「ONE:ハイスクール・ヒーローズ」キム・ドワン“好奇心を刺激する俳優になりたい”

Wavveオリジナルドラマ「ONE:ハイスクール・ヒーローズ」は、父親の抑圧に苦しんでいた全校1位のウィギョム(イ・ジョンハ)と、彼の天性の戦闘能力を利用しようとするユンギ(キム・ドワン)が、覆面をかぶった「ハイスクール・ヒーローズ」を結成し、抑圧された怒りを爆発させ、校内暴力の序列をひっくり返すハイスクールアクションドラマだ。キム・ドワンは劇中、ウィギョムを戦いの世界に導く設計者カン・ユンギ役を演じた。
隠された過去を通して怒りと悲しみ、複雑な感情を繊細に表現し、ドラマに緊張感を加えた彼が、作品とキャラクターについて率直に語った。

キム・ドワン:監督から打ち合わせをしようと言っていただいた時は、読んでいない状態でした。内容についての説明を先に聞いたんですけど、とても魅力的なストーリーだったので出演したくなりました。キャスティングされた後に、ウェブ漫画を全部読みましたが、本当に面白かったです。
―― 最初からカン・ユンギ役でオファーを受けたのですか?
キム・ドワン:監督が最初からカン・ユンギ役をやってほしいと言ってくださって、打ち合わせで様々な話をしました。以前出演したJTBC「十八の瞬間」を監督が見てくださったようです。僕は実際より内向的な印象があるので、むしろユンギをうまく表現できると思ったそうです。
―― カン・ユンギのどのような点に惹かれましたか?
キム・ドワン:主体的に状況を作っていく人物なので、魅力的に感じました。監督と話しながら、ずる賢い感じを加える過程で、このキャラクターをどのように表現するかたくさん考えました。すべての過程が面白かったです。
―― 演技をしながら、残念に思った点はありますか。
キム・ドワン:特にこういうことがあったというよりも、些細なこと、自分にしか見えないことです。話し方、語彙、表情など、とても小さな部分で「もう少し違った表現ができたのではないか」という後悔はあります。
―― 2023年に撮影を終えて、公開まで長い間待ったんですね。
キム・ドワン:出演者同士、とても仲が良くて、本当によく会っていました。年末もいつも一緒に過ごし、「いつ公開されるんだろう。早く公開されたらいいな」と思って待っていました。公開されると聞いて嬉しかったですし、感無量でした。

―― カン・ユンギのトーンと解釈に対して、どのようにアプローチしたのですか?
キム・ドワン:原作よりもずる賢い感じを出すために、監督と事前にたくさん調整しました。話し方や語尾の一つひとつまで打ち合わせしながら、キャラクターを作り上げていきました。僕の実際の性格とユンギの性格はほとんどすべての部分が違うと思うので、監督との準備の時間が重要でしたし、現場でも手振り、表情、動きなどを研究しながら作っていきました。
―― 演技で特に大変だった点はありますか?
キム・ドワン:機能的にこのドラマの中で説明をするセリフが多かったので、語感を活かしたいと思いました。単調にセリフを言うのではなく、正確な発音やリズム感などに気を配りました。
―― そのせいか、ややむず痒いセリフも多かったのですが、どのようにバランスをとったのですか?
キム・ドワン:そのようなセリフが説得力を持つためには、その前に軽いビルドアップが重要だと思いました。序盤の茶目っ気あふれる姿やセリフを通して、シリアスなシーンの説得力を確保するために積み重ねていく過程がありました。
―― この作品が初めてのアクション作品ですか?
キム・ドワン:短いアクションはありましたが、このように本格的なアクションが中心の作品は初めてでした。大きな事故もなく無事に終えることができてありがたかったです。今度はもっと上手にやりたいと思いました。
―― 劇中に登場する俳優たちのアクションスタイルも様々ですね。
キム・ドワン:相手によって異なるアクションを見る楽しさがあります。アクションスクールで様々なスタイルを見て勉強し、監督と現場でポイントを活かすための調整をたくさんしました。
―― ユンギとウィギョムがストーリーを引っ張っていく関係も重要な部分です。どのように構築しようと思いましたか?
キム・ドワン:最初は個人的な判断で、ウィギョムが適任だと思ったんですけど、後半に進むにつれて関係が変化し、ユンギが成長する姿が描かれています。単純に利用する関係から脱却し、深まっていく関係を描こうと思いました。
―― 今回の作品を通じて、視聴者にどのような新たな姿を見てほしいですか?
キム・ドワン:ずる賢く、本音が分からないキャラクターを表現できる点、そしてアクションもこなせるという部分を見てほしいです。

キム・ドワン:暴力は正当化できないと思います。監督と話した時も、単純な“戦い”の話ではなく、学校でのいじめやDVなどで抑圧された感情が爆発する物語としてアプローチしようと思いました。暴力を取り扱うというよりは、暴力にさらされてしまった子供たちの成長と葛藤を描く過程として見てほしいです。
―― 学生時代はどんな子供でしたか?
キム・ドワン:友達と遊ぶのが好きでした。授業が終わったらネットカフェに行って、トッポギを食べて、楽しく遊びました。でも、家が少し厳しかったので、塾にも行き、勉強も頑張らなければなりませんでした(笑)。芸術高校に進学した後は、大学受験の準備に集中し、演技に取り組みました。
―― Netflix「弱いヒーロー Class2」、TVING「スタディーグループ」とよく比較されますが、「ONE:ハイスクール・ヒーローズ」だけの差別化される点は何でしょうか?
キム・ドワン:本当に多様なアクションが出てくること? ヴィラン一人ひとりが持っている特徴的なアクションがあるのですが、そのような多様なアクションで、視聴者に興味を持ってもらえると思います。
―― 今後出演してみたいジャンルや役があれば教えてください。
キム・ドワン:今までは特定の職業の役をやったことがありませんでした。医者、看護師、警察のようなキャラクターを演じてみたいです。ユーモラスなキャラクター、悪役、深い感情を持つラブストーリーにも挑戦してみたいです。
―― 兵役について気にしているファンも多いと思います。
キム・ドワン:先にその話をすべきかどうかずっと悩んでいました。実は10年前に膝の手術を受けました。後十字靭帯の手術により、兵役免除の判定を受けました。どのようにお話すればよいか、たくさん悩みました。撮影の際も支障が出ないように、リハビリと運動を並行しています。着実な管理を通じて無理がないように注意しています。
―― 「ONE:ハイスクール・ヒーローズ」の観賞ポイントを挙げるとしたら?
キム・ドワン:毎回エンディングが印象的です。次の話を観ないわけにはいかないので、まとめて観る楽しさがあると思います。
―― シーズン2の制作に対する期待もありますか?
キム・ドワン:個人的には作られたらいいなと思いますが、まだ聞いてはいません。可能性はあると思います。
―― 次回作は決まっていますか?
キム・ドワン:まだ決まっていませんが、一生懸命に準備しています。
―― 「ONE:ハイスクール・ヒーローズ」を通して学んだことも多かったと思います。
キム・ドワン:主体的、主導的なキャラクターを初めて任せられ、責任感の重さを実感しました。現場で疲れた顔もしないで頑張っているジョンハを見て、多くのことを学びましたし、現場で勉強になる点が多かったです。

キム・ドワン:ジョンハがすごく喜んでくれました。「兄さん、僕たちはこれから家族だよ」と喜んでくれて、今もとても仲良くしています。
―― 30代になりましたが、制服を着る役に対するプレッシャーはなかったのでしょうか?
キム・ドワン:ただただ感謝するばかりです。もしまたオファーをいただいたら、いつでも最善を尽くすつもりです(笑)。
―― 劇中の俳優たちが、年齢に比べて幼い役を演じていることに抵抗感を感じるという意見もありました。
キム・ドワン:共演した俳優同士で、顔にクリームを塗ってレーザー脱毛でもすればよかったと話しました。残念に思うところもあるかと思いますが、素敵な俳優が集まって、監督が一人ひとり丁寧にキャスティングしたので、素晴らしい演技でお返しできると確信しています。
―― 今後どのような俳優になりたいですか?
キム・ドワン:「どんな人なんだろう?」という好奇心を刺激する俳優になりたいですし、様々な顔を見せたいです。
―― 最後に視聴者へ一言お願いします。
キム・ドワン:「ONE:ハイスクール・ヒーローズ」を楽しく観ていただきありがとうございます。シーズン2が公開されるのであれば、さらに素敵な姿でお目にかかりたいです。
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- パク・スンヒョン
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