ユン・スンアが低予算の独立映画に出演した理由「女優としての限界を考えていたときに…」

それで聞いてみた。もっと沢山の人に見てもらえる商業映画やドラマではなく、なぜ独立映画「綺麗なものになれ」を選んだのか。可愛くてハツラツとして愛らしいキャラクターばかり演じてきた彼女が女優として限界を感じていた時、彼女に訪れてきた作品がこの作品だったという。何でもストレートに言い、男にすがっていたずらするなど、茶目っ気たっぷりな劇中のチェ・ギョンヒというキャラクターが自身の姿と似ていたと言った。

得るものも多かった。何より漠然としていた女優という道がさらに明確になったことが一番大きな収穫だった。そして厳しい環境でひたすら情熱一つで映画を作るスタッフたちの姿を見て、女優としてもう一度情熱を持つきっかけになったという。沢山の人に見てもらえない独立映画だが、ユン・スンアはこの作品に出会ったことにとても感謝していると言った。
「道端でスカウトされてデビューし、モデルの仕事をしてから演技を始めることになりましたが、他の分野を専攻していた私が役者を選んだので演技について知らずにやった部分もあったし、女優という道が明確でもなかったと思います。ところが、今回の作品をしながら『このような女優になりたい』と思うようになりました。私に足りないところがあるからこんなことをしなきゃと思ったし、私が置かれた環境に感謝しなきゃと思いました。ここまで映画制作が大変だとは知りませんでした。思ったより環境がよくなかったです。スタッフの方々は情熱一つで大変な仕事に堪えていました。そのおかげで沢山のことを感じました。私にもそんな情熱があるのだろうかと、自分自身を振り返ってみました。この作品をすることになって本当にありがたいです」

「すぐに撮影に入る映画も今までの作品とは違うジャンルです。これからは、今までお見せした姿とは違う姿をお見せしたいと思います。多様な姿ではなく、特定のキャラに止まっていると自分自身にも停滞期がやってくるような気がします。そういう面で『綺麗なものになれ』が私には新たな試みでした。うん…作品をしていくうちに、だんだん勇気が出るようです。もちろん『可愛くて愛らしいキャラクターはしない』と決めたわけではありませんが、様々な役を演じることが重要だと思います」
「どんな女優になりたいか」という質問にはかなり真剣になった。言葉の一言一句を慎重に選ぶ彼女の姿から「この人は非常に悩んでいるんだ」と感じたほどだ。彼女はいい女優になりたいと言った。そうなってこそ人々に長く記憶されるはずだと言う。映画の題名のように“綺麗なものになれ”るユン・スンアに期待していると言ったら明るく笑って見せた。
「劇中の人物の名前で呼ばれるのが一番嬉しいです。『ロマンスが必要』に出演した時も、劇中の名前で呼ばれた時、幸せでした。そしてすべてが人と人の間で行われるものだから、いい人、いい役者になりたいです。そうなってこそ人々の記憶に残るし、心も伝わると思います」
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- キム・ギョンジュ
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