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【REPORT】BTS、全員で駆け抜けた約7年ぶりの日本公演!東京ドームに響く誓いと“BTS 2.0”の真髄「待っていてくれてありがとう」

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グローバルスーパースターのBTS(防弾少年団)が、ARMY(BTSファンの名称)待望の完全体でのワールドツアー「BTS WORLD TOUR 'ARIRANG'」を4月9日(木)に韓国・高陽公演からスタートさせた。34都市で85公演と、韓国アーティストとして過去最大規模のツアーであり、今後日本や中東地域での追加公演も予告されている。

本記事では、4月17日(金)に開催された「BTS WORLD TOUR 'ARIRANG' IN JAPAN」東京ドーム公演の模様をレポートする。


BTSの“今の想い”がカタチに…ついに実現した王の帰還

ライブレポートの前に、今回のワールドツアー名でもあるBTSの最新アルバム「ARIRANG」について、少しだけ触れておこう。3月20日に発売された同アルバムは、米ビルボードのメインアルバムチャート「Billboard 200」で、3週連続1位(4月15日時点)を記録中の14曲入りのフルアルバムだ。

7人全員が韓国人であるというルーツをメインテーマにしたこのアルバムを聴いてみると、2013年のデビューから長い年月を共に過ごした7人が紡ぎ続けきた、BTS自身そしてARMYへの“今の想い”を感じることができる。今回のワールドツアーはそんな「ARIRANG」の楽曲をメインに構成されている。

これまでにBTSが正式リリースした曲は150曲を超え、全員がソロアーティストとしても大成功を収めているのだから、新たにアルバムを発表せずとも既存曲・ソロ曲だけでセットリストを埋めることは可能だったはずだ。

しかしRMは、Rolling Stoneのインタビューで「これ以上挑戦しないのであれば、チームとして活動を続ける理由はないとメンバーにも言ってきました。僕たちは、今もなお活動を続け、探求し続けている存在であることを世界に示さなければなりません」と話し、SUGAは「曲にはいつもその時の感情を込めている」と話す。さらにJinは「最初のツアープランは訪問地が多くなく、期間も3~4ヶ月ほどしかありませんでした。『本当にたくさんの方々に“会いに行く”と約束してきたのに、これではその約束を果たせないように感じる』と言って、訪問地を増やし、ツアー期間を延ばすことになった」と話している。

既存曲だけで構成し、輝かしい栄光や思い出をなぞるような公演をすることは、今のBTSにとっては意味がないと7人全員が感じ、兵役という数年のブランクを経ても否応なく上がり続ける世間からの期待と、BTSを見定めるような冷たい視線を全身で受け止め、もしかしたらこれまでとは比較にならないほどの苦しみを経て産まれたのが、「ARIRANG」というアルバムであり、7人でパフォーマンスする曲のみと決めた「BTS WORLD TOUR 'ARIRANG'」のセットリストなのではないだろうか。


止まらない進化と挑戦!7人が魅せる圧巻のステージ

この日、「BTS WORLD TOUR 'ARIRANG' IN JAPAN」の会場となった東京ドームには、韓国でかつて国賓を迎える宴の場であった景福宮の国宝・慶会楼(キョンフェル)をモチーフにしたパビリオンを中央に設けた360度ステージと、四方向に伸びた広い花道、ステージ上の巨大なLEDと、どの場所からでも没入感を感じられる巨大なセットが設置されていた。

BTS7人のメンバーの登場を待ち侘びるARMYの期待と興奮、少しの緊張感を落ち着かせるように流れていた軽やかな韓国伝統楽器の音楽が止み、会場が暗転。クラシカルでドラマチックな「Hooligan」のイントロが流れる中、屈強なシルエットに華やかなディテールが加わったオールブラックの衣装を纏ったRM、Jin、SUGA、j-hope、Jimin、V、Jung Kookがダンサーと共に外野からステージまで歩いて登場。会場は文字通り大歓声に包まれた。

「Hooligan」の優美でドラマチックなメロディと刃物の鋭い音が合わさったサウンドは、ボーカルの甘さと力強さ、クールながら荒々しいラップの対比をより際立たせ、刃物の音に合わせ花道横の白いライトが鋭く光る演出が、メンバーのいるセンターステージへ観客の意識を集中させていく。

グリーンのライトに照らされたステージ中央に集まった7人をダンサーが囲むようにして始まったのは、「Aliens」。「靴は脱いで」「何でももっと速く」など、韓国の生活様式や特徴を歌詞に取り入れ、誰も歩いてこなかった道を歩き続ける過程で、好奇の目にさらされたこともあった自分たちをエイリアンに例えながら、「時代が僕たちを求めている」と宣言する歌詞は、Jin、Jimin、V、Jung Kookのさらにスキルアップしたボーカルにより、音源で聴くよりもしなやかさと爽快さが加わっているように感じた。また、RM SUGA、j-hopeの三者三様のラップからは、混沌の中に立つBTSのぶれない強さを感じさせられる、素晴らしいパフォーマンスだった。

イントロが流れた瞬間に大歓声があがったのは、デビュー当時から不定期更新されている、BTSのオリジナル映像コンテンツと同名で、グループ活動休止前最後の2022年10月に開催された釜山コンサートで初披露された「Run BTS」。

「バンタンの成功の理由? 俺も知らない そんなの何処にあるんだ。俺たちが夢中になって走ったんだ 何と言われても走ったんだ」という、SUGAのラップパートでBTSの思いを追体験し、ステージ中央で迫り上がった円形リフターの上で自由に動きまわるメンバーや、Jung Kookが捕まえたドローンカメラの疾走感あふれる映像で、会場のボルテージはさらに上がっていく。

3曲続けてのパワフルなステージを披露し終えると、RMの「東京叫べー! もう1回叫べー!」の掛け声にはじまり、「お久しぶりです。バン・タン! BTSです」と日本語での挨拶に、会場から大歓声が上がる。ずっと会いたかったこと、今回のツアーはいくつか新しい挑戦をしていること、後悔しないように公演を楽しんでほしいとハイテンション&笑顔で語るメンバーたちの姿を見ていると、7年前と変わらない親近感を抱かせるから不思議だ。

そんな雰囲気を一変させたのが、次の「they don't know 'bout us」のステージ。ヴィンテージな質感のベース音が響く中、仮面や目、口が映されたタブレットを手にしたダンサーが登場。BTSの成功の秘訣を定義したがる世間の人々に対し、「ただ7人でいるだけだ。彼らは僕たちを知らない」という歌詞に、1つ前にパフォーマンスした熱量の高い「Run BTS」の歌詞との共通点を持ちながらも、どこか冷めた視点を感じる点も面白い。


東京ドームに響くBTSの誓い…極上の音楽体験に鳥肌

ステージが赤いライトの光に染まる中スタートした「Like Animals」は、個人的にコンサートのハイライトの1つとして上げたいパフォーマンスだ。BTSの公演を見ると、その歌のうまさに驚くことが多いと思うが、この「Like Animals」はそんなBTSのボーカルの魅力を最大限に感じることができる。

7人全員が全編を通して素晴らしい歌声を披露しており、終盤に進むにつれて切なさを増していくギターや重厚なベースとドラムが、Jin、Jimin、V、Jung Kookの歌声と融合していくラストは圧巻。東京ドームの広大な空間に広がっていく音が消える最後の瞬間まで余韻に浸っていたくなる、まさしく極上の音楽体験だった。

そんな余韻を良い意味で打ち破ったのが、ロックアレンジされたサビのメロディに合わせて炎が上がる「FAKE LOVE」のステージだ。2018年に発表された大ヒット曲だが、あまりに多忙な日々が続き、肉体的にも精神的にも辛く、解散を考えるほど追い詰められていたとメンバーの多くが後に語っている時期の曲を、あえて今回のセットリストに入れた点は興味深い。

水滴が落ちる音が聞こえ、大きな白い布を大海の波のように揺らすダンサーたちに囲まれた7人が見え始まったのは、アルバム「ARIRANG」のタイトル曲「SWIM」。RMが手掛けた「僕たち7人が一緒にこの道を歩き続け、泳ぎ続けていける」というメンバーたちの誓いを表現した美しい歌詞が、ゆったりとしたミディアムテンポの楽曲と、緩急をつけながらも呼吸までピッタリと合ったパフォーマンスに、見事に調和している。

BTSがたどり着いた“静かな情熱”を感じる表現力の高いステージは、観客を魅了すると同時に、今後も多くの人の心を癒し続ける曲になるのではないだろうか。

そんな「SWIM」に続いて披露されたのは、永遠に止まらないメリーゴーラウンドのように、繰り返される人生の輪廻を耐え抜く様子を歌った「Merry Go Round」。回り続けるステージを歩き続けながら歌い、歩みを止められない哀しさともどかしさと同時に、歩み続けることを選ぶ強さも感じさせる演出が印象的だ。


「さすがBTS」の声続出!レガシー感じる演出で会場が一つに

韓国の伝統工芸品や韓服で頻繁に用いられる赤・黄・青・白の布を手にしたダンサーたちによるステージパフォーマンスが終わると、カジュアルロックな衣装に着替えたメンバーが登場。

イントロで大歓声があがった「2.0」は、休止期間から戻り、ニューアルバムが大ヒット中の今だからこその皮肉と余裕たっぷりの歌詞、原点のヒップホップをベースにした音、そしてハイスキルかつ洗練されたダンスにより、タイトル通り“BTSのVer.2”を体現した「さすがBTS」というパフォーマンスで魅了される。

続く「NORMAL」は、重厚なドラムとギターのサウンドが陰鬱とした雰囲気と、その奥にある光を同時に感じさせる、華やかなスポットライトとその裏にある虚無感や恐怖を歌詞に込めた楽曲。感情を込めて歌うメンバーの姿は切なくも力強く見え、BTSの感情に寄り添っていくARMYの一体感を感じた。

そんな中、ここで一気にギアチェンジ。野心と闘争心剥き出しの歌詞で打ち破った「Not Today」で気迫が伝わるパフォーマンス、BTSのシグネチャーソングの1つでもあり、ライブでの定番曲となった「MIC Drop」では、イントロのメンバー名を連呼する完璧な掛け声に応える全力のパフォーマンスに圧倒される。

その熱気をさらに盛り上げたのが、“Fire”のスラングで、クラブを舞台に全てが燃え上がるほど盛り上がる瞬間をテーマにした「FYA」と、大人気ヒット曲「Burning Up(FIRE)」。Jinも曲が終わって「今日、ARMYのエネルギーがすごいですね。本当に最高です! ARMY!」と興奮気味にコメントするほどの熱気で、ステージと花道を駆け回り、ジャンプしながら熱狂の渦に身を沈めていくメンバーのパワーが、東京ドームの天井を突き破るような興奮を巻き起こした。

そんな勢いそのままに披露されたのは、アルバムの「ARIRANG」の1曲目に収録された「Body to Body」。7人で肩を組み「I need, I need, I need」「I need the whole stadium to jump」の冒頭の歌詞でさらにギアを上げていく。終盤の民謡アリランのサンプリング部分には、メンバーの間でも様々な議論があったそうだが、自分たちのルーツを失わず、自分たちの力を信じて泳ぎ続ける7人への讃歌という気持ちで、アリランを歌ったARMYも多いのではないだろうか。

会場のボルテージが最高潮に達した中、本編最後の曲として披露されたのは、韓国の伝統音楽要素が散りばめられた「IDOL」。退場するためにグラウンドを練り歩きながら、アイドルという職業・BTSというチームへの誇りを感じさせる歌詞を体現した求心力のある歌声で、広い東京ドームの空間を一つにしていく姿に感嘆の声が出てしまった。


レアな日本語曲で自然体な姿も!?多幸感あふれる時間に

本編の熱気そのままに始まったアンコールは、「ARIRANG」LP版に隠しトラックとして収録された、SUGA作詞作曲の「Come Over」からスタート。今のBTSのARMYへの想いが痛いほど伝わる歌詞と、優しいメロディが心地よく、音源化を望む声が多いのもわかる名曲だ。

RMが日本語で「『Billboard 100』でほぼ10週連続1位! みなさんの家の、隣の犬のポチでも知っているあの曲も、この後します」というユニークな紹介をした後に流れてきたのは「Butter」。中継カメラを使って遊んだり、リラックスした表情を見せるメンバーに、会場にも笑顔が溢れる。コロナ禍に発売され、BTSの存在感を世界に示した「Dynamite」のサビでは七色の花吹雪が噴射され、まるで虹のように見える演出も相まって、多幸感で満たされていくのを感じた。

続いては、毎公演異なる楽曲をARMYと歌おうという新しい試みのコーナーへ。舞台監督に選曲が任されており、イントロが流れるまでメンバーもその日に何が流れるかわからないそうで、長期間にわたるワールドツアーを行うBTSにとってもマンネリ化を防ぎ、新鮮さを維持する良い作用もある、今回のワールドツアーの見どころの1つと言えるだろう。

4月17日の公演のセレクトは「Save Me」と、日本オリジナル曲「Crystal Snow」。いずれも大人気の曲かつ「Crystal Snow」はおそらく日本公演でしか聴けないということもあり、イントロから大歓声があがる。メンバーも、イントロや合間に楽曲にまつわるエピソードをぼそっと話したりと、歌詞やダンスがうる覚えだったりと、超自然体。

完璧をストイックに追求し続け、ステージではARMYに完璧な姿だけを見せたい気持ちが強い故に、心身ともに辛そうなシーンを見かけることもあったこれまでのBTSのワールドツアーに、良い意味での変化をもたらす「BTS 2.0」の真髄とも言える場面かもしれない。

アンコール前の最後のコメントで、SUGAは「久しぶりにドームで楽しみながら公演したら、昔に戻った気がします。これからもたくさん来るので一緒に遊びましょう。来てくださってありがとうございます」、Jung Kookは「(日本語で)本当に会いたかったよ。(韓国語で)久しぶりなのに、以前と同じ歓声と笑顔で迎えてくれて嬉しいです。ステージの途中で笑顔になってしまう感じでした。今日はむしろ皆さんが僕に力をくれました」、Jinは「愛を込めた投げキスをお届けできる時間を待っていました! ARMYに投げキスできるこの時間が、最高の時間だと思います。また会いに来てください」と感激した様子。

RMは「(日本語で)2014年に防弾少年団としてデビューして、東京にもたくさん来ましたが、1回も旅行に来たことがありませんでした。コロナの時からプライベートで旅行に来るようになって、街を歩きながら皆さんのことを考えました。この景色を見て暮らしているんだなと思いながら。今日この話をしたかったですし、また来られて嬉しいし、光栄だし幸せです。待っていてくれて本当にありがとうございます」とプライベートなエピソードを交えて感謝を伝えた。

Vは「(日本語で)僕たちは友達だから、今からタメ口で話すね。もし日本で絶対行ったほうがいいお店とかあったら 常連のお店があったらメッセージで教えてね」とお茶目にメッセージ。Jiminは「(日本語で)僕は日本語を軍隊に行って全部忘れました。それで夜中に手紙を書きました」と告白しながら、「愛するARMYの皆さん、久しぶりに皆さんに会えて嬉しいです。8年ぶりにドームに来られたのは皆さんのおかげです。良い舞台をたびたび皆さんにお見せできるよう努めてまいります。僕も心から愛してます」と手紙を読み上げ、ファンを笑顔にした。

j-hopeは「(日本語で)僕は今日は韓国語でごめん。(韓国語で)少し重い話かもしれませんが、話してみます。日本に来てすぐ、祖母が亡くなったという知らせを受けました。本当に困惑したのですが、メンバーの皆と過ごしながら、心の揺れを抑えられたと思います。今日の公演は(祖母が)空から見てくれたように思いますし、ARMYの皆さんが公演をより良いものにしてくれた気がしていて、本当に感謝しています」と、静かに胸の内を明かした。

そんなメッセージの後に披露されたのは、どんな状況でも一緒にいたいという率直な感情と揺るぎない確信が込められた「Please」、また「I'll follow you into the sun」という誓いのような歌詞と、抱きしめてくれているような優しいメロディーの「Into the Sun」の2曲。会場を埋め尽くしたARMYと、紫に光るペンライトの光を愛しそうに眺め、舞い散る花吹雪の中、幸せそうに、そして名残惜しそうに去っていく7人の姿は、キラキラと輝いて見えた。

「BTS WORLD TOUR 'ARIRANG' IN JAPAN」は、7人でステージに立ち続けることを選んだBTSとARMYの、互いへの愛とエネルギーで満たされた空間であり、再会が待ち遠しくなるそんな時間となった。

取材:平松道子(MIDUMU)

【公演概要】
「BTS WORLD TOUR 'ARIRANG' IN JAPAN」
2026年4月17日(金) 開場 16:30 / 開演 18:30
2026年4月18日(土) 開場 13:00 / 開演 15:00
会場:東京ドーム

【セットリスト】
01. Hooligan
02. Aliens
03. Run BTS
04. they don't know 'bout us
05. Like Animals
06. FAKE LOVE
07. SWIM
08. Merry Go Round
09. 2.0
10. NORMAL
11. Not Today
12. MIC Drop
13. FYA
14. Burning Up(FIRE)
15. Body to Body
16. IDOL
17. Come Over
18. Butter
19. Dynamite
20. 1)Save ME / 2)Crystal Snow(DAY1)
 1)DOPE / 2)FOR YOU(DAY2)
21. Please
22. Into the Sun

元記事配信日時 : 
記者 : 
Kstyle編集部

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