昨年9月、韓国・ソウルで、「2025 公演観光フェスティバル WELCOME DAEHAKRO」が行われ、Kstyle編集部もミュージカルや劇場に触れてきた。
ソウルにある大学路(テハンノ)は、マロニエ公園を中心に、文芸振興院や文芸会館といった各種芸術団体や劇場などの文化施設が密集しており、ミュージカルや演劇が活発に行われている地域。週末には様々な路上公演が行われ、また、季節ごとにユニークなイベントが開かれている。
地下鉄4号線恵化(ヘファ、Hyehwa)駅が最寄り駅で、ソウル市鐘路区鐘路5街交差点から恵化洞ロータリーまでの通りを、文化芸術の通りとして開発し、「大学路(テハンノ)」と呼ばれている。大小さまざまな劇場があり、韓国における演劇公演の中心地であるとともに、個性的なファッション、文化、グルメが集まるエリアでもあり、ディープなソウルを楽しむことができる。
◆公演観光フェスティバル WELCOME DAEHAKRO
韓国ではソウル・大学路に限らず、全国各地で様々な公演が活発で、本観光イベント内で行われた「WELCOME DAEHAKRO 公演観光マーケット」で各地・各公演の担当者がそれぞれの公演の魅力を紹介。ミュージカルはもちろん、韓国の人気お笑い芸人が主催する公演、テコンドー団体による公演、地方劇場・劇団による公演など、大小様々な公演があり、韓国演劇界の熱気を感じさせた。
言語関係なく、観覧できるパフォーマンスもあり、外国人観光客が感覚的に楽しめる公演も多数。公演観光マーケットでは、絵を描くパフォーマンスとコメディ、ダンスを融合させたアートショー「THE PAINTERS(ザ・ペインターズ)」の一部パフォーマンス披露があり、音楽に合わせて絵を描くユニークな内容に圧倒された。
絵画だけでなく、パフォーマンスや笑いも盛り込まれ、約70分で約10点の作品が完成する「THE PAINTERS」。外国語字幕(英語・日本語など)が表示されるため、韓国語が分からなくても楽しめる。観客参加型のアクションもあり、毎公演盛り上がりを見せているようだ。
◆ウェルカム⼤学路フリンジ観覧
「WELCOME DAEHAKRO」の期間中、国⽴中央博物館内の広場でも路上イベントが行われており、訪れた人が気軽にパフォーマンスを楽しむことができた。
演劇・ミュージカル界では有名な俳優たちが次々と登場し、公演の魅力を紹介。ここでも圧倒的な歌唱を披露され、通常の公演よりコンパクトな路上公演にも関わらず、圧巻された。
路上公演ならではの観客を巻き込んだやり取りで、笑いを取るシーンもあり、毎公演、生でパフォーマンスしている演劇ならではのアドリブも楽しい。歌だけでなく、パフォーマンスの全体的な力量を垣間見ることができ、公演に期待が高まった。
◆大学路の劇場へ!代表作「キム・ジョンウク探し」を観覧
続いて大学路で韓国の代表的なミュージカル「キム・ジョンウク探し」を観覧。2006年の上演以降、超ロングランの人気ラブコメミュージカルとして韓国でも有名な本作。2010年にはコン・ユ、イム・スジョンで映画化(邦題「あなたの初恋探します」)され、日本でも注目を集めた作品だ。
劇場は小劇場といった規模感。実は大学路の劇場初体験だったが、会場の雰囲気から現場の臨場感がものすごい伝わってくる。劇場入口でチケットを見せ、日本人であることを伝えると、字幕メガネを渡された。
観覧した「キム・ジョンウク探し」は、初恋の人「キム・ジョンウク」を探す女性と、それを手伝う「初恋探し株式会社」の社長が繰り広げる物語で、コミカルさと共感を呼ぶストーリー、そして大学路の小劇場ならではの臨場感が魅力。AIが搭載された公演字幕メガネを体験しながら観覧した。
字幕メガネをかけると、視界の中に字幕テロップが表示され、セリフや公演内容を日本語で楽しむことができる。ただ、推しが出演する公演の場合、メガネと舞台を行ったり来たりしないといけないので、なかなか集中するのが難しいかもしれない。ただ、字幕メガネの他にも、字幕タブレットが設置された公演もあるので、外国人観光客も楽しめるように工夫されているようだ。
劇中、アドリブや海外ネタ(この日は日本人の観客がいることを知ってか、日本の話題だった)も入れ込み、観客の笑いを誘うパフォーマンスはさすが。ロングランの大人気作品ということもあり、感覚的に楽しむことができ、約100分ほどの公演もあっという間。他の公演も楽しんでみたいという気持ちにさせられた。
芸術や歴史、落ち着いた街歩きを一度に楽しめるソウルの魅力的なスポット「大学路」。演劇の街らしい小劇場やカフェが並び、若者文化に触れられるので、ディープな韓国ソウル旅行を一度楽しんでみては?