「オク氏夫人伝」チュ・ヨンウ“イム・ジヨン先輩の愛情のこもった言葉は今でもよく覚えている”

チュ・ヨンウはJTBC土日ドラマ「オク氏夫人伝」(脚本:パク・ジスク、演出:チン・ヒョク、チェ・ボユン)で、伝奇叟(チョンギス、朝鮮時代に職業として本を朗読していた人)のチョン・スンフィと、両班(ヤンバン、朝鮮時代の貴族)家の長男ソン・ユンギョムを行き来し、一人二役を務めた。
「オク氏夫人伝」は、名前も身分も夫も、すべてが偽りだった外知部(朝鮮時代の弁護士)のオク・テヨン(イム・ジヨン)と、彼女を守るために命までかけた藝人チョン・スンフィ(チュ・ヨンウ)の熾烈な“生存詐欺劇”を描いたドラマだ。
チュ・ヨンウはデビュー後初めての時代劇「オク氏夫人伝」を通じてホットな俳優となった。安定した一人二役の演技で、毎回視聴者を作品に没入させ、強烈な存在感を見せた。特にチョン・スンフィ役は、“朝鮮最高の純情男”と好評を得た。さらにNetflix「トラウマコード」ではエリート医師ヤン・ジェウォン役を演じ、人気を博した。

チュ・ヨンウ:台本を事務所に送ってくださったんです。僕はこれまで一度も、自分一人で台本を選んだことがありませんでした。会議をして、意見を出して総合的に決めますが、まずは台本がとても素晴らしかったです。面白い昔話を読んだような感じがしました。また、僕は共演する先輩方からたくさん影響を受け、学ぶ方です。もともとイム・ジヨン先輩のファンでしたし、演技が上手な方なので、共演しながら学びたいと思いました。監督の作品も大好きでした。ぜひ時代劇をやってみたいと思っていましたし、演技的にも挑戦する要素が多いと思い、出演を決めました。
――ドラマでイム・ジヨンさんとの初夜のシーンが話題を集めましたが、プレッシャーはありませんでしたか?
チュ・ヨンウ:監督がとても恥ずかしがっていました。心配が多かったようで、それを脚本家の方が察知したのか、台本に僕の行動一つひとつについて細かく書いてくれていました。「額、鼻、首、鎖骨の順に口づけをする」など、細かく書いてくださったので、指示通りにやればよかったので、それほど難しくはありませんでした。

チュ・ヨンウ:韓服(ハンボク、韓国の伝統服装)はすべてを隠す衣装であるため、少しでも肌が見えたら見る人が驚くのではないかという心配がありました。しかし、演出的な部分、音楽、蛍の光も相まってきれいに撮っていただいたので、見て満足しました。
――イム・ジヨンさんがインタビューで、チュ・ヨンウさんに小言をたくさん言っていたと明かしていましたが、一番印象深かった言葉は何ですか?
チュ・ヨンウ:とても愛情のこもった小言でした。今でも耳元に残っているぐらいです。お菓子などを食べていると、「健康に良いものを食べなさい」「ご飯を食べて」と言われました。それから僕がダウンを着ないで歩き回りながら現場で準備していると、「風邪引くよ。ダウンジャケットを着なさい。風邪をひいてから後悔しちゃだめだよ」と言っていました(笑)。
――自分でも“俳優として成功した”と思う時はいつですか?
チュ・ヨンウ:多くの方々が僕に気づいてくれる時もそうですし、そしてインタビューを受けることも楽しいです。作品の話をしながら振り返ることがとても楽しいです。友達とも、作品に関する話をする機会はそこまで多くないからです。また、両親に関する記事が出た時、母の写真も掲載されていたのですが、僕でも初めて見る写真が2、3枚ありました。これをどうやって手に入れたんだろう? と思いました。母の若い時の姿も見て、そういった時にたくさん感じます。

チュ・ヨンウ:学校で進路相談をした日、本当に色々なことを考えました。あの日、自分の部屋に入って母に、「お母さん、僕もう勉強をやめる。行きたい学科がある。実はこの間、街を歩いていたらアイドルにならないかと名刺をもらった」と話しました。これも初めて話すことですが(笑)。そうしたら、「(アイドルをやるには)年を取っている」と言われました。その時は18歳の後半でした。それなら、自分が本当に好きなものは何だろうかと考えてみたら、演技だったんです。人に会って学ぶこと、ダンスと歌、たくさんのことを経験するのが好きで、好奇心旺盛で、観察することも好きです。また物まねも好きでした。それで演劇映画学科に行こうと思い、演技を始めました。
――名刺をくれた所属事務所は誰でも知っているような事務所でしょうか?JYP好みのビジュアルのような気もします。
チュ・ヨンウ:(戸惑いながら)JYPでした。9年前のことなので(名刺をくれた方が)今はいないかもしれません。
――両親は積極的にサポートしてくれたのですか?
チュ・ヨンウ:「僕がこのようなことを考えていることを知っていたのだろうか」と思うほど、快く分かったと言ってくれて、すべてにおいてサポートしてくれました。当時僕は世宗(セジョン)市に住んでいましたが、その話をしてから1ヶ月後にソウルに来ました。ソウルの演技スクールが良いということで、僕のために家族皆で引っ越したんです。弟が演技を始めたのも僕の影響でした。翰林(ハンリム)芸術高等学校のファッションモデル学科を卒業し、もともとモデルを目指していました。実際にランウェイも歩きましたが、僕が演技をする姿がかっこよく見えたようです。

チュ・ヨンウ:助言はしましたが、家族なので、慎重になる部分も実はありました。弟が傷ついたり、心配が多くなったりするのではないかと思い、現場でサポートしてあげようと思いました。ですが、ジヨン姉さんがまずは自分がしっかりやりなさいと話してくれました(笑)。
――「オク氏夫人伝」に続いて「トラウマコード」まで撮影し、どのようなことを学びましたか?
チュ・ヨンウ:僕が持っている色々な面を知ることができました。演技は“人の勉強”と言うじゃないですか。自分に関しても知らなければなりませんが、僕はヤン・ジェウォンという人物を演じながら、「僕にもギャグができるんだ」と感じました。僕は同年代から見た印象はあまり良くはないと思います。以前KBS 2TV「トキメク☆君との未来図」でロマンスを披露する時、相手に愛情のこもった眼差しを向けているつもりなのに、監督から「怒っているの」と言われる時もあったんです。集中している時、じっと見つめるとそのように感じられることがあるようです。ところが今回、「オク氏夫人伝」で僕の眼差しをすごく愛してくれて、自信がつきました。
――俳優ではなく人間チュ・ヨンウが目指すもの、そして今年の目標も教えてください。
チュ・ヨンウ:「オク氏夫人伝」「トラウマコード」で、時々顔がむくんでいる場面がありました。ビジュアルの管理に力を入れようと思います(笑)。今年はtvN「ギョヌと仙女」を撮影し、その次はどのような作品をやるかはまだ分かりませんが、僕の演技を見て、「すごく一生懸命にやっているな」「準備をたくさんしたんだろうな」という言葉が聞けたら嬉しいです。僕を見て笑顔になる人が多かったらいいなと思います。
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- キム・ミョンミ
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