“男性版BoA”と呼ばれていた14歳の神童を覚えていますか?

「流星」でデビューした少年、本名のチャン・ギソプで活動……「夢はシンガーソングライター」
「はじめまして」
初々しいけれど落ち着いた声。高校生歌手チャン・ギソプの第一印象は、飾らない純粋さが感じられた。
14歳の時に「流星」という芸名でしばらく活動し、“男性版BoA”と呼ばれることもあった彼。4年ぶりに戻ってきた歌手チャン・ギソプと、汝矣島(ヨイド)にあるカフェでインタビューを行った。以下は、彼のまっすぐでシンプルなインタビュー。
チャン・ギソプ:はじめまして。以前流星として活動し、今は高校2年生のチャン・ギソプと申します。メールインタビューは何度かしたことがありますが、こうして記者の方と対面して行うインタビューは初めてです。(気恥ずかしそうな表情と震える声で)かなり緊張しますね。
―4年前にデビューしてから数年間活動しませんでしたが、どう過ごしていましたか?
チャン・ギソプ:はい。4年前にフォークソング歌手としてデビューしましたが、今考えてみると実力もなかったのに……恥ずかしいです。おこがましいと思いますし。休んでいる間、多くの方々により良い姿をお見せするために、本当にたくさん練習しました。
―いつから歌手になりたいと思うようになりましたか?
チャン・ギソプ:小学校3年生の頃、父がギターを買ってくれました。父から学びながら一緒にカン・サネ先輩の曲を歌いました。その後テイ先輩の「同じ枕」という歌にハマり、友だちとカラオケに行くといつもその歌を歌って……そうしているうちに歌手になりたいと思うようになりました。
―デビュー当時は流星という芸名を使っていましたが、今はチャン・ギソプという本名で活動しているそうですね。理由はありますか?
チャン・ギソプ:「流星」という名前が多少古風な感じがしたからです。また、流星は「シューティグスター」と言って、一瞬輝いてから終わってしまう感じがあるじゃないですか。新しく生まれ変わるものの、3年間一生懸命に練習した姿、飾らない、自然なチャン・ギソプのナチュラルな声をファンに伝えたいという気持ちで本名で活動することになりました。
―最近の一日の日課は?
チャン・ギソプ:朝起きて学校に行って、学校が終わると4時半くらいですが、すぐ練習室に行って練習をして、10時ごろには家に戻ります。1日にだいたい4時間ほど練習します。このような生活を3年ほど続けています。
―練習というのは、どのような?
チャン・ギソプ:主に歌の練習を行います。以前は僕から見ても歌がかなり弱かったです。歌手という職業は歌が上手い必要があるので、本当に一生懸命に歌の練習をしました。そして最近は演技の練習もしています。

チャン・ギソプ:バラードを主に練習しています。バラードは韓国の人ならほとんどが好きなジャンルじゃないですか。それに歌手の表現力によって、同じ曲でも様々なバリエーションができますし。そして、感情を込めないといけないので、演技を通じて様々な感情表現を練習しています。そのためか、最近は歌の先生が「以前より歌の感情が深くなった」と褒めてくださいました。僕も歌手だからか、そのように褒められると本当に嬉しいです(笑)
―バラードはほとんどがラブストーリーで、特に別れに関する曲が多いですが、そういったことを表現できる練習を別途行いますか?
チャン・ギソプ:(照れたように笑いながら)僕はまだ高校生で、彼女がいないので、まだ男女の愛や別れがどんな感情かよく分かりません。そこでイメージトレーニングとして、先輩のバラード歌手の映像を見ながら、どのように歌に感情を乗せて表現するのかを学んでいます。そして、それが僕にできる最も良い方法だと思います。「模倣は創造の母」と言うじゃないですか。特にキム・ボムス先輩の映像をたくさん見ます。キム・ボムス先輩のライブが好きなんですが、(映像を)見て、その曲を練習して、また練習します。
―バラードはどう歌うのが良いと思われますか?
チャン・ギソプ:バラードは歌詞に自分の気持ちを上手く載せて伝えることが重要だと思います。ファンの皆さんも普通、特定の歌から伝えられる感情が好きだから聞くのだと思います。そこで、自身の感情を歌詞に合わせて、大衆に上手く理解させることが重要だと思います。
―チャン・ギソプさんを見ると、外見もそうですし、なんとなく1998年「To Heaven」でデビューしたチョ・ソンモが連想されます。チョ・ソンモは見事な美声で有名な歌手ですが、チョ・ソンモと自分を比べた時、違いがあるとすれば?
チャン・ギソプ:いえいえ、(手を振りながら)僕なんかをチョ・ソンモ先輩と比べるなんて。チョ・ソンモ先輩の美声は、神様からの贈り物のようです。子供の頃、チョ・ソンモ先輩の歌をよく聴きましたが、美声の中に強さがありました。心に響くものもありましたし。僕には、チョ・ソンモ先輩の美声は真似できないと思います。ただ、僕自身、チャン・ギソプだけの歌でアピールしたいです。
―歌手として夢見ていることはありますか? あるとすれば、どのような努力をしていますか?
チャン・ギソプ:僕は、シンガーソングライターを夢見ています。昔もギターを弾いていたので、ギターを弾きながら作曲もして、たまに夜に作詞もしてみて。おかしなことに、作曲は夜にすると上手くいきます(笑) でも、1曲全部を作ることはできず、部分的にやっています。まだ1曲も作りきれていませんが、もうすぐ完成します。
―どのようなジャンルの曲を作っていますか?
チャン・ギソプ:軽いバラードですが、それほど高い音の曲ではなく、ジャズ風の曲です。ジャズとバラードをミックスしました。特にジャズは柔らかい感じがあるからです。僕はバラードも好きですが、ジャズも好きです。ジャズはいつでもどこでも気楽に聴けるからです。4Men先輩の曲もジャズ風の曲が多いですが、聞くと本当に楽になります。ジャズが人の心臓の拍動と似ていて、聴くうちに心が自ずと楽になります。また、ジャズは臨機応変に強いです。ピアノとも合いますし、特にピアノの変奏に合わせて歌がついて行きますから。
―急に気になったのですが、どんな歌手でもレコーディングする際にユニークな癖があるじゃないですか。レコーディングする際の変わった癖などはありますか?
チャン・ギソプ:緊張するとあくびが出ます。僕もその理由は分かりませんが(笑) あくびをしながら緊張をほぐし、自然になるんだと思います。今回のアルバムのレコーディングの時にもあくびをたくさんしたので、良いアルバムができるでしょうね?(笑)
「勉強、演技、歌、どれも上手くやりたい」

チャン・ギソプ:正直羨ましいです。本当に。僕も一生懸命に頑張ればできると思いますが、それでもよく考えてみると、それだけの力量が僕にはまだないので、もっと努力すべきだと自分に誓います。IUの場合、一夜にしてスターになったわけではないでしょう? 様々な分野でスタートし、バラエティを経て歌も本当に上手です。ものすごい努力と練習があったことが歌から感じられます。僕も、誰が聞いても本当に最善の練習を重ね、努力をした歌手として評価されたいです。
―先ほど、演技の練習をしているとのことでしたが、演技にも様々な分野があります。時代劇もあれば、ロマンスもありますし。
チャン・ギソプ:今は、学ぶことばかりです。特定のジャンルに偏るのではなく、基本的に感情を表現する演技の練習を普段しています。最初は照れくさく、気まずかったです。でも、次第に良くなっています(笑)
―演技のロールモデルには誰がいるでしょうか?
チャン・ギソプ:たくさんいらっしゃいます。その中でもパク・シニャン先輩が上手だと思います。演技を見ると、何か感じられるものがあって、集中している感じがします。入り込むようになりますね。パク・シニャン先輩の演技をボーっと見ているだけで『ああ!僕も将来はあのように演じよう』と思います。僕の浅い知識でパク・シニャン先輩の演技人生を振り返ってみると、本当にたくさんの短編映画に出演されました。ロシアに赴き演技の勉強もたくさんされましたし。
韓国に来てからも演技をしました。脇役からのスタートです。キム・ヘス先輩とも共演して、1997年に故チェ・ジンシル先輩と出演した「手紙」という映画で、演技のポテンシャルが発揮されます。そして様々な“演技の変身”を遂げます。今や本当に見事に演じる俳優になりましたが、たまにテレビでパク・シニャン先輩の演技の哲学を聞くと、本当にすごいと思います。本当に僕のロールモデルです(笑)
―このように勉強、歌、演技を全て準備していますが、どうですか?
チャン・ギソプ:正直、日本語と英語は、芸能人なら誰もができると思います。僕がしたいことをするために当然必要だと思います。特別に勉強するのではなく、学校の授業で勉強するからです。そして、歌は僕が本当に好きでしているので、少しも大変だとは思いません。演技は先ほども申し上げましたように、どんどん面白くなります。僕が欲張りなせいか、3つとも頑張りたいです。
―日頃よく読んでいる本は?
チャン・ギソプ:「三国志」が好きでよく読みます。様々な人間の姿、数多くの事件。本当に私たちが生きる世界の縮小版のような内容が集約されていると思います。僕は「三国志」が戦いや戦争に関する物語というよりは、このように人たちが生きて行く物語だと思います。そこで時空を超えて数多くの人々に読まれ、愛されているのだと思います。
―家族構成は?
チャン・ギソプ:父と母、そして4歳年上の姉がいます。そして僕を入れて4人家族です。
―家族はチャン・ギソプさんにとってどのような存在ですか?
チャン・ギソプ:本当に大切な存在です。いつも僕に必要な物があれば買ってきてくれて、本当に感謝しています。家族は僕を支えてくれる柱です。小学校の時、父に歌手になりたいと言ったら、「小学校の成績1位になれ」と言われたので、頑張って勉強しました。トップはなれませんでしたが、5位までは入りました。それ以来、父は僕をサポートしてくれます。姉は大学生ですが、多少男みたいな性格なので、男兄弟のようです。しかし、喧嘩したりはせず、仲良く過ごします。「どんなゲームしてるの?」と、お互いにモバイルゲームも共有したりして(笑)
―音楽をすることを家族が心強く信じていますか? 勉強をしなさいと言うこともできたと思いますが。
チャン・ギソプ:そういう話はたくさんありました。演技をしなさいとも言われました。僕もテレビに出たかったのですが、実力が足りず苦い思いをした経験があります。一人で捻くれたときもありますし。でも、何も言わず信じてくれる父の姿から、前向きに考えられるようになりました。今考えてみると父は、僕が自分で決められるよう、待ってくださったのだと思います。
「全曲作詞・作曲するシンガーソングライターになりたい」

チャン・ギソプ:この前、期末テストが終わりました。日本語は大丈夫でしたが、英語は難しかったです。いずれも初日に受けましたが、難しすぎました。テストが終わると本当にスッキリしました。しかし、今日このようにインタビューをすると、まるでまた試験を受けているみたいです(笑)
―友だちとの関係はどうですか? 普通スターになると友だちと疎遠になるケースが多いですが、どうする予定ですか?
チャン・ギソプ:今日インタビューを終えたら、友だちと美味しいものを食べて遊びに行く予定です。中学からの友だちが5人います。1人は同じ高校に進学しましたが、他の友だちとは離れました。それでも週に1、2回は(友だちと)電話をします。これからもずっと友だちと連絡をとり続けると思います。
―本格的にカムバックを準備していますが、どんな曲ですか?
チャン・ギソプ:チェ・ソンビン作曲家が言うには、幼い頃に叶えたかった初恋をモチーフにしたデュエット曲になるそうです。デュエット曲の長所である、お互いに会話し合うスタイルの歌詞だそうです。本当に楽しみです。
―今後の夢と計画について教えてください。
チャン・ギソプ:アルバムを制作するときにすべての曲を作詞・作曲し、アルバムも数枚出して、そのアルバムで全国ツアーもして。そういったことを夢見ています。コンサートもカッコ良く華やかにして、思い出を作りたいです。
―最後にファンに一言お願いします。
チャン・ギソプ:始めまして。芸名流星でデビューしたチャン・ギソプと申します。3年の空白期間に、バラードやジャズの練習をしながらたくさん準備しました。今回、アルバムの準備をしています。近く、僕がアルバムを出したら応援してください。ありがとうございます。
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