「ゆれながら咲く花」の歪んだ画面、いつ水平を取り戻すのか
教育現場はもはやジャングル?歪んだ教育、歪んだ生徒たちを描く「ゆれながら咲く花」
「ゆれながら咲く花」をじっくり見てみると、生徒たちの歪んだ行動、またはそれに関わりのある行動が起きたとき、映像が傾くことが分かる。意図されたと思われるこの画面は、現在の「学校」が置かれている状況と子どもたちの不安な心理状態、または混乱する状況を表していると言える。
教師たちが問題生徒たちの騒動を発見し廊下を走っている。(C)KBS
転校してきたパク・フンス(キム・ウビン)が、コ・ナムスン(イ・ジョンソク)から貰った給食を受け取り、テーブルに座っている。(C)KBS歪んだ学校、歪んだ生徒たち
私教育市場の膨張と、人気アイドル講師の急浮上で、教師、生徒両方に「学校はただ卒業証書を貰うためのところ」という自嘲の認識が蔓延している。権威が再成立しているのである。大学入試が教育の最終的な目標である限り、その歪んだ関係が変化することを期待するのは難しいのが現実だ。「ゆれながら咲く花」の内容は、視聴者にかなりの衝撃を与える。既存の通念を覆す師弟関係、友人関係などは、画面が斜めでなくても十分不安に見える。「随順」と「規律」を教え、学んでいた学校はこれ以上ない。
歪んで斜めになったことには理由がある。第4回では少しずつ子どもの環境に対する話が追加され始めた。怒涛の時期の子どもを全うに育てるためには、バランス良く与えられる栄養が必要だが、学校や講師、そして社会がどれだけその役割を果たしているかに対し、誰も明確な答えを出せないだろう。
問題学生が登場する画面は目まぐるしく揺れる。斜めになったカメラのアングルが物語っているのは何だろうか。(C)KBS
画面は常に斜めになっているわけではない。いわゆる不良生徒ではない生徒を捉える画面は、いつも平穏で対照的だ。(C)KBS画面が水平になるときが、果たして来るだろうか
臨時教師のチョン・インジェ(チャン・ナラ)と、塾の人気講師だったカン・セチャン(チェ・ダニエル)の位置も相当歪んでいる。2人は「教育」をするという目標は同じだが、目指すところとスタイルは違う。実際の教育現場で、どのようなタイプの教師が好まれるかは分からない。しかし確かなのは「全人教育」よりも「入試教育」の方が、より具体的な指標を算出できるということだ。チョン・インジェは臨時教師としてのプライドが底を打ちそうな状況でも勇気を失わない。夢だった教師を辞めることが簡単ではないだろうが、実際もドラマのような状況だと思うと、悲しくもある。
一方カン・セチャンは、講師としての自身の年収に言及しながら自身に満ちている様子だ。修能試験(韓国のセンター試験)の2~3点の差である大学のレベル差は、時には大きく差がつく。その点数に対する代価として注がれるお金は、実は莫大な規模だという。
それは生徒たちの場合と有機的な関係を持っている。結局教育さえもお金持ちはさらに裕福に、貧しい人は更に貧しくなるしかない。ドラマの画面がそれを語る以前に、既に学校の柱は倒れそうなほど傾いている状況なのだ。それが水平を取り戻す日は、果たして来るのだろうか。教育現場はもはやジャングルになった。
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- ハン・ギョンヒ
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