Kstyle
Kstyle 13th

「追跡者」最終話、視聴者を泣かせた一言とは?

oh!my star
※この記事にはドラマ「追跡者 THE CHASER」の結末に関する内容が含まれています。
写真=SBS
17日にSBSドラマ「追跡者 THE CHASER」(以下「追跡者」)の最終話が放送された。最後の台詞は、しばらく視聴者の記憶に残る“涙の言葉”だった。ペク・ホンソクに下された“懲役15年”という刑を悔しく思っていた視聴者らは、ペク・ホンソクの娘、スジョンの一言に慰められ、涙を流した。

「パパは無罪だ!」

ペク・ホンソクの長い戦いを正当化する言葉だった。「追跡者」の中の法律や、権力、資本は、この社会の大切な一員を悲惨に踏みにじった。罪を隠すために幼い学生(ペク・スジョン)を援助交際や“コデイン”を注入した麻薬中毒者に仕立てた。さらに、“ペク・スジョン法”まで作り、幼い社会の一員を自分の社会における永遠の魔女に仕立てあげようとした。

だれもが真実から目をそらした。だが、父のペク・ホンソクは、不当な社会に立ち向かって戦った。真実を明かすための長い戦いだった。その過程で人や法律を信じて裏切られたりもした。自暴自棄になった気持ちで、時には銃で、時には拳で戦った。

だが、強固な権力は父の攻撃に崩れなかった。父は諦めなかった。卵で石を打ったようなものだったが、怯まず努力した。次第に共に戦う仲間ができた。真実を知る国民が増えた。結局父はこの厳しい戦いを通じて“真実”を知らせた。

大統領を選ぶ選挙日に真実を知らせ、国民の投票への参加を呼びかけた。一人の父の努力が「追跡者」の社会と歴史の流れを変えた。奇跡が起きたのだ。


皆を泣かせた一言「パパは無罪だ!」

だが、法律はペク・ホンソクを“犯罪者”だと規定した。裁判所は、長かった父の戦いを“有罪”と判決した。だが、死んだ娘は言った。社会に捨てられた大切な社会の一員は笑いながら。「パパは無罪だ」と。

17日に放送された「追跡者」の最終話でペク・ホンソクは、殺人、逃走をはじめ、ほとんどの容疑が有罪と認定され、懲役15年を宣告された。ペク・ホンソクの“懲役15年”は、一家庭を破綻に追い込んだにも関わらず、わずか8年の懲役しか宣告されなかったカン・ドンユン(キム・サンジュン)を考えると、胸の痛いことだった。

「追跡者」の悪人たちのほとんどはきちんと処罰されなかった。力のあるものは最後まで健在だった。権力を貪る財閥のソ会長(パク・グンヒョン)と最高裁判官出身の弁護士チャン・ビョンホ(チョン・グクファン)、裁判所で嘘ばかりを言い、自身が生き残ることしか考えなかったシン・ヘラ(チャン・シンヨン)などは、最後の瞬間まで変わらなかった。

金と権力が結合した彼らに、“崇高な定義”の力は及ばなかった。定義なき権力を追う政治家、財閥、検事が溢れる「追跡者」の結末は不愉快だった。奇跡も、ありきたりのハッピーエンドもこのドラマにはなかった。

ペク・ホンソクの有罪判決は、正義が消えた社会で、一人で勇気を出すことがいかに大きい犠牲を要するものなのかを気付かせてくれた。「追跡者」ペク・ホンソクの有罪判決は、わが社会の“有銭無罪無銭有罪(金があれば罪がなく、金がなければ罪となる)”という現実をもう一度考えさせられるきっかけになった。


それでも、父のペク・ホンソクはいつも人間だった

それでも「追跡者」は希望を語りながら話を終えた。その一つの例として、魔女狩りの象徴だったペク・スジョン法が、司法制度の被害者を防ぐための希望の制度へと変化したのだ。懲役15年という現実に、「パパは無罪だ」という慰めの言葉を投げたのも同じだ。

ペク・ホンソクの闘争で世の中が前より良くなったのか「追跡者」の結末は話してくれなかった。だが、この一つだけは確実だ。世の中は確かに変化した。そして、ペク・ホンソクの長い戦いは決して無駄ではなかった。たとえこれまで多くの苦痛に耐え、これからも多くの苦痛に耐えなければならないとしても、彼が社会に与えた影響は大きいものだった。

「追跡者」のペク・ホンソクは国民にとって英雄だった。彼がもし現実に生きているとしたら彼は偉大な英雄になれるだろうか。だが「追跡者」の中の裁判所は、彼を犯罪者だと言った。それなら現実の彼はただ不穏な犯罪者だろうか?「追跡者」の結末からゲーテの一節が思い浮かぶ。

「あなたは、いつも英雄にはなれない。だが、いつも人間にはなれる」(ゲーテ)

彼は、英雄ではなかったかもしれない。それでも「追跡者」のペク・ホンソクはいつも人間だった。“真実を歪曲した権力”、その巨大な怪物に向かって戦った一人の父であり、市民であった。その一人の勇気が「追跡者」の世界を変えた。
元記事配信日時 : 
記者 : 
クャク・ジンソン

topics

ranking