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大泉洋&有村架純ら出演「アイアムアヒーロー」韓国でもロケを実施!21日から韓国で公開中

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写真=映画社BIG

ゾンビの本質をとことん暴く、日本版ハードコアゾンビ物

漫画家を夢見るが、実際は漫画家のアシスタントをしている冴えない男、鈴木英雄(大泉洋)。彼女のテッコ(片瀬那奈) と同棲している彼は、ある日仕事を終えて帰ってきた家でゾンビになった彼女と出会う。

英雄は自身を攻撃するテッコからかろうじて逃れ、仕事場に向かうが、同僚たちもゾンビになって彼に襲い掛かる。外に出たら街は大混乱に陥っていた。英雄はゾンビから逃れタクシーに乗り、そこで偶然に女子高生の早狩比呂美(有村架純) と同行するようになる。あるショッピングモールに逃げ込んだ2人は、再びゾンビから襲撃されるが、ビルの屋上にいた生存者らの助けによって何とか生き残る。しかし、生存者の中で分裂が発生し、英雄と比呂美はゾンビと人間の中で死闘を繰り広げることになる。

映画「アイアムアヒーロー」はまるで多くのゾンビ物で使われた色々な要素を組み合わせて作ったような作品だ。謎のウイルスが発生して人々はゾンビになり、行政は災難に全く対応できない。生存者はある種の“部落”を作って生活するが、生死の分かれ目に直面した人々の中には醜い利己心を表わす人もおり、正義の味方になる人もいる。クライマックスでは容貌や能力の面で“怪物”に近いゾンビ王との死闘が繰り広げられる。最近韓国で公開された映画「新感染 ファイナルエクスプレス」やアメリカのドラマ「ウォーキング・デッド 」、ハリウッド映画「レジデント・イーブル(バイオハザード)」も連想させる。

それでも「アイアムアヒーロー」は特別なゾンビ映画だ。ゾンビをある種の“災難”と受け入れるところから一歩進んで、ゾンビが持った本能、すなわち“人間を食べたがる食欲”をとことん掘り下げているためだ。映画の序盤で、関節を折りまくりドアの前まで這ってきて英雄を攻撃するテッコは、まるでクモの巣にかかった餌を狙う毒グモのように感情のない欲望そのものだ。都心の路地で突然繰り広げられるゾンビの“人間狩り”が大通りに移り、大量虐殺になるシーンは、弱肉強食の論理が支配する野生の世界を連想させる。青少年観覧不可(R-19) ということを考えても衝撃的なビジュアルで、怖いというより驚愕するという表現が正しい気がする。

面白いのは、これほど赤裸々な“ビジュアルショック”も積み重なると、観客の立場では逆に“免疫力”がつくということだ。「謎のウィルスZQNが日本全域に広がった」という非現実的な前提、そしてそれよりさらに非現実的なゾンビたちの行動。そのおかげで観客は一歩離れてこの映画を現実ではなく、ストーリーとして楽しむことができるようになる。ショッピングする女性、交通案内をする警察など、生前の言葉と行動を繰り返すゾンビの習性は笑いを誘う。ものすごく怖いだけだったゾンビから愚かな姿を見つけ、彼らのまぬけなところを利用し、反撃に出る生存者らの死闘は、ハリウッドアクション映画に劣らず面白い。映画の最後に、英雄が猟銃ひとつで100人余りのゾンビに対抗するシーンは、シューティングゲームをするようなスッキリ感まであるほどだ。

感染したが人間性を維持する女子高生の比呂美、そして彼女を守ろうとする35歳の“負け組男”英雄。2人の主人公の関係は世代と性別を超え、弱者同士の連携としてそれなりに示唆するところがある。ショッピングモールの屋上でそれぞれ役割を持って生きていく生存者グループと、地上で彼らを見上げるゾンビの構図も、階級と権力構造の問題を意味する。「アイアムアヒーロー」は600万部の売り上げを記録した花沢健吾の漫画「アイアムアヒーロー」が原作である。映画の中の富士ロイヤルアウトレットパークのシーンは、韓国の坡州(パジュ) アウレットで撮影され、100人余りの韓国人エキストラがゾンビとして出演した。

韓国では21日に公開され、3日で5万人の観客を動員、その後4日目に10万観客を突破した。日本ゾンビ映画というジャンルと青少年観覧不可等級のハンディキャップにもかかわらず成し遂げた結果で、その意味がより一層深い。
元記事配信日時 : 
記者 : 
キム・ドンミン
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