アン・ヒョソプ、Netflix「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」でアニメ映画の声優に挑戦“ファンと感動を分かち合いたい”

同作は、ソニー・ピクチャーズアニメーションが制作に参加した作品で、韓国系のマギー・カン監督と「ウィッシュ・ドラゴン」のクリス・アップルハンス監督が共同で演出を手掛け、韓国文化のアイデンティティとグローバルな感覚を同時に盛り込んだコンテンツとして注目されている。
アン・ヒョソプの所属事務所The Present Companyは今作のヒットについて「K-POPが今や単なる音楽ジャンルを超えて、グローバルコンテンツの構造をなす中心的な要素になったことを示す象徴的な事例」と伝えた。
アン・ヒョソプは今作で、K-POPアイドルグループSaja Boysのメンバージヌの声を全て英語でこなし、キャラクターの感情を細かく表現。世界中の視聴者から絶賛され、作品の没入度を一層高めたと評価されている。
特に共同演出を手掛けたマギー・カン監督が、直筆手紙でキャスティングを提案したという後日談は、彼に対する制作陣の深い信頼と愛情を感じさせた。

アン・ヒョソプ:新しいジャンル、ボイスアクティングという作業方式に興味がありました。そして海外から大きな愛を送ってくださるファンの皆さんに、何か楽しい記憶を残してあげたいという気持ちが大きかったです。作品が与える“愛”というメッセージを、音楽とK-POPを通じて伝えるという点もユニークに感じられました。プロジェクトに参加する前、マギー・カン監督から手紙をいただきましたが、そこから僕に対する温かい関心と、作品への深い愛情を感じることができました。その真心を信じ、一緒に良い作品を作りたいという気持ちが自然に芽生えました。
――「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」の紹介をお願いします。
アン・ヒョソプ:本当にたくさんの魅力を持っている作品です。ファンタジーでありながらも、僕たちの現実とつながっている物語です。僕が好きな韓国語に“アルムタプタ(美しい)”という言葉がありますが、その中には“自分らしい”という意味も盛り込まれているんです。この作品にも、それぞれが持っている固有の美しさを受け入れ、自分だけの特別な部分を認め、ありのままの自分を愛していこうというメッセージが盛り込まれています。
――アン・ヒョソプさんが演じたキャラクターのジヌはどんな人物ですか?
アン・ヒョソプ:ジヌは家族と一緒にいるために鬼魔(グィマ)と取引をする危険な選択をし、その代わりに魂を失うことになります。それでも人間に対する愛情を抱いて生きる、温かみのある人物だと思います。そのような点から、視聴者が哀れみと愛を一緒に感じることができると思います。
――レコーディングの方式が特別だったと聞きました。
アン・ヒョソプ:(最初の顔合わせを除いて)僕は韓国にいて、制作陣はアメリカにいるため、オンラインで作業しました。レコーディング時はマイクの横にカメラを置いて、僕の声だけでなく、顔の表情と動きも一緒に撮影しました。そのようにして記録された映像は、ジヌというキャラクターを作り上げる上で、キャラクターの表情や感情、動きを細かく描写する際に反映されました。完成したジヌのビジュアルやスタイルは、僕の姿をベースにした部分があります。スウェットなどの衣装もです。単純なボイスアクティングを超えて、体と表情も溶け込み、そういった過程がキャラクターに生命力を吹き込むのに重要な役割を果たしたと思います。全ての過程と制作チームの努力を通じて、ジヌと僕が同期化できたと思います。
――マギー・カン監督、そしてクリス・アップルハンス監督との作業はいかがでしたか?
アン・ヒョソプ:マギー・カン監督、そしてクリス・アップルハンス監督と一緒に仕事をすることができて本当に光栄でした。アニメーションというジャンルそのものが、僕にとっては初めてだったので、なじみがなく、難しい部分もありました。そんな時、お二人が繊細かつ温かくリードしてくださり、そのおかげですぐに慣れることができたと思います。例えば、感情の流れを声だけでどう伝えるかについてです。同じシーンでも感情の濃度や話すスピード、間隔などを多様にしてみることで、キャラクターがより立体的になるようサポートしてくださったことが印象深く、自由に表現できるようにオープンな環境を作ってくださったことにも感謝しています。
――ジヌの内面の中の悪魔はどのような姿をしていますか?
アン・ヒョソプ:ジヌの内面の中の悪魔は、これまで彼を押さえつけていた苦痛と罪悪感、そして仕方のなかった選択による苦痛と後悔で作られました。どうしようもない決定だったとしても、その記憶は彼をずっと苦しめました。内面の声は低く、重いつぶやきのように近づき、いつも正しい方向に行くのを邪魔し、揺さぶります。このような内面の暗闇を直視し、受け入れることはなかなか難しいですが、僕たちみんなが経験する過程だと思います。そのような時間を通じて自分と向き合い、さらに立派な人間になっていけるのだと信じています。

アン・ヒョソプ:ファンタジーのように見えますが、よく見てみると僕たちが生きている世界に似ています。善と悪が共存し、人々の欲望と犠牲がぶつかる場所です。その中でK-POPは希望の象徴のような存在だと思います。
――最初、この映画を見た時はどんな気分でしたか?
アン・ヒョソプ:言葉が出てこないほど、胸がいっぱいになる感じがしました。台本を読みながらも面白いと感じましたが、アニメーションというジャンルそのものが僕にとってはなじみがないため、果たしてこれがどのように具現化されるのか、あまり想像できませんでした。ですが、いざ完成された映画を見ると、僕が想像していたものを遥かに超える、本当に信じがたいほど美しく、感動的な作品でした。ワンシーンワンシーンがまるで夢のように感じられました。何よりもこの作品を見る僕のファンの方がいらっしゃれば、この楽しさを一緒に分かち合いたいです。皆さんも僕のようにこの物語にハマっていき、その中の面白さと感動を一緒に感じていただけたらと思います。
――この映画がこれまで見てきたアニメーションと一番違う部分はどこでしょうか?
アン・ヒョソプ:感情が中心になっているアニメーションだという点が、一番差別化されたところだと思います。普通、アニメーションでは音楽が背景のように存在することが多いですが、この作品は音楽と物語、感情が有機的につながっていて、ステージのように感じられる部分もあり、同時に一本の映画でありパフォーマンスのようにも感じられました。このような構成が僕にとってはとても新しく、印象深かったです。
――この作品を通じて伝えたいメッセージは何ですか?
アン・ヒョソプ:誰にでも内面の闇はあり、時にはそれを認めて向き合う勇気が必要だというメッセージが伝わればと思います。そして自分だけの声を信じて、進んでいける力を得る物語だという点で、多くの方々にとって励ましと勇気になればと思います。
――アニメーション映画やシリーズが持つ想像力の力について、どのように感じましたか?
アン・ヒョソプ:アニメーションは想像力という限界を超えるジャンルだと思います。現実の制約なしに、頭の中に浮かんだものを視覚的に具現化できるじゃないですか。そしてその中にはとても深い感情、哲学、メッセージも盛り込むことができます。大人でも子供でも、心に響く物語、それがアニメーションの力だと思います。僕もソニー・ピクチャーズの長いファンで、アニメーションを愛する一人として、今回の作業に参加できたことが本当に嬉しく、意味深いものでした。Netflixを通じて皆さんに会うことになり、とても嬉しいです。
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- イ・ミンジ
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