【REPORT】FTISLAND、チェ・ミンファンも合流!絆を感じる日本公演が盛況裏に終了「何を言われても3人で乗り越える」

「PULSE」日本公演とはいえども、セットリストはソウル公演とは異なり、「PULSE」と昨年末に韓国で行った「FTSODE」コンサートを混ぜ、そこに日本語曲を加えた日本独自のものに。さらに、イ・ホンギ(Main Vocal)、イ・ジェジン(Bass & Vocal)、チェ・ミンファン(Drums)が久々に3人揃ってのライブということで、ファンの盛り上がりもひとしおだった。
ファンの熱気はスタート前から高まっていた。メンバー登場前から手拍子が始まり、楽器隊がステージに上がると声援が飛ぶ。オープニングから会場の熱気は最高潮。ミンファンのドラムに合わせてギターがコードを奏でるとそこにジェジンのベースが加わり、緊張感が高まっていく。

MCタイムでは復帰したミンファンに対する声援に、「『PULSE』最終日だけれど、今回の主役はこっち(ミンファン)なんで」とホンギに促され、ミンファンが話し始める。「久しぶりに皆さんに会うので、不安と緊張がありました。でもこんなにたくさんの方が『おかえり』と言ってくれて嬉しかったです。ご心配をおかけして、ごめんなさい。皆さんへの感謝の気持ちを忘れずにいます。これからも応援よろしくお願いします」という言葉に、会場から大きな拍手と歓声が沸き起こる。それを見たミンファンの目には、光るものが……。

スピード感のあるロックでブチ上った後は、ムードをガラリと変えたジャズのコーナーに突入。これは、昨年末の「FTSODE」を踏襲したもの。ジェジンはベースをエレクトリックアップライトベースに持ち替え、ホンギはステージのセンターにスツールを出して腰をかけた。ピアノの音に透明感のあるジェジンの歌声が映える「Even If It's Your Tears」からスタートすると、「Hope Again」までの4曲をしっとりとしたジャズで聴かせ、新鮮な驚きを与えてくれた。
普段のライブではセットリストに入ることのない、このアレンジだからの楽曲も。実力に裏付けされた、バンドならではの大人の音楽の楽しみ方といえるだろう。ウイスキーグラス(中身はぶどうジュース)を手に、大人のムードで歌っていたホンギも「いつかはみんなと一緒に、飲みながらライブしたいね」と夢を語った。

「PULSE」の新しい試みは、ブレイクにバンドセッションを入れたところ。ジェジンのベースとミンファンのドラムをメインに据えた、重いビートのアンサンブルの後にホンギが登場。「みんなの声が必要なんだ!」と言うと、「Sage」のコーラスパートを会場中が大合唱。客席にむかって語るように歌うホンギの姿が印象的だった。

「去年までけっこう俺らもみんなも辛かったよね。でもその時間で、成長したと思う。雨降って地固まるというけれど、僕らも固くなってどんな逆風もディフェンスできるようになりたい。いろいろなことがあって、地が固まった。これからも、どんなことが起きるか分からない。どんなニュースを出されるか分からない。でも、これだけは約束する。いいことでも悪いことでも、何があっても自分の口でみんなに言うから。俺ら友だちだろ? ウソは絶対につかない」というホンギに会場から「信じてるよ!」という声が上がる。
「みんなに迷惑をかけたことを謝りたかった。これからもたくさんの音楽を作って、たくさんのライブを作って、みんなと遊びたい。これからは自分たち次第。頑張ります」と、シリアスな話も“友だち”としてファンにちゃんと伝えてくれるのがホンギだ。「こんな重い話、ここでするはずじゃなかったのに」と言って、照れながら「いける?」と会場に問いかけると、「I Hope」「Like the Bird」とコール&レスポンスのある初期の曲で一体感を作りあげ、「Do or Die」で再び空気をロックに染め上げた。

大きく息を吐いて手を高く上げたミンファン。その身体から放たれるタイトで力強いリズムで会場を魅了。そしてそのリズムに合わせて、会場から手拍子が自然発生。ミンファンとファンは熱いセッションで語り合った。


そしてミンファンは、「これからステージの上で、皆さんのために、メンバーのために、笑いながら頑張って、ドラムで話をしたい。こんなにたくさん来てくれて、応援してくれて、支えてくれて、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。一生忘れません。ありがとうございます」と、改めて感謝した。

今回のライブでは、ホンギがしきりに「声をきかせて!」と言っていたのが印象的だった。ホンギの声、そして会場の声が交じり合い、空間がひとつになる。そんなライブの魔法が何度も見られた。欠けてしまって、埋まらないピースもある。しかし、ピースがはまり3人の時間が再び動き出した。FTISLANDもファンもその素晴らしい時間を実感できたライブとなった。
取材・文/坂本ゆかり



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- Kstyle編集部
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