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放送終了「メリー・キルズ・ピープル」イ・ボヨン&イ・ミンギら、安楽死に対するそれぞれの葛藤と結末は?【ネタバレあり】

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※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
写真=MBC「メリー・キルズ・ピープル」放送画面キャプチャー
MBCの金土ドラマ「メリー・キルズ・ピープル」が、幇助による自死(安楽死)について深い省察を促した。

韓国で9月12日に放送されたドラマ「メリー・キルズ・ピープル」の最終話では、ウ・ソジョン(イ・ボヨン)とチェ・デヒョン(カン・ギヨン)が3年前の「ペントバルビタール殺人事件」終結の後に辞めた安楽死について質問を投げかけ、選択の岐路に立つ姿が描かれた。パン・ジフン(イ・ミンギ)は、安楽死に対する価値観の変化を見せ、ウ・ソジョンは安楽死を頼み込まれ混乱に巻き込まれた。

まずウ・ソジョンがヤン神父(クォン・ヘヒョ)が運営するマリア福祉病院で院長として勤務、奉仕を続けていく中、服役を終えたチェ・デヒョンが出所し福祉病院に復帰した。「ペントバルビタール殺人事件」の捜査を終結させたパン・ジフンは、マリア福祉病院を支援する後援者としてウ・ソジョンとの微妙な関係を続けていった。

そんな中、ウ・ソジョンは癌が転移し極度の苦痛に苛まれる患者キム・ソンジュ(キム・ヨンオク)と娘のヨンウン(キム・グクヒ)の葛藤を見て悩み込む。幼い頃にパン・ジフンを世話していた特別な縁のあるキム・ソンジュとヨンウンは、辛く苦しい治療をこれ以上受けたくないという母親と、借金に苦しまれても母親にもっと良い治療を受けさせたいという娘の立場で、鮮明に対立した。結局、「治療なんて受けたくない。あなたの顔を思う存分見てから逝きたい」というキム・ソンジュの言葉に、ヨンウンは母親との最期を幸せに過ごすことを決意した。しかし突然認知症の症状が進行したキム・ソンジュは、パン・ジフンに「私、痛くて痛くて、もう生きたくない」と安楽死を頼んだ。母の胸中を知った娘のヨンウンは、ウ・ソジョンにキム・ソンジュの安楽死を依頼したが、記憶を失ったまま道路の真ん中に立っている母を押し出し、代わりに車に跳ねられて死んでしまった。

娘の死後、魂が抜けたような状態のキム・ソンジュは、認知症から一時的に正気を取り戻した瞬間、ウ・ソジョンに再び安楽死を頼み、パン・ジフンも「どんな理由であれ、自ら命を絶つのは絶対にいけないと思っていたけど、おばさんが少しでも楽になってほしい」と揺れる価値観を露わにした。その時、ク・ヘリム(クァク・ソニョン)がウ・ソジョンを訪ねて再び事業を提案し、ペントバルビタールをプレゼントとして残した。1人で酒を飲んでいたチェ・デヒョンに、やはり元気な夫を殺してほしいと狂気じみた微笑みを浮かべた。最後に、パン・ジフンが横たわっているキム・ソンジュのベッドの前に立っていたウ・ソジョンを発見し名前を呼んだ瞬間、ペントバルビタールを片手に持ったウ・ソジョンが「助けてください」と切実に語るエンディングで、胸が詰まる余韻を残した。

「メリー・キルズ・ピープル」は、治療不可能な患者の安楽死を助ける医師と、彼らを追跡する刑事の物語を通じて、安楽死というテーマを扱い、この時代に必ず必要な、現代的なテーマを考えさせられた。極度の苦痛の中で最後の選択を自ら下そうとする余命宣告患者たちと、彼らの苦しみを和らげたいと願う家族たちの共感に満ちた物語は、人間なら誰もがいつか直面する最後の瞬間である「死」について考えさせる契機となった。特に安楽死をめぐる「殺人なのか救いなのか」という多様な観点と意見の対立を通じて、人間の尊厳と生命の価値を考えさせた。「メリー・キルズ・ピープル」を貫いた生と死のどっしりとした質問は、むしろ「どんな人生を生きるか」について考えさせ、他のドラマでは見られない真摯な意味を伝えた。

また、イ・ボヨン、イ・ミンギ、カン・ギヨンは、今まで披露したことのない型破りな変身を通じて、完璧なキャラクター表現力を証明した。イ・ボヨンは、患者を救わなければならないという使命感と、苦痛の中にいる患者の最後の選択を尊重する信念の間で、葛藤と苦悩を繰り返すキャラクターのウ・ソジョンの複雑な内面を立体的に描いた。イ・ミンギは、理性的で正義感にあふれる刑事パン・ジフンの本能的な捜査力と真っ直ぐで固い意志、アンダーカバーとして潜入捜査を試みた余命宣告患者のチョ・ヒョヌの姿まで、卓越した演技を披露した。カン・ギヨンは、患者への優しく温かい人間味と安楽死への意志が固いウ・ソジョンの協力者チェ・デヒョン役を、人間的な魅力を最大限に際立たせた演技で表現した。イ・ボヨン、イ・ミンギ、カン・ギヨンは、異色のジャンル、新たなキャラクターに挑戦し、全身全霊の熱演で「人生キャラクター更新! キャラクターを輝かせた」という好評を得た。

「メリー・キルズ・ピープル」は、既存のドラマでは試みられなかった「安楽死」という重いテーマに真っ向からぶつかり、特別な意味をもたらした。安楽死というテーマをサスペンスに溶け込ませ、スリリングな緊張感と予測できない期待感を与えるだけでなく、社会的議論とジャンル的な興味を同時に喚起する新たな特性のジャンルを誕生させた。特にパク・ジュヌ監督は、安楽死を実行しようとするウ・ソジョンとチェ・デヒョン、追跡する刑事パン・ジフン、麻薬商のク・グァンチョル(ペク・ヒョンジン)、警察内部の裏切り者アン・テソン(キム・テウ)に至るまで、キャラクターの魅力を際立たせる繊細な演出力を披露した。脚本家のイ・スアは、どっしりとしたメッセージが込められた台詞から緻密な構成のストーリーまで、現実的な日常と社会的話題に対する重みを適切に描き出した。

制作陣は「『メリー・キルズ・ピープル』では、安楽死と極度の苦痛に苛まれる患者たちの最後の選択という重いテーマを通じて、結局『私たちはどんな人生を生きるべきか』という質問を投げかけたかった」とし、「俳優たちと制作陣全員が『メリー・キルズ・ピープル』の撮影を通じて深い悩みを繰り返す容易ではない過程を経たため、意味が格別だ。視聴者の皆様にも新たな響きとなるドラマになったらうれしい」という願いを語った。
元記事配信日時 : 
記者 : 
イ・ミンジ

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