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「応答せよ 1997」父より“オッパ”が好きになり始めた1997年

oh!my star
写真=(C)CJ E'&M

tvN「応答せよ1997」私たちの熾烈だった18歳

実の兄より大切で、母や父よりよく呼ぶオッパ(兄の意。女性が親しい年上の男性やスターを呼ぶ呼称)ができた…“パスニ(芸能人に夢中な女性)”入門。オッパにプレゼントしたくてお小遣いを貯める…“朝貢の始まり”。最後まで共にオッパを守ることにした友人が違うオッパに目を向け始めた…“裏切りの始まり”。

面識のないテレビの中の芸能人のためにすべての情熱を注いだ“アイドル期”。ときには、嘲弄と圧迫に耐えなければならなかったその頃の話が、ドラマで大きな話になるとは思わなかった。大体どんなドラマがH.O.T.のファンからSECHSKIESのファンに心変わりした友人とのぶつかりをそこまで厳粛に表現できるだろうか。

24日に韓国で放送がスタートしたtvN「応答せよ 1997」は、アイドルが出現し始めた1990年代後半、18歳だった主人公の日常を描いている。H.O.T.のトニーを愛するソン・シウォン(A Pink チョン・ウンジ)は、オッパたちを“エイチ・オ・ティー”ではなく、“ホット”と呼びながら「猿のような奴らを追う時間があれば勉強をしなさい」とどなりつける父の弾圧に耐えながら激しく生きている。

18歳、様々な形で存在した“愛”

もちろん、それからも15年間ずっとアイドルは音楽界の主なアイテムになっていたし、パスニも世代を交替して生き続けているが、確かに互いに通じない歳月の間隙がある。

例えば、高解像度ファイルでオッパを保存できるファンたちは、数ヶ月かけて一枚ずつスクラップしたオッパが学校から帰って来たら古紙として捨てられていたときの惨憺たる気持ちが分かるのだろうか。それさえも親や先生によって容赦なく裂かれることが常だった。オッパが出演した番組を収録したテープに他のものが収録されたとき、部屋で転がりながら涙を流した日々は、昔のメディアとともに遺物になった。

写真=(C)CJ E'&M
このようなディテールを生かしただけに、当時ソン・ジウォンと同じ年頃だった視聴者は「私の話ではないか」と思うほど共感できるところの多いドラマだった。

たとえパスニ出身ではなくても、1990年代の一世を風靡した過渡期的なアイテムは、郷愁を刺激する。ポケベルの時間差コミュニケーションや、足が熱くなるほど床を踏みまくらせたDDR(ダンスダンスレボリューション)ブーム、パソコン通信の青い画面などは、それぞれの思い出と共に読まれる。ヤンパの「HEART BEAT AWAY(若造の愛)」や、少し後から出てきた歌だがDELISPICE(デリスパイス)の「告白」など、10年前の人気曲を再び聞ける楽しみもある。

“思い出探し”だけでも話を豊かにするメリットを持った同ドラマは、その中でまた別の話を始めた。手の届かないオッパと別に存在した私の目の前の“あの男の子”との微妙でヒリヒリとした感情。悪く言えば幼稚に見える色々な形の愛を終始真剣に描いている点は「応答せよ1997」を面白くする理由だ。

釜山(プサン)を舞台にする同ドラマで慶尚道(キョンサンド)出身の俳優が、長い演技経歴がないにも安定して役をこなしていることは幸いなことだ。何より、次の話からは実際に1997年を牛耳ったアイドルSECHSKIESのメンバーだったウン・ジウォンが平凡な高校生に扮し、現在の人気アイドルであるINFINITEのホヤと同い年の友達を演じる珍しい光景を見られるのは、驚くべきことだ。
元記事配信日時 : 
記者 : 
イ・ヒョンジン

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