舌を吐く姿に恐怖さえ感じたためである。これについてムン・チェウォンは「実際の性格も冷たいと思われるのではないかと心配した」と話した。「序盤のソ・ウンギは悪口も言うし、性格も荒い部分がありました。最初はポケットに手を突っ込んでいる姿をコンセプトにしました。そうすると、現場でも周りの人から、私のことを冷たく感じるのではないかと気になりました。現場で演技をする時は、感情をずっと保つことも大変ですが、監督のカットサインが出た後はスタッフと仲良くしようと努力しました。今までの作品の中で一番やんちゃにしてたと思います(笑)」「優しい男」は基本的に哀しいロマンスドラマだったが、甘いシーンも多かった。特に、ソ・ウンギとカン・マルが一緒にいるシーンでは、視聴者たちは心が温かくなった。ムン・チェウォンが思う最も甘いシーンは何だろう。「最後のシーンが一番甘かったです。カン・マルとソ・ウンギが統営(トンヨン)で出会い、普通の恋愛を始めます。視聴者たちにはドラマが最終回を迎えると終わりですけど、演技者たちはその後の話を想像したりします。もう一つは、ソ・ウンギとカン・マルが日本でキスをしているシーンです」最後にムン・チェウォンは今後のプランを伝えた。彼女は「多作を考えたことはありません。良い作品が重要だと思います。少し休んでからまた良い作品に出会いたいです」と話した。

「清潭洞アリス」キム・ジソク、第3話から本格的に登場“縁結びの神”
俳優キム・ジソクが韓国で8日に放送されたSBS「清潭洞(チョンダムドン)アリス」第3話で本格的に登場した。キム・ジソクはこの日の放送で清潭洞の時計ウサギというニックネームの持ち主で、国内派デザイナーとして清潭洞のホットなデザイナーにまで浮上したタミー・ホン役として登場した。デザイナーショップだけでなく、上流階級のためのメンバーシップクラブも運営中で、成功率100%を誇る縁結びの神とも呼ばれるタミー・ホンは、清潭洞進出のためには欠かせない存在だ。制作陣は「タミー・ホンがドラマに登場したことで、主人公4人が本格的なストーリーを描くようになった。セギョン(ムン・グニョン)の誠意ある努力と、それを見守るスンジョ(パク・シフ)、ユンジュ(ソ・イヒョン)の視線の中で、タミー・ホンのユニークな演技も楽しみにしてほしい」と伝えた。「清潭洞アリス」は第1話から熱い関心を受け、ポータルサイトのリアルタイム検索ワードランキングで1位を記録した。8日の午前には韓国で第1~2話が再放送され、再び注目を集めた。

「清潭洞アリス」パク・シフ、興奮してコミカルな方言を披露“爆笑”
俳優パク・シフがコミカルな方言を披露し、思いっきり壊れた。韓国で8日に放送されたドラマ「清潭洞アリス」(脚本:キム・ジウン、キム・ジンヒ、演出:チョ・スウォン、シン・スンウ)では、自分の計画が狂ったスンジョ(パク・シフ)が、方言を使いながら興奮するシーンが公開された。スンジョはこの日、セギョン(ムン・グニョン)からの愛と信頼に関する真心を込めた手紙を受け取り、忘れていた涙を流してしまった。この涙は依然として初恋の傷から逃れられずにいたスンジョのトラウマであり、その傷にも関わらず愛の価値は変わらず意味があると信じているスンジョの本音であった。セギョンの手紙に感動したスンジョは、自分が受けた感動を大きなイベントを通じてセギョンに返そうとしたが、気の利かない秘書によって計画が台無しになると、期待で膨らんでいた心も一気に崩れてしまった。極度に興奮したスンジョの口から出てきたのは、忠清道(チュンチョンド)の方言だった。スンジョは心を抑えきれず、激しい方言で気に食わない心境を語った。また、焦っている感情を険しい表情で表し、笑いを誘った。 スンジョを演じるパク・シフは、紳士的なこれまでのイメージから抜け出し、リアルな方言を自由自在に操る演技でギャップのある魅力を披露した。またセギョンのおかげで嬉しくなった感情をガムシャラなダンスで表現したり、ヨガをしながらバランスが崩れるシーンを演じ、視聴者を爆笑させた。

「清潭洞アリス」第3話、視聴率10%を突破
SBS新週末ドラマ「清潭洞(チョンダムドン)アリス」が第3話でついに視聴率10%を突破した。9日、視聴率調査会社AGBニールセン・メディアリサーチによると、韓国で8日に放送された「清潭洞アリス」第3話は全国基準で10.6%の視聴率を記録し、2日に放送された第2話(8.6%)より視聴率が2%上昇した。「清潭洞アリス」は韓国で1日に放送された第1話の視聴率8.6%からスタートし、第3話で二桁の視聴率を達成した。「清潭洞アリス」は恋愛、結婚、出産を諦めた世代の典型である庶民女性の玉の輿プロジェクトと、ロマンチスト男性の本当の愛探しプロジェクトの間の対立を描いたドラマ。20代の悩みをリアルに描いたと評価され、視聴率も勢いに乗っている。同日に韓国で放送された「メイクイーン」は23.3%の視聴率で同時間帯の視聴率1位を守りきった。2週間ぶりに放送を再開したKBS 1TV「大王の夢」は10.9%を記録した。

「大風水」制作会社、出演料未払い問題に公式コメント“出演料0ウォン?半分以上受け取った俳優もいる”
出演料の未払い問題で8日午後以降SBS水木ドラマ「大風水」の制作が中止された中、制作会社のkreaworks側が公式コメントを出した。kreaworksのある関係者は、OSENとの電話取材で「韓国役者労働組合側が、10月のドラマ放送以降、現在まで俳優たちに出演料を全く払っていないと主張しているが、これは全く事実ではない。俳優の中には早くからキャスティングされていた人もいるので、半分以上の出演料を受け取った人もいる」と主張した。同関係者は今回の問題が発生したのは、出演料の支給が当初の予定より遅くなったことが理由であると説明した。同関係者は「先月に俳優たちの了承の下、出演料支給の予定を調整した。この過程で数人の俳優たちが15日ほど出演料を遅く受け取ることになった。11日に延滞していた出演料を支給することになっている。その約束は必ず守る」と伝えた。また「この問題で制作会社側と俳優たちが撮影を中止し、一山(イルサン)の炭硯(タンヒョン)セット場で問題を解決中だ。しかし、放送スケジュールに問題はないだろう」と付け加え、制作会社側のコメントをまとめた。これに先立ち、韓国役者労働組合は公式の報道資料を通じて「『大風水』は10月の放送開始後、役者たちに一度も出演料を支給しなかった。現在のような状況で撮影が続けば、結局出演料がもらえなくなると判断した」と、明確な対策がない限り撮影に臨めないとの意志を込めて制作中止を発表していた。




