「哭声」クァク・ドウォン“撮影が終わると、ウルトラ超サイア人になった気持ちだった”

「哭声」は、外部の人が現れた後に始まった謎の事件と奇異な噂の中でミステリアスに絡まりあった人々の物語を描いた映画で、クァク・ドウォンが平凡な警察であり、幼い娘を持つ父親ジョング役を務めた。
クァク・ドウォンは「人生の演技」という好評の洗礼に、自身は知らなかったと言いながら特有の豪快な笑いを見せた。撮影期間だけで約6ヶ月、一般的な映画二本を撮影できるほどの時間であったし、体力的にも容易ではない作業だったが、このすべての“楽しい苦労”に対してねぎらいとなるほどの評価であるに違いない。
「人生の演技ですか? そのように言って下さるなら、僕はとても感謝します。ある先輩が、映画が観客に愛されようとするなら、現場で三人だけ狂ったらいいと言いました。監督、撮影監督、主演俳優、このように三人だけ狂えば、観客が好きな作品が完成すると。ホン・ギョンピョ撮影監督はすでに仕事に狂っていらっしゃることを知っていたし、ナ・ホンジン監督は死ぬほどされる人ということを知っていました。『僕だけちゃんとすれば良いんだな』『僕だけ狂うようにすれば良いんだな』という考えで飛び込みました」

「最も大変だったのは、肉体的な部分でした。他の俳優もそうだったことでしょう。また、僕が思っていた演技があって、監督がそのカラーが違うということも大変です。すると俳優はほぼ狂ってしまいます。生死の境をさ迷います。ナ・ホンジン監督はそのカラーに死ぬほど、どうにかして合わせてみせる監督であることをよく知っていました」
これまでナ・ホンジン監督に向けた信頼を表わしてきたクァク・ドウォンは、インタビューでもナ・ホンジン監督が羊の群れを追い立てるように俳優を客観的な視線で眺めて、枠組みから抜け出さないように形を整えた人だと回想した。

「仕事を狂ったように一生懸命にした後、ビール一杯飲む感じです。酒に酔う直前が、頭が一番クリアでしょう。撮影が終れば常にそのような感じがありました。二日の分量を5日でやり遂げたことがあります。一日一日がそのような形でした。ところで撮影をしながら、僕自らが発展する感じでした。僕の限界がこれぐらいだと考えたが、『僕がこれもやり遂げることができる人なんだ』と思って、自ら感心したこともありました。『こういうことをやり遂げるとは!』という思いで、僕がウルトラ超サイア人になった感じでした」

「カンヌ映画祭に対して、大きく考えて見たことがないです。肉も食べてみた奴が食べるじゃないですか。食べてみてこそ分かるでしょう(笑)」
好評に続き、カンヌ映画祭進出まで。クァク・ドウォンの次の目標は何だろうか。「ひとまず一つの峠を越えた」というクァク・ドウォンは、「哭声」が商業映画であるだけに、観客が劇場を訪れてくれればという希望を表わした。
また最近世間で注目を集めた恋人に対しても、そっと話を交わした。クァク・ドウォンは、「哭声」で夫婦の呼吸を合わせたチャン・ソヨンと恋人の仲に発展した。二人は揃ってカンヌ映画祭を訪れた。クァク・ドウォンに恋人に対して尋ねると、すぐに短いが愛情が滲み出ている返事が返ってきた。
「良い出会いを重ねています(笑)」
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- キム・ミリ、写真 : クァク・ギョンフン
topics






