放送開始「交渉の技術」イ・ジェフン、企業存続のための熾烈な交渉の世界へ【ネタバレあり】

※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
イ・ジェフンが企業の存続を賭けた熾烈な交渉の世界の扉を開いた。

8日に韓国で放送がスタートしたJTBC土日ドラマ「交渉の技術」第1話では、倒産の危機に瀕したサンイングループを救うためのM＆Aチーム長ユン・ジュノ（イ・ジェフン）の壮大なプロジェクトが始動。初回から視聴者の没入感を最高潮に引き上げ、首都圏3.6％、全国3.3％の視聴率を記録し、順調なスタートを切った（ニールセン・コリア有料世帯基準）。

「やあ、ユン・ジュノ氏」という声で幕を開けた第1話では、交渉界の白蛇（実力者の意）であるジュノの登場で、動揺するサンイングループの人々の姿に注目が集まった。サンイングループは現在11兆ウォンという莫大な負債による倒産の危機に直面している中、企業の買収・合併を主導するジュノの帰還は、会社内部に異様な予感を漂わせていた。

特にサンイングループの母体であるサンイン建設のCFO（最高財務責任者）であり、グループの2番手ハ・テス（チャン・ヒョンソン）は、ジュノに対して露骨な反感を示した。かつての部下だったジュノが会長ソン・ジェシク（ソン・ドンイル）のスカウトで部長として戻ってきたことで、自身の立場が脅かされると考えたためだ。

予想通り、ジュノが会社に来るやいなや、サンイングループの根幹であるサンイン建設を売却すると宣言し、役員たちを衝撃に陥れた。特にサンイン建設を主力としていたテスは、ジュノのこうした行動が自分を狙ったものだと確信し、大きく反発した。

ジェシク会長も、自身が初めて作ったサンイン建設の時価総額を7兆ウォンと予測するジュノに対し、より大きな対価を要求しながら「自信はあるのか？」と挑発し、不安感を高めた。出勤初日からサンイングループの土台を揺るがす大改革を予告したジュノが、果たしてジェシクとテスの要求条件を満たしながら、サンイン建設の売却まで導けるのか注目が集まる。

そんな中、ジュノが直接選んだM＆Aチームメンバーたちの相性も関心を集めた。卓越した共感能力を持つ交渉専門の弁護士オ・スニョン（キム・デミョン）、計算と読みの能力が優れたクァク・ミンジョン（アン・ヒョンホ）、そして熱意溢れるインターンのチェ・ジンス（チャ・ガンユン）がM＆Aチームに合流し、バランスの取れたチームを完成させた。これにより、11兆ウォンの調達という不可能なミッションに挑戦しながら、サンイングループの新たなモメンタムとなる「プロジェクトM」への期待が高まっている。

このように「交渉の技術」は、白蛇ユン・ジュノの復帰で新たな転換点を迎えたサンイングループの状況をスピーディーなテンポで描き出し、視聴者たちを交渉の世界へと導いた。企業間M＆Aを扱う斬新な視点を見せると同時に、サンイングループ内部の人々の緊張感あふれる神経戦と絡み合う利害関係まで描き出し、手に汗を握る緊張感を演出した。

ここにアン・パンソク監督ならではの現実感溢れる演出と緻密なディテール、そして適材適所で際立つ音楽が各シーンの雰囲気を際立たせた。さらにキャラクターに完全に溶け込んだイ・ジェフン、キム・デミョン、ソン・ドンイル、チャン・ヒョンソンらの熱演は、劇中に登場するM＆Aの世界に現実味を倍増させた。そのため、演出とストーリー、演技と音楽まですべての要素が調和を成す「交渉の技術」の次なる展開が期待されている。