【ドラマレビュー】「IRIS 2」はなぜラブストーリーを諦めないのか?
写真=KBSスパイアクションを標榜しながらラブストーリーに頼る制作費200億ウォン大作の現実
ドラマに対する評価は、どこに重点を置くかによって変わるため“絶対的基準”を論じることは難しい。視聴率が良くても一概にできのいいドラマとは言えないし、逆に視聴率が低いという理由だけで失敗したドラマだと断定することも危険な発想だ。だが、一つだけはっきり評価できる明確な基準がある。それは、そのドラマが“視聴者の期待”をどれだけ満たしているのかということである。例えば、医療ドラマなら寸刻を争う救急医療の現場をどれほどリアルに描くのか、そして病院をめぐる医師らの権力関係をどの様に伝えるのかなどだ。「ゴールデンタイム」「ブレイン」「白い巨塔」などが作品性と大衆性の両方を確保できた理由は、視聴者が希望することをよく把握していたためだ。
あえてジャンルドラマでなくても、どの俳優が登場するのかによって、また誰が脚本を書いて演出するのかによって、ドラマに対する視聴者の期待は変わる。そのため制作陣は、そのドラマだけが持つ競争力が何かをきちんと把握し、視聴者が何を見ようとするのかをきちんと把握してこそいいドラマを作ることができる。そうでなければ“視聴率低下”という暗礁に乗り上げ、いくらいい俳優をキャスティングし、制作費をたくさん投入しても特別な印象は残せない。ただ普通のドラマになるだけだ。
その様な意味で第1話から残すところ3話のみとなった現在まで、10%前後の視聴率を記録しているKBS 2TV「IRIS 2」は、もともと視聴者のニーズをよく把握していなかった代表的なドラマだと言える。スパイアクションを標榜した「IRIS 2」は、同時に放送をスタートした正統派恋愛ドラマSBS「その冬、風が吹く」に対抗しながらチョン・ユゴン(チャン・ヒョク)とチ・スヨン(イ・ダヘ)のロマンスをストーリーの中心に置いたためだ。
その結果は悲惨だった。「その冬、風が吹く」は俳優の演技、そして演出と脚本まで好評を得て同時間帯視聴率1位で放送を終了したが、「IRIS 2」は先週放送をスタートしたMBC「男が愛する時」よりも低い視聴率を記録している。4人の男女のありきたりな痴情話「男が愛する時」に対抗した「IRIS 2」のラブストーリーはあまり影響力を発揮しなかった。当初ラブストーリーを期待した視聴者なら“ビジュアルカップル”と呼ばれたソン・ヘギョとチョ・インソンに会うため「その冬、風が吹く」の方に行ってしまったし、その後からは見慣れたジャンルの「男が愛する時」を選択した。
それに「IRIS 2」のチャン・ヒョクとイ・ダヘはもう3回も共演しているため、視聴者には特別な期待感を与えないカップルだ。ラブストーリーに期待を持たせるためには感情移入が何より重要だが、チャン・ヒョクとイ・ダヘカップルはドラマが始まる前から陳腐だという指摘があった。
それにもかかわらず、制作陣は二人のラブストーリーをドラマの中心に置き、ここに出生の秘密と三角関係を入れ、スパイアクションという本来のカラーを薄めた。それに前作に劣るストーリーと過度な間接広告(PPL:テレビ番組や映画に特定会社の商品を小道具として登場させること)まで加わり、これといった突破口を見出せなかったのだ。
結局これは悪循環になっている。放送終了まであと3話だけしか残っていないこの時点でも制作陣はチョン・ユゴンとチ・スヨンの悲劇的なロマンスを前面に出し、視聴者の関心を引こうとしている。こじれた二人の運命を早く元に戻し、これからはラブストーリーではなく、アイリスという組織に対抗するNSS要員の活躍を描かなければならないにもかかわらず、依然としてドラマは二人の男女が出会うことを許さず、切ないラブストーリーに重点を置いている。
スパイアクションを標榜しながらラブストーリーに集中し最後まで2位になるしかなかったドラマが、結局ラブストーリーに再び頼るしかないアイロニー。これが200億ウォン(約17億円)大作の現実ということは残念でならない。
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- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- パク・チャンウ
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