キム・セロンさんの遺作となる音楽映画「ギターマン」5月30日に韓国で公開決定

惜しまれながらこの世を去ったキム・セロンさんの遺作となる同作が、5月21日にマスコミ配給試写会と観客との対話(GV)イベントを行う。
「ギターマン」は、苦しい現実の中でも音楽と絆を通して希望を見出そうとする天才ギタリストの喪失と愛、旅路を描いた音楽映画だ。主人公のギチョル(イ・ソンジョン)は、お金がなくあちこちを流れ歩いている天才ギタリスト。知人の紹介でバンド・ボルケーノのギタリストとなったギチョルは、キーボード奏者のユジン(キム・セロン)をはじめとするボルケーノのメンバーと苦楽を共に、世の中に対する希望を探していく。
同作は、ユジン役を演じたキム・セロンさんの遺作として関心を集めており、現在、韓国のクラウドファンディングサイトTumblbugで「ギターマン」の特別試写会を目標とするクラウドファンディングが行われている。
ギチョルは、目まぐるしく変化する世の中に適応できず放り出された落伍者である。世の中に向かって壁を築くようになったギチョルは、冷笑と無関心な態度で周囲を押し出す。それに対し、ユジンとボルケーノのメンバーたちはギチョルにいつも真心だけを見せ、優しさと情熱を通じてギチョルの壁を氷のように徐々に溶かしていく。幸せな結末になりそうだった物語は、ギチョルをつきまとうかつての過ちによって、再び冷たい現実に投げ出される。ギチョルをつきまとう過去とは何なのか、ギチョルとユジン、ボルケーノのメンバーたちの関係はどうなるのか、最後まで緊張感を緩めることができない展開を予告した。
これに先立って、4月28日に公開された映画「ギターマン」のOST(挿入歌)「痛みのない世界」は、主人公のギチョル役と同作の共同監督を務めたイ・ソンジョンが、作詞・作曲・ボーカルを担当した。厳しい現実を生きる人たちに小さな慰めと希望を伝えるこの曲には、「生きるのは簡単ではない」「痛みのない世界で幸せでありますように」などの温かいメッセージが込められている。
また、OSTのミュージックビデオに収録された映画のクリップの中に、キム・セロンさんが登場して話題を集めた。現在報じられているキム・セロンさんに関する心の痛む事情と主人公を慰めるユジン(キム・セロン)の姿が重なり、「キム・セロンさん、そこではお幸せに」「このような素敵な姿が本当に恋しいです」などのコメントが寄せられている。
同作で共演してキム・セロンさんと親交を深めたイ・ソンジョン監督は、「キム・セロンさんは映画の現場で明るいエネルギーをたくさん見せ、情熱も溢れていたため、素敵な姿で復帰してほしかったが、OSTのタイトルのように痛みのない世界で幸せになってほしい」とし「『ギターマン』のOSTの音源収益は韓国生命尊重希望センターに全額寄付する」と語った。
「痛みのない世界」の音源とミュージックビデオは現在、各音楽配信サイトを通じて聴くことができる。
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- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- チェ・イジョン
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