「ハイパーナイフ」パク・ウンビン“今後はまた違った医者役にも挑戦してみたい”

パク・ウンビンは最近、ソウル鍾路(チョンノ)区三清洞(サムチョンドン)のあるカフェで行われたDisney+オリジナルシリーズ「ハイパーナイフ」(脚本:キム・ソニ、演出:キム・ジョンヒョン)のインタビューで、チョン・セオクを演じながら感じたことを打ち明けた。
「ハイパーナイフ」は過去、期待される天才医師だったチョン・セオクが、自分を奈落の底に落とした師匠のチェ・ドクヒ(ソル・ギョング)と再会することから繰り広げられる熾烈な対立を描いたメディカルサスペンスだ。
パク・ウンビンは、チョン・セオクというキャラクターについて、「私が演じたことのないスタイルの役でもあり、キャラクター自体が性格的に変化の激しいところが多かったので、極端な温度差を行き来する上で、見守らなければならないと思いました。ある部分では一貫性を保とうとしましたし、そういう人もいるんだと説得させるのが女優としての義務だと思いました」と明かした。
また、「サイコパス、ソシオパスなどと区別するのは意味のない作業だと思いました。そのめ、混用するカテゴリーを含む反社会性の人格障害として作っていきました。サイコパスとしてよく知られている特性として、共感能力がないという点がありますよね。サイコパスは共感能力がないのに、セオクは感情的なようですし、それならサイコパスではないのではという反応もありましたが、共感能力がないという点だけに合わせた偏見かもしれないと思いました。共感能力がないことと無感情は別の領域かもしれませんから。スペクトラムの中で一人の人物を理解する上で、反社会性の人格障害の特性を理解し、演じました。反社会性人格障害として紹介されている診断体系を自分なりの方式で理解しようと思いました」と語った。
チョン・セオクの外見的な部分については、「キャラクターに出会うとイメージが思い浮かぶことがあります。どのような姿に挑戦してみようかというインスピレーションが湧いて、ヘアスタイルもラフな感じにしようとパーマをかけ、髪を洗って乾かした状態で撮影しました。私がピアスやタトゥーを提案し、衣装も室長さんとたくさん話をしました。セオクは赤系を着たほうがいいと思いましたし、6年前は緑系の服を着てほしいと言われました。6年前と現在の対比をどのようにしたらいいか考えた結果、良い新芽になるきっかけとして、緑系の服を着たいと思いました。医者の衣装を除いて、私服は青い服を選びました。様々な案の中から、ドクヒと雰囲気が似ていながらも意味を持たせることができるものを細かく準備しました」と話した。
脳の手術のシーンまで自ら演じた現場を思い出しながら、「医学用語が思ったより多くない作品でした。放送を見る時も、医学用語の字幕がつかないので、解説はつけないんだなと戸惑うこともありました。メディカルスリラーと紹介されていましたが、医療ドラマというには、医療用語を話すシーンは2つしかなかったと思います。医者役を演じましたが、その部分についてはあまりお見せできなかったと思い、他の医者も演じてみたいと思いました。『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』の台詞量は、これまで演じた作品と比べても圧倒的な面があるので、比較できないほどそちらの方が難しかったと思います。脳の手術のシーンは、短い時間内に密度の高い体験をするのが楽しかったです。子供の頃、医師になりたいという夢も一時期見たことがあるのですが、女優になることで別の形で実現し、生きていけるということで、良い選択だったと思います。医学を学ぶ時も、新鮮で楽しかったです。代役がいないのは仕方のない状況で、教授が手術シーンを撮影する度に常駐してくださいました。教授を通して医療人の話も聞き、実際の状況の話も聞きながら、脳に関しては本当に一瞬の手の動きで運命を左右するもので、ものすごい仕事をされているんだなと思いました」と語った。

パク・ウンビンという女優が持つ善良なイメージがセオクと出会った時の相乗効果についての考えも明らかにした。彼女は「この役を引き受けてから公開する前に『たくさん愛してください』と申し上げるのが難しかったんです。セオクが悪行をすることは変わらぬ事実ですし、殺人にもあえて正当性を与えたいとは思いませんでした。キャラクターに同情はしませんでした。セオクを演じる役者として、セオクという友人を新たに得たと思いました。新しい友達を紹介するような感覚でした。私が持っている女優としての魅力をセオクと絡めて見てくださる方のおかげで、過度に没頭してくださる方もいて、ありがたく思いました」と語り、「今回の作品を選んだ理由に、悪役をやってみたかったとか、イメージチェンジをしたかったというのは全くありませんでした。むしろ、やったことのないことに挑戦することに重点を置いたのであって、私という人間についてどのようなイメージを持たれているかは計り知れないと思います。演技的な渇きは、やったことのない表現があったので、その点では解消された部分はあると思います」と満足感を示した。
「ハイパーナイフ」はどのような作品として記憶に残るだろうか。パク・ウンビンは「作品とキャラクターの話をすることが、旅の終わりだと思います。セオクとして生きてきた間、本当に熾烈な瞬間が多かったです。そのような瞬間を今日で完全に視聴者へ手渡すことができる感じがして、清々しい気持ちでいっぱいです」と語った。また「今作は公開された後、反応が読めない作品でもありましたが、楽しく見てくださった方が多く、嬉しい気持ちで過ごしています」とし、「視聴者の皆さんに質問を投げかけてみたいです。セオクはどのような人だったのか。どのような痕跡を残しましたか、と問い返したい作品でした。その質問は次回受けようと思います」とつけ加えた。
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- パク・スイン
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