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振付師インタビュー

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  • チェ・ヨンジュン振付師、神話のそばで“神話”を作る

    チェ・ヨンジュン振付師、神話のそばで“神話”を作る

    パフォーマンスがないアイドル音楽を想像すると、何か寂しい感じがする。アイドル音楽は歌、ビジュアル、そしてパフォーマンスという3拍子を揃えて繰り広げられるコンセプト音楽だ。そのうち、パフォーマンスは見る音楽の頂点を成す非常に重要な要素で、K-POPの韓流ブームの核心である。上手く作られた一つのポイントの振り付けが歌の人気をリードすることもある。アイドルがカムバックするたびに、YouTubeにたくさん掲載される海外ファンのダンスカバー映像もパフォーマンスの重要性を示す。そのため、パフォーマンスを作る振付師の役割もともに大きくなった。約3分間のステージのために、アイドルグループの後ろで汗を流す振付師に会ってきた。チェ・ヨンジュン振付師の存在をはっきり認識するようになったのは、神話(SHINHWA)の「標的」の時からだ。神話が2015年に発表した12thフルアルバムのタイトル曲「標的」は、各メンバーに合わせたオーダーメイドパフォーマンスに、6人のメンバーそれぞれの異なるラップとボーカルスタイルが調和した。口笛の導入部から最後のエリックのラップまで、起承転結がはっきりしたまとまりのあるパフォーマンスは、まるで短編映画のようで目を離せなかった。各メンバーのカラーや歌の魅力まですべてを生かしたパフォーマンスだった。そんな「標的」のパフォーマンスを作ったのがLIVEWORKS COMPANYのパフォーマンス・ディレクター、チェ・ヨンジュンだった。チェ・ヨンジュン振付師は2013年、神話と「This Love」の活動を通じて初めて会った後、ミヌのソロ10周年アルバム、チョンジンのソロアルバム「REAL」、ヘソンのアルバムまで神話との縁を続けていった。その間、SEVENTEEN、UP10TIONなど浮上する新人グループのパフォーマンスも担当した。その2つのグループはいずれも起承転結とまとまりのあるパフォーマンスで注目されたグループだ。チェ・ヨンジュン振付師の力量を垣間見ることができる。チェ・ヨンジュン振付師の秘訣はストーリーテリングと歌手に合わせたオーダーメイドパフォーマンスにある。彼は歌をダンスで語ろうと努力し、それよりも先に歌よりも歌手にもっと似合うパフォーマンスを探そうと努力した。チェ・ヨンジュン振付師だけの確実なカラーが神話と出会い、さらに大きな光を放ち始めた。神話のおかげで本格的に翼を広げたチェ・ヨンジュン振付師は、「少年24」プロジェクトで跳躍の準備をしている。「少年24」プロジェクトはCJ E&M音楽事業部門とLIVEWORKS COMPANYの超大型K-POPプロジェクトだ。選抜された男子アイドル24人が常設公演会場で1年365日、ライブで公演を進行する新概念のK-POP公演プロジェクト。ブロードウェイのような常設K-POP公演を通じて外国人観光客を誘致して新しい韓流文化を主導するという計画だ。神話から「少年24」まで、チェ・ヨンジュン振付師は神話のそばで新たな神話、ストーリーを描き始めた。チェ・ヨンジュン振付師:神話、SEVENTEEN、UP10TION、少年24―現在、ヘソンさんが「Romantic Comedy Drama」で活動しています。ソロ歌手としてはバラード歌手のイメージを持っていたヘソンさんがダンスに挑戦したので驚きました。ダンス曲を披露するようになったきっかけは何ですか?チェ・ヨンジュン:会食でその話が出てきました。ヘソン兄さんから「ヨンジュン、僕がダンスを踊ったらどう?」と聞かれて、その時は真剣な話だと考えず、ただ踊りたいのかなと単純に思いました。本当にダンス曲をやるようになるとは僕も知りませんでした。最初は振り付けをどんな風に作ればいいだろうと心配しました。ヘソン兄さんの場合は同じダンスを踊ってもヘソン兄さんだけが表現する繊細な感じがあるので、違うコードで作ろうと努力しました。―「Romantic Comedy Drama」を初めて聞いた時、どうでしたか?チェ・ヨンジュン:白黒のように二重的な感じに聞こえました。歌は暗くて落ち着いた雰囲気なのに、歌詞は甘いんです。だから振り付けもそんな感じで作ってみようとたくさん考えました。―手を使って花を表現する振り付けが印象深かったです。チェ・ヨンジュン:「Romantic Comedy Drama」の振り付け自体がヘソン兄さんの長所を生かした振り付けです。ヘソン兄さんはダンスの実力がすごく優れた方ではないから、長所をより浮き彫りにさせました。ヘソン兄さんは足が長くて、手がとてもきれいです。それで、手を強調しながらバラードの落ち着いた感じで表現すべきだと思いました。曲の中にちょうど「花」や「魔法使い」という歌詞があって、呪文を唱えるように表現したらぴったり合いました。―ヘソンさんは今回のアルバムを作りながら本当に熱心に準備したように見えました。チェ・ヨンジュン:最初は僕が上手く作れるかなという悩みや不安が大きかったです。でも、少しずつヘソン兄さんに合う振り付けに修正していたらぴったり合いました。ヘソン兄さんもたくさん練習して、集中しました。ヘソン兄さんが本当に上手くやりたがっているという印象を受けて、僕もより熱心に頑張れました。―「Romantic Comedy Drama」には神話の「All Right」の椅子ダンス、チョンジンの「WowWowWow」のポイントダンスなど、神話との繋がりが盛り込まれたダンスもあります。その繋がりダンスを考えるようになったきっかけがありますか?チェ・ヨンジュン:神話というグループはメンバーそれぞれがソロアルバムを出して活動を行います。最近のアイドルにもそんなグループがありますが、神話はユニットよりもソロで活動を続けています。それで、他のアイドルとは違うストーリーテリングを作りたいと思いました。神話のダンスだけのストーリーテリングを作りたかったんです。12thフルアルバムの「All Right」の椅子ダンスをファンたちがすごく気に入ってくれました。「All Right」のヘソン兄さんのパートに一人で踊るダンスパートがありますが、ファンたちがそれを特に気に入ってくれました。それで「Romantic Comedy Drama」の振り付けを作りながら「All Right」のヘソン兄さんのパートに繋がる続編を作りたいと思いました。まるで映画の続編が公開されるようにストーリーを作りたいと思いました。それに、チョンジン兄さんも指ダンスがポイントなのに、ヘソン兄さんも指がポイントになったんです。象徴的な何かが入れたくなりました。今後、各メンバーの指のポイントを作ってみようかなとも思いました。ファンの立場ではそんなパフォーマンスを見たら深い意味を感じるだろうと思いました。―神話とはどうやって一緒に仕事するようになりましたか?チェ・ヨンジュン:「This Love」の時からミヌ兄さんが僕を可愛がってくれた気がします。僕が好きなスタイルや振り付けがミヌ兄さんに良い作用をしたと思います。それ以来、ミヌ兄さんと「ダンシング9」で一緒に仕事をすることになって、「ダンシング9」の仕事をしながら最善を尽くしました。感謝すべきなのが、ミヌ兄さんが僕にソロアルバム「Taxi」を任せてくれて、その時から少しずつ信頼が生まれたようです。―神話と仕事をするなんて、不思議な感じがしたと思います。チェ・ヨンジュン:幼い頃、僕も神話のダンスを踊った1人のファンです。神話に憧れました。僕はいつもミヌかチョンジン担当でした(笑) そんな方々に僕が振り付けを教えることになって冷や汗がすごかったです。最初はただとても不思議でした。実は今も不思議です。慣れましたが、たまに「僕が神話の振り付けを作るなんてとても光栄だ」とふと思います。だから、もっと上手くやりたいです。また、以前よりも憧れる気持ちが大きくなりました。―最初に神話から一緒にやろうと言われた時、どうでしたか?チェ・ヨンジュン:信じられなかったです。17年目のパフォーマンスチームであれば、やっていないことがほぼないんです。その中で新鮮なものを見つけることは本当に大変です。また、ミヌ兄さんとチョンジン兄さんはダンスに関連した資料を普段からたくさん見るはずだから、僕はそれ以上の資料を見なければならず、そうしなければこの人たちを引っ張っていくことができないので負担になりました。―神話を担当してからもっとたくさん勉強したと思います。チェ・ヨンジュン:また、確実なコンセプトが必要だからたくさん研究しました。ダンスばかり踊って、かっこよくて華やかなことだけを見せるのは、最近他の人もたくさんやっているので、神話は何か違う、確実な存在感を出せるようにお手伝いしたいと思いました。―神話のパフォーマンスの中で何が一番好きでしたか?チェ・ヨンジュン:今も「ヘギョルサ(解決師)」からすべてのパフォーマンスを覚えています。本当にたくさん真似しました。その中でも「ヘギョルサ」が一番好きです。そんなダンスはその時、ほぼ初めて出ました。とても新鮮で、踊りたかったです。「T.O.P.」も本当に素敵でした。今の僕は実力もないのに知ったかぶりをする感じです(笑)―神話と絆を感じる時はいつですか?チェ・ヨンジュン:僕を信じてくれる時です。僕が振り付けを制作して映像で送ったらフィードバックをくれますが、良いか良くないかではなく、これをこんな感じに変えたらもっとよく似合うだろうなど、批判せずに僕を尊重してくれます。そこに中身をもう少し付けて良い作品を作るように導いてくれます。―「標的」の振り付けも本当に素晴らしかったです。どこでインスピレーションを受けましたか?チェ・ヨンジュン:映画「技術者たち」からインスピレーションを受けました。「技術者たち」はそれぞれ専門性を持った数人が集まって一つの事件を解決する映画です。「標的」を聞いて壮大ながらもそんな感じがして、それぞれにキャラクターを与えたいと思いました。導入部の口笛の音が出る時は、武林の達人たちが竹森で戦うように影が動きながら見えたり見えなかったりする風景を演出しようとしました。ドンワン兄さんの最初のパートでは、実はドンワン兄さんのキャラクターはサイコパスでした。それに全体的にストーリーを付けました。ミヌ兄さんは猫のように敵陣に侵入する姿、ヘソン兄さんはスナイパーで敵を狙うなどの動作をします。アンディ兄さんは捕虜でした。捕まったアンディ兄さんをミヌ兄さんが救出します。チョンジン兄さんは行動大将です。強い火力で攻撃します。エリック兄さんは最後のボスです。このストーリーを自ら演出することはできないものの、ストーリーを見たような感じで作り上げたかったです。ただかっこよくて華やかなダンスではなく、見る人が一緒に感じられるダンスです。映画を見て「もう2時間も過ぎた」と思うように、パフォーマンスもそんな感じに披露したかったんです。―「標的」で神話のメンバーたちにそれぞれのキャラクターを与えましたが、実際のメンバーたちの魅力はそれぞれどうですか?チェ・ヨンジュン:ドンワン兄さんはいつも明るいです。腹を立てることがなく、隣にいると気分が良くなります。最初、神話の兄さんたちとあまり親しくなかった時、いつもドンワン兄さんの方から先に話しかけてくれました。いつも笑いながら話します。物質的にもよく面倒を見てくれます(笑)ヘソン兄さんは完璧主義者です。完璧じゃないと、見せようとしません。実は最初、「標的」の時も、ヘソン兄さんがあんなに上手く躍るとは思いませんでした。リフレインの振り付けが難しい方なのでメインボーカルのヘソン兄さんが上手くサポートできるかなと思いましたが、結局一番上手く消化してくれました。ダンスの線が本当にきれいなんです。でも、そんなに熱心に努力する姿を見せてくれないんです。自ら実力を伸ばせるタイプです。アンディ兄さんは他の兄さんたちに見せる愛嬌が多いです。見ると、いつも兄さんたちにセミのようにくっついています(笑) 神話の中でチョンジン兄さんがムードメーカーだと言われていますが、実はアンディ兄さんが本当のムードメーカーじゃないかなと思います。チョンジン兄さんは本当に面白いです。その他のことでは説明できません。24時間がバラエティ番組で、5分ぐらい笑わなかったらぎこちないほどです。真面目な雰囲気でも面白くて、ダンスへの意欲が強いです。エリック兄さんはリーダーとしてのカリスマ性があります。他の兄さんたちは振り付けの練習の時、頻繁に会話して意見を交わしますが、エリック兄さんは静かにしています。練習が終わるまで静かで、本当に解決できないものを一気に解決します。きちんとまとめるんです。他の兄さんたちもエリック兄さんがそう言うと、全員がその言葉を受け入れます。ミヌ兄さんは1+1が2ではなく、5になる人です。少しの形を作ってあげるだけでも、それにディテールをつけます。本当にすごいんです。生まれつきの感覚を持っています。僕は長い間ダンスを研究して分析したのにもかかわらず、ミヌ兄さんと話すといつも新しいものを感じます。天才的です。僕のようなダンサーたちは悔しいです(笑) むしろ僕の方が学ぶ時が多いです。―神話を担当する前と後のチェ・ヨンジュン振付師も変わったと思います。チェ・ヨンジュン:振り付けを解釈する方法が変わりました。既存の違うグループを担当した時は、彼らが無条件にかっこよく見えるように振り付けを作りました。でも、神話を担当してからは、それぞれのキャラクターを見せられる雰囲気に焦点を合わせました。また、SEVENTEENとUP10TIONの振り付けも担当していますが、僕が神話を担当したから彼らの振り付けをより上手く作ることができました。特にSEVENTEENは本当に優れた実力を持っています。振り付けを作る時、制約を置かずに作ることができます。作った振り付けをSEVENTEENに教えると、彼らはその振り付けに自分だけの魅力を盛り込みます。実力が落ちる人がいなくて気楽です。ホシと一緒に作業します。―今年、「少年24」というプロジェクトも一緒に行う予定ですが、パフォーマンスの計画はありますか?チェ・ヨンジュン:従来であればテレビ用の振り付けを作りますが、それは公演用の振り付けです。テレビ用の振り付けは角度によってきれいに踊ることが重要ですが、公演用の振り付けははっきりとよく見えることが重要です。「少年24」は今まで見たテレビ用の振り付けよりも、公演を中心にした振り付けを主に披露する予定です。動線やポジションがその公演で表現されると思います。ステージのほかに違う部分もすべて使いたいです。―振り付けを作る時、どこでインスピレーションを受けて作業を始めますか?チェ・ヨンジュン:例えば、今僕がヘソン兄さんの振り付けを作るとしたら、自分がヘソン兄さんであるように演技をします。繊細に演技するためにヘソン兄さんの関連資料をすべて見ます。この人の個性や長所などキャラクターについて把握します。その次に振り付けを作りながら考える1つ目が、「ヘソン兄さんにはこんな振り付けが似合う」です。2つ目はヘソン兄さんに合わせた振り付けが歌とよく似合うのか、3つ目はファンや大衆が見る時の2つの視線を分けます。ファンが見る時はヘソン兄さんがセクシーだったり、甘い姿が好きで、大衆は新鮮な姿を見たがります。その2つの視線をミックスすることが本当に難しいです。一つの振り付けを作る時、約2週間は資料だけを見て音楽だけ聞く気がします。―振り付けを作る時、必ず守る基準はありますか?チェ・ヨンジュン:僕の振り付けにはいつも起承転結があります。終わった後にすっきりする感じ、「あ~」と納得できるような振り付けを作る振付師になりたいです。曲によってはミュージカルのような振り付けを作ってみたいです。退屈にならず、目を離せない構成の振り付けです。歌でストーリーを話してあげたいです。歌に振り付けを付け足すのではなく、歌と一緒に呼吸する振り付けを作りたいです。―どうやって振付師の道を歩むようになりましたか?チェ・ヨンジュン:わずか8年しか経っていません。20代の頃は毎晩ライブDJをやっていました。僕は全羅道(チョルラド)光州(クァンジュ)出身で、ただ地方でダンスを踊っていた学生でした。ショッピングモールの小さなステージでダンスを踊りました。でも、地方でダンスを踊っていても何か足りない感じがしました。その当時はYouTubeなどの動画サイトが多くなくて、直接ダンス教室に行ってダンスを習わなければならなかったのですが、そんな渇望を解決できる場所はソウルでした。家では反対されましたが、少しのお金を持ってソウルの考試院(コシウォン:各種国家試験を受ける全国の受験生たちが集まって勉強できるように作った長期宿泊施設)で暮らしながらプロの振り付けチームに通いました。お金がなくてダンスを踊りながらお金を稼ぐ方法はないかなと悩んでいるうちに、20歳になるタイミングでライブDJというナイトクラブでダンスを踊る仕事に就きました。1ヶ月働いてわずか75万ウォン(約7万4千円)をもらいました。でも、その時の僕にとっては本当に大きな金額でした。ライブDJは20歳に始めて29歳の時までやりました。昼は着実に放送活動をしながら、夜はライブDJをやりました。でも、ダンサー生活を昼間だけ行っていたから人より遅れて振付師になった気がします。知り合いがあまりいなくて人脈もなかったから、どんなに熱心に練習しても上手だということをわかってくれる人がいなかったんです。そんな僕をミヌ兄さんが見出してくれました。そして、ミヌ兄さんに今まで研究してきたものを見せることができました。神話を通じて、神話のソロアルバムを通じて。今は忙しくて大変ですが、お腹が空いた時期もあったのであまり眠れなくても大丈夫です。―以前より幸せに見えます。チェ・ヨンジュン振付師:以前よりは確実に幸せです。3年前は買いたいものも買えませんでしたが、今は買いたいものを買えて食べたいものも食べてます。以前より少し堂々として自信が湧いてきました。もっと成功したいです。―一番やりがいを感じる時はいつですか?チェ・ヨンジュン振付師:すべての振り付けがそうですが、1位を獲得する時です。ダンサーや振付師も1位を獲得した時は涙が出そうになります。もちろん、人々は僕に歓声を送ってくれないのですが、そのステージで僕のサポートが少しでも役に立ったと思うと胸がいっぱいになります。練習生の場合は実力が上達しているのを見ると僕の教えが無駄ではなかったと思えて嬉しいです。練習生たちがデビューして上手くいった時はもっと嬉しいです。―ステージの前に立って自分のダンスを披露したいという欲求はありませんか?チェ・ヨンジュン:幼い頃はそんな欲求がありましたが、今はまったくありません。僕がそばで手伝うことでヘソン兄さんがステージで輝いたらその方がもっと幸せです。僕が輝くのは逆に恥ずかしいです。ヘソン兄さんが輝くようにサポートすることが僕の仕事です。助演の幸せです。最初から歌手は考えたこともないです。ダンスが本当に大好きです。いつもテレビを見ても歌手ではなく、ダンサーを見ていました。「あのステージは誰が作ったんだろう」と思いました。そのステージを歌手ではなく、ダンサーが作ってトレーニングするということを知ってから自分の道は振付師だと思いました。―神話以外に好きなグループはありますか?チェ・ヨンジュン:まずはEXOです。僕はEXOのカイ、SHINeeのテミン、BIGBANGのSOLが好きです。ダンスの基準で見た時、その3人は表現できるすべての基準が最上限まで上がった状態のようです。いつも注目しています。SMのパフォーマンスが好きな方です。また、ケノエ・マドリッド(KEONE MADRID)というGOT7の「君がすれば(If You Do)」とB1A4を担当した外国人の振付師、トニー・テスタ(Tony Testa)の振り付けが好きです。他にも好きなK-POPの振付師が本当にたくさんいます。海外の振付師の華やかなスキルはいいですが、結局、大衆が好きな振り付けはK-POPの振付師が作り出します。韓国の振付師が海外の振付師の試案を修正して大衆が好きな魅力を引き出します。―振付師以外に自分の領域を広げる計画はありますか?チェ・ヨンジュン:振付家になってからまだそんなに経っていないので深く考えたことはないですが、将来については考えています。実はそれが公演演出の方ではあります。いつか時間があれば、きちんと勉強したいです。―振付師を夢見る人々に一言お願いします。チェ・ヨンジュン:一つのジャンルに偏らないでほしいです。振付師として最も重要なのは我執を捨てることです。自分の考えを捨てて、ジャンルを区分しないということはなかなか難しいです。また、生計が苦しくて辞める人が多いです。確かに、多くのダンサーの中で振付師として成功する人はごく少数ではあります。でも、僕はその振付師になるためにたくさん研究しました。―ダンスの魅力は何ですか?チェ・ヨンジュン:歌を聞く時、一番よく聞こえるものはメロディーライン、歌詞、そして人の声です。でも、ダンスは小さなリズムとビートを表現してその繊細な部分を聞こえるようにしてくれます。もっとディテールに音楽を楽しむようにしてくれる気がします。―ダンサーの道を辞めず、歩み続けるようにしてくれた原動力は何ですか?チェ・ヨンジュン:「絶対にダンスを諦めない!」と思ったことはありません。でも、ダンスは他のことよりも上手くできる僕だけの才能でした。ただ、生計が苦しくてビジョンもないから、その当時に諦めたことがあります。1年ぐらいでしたが、諦めた時、僕はダンスを踊りながら幸せだったということが初めて分かりました。諦めて数ヶ月が経ったら気づきました。諦めた時は自分らしく生きることができなかったんです。ダンスを踊ることで自分らしくなれたんです。―2016年の目標はありますか?チェ・ヨンジュン:とりあえず「少年24」に集中する予定です。パフォーマンスの中で本当にたくさん研究して努力するつもりです。様々な振付師との共同作業を通じて海外でも見られない本当に特別な、公演を見た観客が必ず見なければならないとお勧めするような公演を今作っています。実はアイドルの公演といえば、一般大衆は軽く見る傾向があります。ミュージカル「キャッツ」「グリース」と「少年24」を見た時、「少年24」は彼らだけの世界のような感じがして、アイドルに対する先入観もあります。でも、そんな先入観が浮かばないように、ダンスで感じさせてあげたいんです。そのためにたくさん努力するつもりです。―チェ・ヨンジュン振付師だけが持つ武器は何ですか?チェ・ヨンジュン:自分でダンスを踊る時はかっこよくて華やかなダンスをよく踊りますが、歌手の振り付けを作る時はそのグループのそれぞれのメンバーになろうと努力します。それで、SEVENTEEN、UP10TION、神話の振り付けを人々がもう少し認めてくれたと思います(笑) もしヘソン兄さんの曲がチョンジン兄さんのものだったとすれば、違う形で解釈できているでしょう。僕はいつも歌によく似合うことよりも、その歌手によく似合うことを最優先に考えます。―最後に神話に一言。そして、覚悟をお願いします。チェ・ヨンジュン:まだ未完成だった僕を見出してくれて、少しでも完成に近づける機会をくれて本当にありがとうございます。そのおかげで他の活動も上手くいっています。実は振付師として、一つの分野の専門家としてこんな話はプライドに傷つくかもしれません。でも、ライブDJをやったのも、今の僕がいることにおいて多くの影響を与えてくれました。スタートは遅かったですが、軽くない振付師になりたいです。

    10Asia
  • 東方神起、SHINee、EXO…“SMの振付師”シム・ジェウォン「SMパフォーマンスの中心に立っている」

    東方神起、SHINee、EXO…“SMの振付師”シム・ジェウォン「SMパフォーマンスの中心に立っている」

    パフォーマンスがないアイドル音楽を想像すると、何か寂しい感じがする。アイドル音楽は歌、ビジュアル、そしてパフォーマンスという3拍子を揃えて繰り広げられるコンセプト音楽だ。そのうち、パフォーマンスは見る音楽の頂点を成す非常に重要な要素で、K-POPの韓流ブームの核心である。上手く作られた一つのポイントの振り付けが歌の人気をリードすることもある。アイドルがカムバックするたびに、YouTubeにたくさん掲載される海外ファンのダンスカバー映像もパフォーマンスの重要性を示す。そのため、パフォーマンスを作る振付師の役割もともに大きくなった。約3分間のステージのために、アイドルグループの後ろで汗を流す振付師に会ってきた。シム・ジェウォン。SMエンターテインメントのパフォーマンスディレクター。パフォーマンスディレクターという言葉を韓国に初めて導入した人物。Eagle FiveとBlackBeatで活動した元歌手であり、SMで東方神起、SUPER JUNIOR、少女時代、SHINee、EXO、Red Velvetなど、ほとんどすべてのアーティストのパフォーマンスを担当しているパフォーマンスディレクターだ。シム・ジェウォンは少女時代の「Into The New World」で本格的に振付師の道を歩んだ。2014年には東方神起のコンサート「T1STORY」を皮切りに公演演出家としてパフォーマンスディレクターの領域を広げた。シム・ジェウォンは2015年にアイドルとして初めてソウルオリンピック公園体操競技場で5回の単独コンサートを開催したEXOの「The EXO'luXion」、BoAの世宗文化会館でのコンサート「NOWNESS」など、5回の公演の演出を務めた。迷いのない行動力はEXOの初の東京ドーム公演を通じて最年少の東京ドーム公演の海外演出家という記録を残した。すさまじい行動力だ。秘訣は何だろうか。シム・ジェウォンとのインタビューはまるで自己啓発書を読んでいるかのように、たくさんのことを考えさせられた。彼は質問に答えるたびに「楽しかったです」を欠かさず入れていた。「天才は努力する者に勝てない、努力する者は楽しむ者に勝てない」という言葉がある。シム・ジェウォンがまさに天才的な才能で努力し、仕事を楽しむ完璧な人だった。彼は謙虚な態度で手を振ったが、プレッシャーさえも自分に対する信頼と仕事の楽しさに昇華させる前向きなエネルギーを見ると、納得がいく。公演演出家としての彼の最高速の歩みは理由がある歩みだった。よくSMについて黄金のスプーンの環境と言っているが、黄金のスプーンのシステムと成功のためにどれだけ多くの人々が努力しているのかを垣間見ることができる。シム・ジェウォン振付師:東方神起、SUPER JUNIOR、少女時代、SHINee、EXO、Red Velvetなど―新年を迎えたので、昨年2015年の活動を振り返ってみたいと思います。EXOの東京ドーム公演とBoAの世宗文化会館でのコンサートを担当しました。振り返ってみてどんな1年でしたか?シム・ジェウォン:実は大晦日に自分でもどんな1年だったのか振り返ってみたかったのですが、時間がありませんでした。2015年の大晦日も仕事し、元日も作業していました。今考えると2015年は夢のような1年でした。SMでパフォーマンスディレクターとして仕事をし、いい機会があって演出家としてもデビューしました。1年間演出家として精力的に活動しました。コンサートだけでも5つの作品を担当しました。海外ツアー、日本ツアーのような公演までを合わせると、本当にたくさんの仕事をしました。コンサートはコンサートに必要な仕事、振り付けを作ったり、ステージを演出したり、本当に仕事ばかりしていました。嫌だったとか大変だったとかではなく、本当に楽しかったし、夢を抱くことができて幸せでした。自分の夢を実現できて本当に嬉しいです。やればやるほど、やることがたくさんあって、学ぶこともたくさんあるのが良いです。今も勉強しています。―仕事の連続ですね。休み時間もなさそうです。シム・ジェウォン:僕は自分がやっている仕事をとても愛しています。素晴らしい方々に出会って、何かを作り上げるのが好きです。常に良いというわけではありませんが、休みの時はできれば違う国へ行って、違う文化に接しようと思っています。プロジェクトが終わったらどこに行こうかと考えるのも好きです。―単純に振り付けを作ることと公演の演出をするのはまったく違う領域ですが、シム・ジェウォンさんの領域を広げることができたと思います。いつから公演演出に関心があったのですか?シム・ジェウォン:幼い頃、歌手を始める前からステージを総合的に作る人になりたいという漠然とした夢がありました。それが演出家だとは思いもよらなかったですし、プロデューサーにならなくちゃと思っていました。Eagle Fiveというグループで活動していた時も振り付けを自分で作りました。BlackBeatの時も一緒に振り付けを作りました。作りながら表現することに慣れていました。もし、ステージを総括的に作るとしたら、あれこれやってみようと思いながらイメージを作りました。絵だけで表現するより、それを作った時の気分も一緒に考えました。自分が幸せで、かっこよくなければいけないと思っていました。頭の中でたくさん想像しましたが、実現できるように作らなければならないので、舞台装置、カメラ、それを支える照明等々、実現できる技術にも関心を持つようになりました。自然に近くで見て、経験したらそのようなノウハウを築くことができました。ミュージックビデオの経験も多かったし、SMのアーティストたちのほとんどの作品に参加していたので、現場ディレクション、ステージディレクションなど、自然にノウハウを築いていたら、コンサート演出まで辿りつきました。ラッキーでした。特に教わったわけではありませんが、素晴らしい環境の中で学ぶことができたようです。―EXOのコンサート「The EXO'luXion」で東京ドーム公演を演出することになり、東京ドームの最年少海外演出家になりました。東京ドームは象徴的な公演会場です。演出を引き受けた時の心境はどうでしたか?シム・ジェウォン:単純に僕が偉いのではなく、EXOのおかげで一緒に力を合わせて素晴らしいステージを作りました。今、考えても夢のようです。東京ドームに行くと歌手たちは謹厳になります。果たしてという単語が頭に浮かびます。果たして上手くできるだろうか? 果たしてすべての観客を、スタッフたちを、EXOのメンバーたちを満足させることができるだろうか? すでに出来上がっている作品でも不安になります。EXOのおかげで演出を務めることになって、僕には光栄で自分を振り返ってみる機会になりました。若い頃、僕は果たして東京ドーム公演を演出することができるのか考えたことがありましたが、思ったより早くチャンスが来たので、次は何をすればいいのか悩んでいます。―自分が演出した東京ドーム公演を目の前で確認した時どうでしたか?シム・ジェウォン:公演を見ていた時は東京ドームという場所は重要ではありませんでした。EXOが上手くやっているのか見ていました。3日間公演をしましたが、2日目の公演まではノートに書き込みながら見ました。1日目よりは2日目を、2日目よりは3日目を満足させる公演にしなければならないので。公演の前までは場所が与える意味が大きかったのですが、そのようなことよりアーティストたちが上手くやっているのかをチェックしていたので忙しかったです。―1つの公演を演出した後にツアーを回りながら補完し続け、国ごとに特徴も考えなければなりませんね。シム・ジェウォン:そうです。公演環境やその国の特徴と趣向があります。大変ですが楽しいです。公演で計画していたことを観客に伝えられない場合もあって、パフォーマーの立場では失敗や成功について話すこともあります。しかし、そのような過程があってこそ、成功することができます。アーティストも経験しながら判断力を鍛えることができます。勇気を持って行動しなければ自分の殻を壊すことができません。文化が違うところで自分の考えを話し、自分を表現することは簡単ではありませんが、経験を重ねるたびに自信も湧いてきます。―東京ドームというとても大きなところでの演出と世宗文化会館という比較的小さな規模の演出を両方とも務めましたが、規模による魅力も違うと思います。シム・ジェウォン:規模とは関係なく、世宗文化会館というタイトル、東京ドームというタイトルは僕にとって両方とも重いです。場所が与える象徴的な意味も重いですが、BoAというアーティスト、EXOというアーティストが与えるプレッシャーも大きいです。今まで耐えられたのは、アーティストたちがいつも「兄さんだから」と信じてくれるからです。ありがたくも信じてくれて。失敗をしたり、弱い人間なので、アーティストから信頼されていること自体がありがたくて、プレッシャーでもあります。アーティストたちが望んでいることは画期的なことではなく、良いコンサートにするということですが、演出家の立場としては画期的でセンセーショナルな公演に作ることも僕の意欲です。そのバランスを取っていると、歌手たちに無理な要求をする時もあり、理解できなくてもやらなければならない時もあります。それを問題なく進めていけるのは信頼をベースにしているからです。BoAの場合、2014年にやる計画でしたが、僕が時間をとれなかったんです。そしたら、BoAが公演を延期してくれました。それだけ僕に信頼を寄せてくれました。―信頼してくれるアーティストたちは本当にありがたいですが、プレッシャーの連続ですね。シム・ジェウォン:プレッシャーの連続ですが、僕も実はアーティストたちがステージに上がる前までは自分が上手くやっているのかどうか、判断できません。今も企画していることがちゃんとできているのか分からないけれど、楽しくやっています。単純に楽しいという概念自体が楽しいです。スタッフたちも楽しいと言ってくれます。こうなれば順調なスタートです。ほとんどの公演がこのように始まります。コンサートの責任者、演出者ではあるけれど、主人公は歌手たちです。彼らのものだから寝る前もその歌手の曲を聞いて、運動をする時も彼らの曲を聞きます。少しでも理解するためです。彼らが何を語ろうとしているのか、何を表現したいのか理解しようと努力します。そのような努力で自然に彼らのファンになります。僕はアーティストたちに常に「僕が君たちを担当した以上、君たちを愛する」と言います。愛さなければなりません。それでこそ惜しみなくすべてをあげることができます。それに彼らをステージの上で少しでも目立たせたいし、おかしく見えることは望んでいません。そのように考えながら気を配れば、彼らが満足する、観客が満足するステージができます。―色んな公演を演出してきて、すべての公演に満足していると思いますが、今でも心に残る公演はありますか?シム・ジェウォン:全部がそうです。アーティストのために良いコンサートを作りたいという趣旨があり、EXO、SHINee、BoA、東方神起も皆笑いながら公演を終えてくれました。申し訳ない部分や、残念な部分がないように、僕がもっと頑張れたのにという心残りはありますが、終わる時に観客たちの表情を見ると分かります。観客の反応が良かったり、刺激的なパフォーマンスを見せることが良いと言うより、アンコール曲を歌う時も真心を込めて歌うのが素晴らしい公演だと思います。BoAはダブルアンコールに応え、2曲も歌いました。公演のタイトルを決め、そのタイトルに合う公演を披露するのは当たり前なことですが、公演に来ようとした観客の時間と努力、お金まで使っている彼らの心の中に少しでも物足りなさを残すのはいけないと思います。2時間以上も踊って歌うのは簡単なことではありません。特にSMの公演はパワフルなパフォーマンスが多いので、歌手たちができないと言う時があっても、なだめながらやらせるのも観客を満足させるためです。―自ら音楽を手がけたこともありますか?シム・ジェウォン:僕が考えている音楽を的確に表現できない時もあるので、そんな時は自分で音楽を作る時もあります。今は映像とも疎通しなければなりません。だから僕が考えている感性を表現できる人々と一緒に作業します。最近はBoAの実の兄であるクォン・スンウク監督と馬が合います。新たなことを始める時はたくさん話し合わなければなりません。1を表現したいのにその1が白なのか黒なのか、文字のフォントはMS明朝なのかMSゴジックなのかも分からない時があります。適当に表現する人もいますが、それに対する誤差を縮めるためにたくさん話し合います。1つの公演でも10~20回の会議をします。会議で出たアイデアは一つも残さず受け入れます。進化していくそのような過程が本当に楽しいです。―頭の中では表現したいことをたくさん考えてますが、体がついてきてくれない時や表現力が足りなくて辛い時はありませんか?シム・ジェウォン:それは、どれだけ粘り強く表現しようと努力するのかによって変わります。今、目の前に見えることは僕の考えではないかもしれないし、最後まで表現しようと努めたらできます。最初は上手く行きませんでした。時間が経つにつれて経験という土台ができ、システムに対して理解でき、そのシステムを覆すと違う結果が出ます。SMは良いシステムを持っているので、当たり前に良い結果が出ると思うかもしれませんが、本当にたくさん努力をしています。―SMという心強い後ろ盾があるので、さらに大胆な試みができるのではありませんか?シム・ジェウォン:大胆に試みることはできますが、むしろできないことも多いです(笑)―SMの場合、システムが整っている方ですが、まだ韓国での公演演出には足りない点が多いです。全体的に公演市場を見た時、改善されなければならない点はありますか?シム・ジェウォン:公演する人に対するリスペクト(respect、尊敬)です。作る人に対するリスペクトが必要です。彼らは単純に歌って踊る人じゃないんです。感情を表現する人で、その表現で感動し、人生が変わって、笑ったり泣いたりもする人たちです。昔よりはかなり良くなりましたが、ダンサーやスタッフを接する時、僕から変わらなければならないという考えで尊重してたくさん話を聞こうとしています。演出家はボスではなく、一緒に公演を作っていく人です。彼らの話を聞こうとしています。僕が変わってこそ彼らも変われると思います。これが今後直していかなければならないことですが、僕がこんなことを考えたらパフォーマーも観客を尊重し、観客もパフォーマーを尊重する、そんな関係が徐々に築かれていくと思います。―SMの公演はほとんどがファンダムを基盤にする公演なので、一般の観客を対象にする公演と違う点があると思います。シム・ジェウォン:ファンダムを基盤にするから簡単だろうとよく思われますが、観客のレベルが高いんです。経験が多く、公演を見た回数も多いからです。―SMの公演の場合、特定の世界観が登場したり、ミッションを解決するストーリーテーリングが必ず公演に入るように見えます。シム・ジェウォン:実は「SMは○○だ」と言うような感じが嫌いです。EXOは世界観を持ったグループで、彼らの能力を表現したいと思いました。EXOの1stコンサートのステージのディレクションをしましたが、自分自身が惜しくて残念でした。EXOの能力はこれ以上なのにこれしか表現できないのかという渇望です。その後、EXOの2ndコンサートの演出をしないかと提案された時は引き受けるかどうか1ヶ月悩みました。ホットなアイコンであるEXOのコンサートを演出すること自体を重く感じたのですが、(東方神起の)チャンミンが「EXOは兄さんがやらなければならない」と僕に信頼を寄せてくれました。EXOのコンサートの演出を引き受けて最初にした作業がネーミングでした。目的意識を付与したかったのです。「EXO' luXion」はEXOとEvolution、Revolutionの合成語です。覚醒、発展という意味を込めました。最も重要だったポイントは、発展した姿を見せることも重要でしたが、公演の本質を分かってほしいという考えでした。EXOは観客と目を合わせながらコミュニケーションを取ったことがなかったんです。メンバーたちはステージの上でシャイで、持っているものを上手く表現できなかったんです。そんなメンバーたちが存分に表現できる空間をたくさん作ろうとしました。観客と言葉で会話するのではなく、音楽で会話してほしいという考えで公演を構想しました。―「EXO' luXion」の公演で印象深かったステージの一つはカイとセフンの水の上のパフォーマンスでした。シム・ジェウォン:僕が確信していることは、歌手が持つ表現力があるということです。水の上でパフォーマンスを披露すると、誰もがかっこよく見えます。でも、僕はその上に2人が持つ表現力を信じました。彼らが内面に持っているものを表現したいということが表情、目、口の動きからすべて出てくるはずだから、「うわ、イベントだ!」という感じではなく、心に残るステージを見せたいと思いました。単純にセクシーなパフォーマンスではなく、話をしたかったんです。この曲を体で話したかったのです。―頭の中に常にアイデアを持っているようです。シム・ジェウォンさんを知っている数人の関係者に聞いたら、シム・ジェウォンさんのことを天才と言っていました。シム・ジェウォン:僕は天才ではありません! 上手くできることがこれであるだけです。面白さを感じる要素が僕の周りに多いんです。僕は携帯電話でも映像や写真、幻想、技術に関連されたものだけ見ます。それが大好きです。それを見るだけでも時間が足りないと思います。DJもやっていて、一日中時間が足りないと感じますが、これを仕事とは思っていません。最近、大きなテレビを買いました。映像、DVD、Blu-rayをより詳しく見るためです。また、オペラも見始めました。オペラについてまったく知らないのですが、知らない状態で見たらもっと新鮮でした。なぜそのように作るのか知りたいことができて、正解ではないけれど違う解釈をするのも自分なりに面白いです。―頭の中の想像を実現させること自体が本当に面白い作業のように聞こえます。シム・ジェウォン:とても面白いです。僕は恵まれていると思います。周りの人と会話しながら「僕にこんなアイデアがあります。どうですか? どう思いますか?」と聞きます。僕が投げかけた言葉で彼らが考えて、僕の考えと話が絶対に正解ではなく、答えに近い感じかもしれませんが、お互いに話をしながら発展させていくその過程が本当に好きです。―会議ではみんなそれぞれ想像を広げるのでしょうね。シム・ジェウォン:僕はそうします。仕方のないシステムのせいで閉ざされている部分がありますが、またそれを引き出すことも面白いです。僕は会社に所属していますが、職員でもなく、アーティストでもありません。曖昧な存在かもしれません。でも、作る仕事をやっていて、この会社も18年目です。長い間いたから多くのことをしないだろうと考える人もいますが、それはまったく違います。―先ほど、東京ドームという目標の後を悩んでいると話しました。東京ドームの次の目標は何ですか?シム・ジェウォン:日本は文化的に発展した国で、文化のレベルもすごく高いです。僕が作ったコンサートをそんな日本に輸出したいです。韓国で行われるコンサートは違うという概念を与えたいです。韓国にしかできないことがあります。外国人が韓国に来て見ることができるように、コンサートを1週間ではなく、2~3週間ぐらいやりたいです。SHINeeや東方神起のコンサートは韓国がオリジナルという感じがあります。韓国のプロダクションは仕事がしやすくて、正確な話ができる場合があります。外国に出るたびに努力しますが、特性上できない場合もあります。偉そうに聞こえるかもしれないが、外国人を誘致できるアイコンになることが夢です。―そのためには韓国の公演会場のレベルも向上しなければなりません。シム・ジェウォン:文化のコンテンツと関連して人々が頻繁に訪れて、K-POPの魅力を感じるほどのレベルがある観客なのに、それを支えられる公演施設が残念なのは事実です。それは発展しなければならない課題だと思います。―SMに18年間いて多くのアーティストを見てきました。成功するアーティストに共通する特徴はありますか?シム・ジェウォン:あります。アーティストにいつも話していることですが、リハーサルと練習に臨む姿勢を見れば分かります。リハーサルや練習を行う時、どれほど集中するかがステージですべて表れます。一貫性のある歌手は一貫性を持って上手く披露します。実は認知度や関心はその時代の流れや運などがついてこなければならないのですが、ステージのクオリティに関してはただそれだけが決めます。そして、クオリティは歌手の生命力を示します。自分を準備する時間なのにそれを上手く準備できない歌手が、ステージでショーを上手く披露できるはずがないんです。―振付師としても活発に活動していますが、振り付けと公演演出には大きな違いがありますか?シム・ジェウォン:振り付けは3分で、公演は2時間半です。振り付けはシーンで、公演は一つの映画です。プレッシャーのレベルが違って、中で起こるストーリーも違います。映画を見る時、いつも思い浮かぶ名場面があるように、公演も同じです。その中にドラマチックなストーリーを付与します。実は僕は作業する時、各セクションにエネルギーをたくさん入れます。すべてを引き立たせて強烈なイメージが残るようにするのではなく、印象深いものを入れるんです。「EXO' luXion」の時、EXOが遊ぶセクションを設けましたが、最初はEXOがそれを理解できず、よく分からないという表情を見せました。コンサートを行った後にチャンヨルとカイが「あ、何の話なのか分かった」と言いました。観客とコミュニケーションをしたんです。それで僕は成功したことになります。ベクヒョンも「兄さん、どんな感じで遊べばいいか分かりました」と言いました。「EXO' luXion」というタイトルに盛り込まれた覚醒、発展をEXO自身が経験したんです。EXOから「兄さん、面白いです」と言われましたが、僕はその言葉が目標でした。BoA、東方神起は公演を知っています。僕がある装置を入れると、その意味を知っています。むしろ違うアイデアを提示することもあります。公演は本当に大変です。アーティストはそこで感情をコントロールして、カメラも気にするなどやらなければならないことが多いんです。でも、彼らが面白いと表現してくれることで僕は満足します。―公演演出家を夢見る人にアドバイスをお願いします。シム・ジェウォン:僕も習ったことはありません。運が良くて、僕なりに努力もしました。諦めず、自分の選択が間違っていないということを自ら証明しようとしました。絶対に諦めませんでした。僕がやることに対して人々は間違っていると言うことが多いです。最初、ポッピンを踊っていた僕が女子ダンスを踊ってみようかなと思った時、知り合いが「お前が? お前はできない」と断言しました。でも、努力して少女時代の振り付けを担当したように、他人の視線に合わせて自分自身を断定してはいけません。自分の考えが合っているかどうか自分自身も分かりませんが、少しずつ証明していけば、それが自分の道になると思います。残念なのは、こんなことを教えてくれる文化的な教育施設があまりないということです。―今回のインタビューを皮切りに、少しずつ知らせていけばいいと思います。シム・ジェウォン:人々からすれば、僕はある位置にいる人だから自分なりに悩んで、自分が何をする人なのかについてもたくさん考えました。今も同じようなことを悩んでいて、どう生きるべきかについても悩んでいます。この悩みを他の友達と共有することもたくさん考えています。以前は自分は何でもないから人の前で話すことはできないと思っていました。今も演出家、振付師と呼ばれたら恥ずかしくなります。まだ悩みが多く、やりたいことがたくさんあります。一つの方向だけを見ずに、複数のものを見ようとしています。僕とファン・サンフン兄さんはお金を考えてこの仕事をしているわけではありません。3~4年前から多くの人に教えてあげようと思って、講堂を借りて僕たちの話を聞きたいと思う人たちを集めて話することを考えました。でも、体は一つで、時間は制約的で、僕も人間だから、休む時間が必要でまだ実現できていません。努力しなければなりません。―振付師、演出家という呼び方が恥ずかしいと言いました。そのおかげで、パフォーマンス・ディレクターという言葉が生まれました。自分で作ったと聞きましたが。シム・ジェウォン:振り付けの仕事を始めた時、振り付けだけ担当するには僕のやることが多かったのです。衣装、映像、アーティストの心構え、現場で突発的な状況の対応、システムなどすべてのことに対してたくさん知っているから、アーティストが僕に頼ってきます。僕はアーティストに会った時、まず最初に「体どう?」「気持ちどう?」と聞きます。心が安定した後に話したいことを言います。元々は振り付けだけを担当していました。少女時代の「また巡り逢えた世界」を作業しながら、振り付けだけ作って終わるのではなく、どんなテンションでステージに臨むようにすべきか、その次は何をすべきかなどそのステージが最後ではなく、その次が重要だから管理をしました。だから僕の役割は単純に振付師に終わりませんでした。パフォーマンス・ディレクターという仕事をすべきだと思いました。最初はサンフン兄さんから「僕たちが? そんな仕事がどこにあるの?」と言われましたが、SMというシステムだから可能でした。―プライドも高いと思います。シム・ジェウォン:僕が自信を持って言えるのは、他の人は僕たちのようにできないということです。僕は歌手の経験があるから他の人と違って愛情度が高いのです。最近はある歌手から僕のプロジェクトでもないのにケアしてほしいと言われました。それが本当に嬉しくて、僕を信じてくれることに感謝しています。信じてくれることは奇跡のようなことです。とても感謝すべきことです。その信頼のために今まで働いてきました。これからもその信頼のために働くと思います。その信頼を得るためにたくさん努力しました。―それでは、2016年の目標は何ですか?シム・ジェウォン:2015年の大晦日に作業しながらもう少し狂って生きようと思いました。やりたいことがとても多くて、やらなければならないことも本当に多いです。僕と作業している人もとても多いです。Beat Burgerとして音楽活動を行っていて、クルー活動もやっています。ハハ。Beat Burgerのプロジェクトはクリエイティブな人同士が集まって作品を作ろうという趣旨です。昨年はあまり活動できませんでした。今年は創作活動に渇望している人たちが集まって、音楽活動、演出家活動をたくさん行いたいです。もう「僕はこんな人です。こんなことは皆さんも十分可能です」と話したいです。負担感や圧迫感も大きいですが、本当に面白いです。その圧迫感を楽しめるようにアーティストが信頼をくれるからです。―自分でステージに立つことに対する渇望はありませんか?シム・ジェウォン:だからDJや音楽活動をやっています。僕がステージに立ちたいということよりも、その感覚を失わないためです。感覚を失ったら、アーティストに話せることがないんです。音楽が変わるようにステージも変わります。アーティストのようにステージの前に立つことはないから、経験を着実に積み重ねてチャンスを逃さないようにしています。そうしてこそ、アーティストに次を教えることができます。―最後の質問です。シム・ジェウォンさんにとって音楽とは何ですか?シム・ジェウォン:人生だと思います。シム・ジェウォンの人生はダンスをとても愛していますが、音楽がなければダンスも存在しないと思います。僕は興が大好きで、その興を最も高く引き上げることが音楽です。飼っている猫の名前もミュージックです。僕は和声やコードなどは知りません。でも、音楽について誰よりも楽しく、面白く表現する自信はあります。これからも音楽に情熱をたくさん注ぐと思います。音楽と一緒に多くの時間を過ごしたいです。それとともに、ダンスを踊りたいです。これからもそうだし、僕の力が届くところまで、アーティストたちが僕を必要とする時まで年を取っても音楽を聞くつもりです。そのためには、僕の耳が耐えてくれなければなりません(笑)

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  • KARA、Brown Eyed Girls、T-ARAの“ヒットダンス”を作ったペ・ユンジョン振付師が語る、アイドルの今

    KARA、Brown Eyed Girls、T-ARAの“ヒットダンス”を作ったペ・ユンジョン振付師が語る、アイドルの今

    パフォーマンスのないアイドル音楽を想像すると、何か寂しい感じがする。アイドル音楽は歌、ビジュアル、そしてパフォーマンスという3拍子が揃って繰り広げられるコンセプト音楽だ。そのうち、パフォーマンスは見る音楽の頂点を成す非常に重要な要素で、K-POPの韓流ブームの核心である。上手く作られた一つのポイント振り付けが歌の人気をリードすることもある。アイドルがカムバックするたびに、YouTubeにたくさん掲載される海外ファンのダンスカバー映像もパフォーマンスの重要性を示す。そのため、パフォーマンスを作る振付師の役割もともに大きくなった。約3分間のステージのために、アイドルグループの後ろで汗を流す振付師に会ってきた。KARAの「ミスター」のお尻ダンス、Brown Eyed Girlsの「Abracadabra」の小生意気ダンス、EXIDの「Up&Down」ダンスの共通点は何だろう。国民的な人気を集めたK-POPガールズグループの代表的なポイント振り付けということ? 驚くかもしれないが、このすべての振り付けはYAMA&HOTCHICKS(ヤマアンドホットチックス)という振り付けチームが作り出した。2007年に創立されたYAMA&HOTCHICKSは、YAMAという男性ダンスチームのチョン・ホンボク団長とHOTCHICKSという女性ダンスチームのペ・ユンジョン団長が意気投合して作られた。お尻ダンス、小生意気ダンスが似た時期にヒットし、YAMA&HOTCHICKSは一気に韓国を代表する振り付けチームとして位置づけられた。KARA、SISTAR、Girl's Day、EXIDなど韓国のトップクラスのガールズグループがYAMA&HOTCHICKSと手を握って大衆を踊らせている。YAMA&HOTCHICKSがポイント振り付けという新たな関心事を作り出したと言っても過言ではないだろう。 ペ・ユンジョン団長はYAMA&HOTCHICKSの成功について「運が良かった」と謙虚な姿を示した。だが、ダンサーたちへの深い愛情やダンサーたちの将来まで描いているペ・ユンジョン団長の抱負から、YAMA&HOTCHICKSの成功は単に運が良かったからではないことに気づくようになる。現在の成功にとどまらず、より大きな夢を叶えるために努力するペ・ユンジョン団長の姿は印象深かった。YAMA&HOTCHICKSは好きなことを一生懸命にやれば成果を出せるということを証明し、ダンサーたちに希望を与えた。いつの間にか20年間をダンスと過ごしてきたペ・ユンジョン団長の話を聞いてみた。ペ・ユンジョン振付師:KARA、Brown Eyed Girls、T-ARA、EXID―まず、ダンサーの道に入るようになったきっかけが知りたい。ペ・ユンジョン団長:幼い頃からダンスが好きだった。家で反対されて、アルバイトをしながらこっそりと舞踊教室に通った。でも、家が助けてくれなくて教室に通うことが大変だった。テレビで歌手を見て魅了されてロックカフェを転々としたこともある。ダンスを踊る友達に出会ってダンスの魅力によりはまるようになった。―アイドルや歌手を夢見たことはなかったのか?ペ・ユンジョン団長:以前はダンスが好きで踊っただけで、ダンス以外は何も、お金さえも考えたことがなかった。練習室に行って踊って学べることを探したことが習慣になった。最近の若者たちを見たら、私たちの時とは違って残念になる。―どんなことが残念なのか?ペ・ユンジョン団長:私たちはダンスが好きでただ踊った。でも、最近の若者はダンスが好きで振り付けチームに入ってくるが、1位歌手の後ろに立ったり、海外公演を一緒に回るうちに少しずつ疲れていく。私たちの時のようにお金をあまり稼げないわけでもないのに、違うことをやってみたくてチームから出ていく若者もいる。―どうしてダンスが好きなのか?ペ・ユンジョン団長:それはどうして母親が好きなのかという質問と同じだ。ハハ。人は音楽を聞いたら感情移入する。例えば、嬉しい音楽を聞いたら嬉しくなる。そして、ダンスも同じだ。セクシーなダンスを踊ったら自分がセクシーで、かっこいい感じがする。自己満足だ。見せるために踊るというより、ダンサーたちは自らプライドを持ってダンスを踊る。―YAMA&HOTCHICKSは振り付けチームとしてシステムを備えようとすることが見える。ペ・ユンジョン団長:振り付けチームとして事業許可を最初に出した。私たちはここが職場で、会社という概念を作るために努力している。まず、出勤と退勤の時間を厳守する。午後3時に出勤、夜10時に退勤だ。早い時間に動いて早い時間に終わらせたかったが、歌手の活動時間帯が午後だから午後に合わせなければならなかった。他のチームは振り付けの練習が残っていたら夜明けまで練習することが多いが、私たちはしない。歌手たちもできれば遅い時間には練習室に来ないようにする。―基準を作るために努力しているように見える。ペ・ユンジョン団長:正直に話すと、Brown Eyed Girls、KARA、T-ARAが同時にヒットした。その前まではうちのダンサーたちもとても大変だった。立つステージがなかった。それで、2009年にチョン・ホンボク団長と年末までやってみてだめだったら、皆をチームから出して練習室を閉めようと言ったほど大変だった。だが、KARAの「ミスター」のお尻ダンス、Brown Eyed Girlsの「Abracadabra」の小生意気ダンスがヒットした。その後、ある制作者から自分の歌手を1位歌手に作ってくれたら望むことを聞いてあげるとまで言われた。続いて、T-ARAの「Bo peep Bo peep」まで1位を獲得した。その時から会社をきちんと立ち上げて、基準を作ろうと努力した。本当に運が良かった。―一気に多くの振り付けがヒットするなんて本当にすごい。ペ・ユンジョン団長:本当に運がとても良かったと思う。その状況があまりにも不思議で、どんなに困難な状況でもそれを切り抜けるチャンスはあるんだと改めて思った。ハハ。熱心に頑張っていたら道は開かれるとも思った。その前までは上手くいかなかった歌手が一緒に人気を集めて、会社とも親交が深くなって振り付けやコンセプトをすべて任せてくれるようになった。―振り付けの依頼が来たらどんな方法で作業するのか?ペ・ユンジョン団長:音楽を聞いてコンセプトを一緒に考える。その歌手のコンセプトを考えて、スタイリストや会社と会議を行う。企画段階から一緒に参加する。トレンディな感覚を維持するためにたくさん努力している。そのためには多くのところを回って、様々なものを見なければならない。それが一番難しい。―アイドルのデビューからトップになるまでの過程を隣で見守っているが、アイドルが成功する要因は何だと思う?ペ・ユンジョン団長:以前は歌、振り付け、衣装コンセプトの3拍子が揃ったら本当に上手くいった。KARAはオーバーオールに作業服、お尻ダンスと歌が良かった。「Abracadabra」の場合も衣装、振り付け、歌のすべてが良かった。でも、最近はポイント振り付けがあまりにも多くて、見る人のレベルも高くなっているから、似たものが多くて本当に成功が難しい。まず、1曲をヒットさせなければならない。正直に言うと、今は運が重要だ。いくら美しくて実力があっても上手くいかないアイドルがいれば、成功できるかなと疑問を持ったのに上手くいくアイドルもいる。予想ができない。―実力はあるのに上手くいかなくて残念だったグループがいるのか?ペ・ユンジョン団長:それがEXIDだった。EXIDと練習する時、「私たちと作業する前は上手くいかなかったチームが私たちと手を組んで上手くいったケースがある。君たちもきっと上手くいくと思う」と話したことがある。私たちは最初から育てていくよりも、うちのチームと作業して上手くいくことにより大きな喜びを感じる。EXIDも必ず上手くいかなければならないと思った。最初、「Up&Down」は扇情的だと批判されたが、結局ヒットした。他の歌手も上手くいった時に嬉しかったが、EXIDがヒットした時はより嬉しかった。EXIDは本当に実力のあるアイドルだ。EXIDの歌を聞くためにわざともっと長く練習させたこともある。ソルジが「覆面歌王」で実力を認められたことを見て胸がいっぱいになった。―担当したチームが成功することが最高のやりがいだと思う。ペ・ユンジョン団長:その通りだ。正直言って、振り付けがヒットしたからといって私たちがお金をもっともらったり、良いことはあったりはしない。そんなことを望んでダンスを踊っているわけではないからだ。―Brown Eyed Girlsの小生意気ダンス、Girl's Dayの「Expectation」ダンス、EXIDの「Up&Down」ダンスなど流行したポイント振り付けを多く作った。そのうち、一番愛着のある振り付けはどれなのか?ペ・ユンジョン団長:「Abracadabra」だ! もちろん、他の振り付けも上手く作られたと思うが、「Abracadabra」はポイント振り付け以外の全体的な振り付けの構成が、今見ても本当に自分たちで作ったのかと思うほど上手く作られた。それを歌手たちが上手く表現してくれた。―野心に満ちて作ったのに注目を集められなかった振り付けもあるのか?ペ・ユンジョン団長:多い。ハハ。3チームのうち、2チームは上手くいかない。その中で残念なのはシャノンの「どうしてどうして」だ。チーム長たちが集まって作った振り付けで爽やかで良かったのに上手くいかなくて残念だった。シャノンは本当に実力のある歌手だ。まだ若いが、歌とダンスの実力がとても優れている。それをまだ上手く見せていないと思う。―多くのトップクラスのガールズグループを担当しているから、もしチームの活動が重なったら競争になると思う。ペ・ユンジョン団長:以前はわざと練習時間を同じ時間帯にして競争心を感じさせた。練習室の外で他の歌手が見ていると、熱心に頑張る。今はあの時の練習生たちが全員上手くいった。それで、今は時間帯を分けて個人的にレッスンしている。―そういえば、担当したガールズグループの全員が1位歌手になった。胸がいっぱいだと思う。ペ・ユンジョン団長:いっぱいではあるが、心配もある。1位を維持するために良い振り付けを作り続けなければならないというプレッシャーが大変だ。私たちは団長だけが振り付けを作るのではなく、チーム長やダンサー全員がアイデアを出して、会議を行って、一緒に振り付けを作業する。後輩たちがアイデアを出してそれを反映するシステムを整えようとしている。―流行するポイント振り付けを見ると、簡単な動作が多い。ペ・ユンジョン団長:1次元的な振り付けが人々から好かれることに気づいた。複雑な動作ではなく、左右に行ったり来たりする動作が人々は好きで、1次元的な振り付けが真似するにも簡単で面白い。―プロのダンサーとして芸術的なダンスを踊りたいとは思わないのか?ペ・ユンジョン団長:それでスランプが来た。とてもかっこいい曲なのに、セクシーな振り付けを要請する場合がある。私たちの考え通りに作ればかっこいい絵が出てくるのに、無条件にセクシーな振り付けを要求されたら振り付けが変な方向に行く。代表が望む通りに作るのが仕事的には合っているのかもしれないが、戸惑うことが多い。そんなことが大変だ。―音楽に合わせてフリースタイルダンスを思いっきり踊りたい時もあると思う。ペ・ユンジョン団長:それは若い時だ。ハハ。30代後半になったら体がきつい。昔は振り付けを作る途中、一人で音楽を流してダンスを踊ることがあった。でも、今はクラブにも行けない年齢だから、心の中で踊る。ハハ。―30代後半なのに、本当に童顔だ。体力を維持することにもたくさん気を使うと思う。ペ・ユンジョン団長:この業界にいる人は一般人に比べてメイクや衣装に気をつけるから若く見えるだけで、実際の健康は一般人より良くないと思う。正常な生活ができず、昼と夜が逆になった暮らしだから大変だ。ダンスを踊り過ぎて骨も悪いと思う。栄養剤をちゃんと食べなければならない。ハハ。―K-POP韓流の地位が上がるにつれ、振付師の地位も一緒に上がった。それを体感した瞬間があるのか?ペ・ユンジョン団長:SNSで実感する。私は知らない人なのに、歌手の公演に行ったり、振り付けを担当したら、海外から訪れて挨拶までする。好きな歌手の振り付けを作ってくれて感謝すると言われる。ファンだという人も多い。―ダンサーに対する処遇もよくなったという評価についてはどう思うのか?ペ・ユンジョン団長:正直、そんなによくはなっていない。本当に残念なのは、K-POP歌手にとって最も重要なのが衣装と振り付けだと言いながらも、ダンサーやスタイリストに対する処遇はよくないということだ。私たちのような団長級は待遇がいいが、ダンサーたちだけで放送局に行ったら特に変わったことがない。練習料を別途でもらっているわけでもない。朝早くから行って12時間以上を待機するのに、番組からわずか7万ウォン(約7200円)をもらう。10年前、5万ウォン(約5200円)だった時はK-POP市場が良くなかった時だとはいえ、今はやっと2万ウォンが値上がりした。出演する番組が毎日あるわけでもなく、ダンサーたちがステージに立つ機会が多いわけでもないので、お金のせいでやめると言われたら残念な気がする。物価は高くなっていくのに、もどかしい。待遇が大きく改善されなければならないと思う。全世界がK-POPに注目しているのに、ステージに立つスタッフはこんな金額をもらって仕事している。実はお金を稼ぐためにはこの職業を選んではいけない。本当に好きでやっている人々だから、それでもっと残念な気分になる。―ダンサーになりたい若者にアドバイスをお願いする。ペ・ユンジョン団長:ダンスというのは自分が好きでやる仕事だ。だから、お金ばかり追いかけないでほしい。今後も現存している先輩たちが良い道を開拓していくから、少し大変でも頑張って耐えてほしい。世界のどこに行っても韓国の振付師やダンサーは実力があると言われるように頑張ってほしい。 ―教えているアイドルの中で最もダンスが上手いアイドルは誰なのか?ペ・ユンジョン団長:最初から上手く踊った人はいない。教えたら面白そうと思った人はT-ARAのジヨンだ。昨年に「1分1秒」を担当した時、確かにジヨンは才能が本当に多くて面白いと思った。今後、ソロとして活動を続けても面白く作業できると思う。―アイドル市場の中心で働いているので、現アイドル市場の残念な点も目に見えると思う。ペ・ユンジョン団長:えーと、多くのアイドルが同じ絵と同じスタイルを披露している。テレビを見たら、みんなが同じ人のように見える。紛らわしいと思うほどだ。アイドルもただ目に見えるもの、商業的なものではなく、本当に実力を持ってかっこいいパフォーマンスも披露できるから様々なものを披露してほしい。いつも同じポイント振り付け、衣装、似たコンセプトを試みて、誰が一番上手く披露できるかを競争しているように見える。以前、夜明けにテレビを見ていた時、昔の「歌謡TOP10」の再放送を偶然見たことがある。H.O.T、TURBO、パク・サンミン、キム・ジョンソなどアイドル歌手と既存の歌手が一緒に出演していた。あの時は音楽番組で本当に多様な音楽を聞けて面白かったと思ったが、今はテレビをつけたらみんな同じだ。最近、「無限に挑戦」のおかげで既存の歌手が人気を集める様子を見ると、今はそんな歌手が立てるステージがない気がする。大人も音楽番組ではなく、「不朽の名曲」を好んで見る。―こんなに多くのアイドルが作られる理由は何だと思うのか?ペ・ユンジョン団長:新人アイドルが次から次へと作られることが理解できる時もある。海外で人気が高いからアイドルをたくさん作る気がする。海外市場はとても大きい。外国公演に行くと、K-POPの人気を実感する。KARAの東京ドーム公演を見て鳥肌が立った。そんな時、韓国は本当にすごいと思ってしまう。この小さな国のガールズグループが世界から注目を浴びることが不思議だ。神話(SHINHWA)も同じだ。神話は本当に長寿グループだ。神話は今も海外で人気が高い。韓国歌手の魅力がすごいと改めて感じる。―それでは、アイドルになりたい人に一言お願いする。ペ・ユンジョン団長:他のものはいらない。実力を積み上げなさい。ビジュアルも重要だが、実力のある歌手がたくさん出てほしい。―YAMA&HOTCHICKSは韓国最高の振り付けチームの一つだ。今後の目標があるのか?ペ・ユンジョン団長:YAMA&HOTCHICKSを振り付けチームではなく、一つの大きな会社に作りたい。こんな生活を続けるだけではダンスを踊りたい人に希望を与えられない。老後にも一緒に仕事できる、50代になっても今踊る人々が一緒に働ける会社の絵を描きたい。―具体的にどんな絵を描いているのか?ペ・ユンジョン団長:多くのガールズグループを担当してきたので、チョン・ホンボク団長と後に制作をしてみるのはどうかと考えている。お坊さんは自分の髪は刈れないというじゃないか。ハハ。でも、実行するまではどうなるか分からないことだ。ただ私たちがずっとこの位置にいたら、下のチーム長は皆上手くやってもこの位置まで上がることができない。それで、仕事をする時も彼らをローテーションで担当させている。YAMA&HOTCHICKSを大きな会社に作って、エンターテインメント業界に移ってダンサーたちが活動を続けられるようにすることが目標で、夢だ。―ペ・ユンジョン団長の個人的な夢も知りたい。ペ・ユンジョン団長:もしYAMA&HOTCHICKSでガールズグループを制作することになったら、彼女たちが成功して「やはりYAMA&HOTCHICKSだ!」と言われたい。私たちが作ったアイドルが人々に実力を認められることが目標だ。本当に会社が成功して、スタッフ全員と海外旅行に行くことが夢だ。「君たち、今まで本当に苦労した補償だ!」と言って職員全員を連れて海外旅行に行きたい。5年以内に実現したい夢だ。

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  • “防弾少年団の振付師”ソン・ソンドゥク「アイドルが成功するには?一番基本的なことは誠実さ」

    “防弾少年団の振付師”ソン・ソンドゥク「アイドルが成功するには?一番基本的なことは誠実さ」

    パフォーマンスがないアイドル音楽を想像すると、何か寂しい感じがする。アイドル音楽は歌、ビジュアル、そしてパフォーマンスという3拍子を揃えて繰り広げられるコンセプト音楽だ。そのうち、パフォーマンスは見る音楽の頂点を成す非常に重要な要素で、K-POPの韓流ブームの核心である。上手く作られた一つのポイント振り付けが歌の人気をリードすることもある。アイドルがカムバックするたびに、YouTubeにたくさん掲載される海外ファンのダンスカバー映像もパフォーマンスの重要性を示す。そのため、パフォーマンスを作る振付師の役割もともに大きくなった。約3分間のステージのために、アイドルグループの後ろで汗を流す振付師に会ってきた。グループ防弾少年団を今の地位に立たせたのはなんだろう。ヒップホップアイドルのコンセプト、直接音楽を作り、語るアーティストの能力、カッコいいビジュアル等々、防弾少年団には様々な魅力がある。その中でも断然、前面に押し出せるのはパフォーマンスだ。防弾少年団はデビュー初期からカル群舞(体を曲げる角度から指先まで完璧な刃物のように合わせるダンス)とパワフルなパフォーマンスを武器にした。ほとんどのアイドルがパフォーマンスを武器にしているが、防弾少年団はより強烈だった。防弾少年団のパフォーマンスが尋常ではないと思ったのは、2013年リリースした「O!RUL8,2?(oh! are you late, too?)」のアルバムからだった。コンセプトトレーラーという独特な映像を公開した防弾少年団は該当の映像で完璧なカル群舞を披露する。まるでダンスクルーの映像を見ているように上手く編曲された音楽と共にパフォーマンスでアルバムの性格を表現した映像だった。防弾少年団というアイドルがパフォーマンスの重要性を知っていたと確信したのは、2015年1月に公開された「歌謡大祭典」でのイントロパフォーマンストレーラーだった。防弾少年団がMBC「2014 歌謡大祭典」のイントロステージで見せたパフォーマンスをそのまま盛り込んだ映像だった。「グッドカメラ」「ベリーグッドカメラ」に分けて様々なバージョンを公開したという点で、防弾少年団がパフォーマンスを単純に付随的な要素として考えているわけではなく、中心として考えていることが分かった。驚くべきことは、このすべてがBig Hitエンターテインメントに所属しているパフォーマンスディレクターソン・ソンドゥク振付師の手先から生まれたということだ。防弾少年団がパフォーマンスという武器を必殺技にした背景には彼がいた。彼はどんな人物なのか。ソン・ソンドゥク振付師に会った。ソン・ソンドゥク振付師:防弾少年団―防弾少年団はタイトル曲の振り付けだけではなく、コンセプトトレーラーなど特別に準備したパフォーマンスが多いです。一人で作るのは大変ではないですか。ソン・ソンドゥク振付師:大変です。「NO MORE DREAM」の時から今までレパートリーが多いです。本当に感謝しているのがダンスを賞賛される時が多かったことです。他の歌手と仕事をする時も同じだけれど、褒め言葉がプレシャーになる時もあります。期待値が高くなるので。SNSでありがたいと言われる時は力も湧くし、もっと頑張らなければならないと思います。そうしているとパフォーマンスのイメージが強く、反応が良いので関連コンテンツをたくさん作りました。一つのアルバムで3~4曲もあるので大変です。僕一人だけだから、同じ歌手、同じメンバーで似ている構成があるし、毎年どうしても変えなければならないので大変でした。―そのストレスはどう解消していますか?ソン・ソンドゥク振付師:仕方なく頭を絞って作ります。「I NEED U」の時は振り付けが思い浮かばず、バン・シヒョク兄さんにお願いして釜山(プサン)に行きました。その時は頭の中が空っぽでした。僕が釜山でこの仕事がしたくて夢を育てながら練習した公園があります。そこのベンチで横になって寝ました。寝ながら僕の青春時代を思い出したり、「花様年華」というテーマについても色々考えました。そのようにして突然思い浮かんだのが「I NEED U」でした。―「I NEED U」の時は半ズボンも神の一手でした。防弾少年団のコンセプトを見ると歌、映像、ミュージックビデオ、スタイリングがすべて有機的に交わるようです。ソンソンドゥク:そのパンツはキム・ソンヒョンという方の作品です。私たちは、大企業ではありません。ビジュアル、パフォーマンス、音楽、そしてシヒョク兄さんが集まっていつも一緒に話をして共有しています。そんなことが返ってきているようです。―個人的に「2014 MBC歌謡大祭典」のトレーラーが本当に印象的でした。グッドカメラ、ベリーグッドカメラのバージョンに分けてパフォーマンスを作り、それを効果的にカメラに盛り込んだことが斬新でした。ソン・ソンドゥク振付師:シヒョク兄さんに本当に感謝しています。仕事の面でも感謝しています。僕にできることを、やりたいことを知っていて、後押ししてくれるし、協力してくれます。それだけではなく、防弾少年団を作る前までは1ヶ月間留学にも行かせてくれたし、年末の歌謡大祭典の時はダンサーたちをこのように踊らせたいと言うと、「一度やってみな」と信じて任せてくれます。その時「歌謡大祭典」の時のパフォーマンスがカメラに上手く映らなかった時は僕の方よりシヒョク兄さんの方ががっかりしていました。放送で上手く映らず残念に思ったシヒョク兄さんが映像で完璧なパフォーマンスを見せようと作ったものがその映像でした。ファンに絶対見せようと言いました。―現在、Big Hitエンターテインメントに所属していますが、ダンスチームで活動する時と企画会社に所属して活動する時とどう違いますか?ソン・ソンドゥク振付師:一番大きな違いは一人で仕事をすることとチームで仕事をすることです。チームだと、振り付けを作る時もチーム員が協力してくれたり、様々な歌手と仕事しながら才能を発揮できます。その一方、企画会社に所属するとやりたいことに対し円滑にコミュニケーションを取ることができ、機会が増えます。また、目標が様々な方向に分散されるより同じ会社で同じ目標を持って前進するのが違います。―個人的にどのスタイルが好きですか?ソン・ソンドゥク振付師:個人的に僕はもともと誰からも干渉されたくない特攻隊のような気質があるので楽だけど、一人だと大変です。本当にコンサートを準備する時は振り付けチームが来ると、楽しくて賑やかだけど、皆が帰って一人で練習室にいると本当に寂しいです。だからチーム員の迎え入れも考えています。養成する計画もあるけれど、良い人に出会えるのも難しいことですから。能力があっても意見が合わないと大変になります。―GFRIENDを担当しているパク・ジュニ振付師と協力して作った「ガラス玉」の振り付けや防弾少年団の様々な振り付けを見ると、カル群舞専門の振付師のようですね。ソン・ソンドゥク振付師:あ、僕がダンスを習った時はユ・スンジュンのダンスチームでした。そのチーム自体がカル群舞が多かったです。最初そのようにカル群舞を習ったからか、人々に見せるダンスは基本的に完璧な刃物のように合わせるものだと思います。正直、「ホルモン戦争」のように自然に踊るダンスもあります。完璧に合わせるダンスではなく自然に踊らせる時にもっと上手く踊れる時もあります。今は、カル群舞よりは成熟したダンスを見せたいです。経歴も長くなり、時間が経つにつれ、僕たちが表現したいものを動作よりは心で感じていることを表現しなければなりません。完璧に合わせる振り付けもありますが、感じていることを上手く表現するために中にあるものを引き出そうとしています。―普段、1人で作業していますが、年末の授賞式で大規模なダンサーが必要な時はどう作業していますか?ソン・ソンドゥク振付師:まずは交渉します。交渉が一番重要です。授賞式でダンサーたちに感謝しています。このことは必ず話したかったです。彼らがいなかったら恐らくそのパフォーマンスはできなかったでしょう。年末に時間を割いて練習に参加してくれたダンサーたちに本当に感謝しています。ダンサーを交渉するのも大変だけど、必要な人員を収容できる練習室を見つけることも大変です。また、パフォーマンスに使われる音楽も僕が作らなければなりません。作曲家と一緒に作業して振り付けに必要なソース、雰囲気、効果も全て直接作ります。歌のことも、振り付けのことも悩み、練習室もレンタルして、ダンサーたちも交渉し、防弾少年団のスケジュールもチェックしなければ僕は天才ではないので、振り付けを作るために30人をステージに立たせることはできないので、一人で部屋に閉じこもって振り付けを作った後、皆に教えたり、絵を観ながら練習しました。防弾少年団も、ダンサーもたくさん悩みました。そのような理由で放送で上手く映らなかった時は凄く残念でした。―振付師として活動しながら様々なアイドルを見てきました。成功するための基本的な条件は何だと思いますか?ソン・ソンドゥク振付師:誠実さだと思います。一番簡単な答えであり、難しい答えです。他のアイドルが誠実ではないというわけではありません。この前、防弾少年団のメンバーと一緒に食事しながら様々な話をしました。メンバーたちが自ら誠実だと思っていました。仲たがいをさせずに男らしく話し合いで問題を解決し、システムも整っています。僕の所属事務所だからではなく、本当に優しくて礼儀正しいメンバーです。この程度の経歴だと反抗したり問題を起こす時期ですが、本当に良い子たちです。成功は人柄に比例します。メンバーたちに休めと言っても、もう一度ダンスの練習をします。一番基本的なことは誠実さだと思います。―さて、これからソン・ソンドゥクさんのことを話してみましょう。ダンスに夢中になったきっかけは何ですか?ソン・ソンドゥク振付師:小学校3年生の時、兄さんの友達がヒョン・ジニョンのカバーダンスを踊るのを見て衝撃を受けました。1人で練習しました。5年生になった時、アラム団で修練に行きましたが、3つの学校が連合して行きました。その時、代表として誰かが踊るように勧められました、誰も踊ろうとしなかったので、僕が出ました。大当たりしました。人々の前で踊るとこんな気分なんだなとその時に分かりました。その後、何かがあれば前に出て踊りました。そうしているうちにユ・スンジュンを見て、あの人の後ろで踊りたいと思い、ダンサーになりました。―現実的に辛かった時期もあったと思いますが、ダンサーになる夢を追う原動力になったのは何ですか?ソン・ソンドゥク振付師:僕は家族です。僕の幼い頃が防弾少年団の曲「花様年華」と重なる部分が多いです。高校生の時に4度も転校しました。いつだか学校に呼ばれた父が、学校から帰る時に夕焼けを見ながら「ソンドゥク、お前は今日、この瞬間を一生後悔するだろう」と言いました。僕は「この瞬間を後悔しない自信があります。踊ることを許してください」とお願いしました。その日の夜から正式に踊ることを許可されました。両親が「そのかわりに最善を尽くしなさい。一番にならなくてもいいから最善を尽くしなさい。お母さんが何としてでもサポートするから心配しないで最善を尽くしなさい。最後には神様のために最善を尽くしなさい」と言われました。宗教的なこともありましたが、その時、家で正式に認めてくれました。本当に辛いことがあるたびに家族のことを考えました。家出を繰り返した時は父が練習室まで来て外で練習が終わるまで待ってくれました。この仕事を始めていつからか僕のことを自慢している両親を見て嬉しかったです。最後まで信じてくれました。―以前よりダンサーの待遇が良くなりましたが、まだまだです。どんな点が一番改善されてほしいですか?ソン・ソンドゥク振付師:既存のダンサーたちが放送振り付け協会も設立し、著作権も取ろうとしています。ダンサーたちがいくら団結しても限界があります。既存のダンサーたちが道を磨き、今後、後輩たちがより良い環境で踊ってほしいです。でも、まだ認識不足です。以前よりは先入観がなくなりましたが、社会的な認識がまだ足りないです。でも、ファンたちはこのようなことを理解してくれるので本当にありがたいです。―今後、振付師としての目標があるとしたら?ソン・ソンドゥク振付師:ワークショップによく行っていますが、頻度を増やしたいです。自慢ではありませんが、ダンサーとして初めてアメリカにワークショップに行きました。個人的なワークショップとしてアメリカ、ヨーロッパー、アジアに行きました。ワークショップを聞きに来る人の中には防弾少年団のファンもいるし、K-POPのファンもいて、思ったより市場が大きかったです。ありがたくも僕の振り付けが好きな方々が多くてワークショップを開催しましたが、K-POPにパフォーマンスが大きく貢献していることが分かりました。その貢献度の認識を高めたいです。他の振付師にも機会をたくさん作ってあげたいです。振り付けやパフォーマンスの重要性に振付師が大きく貢献していることを広く知らせたいです。

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  • “2PM、TWICEの振付師”パク・ナムヨン「JYPが私を捨てないかぎり、ずっとJYPにいたい」

    “2PM、TWICEの振付師”パク・ナムヨン「JYPが私を捨てないかぎり、ずっとJYPにいたい」

    パフォーマンスがないアイドル音楽を想像すると、何か寂しい感じがする。アイドル音楽は歌、ビジュアル、そしてパフォーマンスという3拍子を揃えて繰り広げられるコンセプト音楽だ。そのうち、パフォーマンスは見る音楽の頂点を成す非常に重要な要素で、K-POPの韓流ブームの核心である。上手く作られた一つのポイントの振り付けが歌の人気をリードすることもある。アイドルがカムバックするたびに、YouTubeにたくさん掲載される海外ファンのダンスカバー映像もパフォーマンスの重要性を示す。そのため、パフォーマンスを作る振付師の役割もともに大きくなった。約3分間のステージのために、アイドルグループの後ろで汗を流す振付師に会ってきた。20年以上の時間をある人と一緒に働くということはどんな意味を持つだろう。目を見るだけでお互いへの熱い信頼が感じられそうだ。JYPエンターテインメントのパク・ナムヨン振付チーム長とパク・ジニョンがそんな仲だ。パク・ナムヨン振付チーム長は高校2年生の時からダンサー生活を始め、現在パク・ジニョンと20年以上息を合わせてきた振付師だ。JYPのほぼすべての所属歌手の振付を担当したと言っても過言ではないほど、JYPパフォーマンスの先頭に立っている。JYPはRAIN(ピ)、2PM、miss A、GOT7、TWICEなどアイドルスター養成所で、パフォーマンスでも卓越した存在感を見せる企画事務所だ。そして、その背景にはパク・ナムヨン振付師がいた。パク・ナムヨン振付師はJYPに対する強い信頼を持っていた。最初のJYPに関する質問に「家族」と答え、最後の質問でもJYPについて「家族」と答えた。「JYPが私を捨てない限り、今後もずっとJYPにいたい」というはっきりとした答えまで、JYPへの愛情が彼の色んな答えから感じられた。JYPがスターを作り続けている秘訣は、家族のようなスタッフの強い信頼である気がした。パク・ナムヨン振付師:TWICE、パク・ジニョン、2PM―長い間、JYPで働いていますが、JYPの長所は何だと思いますか?パク・ナムヨン振付師:ここで働いているのが長いからでもありますが、まるで家族のようです。家よりも過ごす時間が長い場所で、家族より一緒にいることが多いんです。2003年にJYPに入って、パク・ジニョンさんと働いてからは20年近くになります。―パク・ジニョンさんとはどんな方法で振付を練習しますか?パク・ナムヨン振付師:パク・ジニョンさんは自分だけの考えが多い人です。「こんな感じにしたい」と先にリファレンスをくれます。それを持って私が先に1次的に作業した後、パク・ジニョンさんと2次的に作業を行います。パク・ジニョンさんが入れたいと思う動作を追加する方法です。―TWICEの「OOH-AHHに(優雅に)」が人気を集めています。どんな点に最も気を使いましたか?パク・ナムヨン振付師:無条件に可愛くしようと思いました。メンバーたちが可愛く見えるようにたくさん努力しました。最も気を使った部分は、今までJYPのガールズグループの振付はパワフルで、頭を使う動作が多かったんです。そのため可愛くても、ステージが終わったらヘアスタイルが乱れました。どんなに可愛くても歌が終わった後、髪が顔を隠してしまうと意味がないと思いました。それで、今回はできるだけ頭を使わず踊るようにしました。体はたくさん使いますが、頭はあまり使わない方向で作りました。―振付を作る時、どんな点に最も気を使いますか?パク・ナムヨン振付師:まず、歌がいいことが何よりも重要で、私は歌手とよく似合う振付を作ろうと努力します。いくら素敵な振付、良い音楽でも、歌手と合わないと意味がないと思います。振付を作る時はまず、歌をたくさん聞きます。そうやっていると、頭の中に自然に浮かびます。例えば、2PMの場合、彼らの長所を知っているから、新曲を聞きながら彼らがどう踊ればかっこいいかを頭の中でたくさん描いてみました。―振付の先生としてTWICEの魅力は何ですか?パク・ナムヨン振付師:TWICEは今はまだ熱心に頑張る段階です。ジョンヨンはビジュアルはボーイッシュですが、本当に女の子らしい面を持っています。その一方、ハツラツとしていて、ミュージックビデオやステージで見るだけでも引き立ちます。ツウィはジャイアント・ベビーです。ビジュアルは末っ子っぽくないのに、グループの末っ子で、実際にも末っ子っぽく行動します。幼いから可愛い部分も多いです。ダヒョンはハゲワシダンスを見ておてんばと思う人もいるかもしれませんが、才能がたくさんあります。普段はおとなしい面も多いです。ジヒョは小学生の時から見てきました。リーダーとして熱心に頑張っています。練習生活が長いのもありますが、本当に一生懸命頑張ります。小学生の時から見てきたジニョがもう大人の女性になっている姿は本当に不思議です。そして、モナミラインの3人は外国人だから、実は簡単な言葉で話そうと努力する自分がいて難しい部分もあります。サナの場合は、ミュージックビデオでは幼く見えるのに大人っぽい面があって、モモは自信に溢れた姿を見せてくれます。ミナは恥ずかしがり屋ですが、まだ見せられるものがたくさんあるメンバーだと思います。ナヨンも幼い頃から見てきましたが、穏やかで優しい性格で妹のようです。チェヨンはいい意味で欲張りなメンバーです。常にもう少し頑張ろうとします。冷たく見える印象ですが、実際には気さくな性格です。TWICEは全員がいい意味で欲張りですが、自分自身をよく知ろうとして、たくさん努力しています。―多くの練習生を見てきたと思いますが、成功するメンバーに会うと、ぴんときますか?パク・ナムヨン振付師:ぴんときますが、間違うこともあります。でも、彼らの共通点は目が違います。上手くいく人は練習の時、私の目を避けないんです。私は練習の時、後ろから鏡でメンバーたちを見たり、前で見守ったりしますが、本当に熱心に頑張って自信に溢れている人は目が合っても私の目をじっと見続けます。―アイドルが成功する必須条件は何だと思いますか?パク・ナムヨン振付師:最近は実力派アイドルが多いんです。だから、実力が第一条件だと思います。でも、実力もなく歌手になりたがる人が多いです。以前はアイドルが多くなかったからそんな人でも可能でしたが、今はとても多く、人々は歌手といえばダンスと歌が上手いことが当たり前だと思います。最近の人はこの人が歌が上手いのか、ダンスが上手いのかを判断しようとします。だからビジュアルと関係なく、実力がないと認めてくれないんです。―パク・ジニョンさんとはどんなことがきっかけで出会いましたか?パク・ナムヨン振付師:最初、私はただダンスチームの末っ子でした。高校2年生の時、友達が先にUntitleという歌手のダンサーを始めて、自然に一緒に活動するようになりました。その後、Team Maniaという舞踊団に入りましたが、そこにいらっしゃった方が今のJYPエンターテインメントの副社長です。そのチーム自体がパク・ジニョンさんのためにできたチームで、私はそこの末っ子でした。―末っ子から今までずっと残っていたんですね。パク・ナムヨン振付師:チームが本当に好きでした。今も有名なダンスチームは多いですが、うちのチームのカラーが自分に合っていると思って、やはり彼らは家族だと思いました。―パク・ジニョンさんの長所は何ですか?パク・ナムヨン振付師:本当に徹底した方です。計画的で、仕事面で見習いたいことが本当に多いです。パク・ジニョンさんの下にいる人は大変なことも多いと思います。私も以前はどうしてあんな風に働くんだろうと理解できなかったですが、ある瞬間私もパク・ジニョンさんのように仕事をしていました。パク・ジニョンさんは下にいる人を扱う方法についてはまるで教科書のようだと思います。そんな部分をたくさん見て学びました。ダンスの影響もたくさん受けました。パク・ジニョンさんから「君は恵まれた存在だ」と言われたことがあります。パク・ジニョンさんが使った正確な単語は思い出せないんですが、デジタル時代とその前の時代をいずれも生きたからこの仕事をすることにおいて幸運だと言われました。昔のもの、中間のもの、今のものをすべて知っているから、将来を受け入れやすいということでした。私も昔、パク・ジニョンさんにダンスを習って、今は彼に最近のダンスを教えることができて、調和を成せるということが本当に嬉しいです。―JYPでガールズグループの振付も担当していますが、女性の振付を考える際に大変な点はありませんか?パク・ナムヨン振付師:若い時は女性の振付だけを作っていました(笑) その時は今のように細かくなく、結構男性が女性の振付を作っていた時代です。あの時、女性の振付を作った経験が今は役に立っています。今は振付チームに女性の方がいます。女性の特徴は女性の方がよく知っているし、ラインも綺麗です。今は極力手を加えず、アドバイスをする程度です。今は、パク・ジニョン、2PMの振付の90%以上を担当しています。―これまで作った振付の中で愛着がある振付はありますか?パク・ナムヨン振付師:すべて大切な振付です。その中でも最初に作ったものが記憶に残ります。初めて1位を獲得した振付がPSYの「鳥」でした。その振付を私が作りました。初めて大賞を受賞した振付は2PMの「Heart Beat」です。すべて私一人で作った振付はこの2つです。「Heart Beat」のエンディングで一度も同じダンスを披露したことがありません。30~40個のバージョンがあります。今もTWICEのメンバーたちの振付が毎週違います。神経を使った振付です。―それでは、一番心残りがある振付は?パク・ナムヨン振付師:2010年度にリリースした2PM「I'll be back」です。その曲の振付がシャッフルダンスだったのですが、2009年から「I Hate you」「Tired of Waiting」にもシャッフルを入れました。「I'll be back」にシャッフルダンスを入れたちょうど1年後に韓国でシャッフルダンスが流行りました。それまでは人々がシャッフルダンスを知らなかったんです。「I'll be back」が2PMが踊った振付の中で一番難しかった振付ですが、その当時はシャッフルと呼ばずに、ウサギダンスと知られました。シャッフルダンスがウサギダンスで終わり、ちょうど1年後にシャッフルダンスが流行りました。その時はすべての歌手がシャッフルダンスを踊りました。2PMのメンバーから時々「少し早かったですね」と言われますが、ウサギダンスで終わったシャッフルダンスが残念です。―20年間ダンサーとして活動してきました。大変な時もあったと思いますが、どうやって乗り越えましたか?パク・ナムヨン振付師:もっと頑張らないと。仕方がありません。ちょっとでも怠けると追いつけなくなります。やれる時に頑張らないと。健康管理は特にやっていることはなく、ストレッチを毎日しています。―やりがいを感じた時もあると思いますが。パク・ナムヨン振付師:ステージに立つことにやりがいを感じます。1位になるのもそうです。私がステージに立った時に多くの観客たちが私の弟、妹たちを、そして私のステージを見て歓声を上げるのを見ると、やりがいを感じます。―以前とは違い、今はダンサーに対する偏見がなくなりました。パク・ナムヨン振付師:以前よりは見る目が変わりましたが、まだまだです。この間、母が親戚の集まりで私のことを踊る人と言いました。社会認識がまだ踊ることに対して偏見を持っています。―しかし、JYPではこのように振付チームのシステムも整っており、社会認識が発展したと思った時はありませんか?パク・ナムヨン振付師:時々こんなことを考えます。少し遅く生まれた方が良かったと。ハハ。最近は大学にダンス学科もあるし、ダンスで大学に入学できます。大会も増えたし、今、踊る若者たちが羨ましいです。私が踊ることで楽しめなかったことを楽しむことができるから。―ダンサーになりたいと思っている後輩たちにアドバイスを一言お願いします。パク・ナムヨン振付師:ダンサーになることを簡単に考えないでほしいです。ステージの上で見せている華やかさだけを見てダンサーになろうとし、「テレビに出たくて来たのに、どうしてこんなに練習だけするの?」と思う人が多いです。華やかな姿だけを見て簡単に足を踏み入れないでほしいです。本物のダンサーになるためには自分の得意なものを探した方が良いです。流行を追及せず。最近のダンスは定型化されていないので、自分だけのスタイルで踊った方が良いと思います。―踊りを見る観客に望むことは?パク・ナムヨン振付師:判断をしないでほしいと思います。踊ることを広く受け入れてほしいです。可笑しなダンスを見せたくて可笑しく踊っているわけではありません。良し悪しを判断せずにただ楽しんでほしいです。バラエティ番組をドキュメンタリーとして見ている方が多いです。―パク・ナムヨン振付師だけの今後の計画はありますか?パク・ナムヨン振付師:できる限り振付師を続けたいです。歳を取っても後輩たちを育成したいです。JYPが私を捨てないかぎり、ずっとJYPに残りたいです。家族だから。―どうしで踊りが好きなんですか?パク・ナムヨン振付師:楽しいです。踊る時は何も考えません。踊りながら「明日何しよう」というようなことは全く考えません。無我の境地です。狂って踊っているわけではありませんが、踊る瞬間だけは楽しいです。自分が主人公だから。―最後にパク・ナムヨン振付師にとってダンスとは?パク・ナムヨン振付師:自分です。半生以上を踊りました。私の存在自体がダンスです。

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  • “OH MY GIRLの振付師”イ・ソルミ、星座ダンスを誕生させるまで

    “OH MY GIRLの振付師”イ・ソルミ、星座ダンスを誕生させるまで

    パフォーマンスがないアイドル音楽を想像すると、何か寂しい感じがする。アイドル音楽は歌、ビジュアル、そしてパフォーマンスという3拍子を揃えて繰り広げられるコンセプト音楽だ。そのうち、パフォーマンスは見る音楽の頂点を成す非常に重要な要素で、K-POPの韓流ブームの核心である。上手く作られた一つのポイントの振付が歌の人気をリードすることもある。アイドルがカムバックするたびに、YouTubeにたくさん掲載される海外ファンのダンスカバー映像もパフォーマンスの重要性を示す。そのため、パフォーマンスを作る振付師の役割もともに大きくなった。約3分間のステージのために、アイドルグループの後ろで汗を流す振付師に会ってきた。韓国では1ヶ月に数十組のグループが新曲を発表する。その中で大衆の視線を奪うのは極めて難しい。だが、神秘的な雰囲気で関心を集めているグループを発見した。ガールズグループOH MY GIRLのことだ。OH MY GIRLは最近発表した新曲「CLOSER」で星座ダンスを誕生させ、話題を集めた。パフォーマンスを上から見下ろすと、8人のメンバーが星座の形を作り出す。それと同時に少女らしく、神秘的な動作で歌を表現する。夢幻的な雰囲気に満ちている「CLOSER」を非常に上手く表現した素晴らしいパフォーマンスだ。果たして誰がこのようなパフォーマンスを作ったのか気になった。有名な振付チームの団長だろうかと想像した。だが、その主人公は現在、フリーランサーとして活動している振付家イ・ソルミ(ニックネーム:soulme)だった。イ・ソルミ振付師はOH MY GIRLのデビュー曲「CUPID」を担当してWMエンターテインメントとの仕事を始めた。彼女は「運が良かった」と「CUPID」の振付を作ったことに対して謙虚に話したが、自分の実力に対するプライドだけは強く持っていた。イ・ソルミ振付師は中学校3年生の時からダンサーとして活動を始め、15年以上活動してきた専門家だ。OPPA、WAX、ペク・チヨン、ソン・ダムビなどの振付チームで活動し、今はダンス講師兼フリーランサーとして活動している。少女時代のユニットであるテティソの「Twinkle」、f(x)の「Hot Summer」、少女時代の「ダイヤモンド」、EXIDの「I FEEL GOOD」、G.NAの「2 HOT」などの振付も誕生させた。優れたセンスを持っている。波乱万丈な人生をダンスで耐えてきたイ・ソルミ振付師からは職人のエネルギーが感じられた。イ・ソルミ振付師:OH MY GIRL―中学校3年生の時からダンサーとして活動を始めたなんて驚きました。歌手ではなく、ダンサーを夢見た理由はありますか?イ・ソルミ振付師:振付師が好きだからです。ソテジワアイドゥルを見て、彼らのようにダンスを踊ることもできるんだと感心しました。家ではダンスを見る方法がなくて、学校の前で売っているテープで見て聞きました。その時、テープを通じて外国歌手がいることを初めて知りましたが、音楽だけ聞いていました。そんなある日、友達から夢について聞かれてダンスを踊りたいと答えました。人々が喜ぶようなダンスを踊りたいと、私のダンスを知ってもらいたいと話しました。そうやってメモを交換していたある日、その友達がある住所を教えてくれました。私の代わりに振付チームに電話をしてくれたんです。私の名前で連絡しておいたと友達から聞いて、オーディションを受けに行きました。その時が中3でした。―その友達がいなかったら始められなかったかもしれない夢でしたね。イ・ソルミ振付師:中3の時に始めて、その後は学校に行くよりもダンサーとして活動を続けました。その友達は私の恩人です。でも、残念ながら今は連絡が途絶えているんです。―WMエンターテインメントとはどんなきっかけで一緒に仕事するようになりました?イ・ソルミ振付師:WMエンターテインメントから偶然、OH MY GIRLというガールズグループがいるという連絡を受けることになりました。彼女たちの振付を作ってほしいと言われました。「CUPID」の音楽を聞いて次の日、振付を作りました。私なりのやり方で作ったものでしたが、素敵だと言ってもらえました。―どうやって振付を作りましたか?イ・ソルミ振付師:私は音楽を聞いてすぐに振付を作る方です。こんな絵がいいなと想像して、それをダンスで表現するんです。「CUPID」を聞いた時は、「パルラル」という部分がラッパを吹くような感じがしてラッパを吹くような振付を作りました。その時、彼女たちが指揮をして、その指揮の中で一緒に動く姿を考えました。―「CLOSER」は星座ダンスが話題になりましたが、どんなアイデアから出発しましたか?イ・ソルミ振付師:「CLOSER」は歌を聞いた時、違う世界の人の物語のようだと感じました。それで、OH MY GIRLのメンバーたちとたくさん話し合いました。彼女たちにこの音楽を聞いてどんなことを考えたのか聞くと、宇宙にいるみたいとか、一人ぼっちみたいなど、一人ずつ話を聞いていたらとても面白かったです。何がいいかなと考えている時、理事とプロデューサーが星に関するストーリーがいいと全体的な絵を描いてくれました。そうやって星というモチーフができて、メンバー一人ひとりの星座を作ってみようと考えました。アリンの場合、彼女のパートで何をすればいいかたくさん悩んで、北斗七星が思い浮かびました。―星座の隊形を作ることは決して簡単ではなかったと思います。イ・ソルミ振付師:星座をたくさん調べました。本当にたくさん悩みました。でも、運が良かったのが、描いているうちに誕生しました。ファンの反応の中で、スンヒはメインボーカルなのにどうして最後にいることが多いのかという書き込みを見ました。それは構成を作っているうちに出てきたんです。その位置に重なる部分が多かったからです。自分なりに考えて作った絵です。―大変なことはなかったですか?イ・ソルミ振付師:振付の動作が大変でした。少し間違えるだけでセクシーな感じが出る動作が多かったです。「CUPID」の時から、始まってから座っている構成が多かったのですが、今回は違う絵を描きたかったんです。最近のアイドルはほとんどが立っていて、最初のスタートの絵が大抵似ているから、違うようにしたくて座って始めました。それで、立ち上がるのための動作を入れたら少しセクシーな感じが出ました。でも、OH MY GIRLはまだセクシーに見えてはいけないので、とても注意しました。―上から見る星座ダンスの動線と前から見る動作を同時に考えることは難しかったと思います。イ・ソルミ振付師:動線と動作を一緒に決めました。メンバーたちと一緒にダンスを作りました。「CUPID」の時は試案を作る時だけ他のダンサーたちに手伝ってほしいとお願いしましたが、「CLOSER」は他のダンサーたちに助けを求めませんでした。「CLOSER」は最初からメンバーたちと一緒に作っていきました。外部の人の力をまったく借りず、WMエンターテインメントだけの力で作ったんです。―胸がいっぱいになったと思います。「CLOSER」の振付のうち、一番胸がいっぱいになる部分がありますか?イ・ソルミ振付師:完成後に見たら、ユアが最初のパートを歌う時の隊形が本当にかっこいいと思いました。その動作を上手く消化しないとあまりかっこよく見えなかったと思いますが、メンバーたちが努力して見事な絵を作り出してくれました。私が望んだ絵を作り上げてくれて「CLOSER」は特に胸がいっぱいです。―OH MY GIRLのメンバーたちの魅力は何ですか?イ・ソルミ振付師:ヒョジョンは最年長なのに、最年少っぽい時もあります。スンヒと一緒にグループの雰囲気を盛り上げます。スンヒは才能がたくさんあって、メンバーたちを笑わせてくれます。自分が大変な時もそんなそぶりは見せず、メンバーたちを元気づけてくれるんです。それはヒョジョンも同じです。ミミは私が見るにダンスが一番上手いです。ミミは本当に助けてくれました。隣でたくさん手伝ってくれました。振付を作る時、一緒にまとめながら手伝ってくれました。ジホは静かなのに自分がやるべきことをすべてやるメンバーです。例えば、他のメンバーたちが周りを散らかしたら自分で全部片付けた後、やったそぶりを見せないんです。他のスタッフが仕事する時も手伝うことがあるかどうかと聞きます。アリンは本当に末っ子です。可愛いんです。グループによく調和します。ジンは自分が上手くできないことに耐えられないメンバーです。そんなそぶりは見せないですが、実は心がか弱いんです。そんな中で最善をつくすことがジンの魅力です。ユアはまるで人形のような顔なのに、自分が可愛いと思わないんです。可愛いと言っても、他のメンバーたちは皆可愛いのに自分はどうすればいいのかと聞いてくるんです。また、どう努力すればいいのかと聞いてきます。一人で努力するタイプなので、もう少し自分について話してほしいです。ビニも努力家です。実はメンバー全員が努力家ですが、その中でもビニは私によく叱られました。ですが、前の事務所でもよく怒られたけれど、怒るばかりで何を直せばいいのか教えてくれなくて大変だったと打ち明けてくれました。だからよくない部分を指摘すると、ビニはそれを直しました。また、ビニは話し方が大人っぽい傾向があります。OH MY GIRLのメンバーたちは本当にバランスが取れているんです。リーダーのヒョジョンがグループの面倒を見て、その中でスンヒが雰囲気を盛り上げて、ミミはダンスを担当してくれます。―OH MY GIRLのグループ自体の魅力は何だと思います?イ・ソルミ振付師:前向きなことです。また、努力するところです。もし努力をしなかったら、前向きな面が強くてもその前向きさが見えないのに、OH MY GIRLは一人が体の調子を崩したり、傷ついたら、そんなことについてお互いにアドバイスして、慰めるんです。もし、私が振付の部分で彼女たちを叱ったり、メンバーの誰かがダンスのせいで苦しむ時、「君はできる」という言葉だけでなく、一晩中一緒に練習して助けるんです。私はその姿がとても嬉しいんです。他のアイドルもたくさん見てきましたが、OH MY GIRLは本当に上手くいくと思います。人間性がいいんです。私はダンスも重要ですが、それよりも人間性を教えたいです。彼女たちに変化はあっても変わらないことが私の望みです。OH MY GIRLに君たちもアーティストだけど、理事やスタッフも照明の後ろにいるアーティストだと話したことがあります。その話がヒョジョンの胸にぐっと来たようで、ヒョジョンはすべての人がアーティストという言葉を忘れないと言いました。それが本当に嬉しかったです。それほど、彼女たちは努力もたくさんしています。―15年以上、ダンサーとして活動していますが、大変だったことはないですか?イ・ソルミ振付師:私の人生は波乱万丈です。私の人生について聞いた人は小説を書いた方がいいと言うほどです。私はトラウマがあって水泳ができず、今は膝を手術しなければならず、体がかなり壊れました。―そんなに大変だったら、辞めたい時もあったと思います。イ・ソルミ振付師:だから一度、辞めました。辞めた後、どんな仕事をすればいいだろうと考えながら家で数ヶ月間泣きながら過ごしました。ヘルニアも患っていたのにヘルニアの治療費がなく、悪い噂が流れて、そんな話にもならない噂を聞きながら人と会うことが嫌になりました。対人恐怖症にもなりました。この世界は狭いので、根拠もない話が出てきたりするところです。でも、ある知り合いが今後も踊り続けてほしいとダンス講師の仕事を紹介してくれました。それが4年前でした。その方のおかげで再びダンスを始めることができました。―今は大丈夫ですか?イ・ソルミ振付師:腰は今もペインクリニックで注射を打っています。私のニックネームは24時間応急室でした。子供の頃から体が弱くてすごく苦労しました。だから体の調子が良くないという話を聞くと、それが仮病なのか本当なのかが分かります。それが仮病の場合は腹が立ちます。―色々と大変でしたが、胸がいっぱいだった記憶もあると思います。イ・ソルミ振付師:WMエンターテインメントに来て一番胸がいっぱいになりました。私を認めてくれたからです。プロデューサー、理事、クォン・テボム振付師に感謝します。特に、クォン・テボム振付師に本当に感謝しています。ここに来てから本当に前向きなエネルギーをたくさんもらいました。また、OH MY GIRLのメンバーたちは本当に賢いです。もしメンバーの一人が理解していなくても、違うメンバーがそれを理解してメンバーたちと話し合います。今まで一緒にやってきたアイドルの中で最も優秀です。―ダンサー活動をしながら自分で見てもかっこいいと思ったステージはありますか?イ・ソルミ振付師:Trouble Makerの「Trouble Maker」です。私が考えたこともない振付が出ました。また、4Minuteのキム・ヒョナとBEASTのチャン・ヒョンスンはそんなパフォーマンスを支えられるアーティストです。ステージ自体を輝かせる振付でした。―振付を作る時、何を最も重視しますか?イ・ソルミ振付師:振付を作る人に対する礼儀を重視します。理解できないのは、最近、海外から振付をもらうケースが多いのですが、振付を上手く作る人は韓国にもたくさんいるんです。海外で作った振付だと聞いて見たら、首をひねるようなものも多いです。そして、海外の振付師と韓国の振付師の待遇が違います。だけど、韓国の振付師の作品の方がもっと良い時も多いです。韓国人は韓国人の体についてもっとよく知っているので、その特性を理解してどんなダンスを踊るべきか把握してシナジー効果を出しているのに、どうして無条件に外国のものが良いと言うのか分からないです。―振付師としての夢はありますか?イ・ソルミ振付師:自分の練習室を作って生徒たちを幼い頃からきちんと育てたいです。私のスタイル通りに私の振付でダンサーを育てて大会にも出たいです。本当に幼い生徒を育てたいです。実は、お金のせいで困っている人もたくさんいます。お金のためにチームに入ろうとする人もいます。韓国は練習した分の給料を払うことがなく、現実的にダンサーたちは厳しいんです。中国でも練習した後、給料をくれるというのに、韓国はダンサーに対する礼遇がとても劣悪です。そんな状況も変わってほしいです。―これだけはどうか直ってほしいということはありますか?イ・ソルミ振付師:給料に関することです。一番後に払って、ダメなら払わなくてもいいのがダンサーの給料だと聞きました。歌手であれ、芸能人であれ、才能を見せるためにある人はダンスを踊ります。そのダンスのために振付師がいるのに、それを無視します。会社とダンサー間ではなく、ダンサーとダンサー間の葛藤も多いです。―ダンスも教えているので、生徒に話したいことがあると思います。イ・ソルミ振付師:本当に幼いのにダンスを上手に踊る人がたくさんいます。レッスンをするたびに自分の踊り方でダンスを踊る人には拍手をします。それは私が真似できない部分です。そうやって進んでいくことが正しいと思います。若くても、家が裕福で趣味のように習う人もいれば、生活が苦しくてバイトをしている生徒もいます。そのみんながダンスが大変で辞めるわけではありません。違う要因で、人のせいで大変だと感じて辞める場合もあります。だけど、傷つくことなく、ダンスを諦めず、少しずつ発展していってほしいです。―ダンサーになりたい人にアドバイスをお願いします。イ・ソルミ振付師:お金ばかり追わないでほしいです。努力の成果がある時も、自分が確実に努力した時も、お金をもらえない時が多いです。でも、それはダンサーだけでなく、すべての職業がそうだと思います。お金だけのために自分の生活が大変だからと辞めることなく、何より健康を重視してほしいです。―イ・ソルミ振付師にとってダンスとは何ですか?イ・ソルミ振付師:ダンスはピリオドでありたいのですが、ピリオドになってほしくないものもあります。ダンスで多くのことができます。もう少し進むことができます。このダンスがただ踊ることで終わらず、このダンスによって発展する自分になりたいです。それが「私は振付師だ」と定義されたり、ピリオドになりたくない理由です。発展したいという意味です。

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  • “GFRIENDの振付師”パク・ジュニ「アイドルに望むこと?一人一人が優しい人柄を持って欲しい」

    “GFRIENDの振付師”パク・ジュニ「アイドルに望むこと?一人一人が優しい人柄を持って欲しい」

    パフォーマンスがないアイドル音楽を想像すると、何か寂しい感じがする。アイドル音楽は歌、ビジュアル、そしてパフォーマンスという3拍子を揃えて繰り広げられるコンセプト音楽だ。そのうち、パフォーマンスは見る音楽の頂点を成す非常に重要な要素で、K-POPの韓流ブームの核心である。上手く作られた一つのポイントの振り付けが歌の人気をリードすることもある。アイドルがカムバックするたびに、YouTubeにたくさん掲載される海外ファンのダンスカバー映像もパフォーマンスの重要性を示す。そのため、パフォーマンスを作る振付師の役割もともに大きくなった。約3分間のステージのために、アイドルグループの後ろで汗を流す振付師に会ってきた。カル群舞(体を曲げる角度から指先まで完璧な刃物のように合わせるダンス)の新たな系譜を継いでいるガールズグループGFRIENDが誕生した背景には、パク・ジュニ振付師がいた。パク・ジュニ振付師はGFRIENDのデビュー前からダンスのトレーニングをさせ、GFRIENDと苦楽を共にした振付師だ。パク・ジュニ振付師は現在もGFRIENDの振り付けレッスンを担当しており、ホン・ジニョン、THE ARKが所属するミュージックKエンターテインメントの新人開発チーム長、日本Being Groupの新人女性歌手のレッスンなど、ダンスを教える人生を生きている。 パク・ジュニ振付師はステージの上でカリスマ性も披露している。先月22日と23日に開催された神話のコンサートをはじめ、神話のコンサートツアーと歌手インスニのテレビ活動やコンサートステージで活発な活動を繰り広げている。高校時代から始まったパク・ジュニ振付師のダンサー生活は、いつの間にか18年を迎えている。パク・ジュニ振付師はこれまでFly To The Sky、神話(SHINHWA)、PSY(サイ)、チョ・ソンモ、イ・スンファン、イ・スンチョル、キム・ボムス、DJ DOC、RAIN(ピ)、イ・ヒョリなど多くのアーティストと作業し、彼らの歌を見守った。そしてGFRIEND、THE ARKなど新人ガールズグループに出会った。GFRIENDの所属事務所SOURCE MUSICで会ったパク・ジュニ振付師は、壁に貼ってあるGFRIENDの写真を見ながら愛情たっぷりの視線を送った。ダンスの先生であると同時に、誰よりもGFRIENDの未来を応援する心強い柱だ。パク・ジュニ振付師はアイドルとして成功よりも、人間になることを望んだ。大きく笑う姿から強い人間味を感じた。パク・ジュニ振付師:GFRIEND、神話(SHINHWA)、PSY―GFRIENDの「今日から私たちは」の跳び箱ダンスが話題を集めた。考案したきっかけはあるのか?パク・ジュニ振付師:GFRIENDは健康で少女っぽいイメージだ。神話の女性バージョンのような感じがある。会社でもコンセプトをスポーティーな感じに決めている。それで、他のガールズグループよりも健康な姿を見せたかった。「ガラス玉」のミュージックビデオでイェリンが跳び箱を跳ぶシーンがあって、またイェリンが「ランニングマン」で変なダンスをよく踊る姿を見て難しい振り付けを踊らせようと思った。GFRIENDのメンバーたちは「まさか本当に踊るのかな」と思ったが、「一度やってみよう」としたことが上手くいった。―単に跳び箱を跳ぶのではなく、ユジュが下で足を広げて後に転ぶ動作も追加された。パク・ジュニ振付師:それがないと寂しく見える。跳び箱は誰でもできることだ。私たちは跳び箱ダンスを2月から試みていたが、その時にVIXXも跳び箱ダンスを披露していた。差別化を与えるためにユジュが足を広げる動作を入れた。―最近行ったインタビューで、GFRIENDが振付師について「振り付けの間に移動する時、私たちが歩く姿を嫌がります」と話した。ハハ。パク・ジュニ振付師:あの子たちがそんなことを言ったの?GFRIENDはまだ新人だからフリーダンスが上手くない。ビヨンセのような歌手は立っているだけでもかっこよく見えるじゃないか。GFRIENDの魅力をより引き立たせるために動く動作を入れた。私の振り付けのスタイルは曲によって変わる。―GFRIENDが「今日から私たちは」の振り付けが「ガラス玉」より大変だと話した。パク・ジュニ振付師:振り付けを難しく作ろうとするタイプではないが、私のスタイルは単純な部分もある。全員が一緒にダンスを踊る部分は体をたくさん使って軽快な雰囲気を出したいと思う。私はS.E.S.世代なので、振り付けがとても細かくて多くのことを学んだ。そのビートを一つずつ生かせたら健康的に見えると思う。そして、メンバーたちができる時まで練習させる。風車回しダンスや跳び箱ダンスも本当に踊ると思わなかった。でも、まず遊ぶような感じでやったら本当に踊っているみたいになった。―GFRIENDを初めて見た時どうだったのか?パク・ジュニ振付師:GFRIENDはその年頃の女の子に相応しい魅力を持っている。芸能人っぽくない。褒め言葉だ。実は、正直に言って「ガラス玉」の時、上手くいくと思わなかった。話すことをまったく聞かなかったからだ。ハハ。女の子の管理が男の子よりはるかに大変だ。男の子は単純だから怒られて気を引き締めるが、女の子は感情的なものが強いから傷ついた感情を癒して、話もたくさんして、動機を与えないと付いてこない。GFRIENDのトレーニングをしながらかなり老けた。ハハ。―ハハ。GFRIENDに対する愛情が感じられる。パク・ジュニ振付師:魅力をはっきり持っているGFRIENDだ。今は自ら魅力を探している過程だ。普段はGFRIENDに根本的なことをたくさん聞く。自分が一番上手にできることをA4用紙に書いてくる宿題を出すこともある。それが歌であれ、演技であれ、芸能人ではなく、アーティストとして育ててほしい。自分が考えていることを自分で表現できなければならないと思う。勉強もたくさんしなければならない。芸能人っぽい人に成長しないでほしい。―GFRIENDというグループ名をはじめて聞いた時、独特だと思わなかったのか?パク・ジュニ振付師:私も最初は変だと思った。でも、GFRIENDがスタッフに「GFRIENDです」と挨拶するたびに、スタッフが質問で返す。「誰の彼女なの?」とか、隣の人に「君、彼女いたの?」と冗談を言いながらメンバーたちをもう一度見てくれる。普通のグループ名だったらただ聞いて終わるはずなのに、単純すぎて覚えてしまう。―そのおかげか、GFRIENDは今年デビューしたガールズグループの中で最も大きな成果を得ている。パク・ジュニ振付師:私は今、大学の授業で学生を教えている。でも、学生たちは私がGFRIENDの振り付けを担当していることを知らず、学生からGFRIENDの振り付けを習いたいと言われることがある。その時、GFRIENDの成果を実感する。実際に20代が習いたがることが感じられたら誇らしくなる。―振付師が見たGFRIENDメンバーたちの魅力を話してほしい。パク・ジュニ振付師:ユジュは声の原石はいいが、ダンスの才能は優れている方ではない。でも、習得力と理解力が早い。自分に合わせて解釈する。頭がいい。キャッチも早い。努力もする。何かを話した時、一番理解した表情をする。シンビは生まれつきの才能がある。本当に末っ子っぽくて励ます必要がある時もある。欲もあって、完璧主義の性格もある。成長の可能性がある。 オムジは魅力はあるが、自信がない。自信をつけたらきっとより多くの人から愛されると思うメンバーだ。ウナは着実に実力が向上するタイプだ。性格自体が穏やかなタイプだが、今回のアルバムで浮き彫りになって個人的にも嬉しい。あ、白痴美(表情に乏しく、知性の感じられない美貌)もある。何をやっても小学生が行動するような可愛さがある。イェリンも可能性が多いメンバーなのにまだ自分についてよく分かっていないと思う。内面で葛藤があるようだ。それを破ることができたら成長すると思う。イェリンは思ったより心が弱くて泣くことも多かった。以前は私を見ると泣いていた。ハハ。ソウォンは長い間練習生生活を送ったので雰囲気の把握が上手い方だ。自分で練習を楽しむ。メンバーたちの世話もよくする。リーダーに相応しい。年に1回ずつ学芸会を行ったが、これは機密映像だ。メンバーたちが何でも創作して披露する会だが、ソウォンがとても上手だった。自分が際立つ要素をよく分かっているメンバーだ。 ―GFRIENDをトレーニングする時、どんな方法で教えるのか?パク・ジュニ振付師:私たちが体で歌を描く人だとしたら、アイドルは通路だ。歌を表現する時、できるだけ自分を消して意図を上手く表現してほしい。私たちはトレーニングする時、原作者が作ったものに非常に集中する。歌詞で台詞を作って練習するなど色んなことをやってみる。ダンスだけ練習してはいけない。「今日から私たちは」はコンセプトを決めてお互いに違う少女になった。曲をどう伝えるかをお互いにモニタリングした。メンバーたちに課題を出して、私を含めた全員がお互いに学ぶことができた。―パク・ジュニ振付師は神話のコンサートステージにも立っている。神話はどうなのか?パク・ジュニ振付師:神話は自分たちでアルバムを出すという無言の約束を常にしている。神話の活動のためにメンバーたちがお互いに少しずつ譲り合い、犠牲にして、一緒に歩み出してからもう17年目になるので本当にすごいと思う。―ダンサーに対する視線が過去に比べてよくなったという評価が多い。パク・ジュニ振付師:相対的なものだと思う。K-POPがブームを巻き起こす現象には振付師が多くの比重を占めているのに、それに比べてまだ待遇が足りないと思う。もちろん、過去よりは良くなったものの、他の国に比べてみると韓国はまだまだ足りない。―他の国に比べ、韓国はダンサーに対する待遇はどうか。パク・ジュニ振付師:日本や先進国は昔も今も待遇がいい。また、少しずつよくなっている状況だ。それに、韓国で外国人の振付師と韓国人の振付師に対する待遇だけ見てもまったく違う。韓国人の振付師も韓国の情緒と歌詞に合わせて外国人の振付師に負けないぐらい優れた振り付けを作る。広報するケースだけ見ても、外国人の振付師と作業した時だけ振付師を広報する。―確かに、音楽番組だけ見てもダンサーたちの処遇はまだ劣悪だ。パク・ジュニ振付師:KBSやSBSの場合、ダンサーの人数を把握して楽屋を与えなければならないのに、経歴で大きさを決めるから話にもならないほど狭い楽屋をくれる時がある。それで、シートを敷いて寝る。日本や海外のツアーを行って驚いたのは、ケータリングのシステムがとてもよくて、私たちを尊重してくれる。給料から違う。韓国は経済がとても急速に発展したのに比べて、人々の認識はそれと共に発展しなかった。時間はかかるだろうが、戦わなければならないと思う。戦える賢い人がほしい。―18年の経歴の間、一番満足している振り付けがあるとしたら?パク・ジュニ振付師:うーんない。その時のトレンドに合わせたダンスなので「これはイケるぞ」と確信を持って踊るものはない。いつも未熟で満たしていかなければならない。完璧に踊れる振り付けとは、踊ってくれる人たちが上手く表現できてこそ自信が湧いてくるのだ。脚本がいくら素晴らしくても、出演する俳優たちが演技が下手だとどうしようもない。アーティストが渾身を注いで表現してくれなければならない。私一人が頑張るからといって上手くいくわけではない。―それでは、演技が上手かった俳優や振り付けを上手く表現した歌手は誰なのか?パク・ジュニ振付師:そのような人を見ると1秒でオーラを感じる瞬間がある。GFRIENDにもTHE ARKにもある。ちょうど1秒がカッコいい時がある。3分間歌っても、一度も目立たないアイドルも確かにいる。私が振り付けチームとして同じステージに立った歌手はRAIN(ピ)、イ・ヒョリ、Dynamic Duoだ。皆、オーラがある歌手だ。上手く行ってほしい。―18年という時間の間、辛かった時も多かっただろう。辞めたいと思った時はどのように耐えるのか?パク・ジュニ振付師:途中で辞めた時もあった。辞めてこそ大切なことに気づく。この仕事は本当に魅力的で、辛くても感謝の気持ちがある。昔はただただ愚痴を言うだけだった。行方をくらました時もあったし、悪いこともたくさんした。ハハ―再び踊ることになったダンスの魅力とは?パク・ジュニ振付師:家で遊んでいた時にダンサーたちが活動しているのを見て、あのダンサーたちはストレスが溜まっても前に進んでいるのに、私の停滞している状況が嫌だった。―なぜ踊りが好きなのか?パク・ジュニ振付師:若かった時は、理由も分からずただ踊っていた。今考えると、踊りとは一番正直なものだ。心が開かないと体が動かない。好きな人がいても心を開かないと、手を握ったりキスをすることができない。心がないと何もできない。心を開いてこそ体を動かすことができる。大学生たちを教える時も顔色が悪い時でもダンスという道具で学生たちの印象が変わり、自己啓発し、性格が良くなる。そんな時にダンスの魅力を知ることになる。―GFRIENDをはじめ、今教えているアイドルに望むことがあるとしたら?パク・ジュニ振付師:私はこの世界でジェットコースターに乗っている人かもしれない。浮き沈みが激しかったけど、30歳から宗教を持ちながら考え方が変わった。もし、私がGFRIENDの「ガラス玉」の1位獲得に執着していたら、幸せではなかっただろう。私の目標は人気を集めるより、一人一人が優しい人柄を持つことだ。後になって私の子供たちがテレビを見た時、そのアーティストが優しい人柄を持っているなら、影響を受けるだろう。芸能人の人柄が良いと、私の子供たちも学ぶことができる。子供たちは優しい人にならなければならない。私が叱ったり、教える部分は単純な部分だ。子供たちの人生が上手くいってほしい。芸能人をしてもしなくても優しい人になってほしい。芸能人は職業であるだけだ。成果に執着すると、本質を失ってしまう。アイドルを通じて優しさが伝わってほしい。GFRIENDが良い見本になってほしい。役者であれ、歌手であれ、今の仕事に感謝して楽しんでほしい。―芸能人の人柄を重要視しているようだ。パク・ジュニ振付師:アイドルは青少年期に独立してほとんどの時間を会社で過ごす。その時にちゃんとした教育を施せなかったら、幼い年齢にもお酒を飲んだり、悪いことをする。そのように悪いことに手を出す姿を見ると心が痛む。マネージャーたちも人性教育を受け、アイドルたちもちゃんとした教育を受け、育成しなければならない。―自分がステージに上がることより、アイドルにダンスを教えることに邁進しているようだ。パク・ジュニ振付師:チャ・ドゥリ選手がサッカー競技で走り、チャ・ボクグン(チャ・ドゥリと親子関係)が解説をする時があるように、私は全体的な絵を描いている段階にいるようだ。ステージに立ちたいという意欲もあるけど、ステージの後ろでダンスを作り、企画するのが楽しい。神話(SHINHWA)やインスニ先生のステージに立つ時はステージへの臨場感を忘れないようにしている。―夢は?パク・ジュニ振付師:今のように素晴らしいコンテンツを作ることだ。私が望む地位や描きたい絵はよく分からないが、「シルク・ドゥ・ソレイユ」のようにトータル的なコンテンツを作れるように人々を集めたい。また、まだ幼い年齢のアイドルも多いので、そのアイドルたちの養育にも力を注ぎ、アイドルたちの人柄を育てたい。

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