あなた、その川を渡らないで
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「あなた、その川を渡らないで」ロサンゼルス映画祭で最優秀賞
韓国映画「あなた、その川を渡らないで(My Love,Don't Cross That River)」(チン・モヨン監督)が、第21回ロサンゼルス映画祭(6月10日~18日)のドキュメンタリー・コンペティション部門で最優秀ドキュメンタリー作品賞を受賞した。映画制作会社の大明文化工場が19日、明らかにした。この作品は76年連れ添った老夫婦の愛と別れを描き、韓国では昨年11月に封切られ480万人を超える観客を集めた。ニューヨーク・アジア映画祭やメルボルン国際映画祭、モスクワ国際映画祭などにも出品予定だ。
ヨ・ジング「クォン・ボブ」の降板から「あなた、その川を渡らないで」の逆走行まで ― 2014 韓国映画界 Vol.2
ヨ・ジング「クォン・ボブ(拳法)」降板から「あなた、その川を渡らないで」の逆送まで。2014年のスクリーンを熱くした最もホットな俳優を集めてみた。1. ヨ・ジング「クォン・ボブ」を降板キャスティングをめぐる映画制作の裏の世界が赤裸々に明かされた事件だった。「クォン・ボブ(拳法)」はチョ・インソンの除隊後復帰作として注目されたが、制作が無期限に延期され、結局、チョ・インソンのキャスティングが取り消された作品だ。制作中止のニュースが何度も聞こえてきたが、「クォン・ボブ」側は諦めなかった。切歯腐心した結果だろうか。韓中合作で中国が投資するというニュースが伝わり、「クォン・ボブ」は新たな動力を手に入れた。そして、ヨ・ジングがキャスティングされて長い迷いも終わるようだった。だが、ヨ・ジング側が一方的に降板を伝え、「クォン・ボブ」の世界は再び混乱に陥った。制作会社側がヨ・ジングのキャスティングを確定した状況でキム・スヒョンに主人公を提案した事実が明らかになり、議論はさらに大きくなった。ヨ・ジング側から「中国側が現地で認知度のないヨ・ジングの代わりに、ドラマ『星から来たあなた』を通じて韓流スターになったキム・スヒョンを望み、これが降板の理由だ」という主張が提起された。一方、制作会社側はヨ・ジングのスケジュールが問題だったと話した。ヨ・ジング主演の「私の心臓を撃て」は7月に撮影が終わるので、8月に「クォン・ボブ」の撮影に入るのが無理だという理由だ。結果的にチョ・インソンも、ヨ・ジングも、キム・スヒョンも、「クォン・ボブ」から離れた。「クォン・ボブ」の世界で義理について論じれる人は誰もいないだろう。現在、「クォン・ボブ」の主人公は空席で、映画の未来は真っ暗である。2. 19禁映画に出演した男性スターたち禁じられた愛は映画界が好きな題材だ。今年も間違いなく危険な愛が映画界を訪れた。だが、このような映画に今年に特に関心が集まった理由は、ソン・スンホン、チャン・ヒョク、チョン・ウソンなど一時代を風靡したイケメン俳優が誘惑に心が揺れる30~40代の既婚男性を演じたためだ。チャン・ヒョクが「愛の棘」でスタートを切った中、「情愛中毒」のソン・スンホンが部下の妻(イム・ジヨン)に魅了され、「愛のタリオ」のチョン・ウソンは20歳の処女(イ・ソム)に出会って致命的な愛を交わした。痴情激情メロベッドシーンという単語がソン・スンホン、チャン・ヒョク、チョン・ウソンの名前の前に付いて、全国の女心が熱く盛り上がった。だが、映画への関心は映画のヒットにつながらなかった。心臓をときめかせる感情を描くのは簡単ではないということを、脱ぐことが映画の成功につながるのではないことを証明したわけだ。3. 「群盗」vs「バトル・オーシャン/海上決戦」vs「パイレーツ」vs「海にかかる霧」の対決ワールドカップ第4戦ほど面白かった。SHOWBOX、CJ、ロッテNEWが準備した「群盗:民乱の時代」「バトル・オーシャン/海上決戦」「パイレーツ」「海にかかる霧」が1週間おきに順番に封切りした。すべてが億単位が投資された映画たちだった。結果は皆が知っているように「バトル・オーシャン/海上決戦」の圧勝だった。「バトル・オーシャン/海上決戦」の勢いは韓国映画の最高興行記録を保有した「アバター」を破り、全国1千761万人を記録した。このとてつもない数字には圧倒的という言葉しかない。一番期待されなかった映画「パイレーツ」の興行成功も話題となった。笑は韓国映画の大きな力をもう一度証明した。その反面、ハ・ジョンウとカン・ドンウォンのコンビで大きな関心を集めた「群盗」は損益分岐点は越えたが、期待には及ばなかった。サブタイトルは「民乱の時代」だったが、民乱はどこにもなく、そこには庶子(正式な婚姻関係にない両親から生まれた子供のうち、父親に認知された者)の悲しみだけがあったことが敗因となった。ポン・ジュノ監督が初めて制作を担当した映画「海にかかる霧」は、夏のブロックバスター映画としては内容が重いという評価の中で幕を閉じた。だが、「海にかかる霧」でJYJ ユチョンの演技力は忠武路(チュンムロ:韓国の映画業界の代名詞)で認められた。今年、ユチョンはあらゆる授賞式で新人男優賞を総なめにし、忠武路に安着した。4. 「アナと雪の女王」観客動員数1千万人突破「Let It Go」に夢中「アナと雪の女王」の監督がファンに謝罪した。どうして?主題歌「Let It Go」のせいだ。1年間ずっと絶えずに流れる「Let It Go」で、多くの人々の耳を苦しめることに監督は早くから気づいていた。「アナと雪の女王」は全世界で興行記録を塗り替えた。「アナと雪の女王」が高い興行成績を収めたことには韓国も大きく貢献した。子供の観客はもちろん中長年の観客まで魅了し、アニメとして初めて観客動員数1千人を超え、驚きの記録を立てた。10月にウォルト・ディスニーとピクサー・アニメーション・スタジオのCCOジョン・ラセター氏が訪韓し、2015~2016年のラインナップを公開したことはハリウッドがどれだけ韓国市場を重要視しているのかを判断することができるリトマス紙のようなことである。このようにハリウッドの認識を変えた理由の中心には「アナと雪の女王」があった。5. 「アベンジャーズ2」韓国上陸作戦ソウルの街が揺れた。3月から4月まで、ハリウッドの人気スーパーヒーローシリーズ「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」(以下「アベンジャーズ2」)がソウルと京畿(キョンギ)周辺で撮影を行い、撮影の間ずっと話題を集めた。道路が統制され、警察が動員され、「撮影現場を撮影して掲載したら、3代が滅びる」という怖い噂もあった中、「アベンジャーズ2」撮影が韓国市場に及ぼす実効性をおいてネットでも熱い舌戦が繰り広げられた。この舌戦は今でも続いている。結果は「アベンジャーズ2」が韓国で公開される来年の4月に出る予定だ。6. 国政監査にまで至った「ダイビング・ベル」論争今年の釜山国際映画祭は「ダイビング・ベル」で始まり、「ダイビング・ベル」で終わったと言っても過言ではない。「ダイビング・ベル」は旅客船セウォル号沈没事故の真実究明のために制作された初めての作品だ。映画は釜山国際映画祭に招待されたことが知らされ、利害団体から上映中止要請を受けた。釜山映画祭組織委員長のソ・ビョンス釜山市長が「ダイビング・ベル」をおいて、政治的中立を理由に、上映反対の意思を表明した。それだけではなく、セウォル号沈没事故の遺族たちも反発した。しかし、釜山映画祭側はどのような理由でも外圧によって上映を取り消した事例がないとして、予定通りに上映した。「ダイビング・ベル」をめぐる議論は、映画祭が終わっても続いた。7日に行われた文化体育観光部を対象にした国政監査でこの映画をおいて、与野党の議員たちが熱い舌戦を繰り広げ、封切りされた後には外圧説が浮き彫りになった。「ダイビング・ベル」側はマルチプレックスシアターから差別を受けていると公正取引委員会に申告したが、上映館側は観客数の不足を理由に彼らの主張を黙殺した。険しい道を歩んできた「ダイビング・ベル」を見守った観客は現在まで計4万6785人にのぼる。7. 「あなた、その川を渡らないで」今年の逆転「インターステラー」の疾走を止めたのはブラッド・ピット主演の「フューリー」でも、クリスチャン・ベールの「エクソダス:神と王」でも、イ・ジョンジェの「ビッグマッチ」でもない、老夫婦の本物の愛の物語だった。1億2000万ウォン(約1300万円)の低予算で作られたドキュメンタリー映画が1800億ウォン(約196億円)台の制作費が投入されたハリウッドのブロックバスター映画を引き下ろすとは誰も予想しなかった。しかし、口コミで広がった「あなた、その川を渡らないで」は、チャートを逆走し、最終的にトップの座を手に入れた。「卵で岩を砕ける」という事実に誰もが驚いた。ある人は異変と言い、ある人は奇跡と言い、ある人はこれがまさに愛の力だと言った。何と思うのかは重要ではない。すべてが合っているから。
「あなた、その川を渡らないで」チン・モヨン監督“主人公のお婆さんを探さないで欲しい”
ドキュメンタリー映画「あなた、その川を渡らないで(My Love, Don't Cross That River)」のチン・モヨン監督が主人公のプライベートを守って欲しいと訴えた。16日、チン・モヨン監督は公式報道発表資料を通じて「私たちには、映画がヒットすればするほど、有名になればなるほど、大きくなっていく心配が一つあります。それは映画の主人公であるカン・ゲヨルお婆さんとその家族の方々に対する取材、関心です」と懸念を表した。続いて「お爺さんが亡くなった後、お婆さんは比較的に元気に愛犬のゴンスンと一緒にその家で暮らしていました。面倒をみると言うご子息の意見を振り切って76年間、お爺さんと一緒に過ごした場所で過ごすことを願っていたからです。なのに、この間、「OOOですが、今お宅にいらっしゃいますか?伺ってもよろしいでしょうか?」という電話を受けて、泣きながらご子息の家へと移り、今はご子息の方々と元気に過ごしています」と明かした。また「お婆さんは数年前にあるテレビ番組に出演した後、絶えず訪ねてくる取材陣たちをはじめ、訪問客によって大変だったし、今回もそのようなことがまた起こるのではないかと心配しています。またお婆さんと家族の皆さんは忌中(家族が死んだ時、家人が慎んでいる期間)です。小祥忌(一周忌)が過ぎたばかりで、大祥忌(二周忌)を経たら、忌中は終わります。忌中のお宅を訪ねないで下さい」と呼びかけた。チン・モヨン監督は「映画のヒットのニュースと共に、収益に関する記事がたくさん出ています。そして、そのような興味や関心がお金の話になってしまうと、お婆さんに違う目的や意図を持って近づく人が現れ、残念なことが起こるかもしれないという心配がどんどん大きくなっています。すでに前例もありますし、切なかったその気持ちは今も覚えています。そういう意味で多くの方々が気になっている部分についてお答えできない点、ご了承ください」と伝えた。「あなた、その川を渡らないで」は76年間、お互いに頼りながら生きてきた老夫婦の美しい姿を通じて彼らが共有した幸せ、悲しみ、傷、喜び、愛など、多様な人生を盛り込んだドキュメンタリー映画だ。15日までの累積観客数は119万3080人を記録した。