吉沢亮、映画「国宝」の韓国公開に向けて熱いメッセージ!釜山国際映画祭サプライズ登場に歓声

韓国で21日に開催された「第30回釜山(プサン)国際映画祭」では、「国宝」がガラプレゼンテーション部門で公式上映された。この日行われたオープントークイベントには李相日監督、吉沢亮、黒川想矢が出席した。
同作は公開から約102日で観客動員数1013万5998人、興収142億7273万1300円を突破。日本では「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」(2003年公開)に次ぐ歴代2位の興行収入を記録したことも話題を呼んだ。

「国宝」は、任侠の一門に生まれながら、女形としての才能を見出され歌舞伎役者の家に引取られた喜久雄(吉沢亮)が、その家の御曹司と切磋琢磨しながら芸に青春を捧げてゆく様子を描いた作品。豪華キャストらが繰り広げる圧巻の演技はさることながら、韓国では在日韓国人3世の李相日監督が演出を務めたという背景も注目され、監督の生涯の軌跡と「国宝」が重なって見えるという解釈も出ている。
李相日監督はこの解釈について「多くの人々がそのようなイメージを持つことも理解できる」としつつ、「歌舞伎は、国を問わずその美しさや伝統と歴史を感じることができる。私自身も日本で生まれたが、生活の中で毎日自分の血筋を感じるわけではない。私自身の背景とは関係なく、『日本人が歌舞伎をあまり見ないので、どうすれば映画としてこの芸術を新たに受け止めてもらえるか』という点について考えた」と語った。

李相日監督はさらに、「国宝」の構想を練ることとなったきっかけも明らかにした。彼は「『悪人』を撮り終えたあたりから、歌舞伎に興味を持つようになった」とし、「中でも女形の話を手掛けたいと思っていた。しかし、これが非常に難しかった。吉田修一氏が新たに物語を作り直してくれて、それを私が再び映画化した」と伝えた。
日本の伝統文化を題材としながら、同作の撮影を担当したのは「アデル、ブルーは熱い色」で撮影監督を務めたチュニジア人監督のソフィアン・エル・ファニだった。李相日監督はこの点についても「歌舞伎をよく知らない人が、新たに知っていく過程も重要だと考えた。そのような視点からどのように作品が描かれるのか、と思った。事前に知り尽くしている人よりも、新鮮な感覚が必要だと思った」と背景を語った。

吉沢亮は「作品の撮影が始まる前に、1年半ほど練習した。1つの役のために、それほどの時間をかけるのは非常に珍しいことだった。実際の歌舞伎役者の足元にも及ばなかったが、練習を続けるうちに歌舞伎役者の方々がどれほど素晴らしいのかを実感した」と振り返った。
彼はさらに、「当時は『これをやるしかない』というこだわりを持っていた。今思うと、この気持ちが撮影に必要な部分だったと思う。これまでやってきた仕事とは、比べものにならないほどの時間と覚悟が必要だった」と語った。
また、李相日監督との作業については「監督からは、本当に難しくて『不可能ではないか?』という指示もたくさんあった。しかし、撮影の過程で俳優が克服できるという絶対的な信頼があるという監督の気持ちが伝わってきた。だからこそ、厳しい李相日監督の愛情を感じた」と語った。
これには李相日監督も「もちろんだ。吉沢亮さんはこのような難しい役を待っていたとも思う。越えられない壁を越えられる俳優だという確信があった」と答えた。

「国宝」は、11月19日に韓国で公開を控えている。
会場で韓国での公開が伝えられると、李相日監督は「その時はぜひまた劇場でお会いしたい」と伝え、ファンの期待感を高めた。
吉沢亮もまた「歌舞伎という日本の伝統芸能をテーマにしているが、その中には1人の人生が込められていて、非常に普遍的で全ての人に伝わる映画となっている。韓国でもたくさん愛されてほしいと思う」と語った。
黒川想矢は「今回、この作品の一員になれて光栄で幸せだ」とコメント。「『国宝』をご覧いただき、歌舞伎にも多くの関心をお寄せいただけたらうれしい」と、韓国の観客にメッセージを伝えた。
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- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- カン・ダユン
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