Vol․2 ― W24、韓国のおすすめ路上ライブスポットを紹介!楽しみ方も「観客との距離の近さが醍醐味」
2018年にデビューしたW24は、4ピースバンド(現在、キーボードのパク・アロンは入隊中)。「MUSE ON 2021」に選定され、「第1回 ASIA TOP BAND」で優勝を飾った彼らは、次世代を担うバンドとして韓国でも注目を集めているが、日本での活動にも意欲的。2度目の来日となる今回は各地でミニライブを行い、ファンとの交流を楽しんだ。そんな彼らに、インタビュー後編では楽曲制作の裏側や路上ライブの醍醐味について、じっくりと語ってもらった。
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「第1回 ASIA TOP BAND」での優勝を振り返り!
――W24といえば、「第1回 ASIA TOP BAND」の優勝者でもあります。その時のことを振り返ってみて、大変だったこと、つらかったこと、逆に楽しかったこと、感動したことはなんですか?チョン・ホウォン:まさに奇跡でしたね(笑)。
キム・ユンス:まさか自分たちの身にこんなことが起きるとは、と思いました。
チョン・ホウォン:アジア中のたくさんのバンドを集めた中で僕たちが優勝したので、本当に想像もできなかったし、すごいことをやってしまったなと思いました。
キム・ユンス:僕はモンゴルのバンドがすごく印象的でした。モンゴルにもこういうバンド音楽をやる方がいるんだなと初めて知りましたし、優勝したことももちろんうれしかったけど、アジアのいろんなバンドと知り合うことができてよかったです。
キム・ジョンギル:僕は、すごく大変だったということしか思い浮かびません(笑)。僕は個人的にサバイバル番組が苦手なんですよ。結果的には優勝したのでよかったですが、撮影があったのがソウルではなくて羅州(ナジュ)というものすごく遠いところで。しかも雨がすごく降って、撮影も押して、音響や機材も雨の影響でセッティングがなかなか難しくて……。でもその時、いろんな方に褒めていただいたことが印象に残っていますね。韓国で有名なユン・サンさんや、シン・ヘチョルさん……。僕たちにとって先生とも言える大先輩方に「バンド界のBTSだ!」とまで言っていただいて、僕たちを認めてくださって、うれしかったです。その時の僕たちは、一生懸命やってはいるけど、この道で果たして合っているのかな?という想いがあったのですが、先生方がそうやって褒めてくださって、認めてくださったので、僕たちの道は間違っていないと確信できたし、よりがんばれる原動力になりました。
チョン・ホウォン:本当に大変だったけど、優勝できたからよかったよね。
キム・ジョンギル:結果が重要だからね!(笑)
キム・ユンス:本当によかったよ。
――ご自身では「第1回 ASIA TOP BAND」で優勝できた理由は何だと思っていますか?
キム・ユンス:なんだろう?
キム・ジョンギル:編曲が上手かったというのはあると思います。ミッションの中で、既存の曲を僕たちがアレンジするというものがあったんですが、他のバンドももちろん上手だったんですよ。ただサバイバルが難しいのって、上手い下手で結果が出るものではないんですよね。そういう意味で言うならみんな上手かったので。
キム・ユンス:一つ言えるとしたら、他のバンドとの比較ではなく、僕たちのバンドのカラーが一つのジャンルに偏らない、ということもあるんじゃないかなと思います。普通、バンドは何か一つ得意なジャンルがあったりカラーが強かったりするじゃないですか。だからいろんな個性あるバンドがいるわけで。でも僕たちのバンドはメンバーの好みが多様なんです。だからある曲を編曲するとなった時、それぞれがああしてみよう、こうしてみようと自分の得意なジャンルからアイディアを持ち寄って、そのいいところを吸い上げて曲を作ることができるんです。だから多様なジャンルを生み出すことができて、観ている方にとっても面白いと感じてもらえたんじゃないかと思います。
キム・ジョンギル:つまり編曲がよかったから認めていただいた部分が大きかったということですね。
チョン・ホウォン:編曲する時、僕たちだけでなくいろんな方からいろんなアドバイスもいただいたんですよ。僕たちの代表もいつもそばで意見を出してくれたし、僕たち以上に僕たちのことを知っているようで、ああしてみたら、こうしてみたらといろいろ言っていただきました。ラテン系の音楽を取り入れた編曲も、僕たちだけでは生まれなかったと思います。そういう助けがたくさんあったから、僕たちもがんばれたんじゃないかなと思います。
自ら作詞作曲プロデュース「曲ごとに作り方が違って…」
――W24といえば、作詞作曲プロデュースまで自ら行うバンドとしても知られています。曲作りにおけるメンバーの役割は? どのように曲を作っていくスタイルですか?チョン・ホウォン:いろんな方法を試してきたんですが、僕たちの基本的なやり方としては、それぞれが曲を作ってくることですね。それぞれメロディを作ってきて、この楽器はこういう感じというのをある程度考えて、みんなでシェアします。それを聴いた後、みんなそれぞれ意見を出し合ってちょっとずつ変えていくこともあれば、最初のアイディアでそのまま作ることもあります。
キム・ユンス:だからいつも同じスタイルで曲を作るというよりも、曲ごとに作り方が違うといったほうがいいかもしれないですね。一発で決まる曲もあれば、完成までものすごく紆余曲折あって誕生する曲もあります。
キム・ジョンギル:どの曲が一番難しかったかな?
キム・ユンス:去年、僕たちがMnet「Great Seoul Invasion」に出演して、この時は残念ながら3位だったんですが、そこでほぼアドリブみたいな形で曲を作らなきゃいけなかったことが大変でしたね。僕たちは曲をあらかじめ作って貯めておくタイプではないので、本当に大変でした。
チョン・ホウォン:僕たちの曲に「Over the Rainbow」という曲があるのですが、この曲は紆余曲折があった曲ですね。編曲もだいぶ変わりましたし、いろんな意見が出た曲です。
チョン・ホウォン
――W24はデビューからこれまで様々なイベントやフェスに参加されています。デビューから今までの経験で、一番印象に残っている出来事はなんですか?チョン・ホウォン:僕は個人的に「JUMP全州アルティメット・ミュージック・フェスティバル」ですね。このフェスは毎年夏にやるんですけど、ものすごく暑いんです。今まで2度出ているんですが、初めて出演した時のことを今でも覚えています。ステージに上がって、バタバタしているうちに曲が始まって、歌わなくちゃいけないのにあまりにも暑くて、ギターやベースのチューニングが狂ってしまったんですよね。僕たちとしては、すごくがんばったライブだったし、楽しい公演だったけど、めちゃくちゃ暑かったなあという記憶が強烈に残っています(笑)。みんな顔が真っ赤になりました。
キム・ジョンギル:しかもあの日は猛暑の警報が出ていたんですよ!
チョン・ホウォン:暑いから客席にはずっと水を撒いていたんですよね。もちろん僕たちに水はないです(笑)。でも楽しかったです。
キム・ユンス:僕は今回の日本のショッピングモールでのライブかな。なぜなら、一回もやったことがなかったから! すごく新鮮で、ずっと忘れられないと思います。
キム・ジョンギル:僕は、初めて南米で公演した時ですね。観客の熱気がすごくて、本当に胸が熱くなりました。初めて経験することだったので、すごく印象に残っています。
路上ライブの醍醐味は?「音楽をより楽しめる」
――韓国でも路上ライブをたくさん行っています。路上ライブの醍醐味、面白さは何ですか? 日本のファンのみなさんに、路上ライブの楽しみ方を教えてください。キム・ユンス:ライブハウスなどの会場で公演する時は見慣れたファンの方たちが来るのが普通ですが、路上ライブではいろんな景色が見られます。家族連れもいれば子どもたちもいて、いろんな情緒を感じられますね。いらっしゃる方の年齢も幅広いですし、子どもたちが曲に反応してくれるのもかわいいですし、気持ち的に余裕があるので、音楽をより楽しめると思います。
チョン・ホウォン:僕たちが路上ライブをする時は、アコースティック編成でやることが多いんですよ。ドラムの代わりにカホンを叩いたり。普段はエレキギターやドラムなどを使って大きな音を出すライブをやっているので、たまに路上ライブでアコースティックライブをやると、僕たちはこんなスタイルもできるんだなという面白みを感じます。それにファンの方からの反応もいいですね。路上ライブだと通りすがりの方も反応してくれるので、それも面白いです。
キム・ジョンギル:僕は、観客との距離の近さが路上ライブの醍醐味だと思います。会場でライブをする時は観ている人とちょっと距離がありますが、路上ライブは本当に近くに感じられるし、会話も交わせるので、僕たちにとってはすごくリラックスできるし、楽しめます。
キム・ユンス:ただ、すごく近くで無表情のままの人がいたら怖いですけどね(笑)。
キム・ジョンギル
キム・ジョンギル:韓国にいらしたら、漢江に行けば路上ライブをしている人をたくさん観ることができると思います。それにやっぱり弘大(ホンデ)ですね。ちょっと前に僕たちで釜山(プサン)に行ったんですが、釜山も広安里(クァンアンリ)の方でたくさん路上ライブをしていました。いろんなところでやっているので、ぜひ気軽に楽しんでください。チョン・ホウォン:ちょっと前にはロッテタワーでも路上ライブをしたんですよ。路上ライブをやっている場所はいくつか決まっているので、もし気になったら調べて行ってみることをおすすめします。本当に気軽に楽しめるので、ぜひ行ってみてください。
キム・ユンス:路上ライブではたまにリクエスト曲をやってもらえることがあるんですよ。僕も昔、清渓川(チョンゲチョン)で路上ライブしている方に「Oasisの曲を歌って」とリクエストして、歌ってもらったことがあります。それがすごくカッコいいなと思いました。
――最後に、Kstyleをご覧の皆さんにメッセージをお願いします。
チョン・ホウォン:日本に来るのは2度目ですが、また来たいという気持ちが大きいですし、また日本のみなさんにお会いしたいです。僕たちW24の音楽を聴いていただけたらうれしいです。次は絶対日本でライブをやるので、たくさん来てください。愛してます!
キム・ジョンギル:ホウォンが次は絶対日本でライブをやりたいと言いましたが、みなさんの応援なくしてはできません! みなさんがW24を愛してくれて、応援してくれて、“いいね”してくれて、曲をたくさん聴いてくれて、そうしたら日本でライブができます。また日本に来るまでにいい曲をたくさん作ってきますので、ぜひよろしくお願いします。愛してる!
キム・ユンス:韓国の文化とアーティストに、これからもたくさんの関心を寄せていただきたいと願っています。また、いいアーティストがたくさんいますので、限りない応援をお願いします!
キム・ユンス
取材:尹秀姫 / 撮影:朝岡英輔
■関連サイトW24 日本公式Twitter:https://twitter.com/w24_japan
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- Kstyle編集部
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