蜜の味
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ペク・ユンシク「韓国が何より愛すべき監督はイム・サンス監督だ」
5月に映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」で、第65回カンヌ国際映画祭のレッドカーペットを踏んだ俳優ペク・ユンシクが、当時受賞できなかったイム・サンス監督について語った。ペク・ユンシクは26日午後、ソウル清潭洞(チョンダムドン)にある某飲食店で開かれた映画「私は王である!」の制作報告会に参加した。彼はこの作品で竹を割ったようなソンビ(学識が優れて行動と礼節が塗って義理と原則を守る人柄を持った人)黄喜(ファン・ヒ)役を務め、映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」のユン会長とは異なる姿を見せる予定だ。この日ペク・ユンシクはカンヌ国際映画祭のことを回想し「イム・サンス監督は、何より韓国が愛すべき監督である」と語った。続いて「僕も『ユゴ 大統領有故』(2004)より『蜜の味 テイスト オブ マネー』の方が演出力は高まったが、ストーリーは残念に思うところがある」と語った。またペク・ユンシクは「でも、韓国でイム・サンスのような監督はいないと思う。カンヌ国際映画祭の執行委員長であるティエリー・フレモーが映画『ユゴ 大統領有故』がカンヌ国際映画祭の監督週間への正式招待作品となったことを知って、関係者を問責したこともあるという。ティエリー・フレモーはコンペティション部門に進出してもおかしくない作品だと思っていたのだ」とカンヌ国際映画祭でイム・サンス監督が高く評価されたことについて語った。さらにペク・ユンシクは「何より韓国が愛すべき監督なのに、話題だけになってしまうのは残念だと思う」と語った。
初恋のmiss A スジ、ファム・ファタールのユン・ヨジョン…スクリーンのアイコンが変わった!
2012年、初恋とファム・ファタール(男を破滅させる魔性の女)のアイコン(憧れや崇拝の的となるもの)が変わった。俳優チョン・ウソンが1997年映画「ビート」、1998年「太陽はない」でいまだに青春のアイコンと呼ばれたり、アーティストのイ・ヒョリと女優謙歌手のオム・ジョンファがK-POP界のセクシーアイコンと呼ばれているように、アイコンは容易く変わるものではない。しかし今年、ガールズグループmiss Aのメンバーで女優のスジと、貫禄のベテラン女優ユン・ヨジョンが、これまで初恋とファム・ファタールと呼ばれていた女優たちを制し、そのタイトルを勝ち取った。スジは映画「建築学概論」で、名実共に全ての男性に初恋のアイコンとなり、どこへいっても国民の初恋に讃えられている。劇中で二十のソヨン(ハン・ガイン)を演じたスジは、90年代の典型的な初恋のイメージを完璧に披露している。音大生で、ロングストレートヘア、清楚な容姿で若々しい魅力をアピールする。過去に初恋のアイコンと呼ばれていた女優のキム・ジスやパク・チュミにも通じる姿だ。しかし、2012年の初恋スジが更に魅力的な理由は、クールながらも気さくな性格があるからだ。以前はひたすら静かで大人しそうに見えるのが一般的な初恋の女性の性格であったが、スジはそのような固定概念から大胆に脱し、少しは気難しい初恋を作り出した。ファム・ファタールのアイコンは、映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」で大胆なイメージチェンジに挑戦したユン・ヨジョンがそのヒロインとなった。今年66歳になったユン・ヨジョンは、これまで多彩な演技を見せ、大半のドラマで地味な義母の役を演じてきたが、「蜜の味 テイスト オブ マネー」で演じたのは正反対の役だった。劇中、お金を守るためなら何でもやる、血も涙もないペク・グムオク役でファム・ファタールの演技を披露したユン・ヨジョンは、濃い化粧に魅惑的なドレス、31歳下のキム・ガンウとの濃密な濡れ場シーンまで披露した。1971年、ドラマ「張禧嬪(チャンヒビン)」で韓国のファム・ファタールと呼ばれていたユン・ヨジョンの再誕生とも言える。ユン・ヨジョンは、ペク・グムオクを「韓国のキャラクターの中で最高の悪役」と評したほど毒々しい女に演じ、新しいファム・ファタールのイメージを作り出すことで、若い女優たちを抑えて最高の変身に成功した女優という賛辞を受けた。
韓国映画界で注目を浴びるR-18映画「悪いやつら」から「後宮の秘密」まで“中間決算”
今年公開された青少年観覧不可映画の兆しが尋常ではない。比較的限られた観客層を保有するしかない運命にも関わらず、その力を誇示しているのだ。最近、興行成績が目立つ作品はキム・デスン監督の映画「後宮の秘密」(以下、「後宮の秘密」)だ。公開翌日である6日の興行ランキングで1位を記録した。その後、家族客が押し寄せる週末(10日)「マダガスカル3」に1位の座を奪われたのを除けば、常に興行ランキング1位の座を守っている。特に410万人の観客を動員し、恋愛映画の部門で史上最高の興行記録を立てた「建築学概論」を追いかけている「僕の妻のすべて」、ハリウッド映画「マダガスカル3」、「プロメテウス」との競争で党等と優位になった結果であるためより意味深い。このようなR-18等級映画の興行のきっかけとなった作品は2月2日公開したユン・ジョンビン監督の映画「悪いやつら」だ。16万5000人というオープニングスコアを記録し長期興行に突入、今年初めて最短期間400万人の観客を突破し観客数460万人を超えた。「悪いやつら」の後を継ぎ「容疑者S」、「ウンギョ」、「蜜の味 テイスト オブ マネー」、「後宮の秘密」など続いているR-18等級映画の系譜が形成されている。キム・ヒョンジュン監督の「容疑者S」は不倫を待つ男という映画のタイトルでも分かるようにエロチシズムを極大化させた。これと共に痴情捜査劇というジャンルでスリルを加えた。今回の映画でパク・シヨンはピュアからセクシーまで様々な魅力を発散し、韓国型ファム・ファタール(魔性の女)女優の地位を確立、パク・ヒスン、イ・ガンスなどと共に観客動員数120万人を突破した。チョン・ジウ監督の「ウンギョ」は新人俳優キム・ゴウンの破格的な露出と70代老人に変身したパク・ヘイル、嫉妬するキム・ムヨルの演技などで話題となった。この映画で最も話題になったのは俳優3人の情事シーンだ。公開当時キム・ゴウンの露出が連日話題となり、どこに行っても露出に関する話が相次いだ。こういうことと俳優3人の熱演などが加われて、全国130万人を超える観客を動員した。イム・サンス監督の「蜜の味 テイスト オブ マネー」は韓国の最上流層の裏話を扱ったことや北米地域の配給会社IFC Filmsの代表の絶賛などで話題となった。IFC Filmsの代表Jonathan Sehringは「『蜜の味 テイスト オブ マネー』は彼(イム・サンス)の映画の中で最も退廃的で官能的な作品だ」と評価した。今回の映画が猥褻と芸術の間のきわどい綱渡りの中、芸術の方に偏ったことを示す。また、「第65回カンヌ国際映画祭」コンペティション部門の出品作というタイトルまで付き、120万人に近い観客の関心を集めた。これらの映画の中最も早い興行スピードを誇った作品は「悪いやつら」だ。100万人観客の突破を基準とした時、「悪いやつら」は公開して4日で100万人を超えた。「後宮の秘密」は公開して6日後に100万人観客を突破しその後を継いだ。最短期間の100万人突破ではないが、オープニングスコアだけは今年公開した韓国映画、今まで青少年観覧不可等級の韓国映画の中で最高(27万1319人)を記録した。そのほかにも「ウンギョ」と「蜜の味 テイスト オブ マネー」は公開12日後、「容疑者S」は公開17日後100万観客を超えた。これらの作品の最終的なスコアはまだ推定できない。「後宮の秘密」が5日前夜公開後、今まで観客を集めているためだ。何より今後公開される予定である期待作が「後宮の秘密」との競争を予告している。コ・ヒョンジョン主演の初の商業映画「ミスGO」とキム・ユンソク、キム・ヘス、イ・ジョンジェ、チョン・ジヒョン、キム・ヘスク、オ・ダルス、キム・スヒョン、イム・ダルハ、イ・シンジェ、ズングクサンなど韓国と中国を代表する俳優達が出演する「10人の泥棒たち」など15才未満観覧不可の映画がR-18映画「後宮の秘密」と競争する予定だ。
「蜜の味」キム・ヒョジン ― 最注目を浴びる理由とは…
【キム・ヒョジン考察レポート】鳥は殻を破って、キム・ヒョジンは先入観を破るこんな言い方をしていいかどうか分からないが、女優キム・ヒョジンは立派に育った。また、今回の映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」で演じたユン・ナミも立派に育った。「蜜の味 テイスト オブ マネー」の前作である「ハウスメイド」のあの子供が成長して、お金に毒された自身の家族を冷静な目で見る女性になった。同じ年頃として、女優キム・ヒョジンに対しては人一倍愛情を持っていたのかもしれない。CMでは可愛くはつらつに映っていたスター、キム・ヒョジンは、いつの間にか内面の感情を表現する存在感のある女優になっていた。やっと本来の姿を取り戻したのだろうか。「蜜の味 テイスト オブ マネー」のインタビューで会ったキム・ヒョジンは以前より和やかに見えた。女優として自身の立ち位置を見つけつつあるようであった。そのためか、映画「恥ずかしい」の脚本が手元にきた時、嬉しかったという彼女の言葉には心がこもっているように思えた。「蜜の味 テイスト オブ マネー」は露出ではなく感情表現予想外の決定だった。去年、映画「恥ずかしい」の公開と、俳優ユ・ジテとの結婚が報道されている状況で、キム・ヒョジンは「蜜の味 テイスト オブ マネー」の撮影中であった。「本当に忙しかったので結婚してから活動しようと思っていましたが、会社から台本をもらいました。読んですぐこれだと思いましたし、イム・サンス監督でしたし、役柄の魅力が強く感じられたので、やりたい!と思いました。ユン・ナミの目線が重要な作品だと考えました。お金の誘惑を感じながらも誘惑されない人物。だから自分と他の人物をちゃんと見つめることができるんだと思います」知られている通り、「蜜の味 テイスト オブ マネー」はお金の力を直視する一方で、俳優の異例の露出が話題となった作品でもある。視覚的なイメージが強い作品、特に露出が中心となる映画は固定した枠にはまりやすい。キム・ヒョジンにとって露出より大変だったのは感情の表現ではなかったのだろうか。「わぁ、理解していただいてありがとうございます。皆、露出についての質問ばかりで。ナミはあまり感情を表に出さないキャラクターです。冷たそうに見えても心の中には痛みも持っています。怒って非難できる状況なのに、監督はそのような感情を無くしたいと望んでいて、それに従い演技しました。だからと言ってナミが怒らないわけではありません。その点を表現するのが課題でした」大きな目を見開きながら喜ぶキム・ヒョジンは、役柄について「非常に強烈ながらも真っすぐな感じでした。でも、他のキャラクターがあまりにも強いので、(ナミは)比較的特異な感じは少ないと思います」と述べた。はたしてそうなのだろうか。よくポテンシャルが爆発したと言うが、可能性と潜在力を秘めていた人物が実力を発揮したときに使う言葉である。映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」では、キム・ヒョジンのポテンシャルを存分に味わうことができる。忘れていたN世代スター、キム・ヒョジン「過ぎてしまえば、あのときは大変だったなと思う」インタビューに応じるキム・ヒョジンを見ながら、以前のCMスター、キム・ヒョジンの可愛い姿を思い出した。生き生きとした目に、当時のはつらつなエネルギーが映っていたためである。N世代(Net Generationという意味で90年代末から2000年代初めに浮上した新世代のことを指す)の話をしたら、恥ずかしいと笑う。同じ時代を生きてきた同世代として、当時について質問をした。「少しぎこちなかったと思います。『N世代?それって何ですか~』なんてセリフを言いながら(笑) とにかく、その世代を代表したという説明がつくのは意味のあることですね。その時一緒に活動していたモデルや俳優に会うと、当時の思い出を語ったりもします。その時着ていた服を破いて持っている人もいます」キム・ヒョジンをスターダムにのし上げた代表的なCMがあった。今はなくなったあるキャリアの広告。全国民を電話ボックスに引き留めておいたポケベルを可愛く紹介していたキム・ヒョジンの姿であった。聞いてみたら、キム・ヒョジンもポケベルの最後の世代だったという。「キム・ミニさんとその広告を撮影したんですけど、それが評判になって一日中インタビューを受けたりもしました。当時メディアがあまりなかったじゃないですか。その分、関心も高かったと思います。その時は、インタビューも周りの環境も何もかもが新しくて。新聞の一面に私が載ってたら、スクラップもしました(笑)」人々から注目を集めていた当時、視聴者としてキム・ヒョジンを見るたびに、そのうち疲れるんじゃないかと思っていた。ひとつのイメージだけが強かったためである。キム・ミニ、コン・ヒョジン、シン・ミナ等とともに当時有名だったモデル兼新人女優のキム・ヒョジンにとって、そのときをどのような記憶しているだろうか。そのときのCMが未だに記憶に残る。「その時は女優としての意識があまりなかった状態でもあったし、幼かったですね。CMで演技をしましたが、あまり楽しいとは思いませんでした。主に、ドラマをしましたが、人々が私に、はつらつであどけない感じを求めていたようです。それがどういうものなのかも分かりませんでした。末っ子のような感じだったかな?過ぎてみたらあのときは大変だったな」と思います。もちろん、時間が経って年をとると自然と(固定した枠から)脱皮できたりもしますが、それが難しかったです。私たちの場合はそのような先入観が強く印象づけられていたような気がします」 それにもかかわらず、キム・ヒョジンは「わざわざ何かをやり遂げようとしなかった」としながら自然さを強調した。「その時、その歳で見せられる姿というのもある」と言う。演技について知るようになって気づいてくるものもあるというキム・ヒョジンに、今の覚悟について聞いた。「どうしても、幼い時よりは気持ちが変わっています。新しい作品、自分の新しい姿を見せられる作品がやりたかったんですが、機会はあまりありませんでした。休むときもありましたし。今は少しずつオファーが来ています(笑) イム・サンス監督が、私がジーンズ姿で入ってくるのがよかったとおっしゃいましたが、どんな姿だったか気になりますね。監督が考える私の魅力を『蜜の味 テイスト オブ マネー』にたくさん入れてくださったんじゃないかと思います」キム・ヒョジンの深みの増した魅力をたっぷり味わうため、ぜひ「蜜の味 テイスト オブ マネー」を見ようと思った。インタビューでは一部しか感じられないキム・ヒョジンの真価を映画で味わうのも良さそうである。
Vol.3 ― 「イム・サンス監督はもともと試演を楽しむ」…“ベテラン”ペク・ユンシクの露出観
ペク・ユンシクが説明する「蜜の味 テイスト オブ マネー」のキーワード露出とベッドシーン映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」でもっとも大胆なベッドシーンを披露するカップルは、ユン会長役のペク・ユンシク(65)と、フィリピン人メイド、エバ役のマウイ・テイラー(29)だ。映画の中で真実の愛を育てる、唯一の純粋なカップルとして描かれる二人は、激しい濡れ場を演じた。マウイ・テイラーは上半身を露出させ、肉感的なプロポーションを露わにもしている。彼女と息を合わせたペク・ユンシクもやはり、大胆で激しいベッドシーンでの演技で、注目を集めた。ペク・ユンシクは、露出とベッドシーンでの演技についての質問に「どうして洋服があると思うんですか。負担も大きくて、決して楽ではない演技だった」と切り出した。「映画に残る、永遠に記録に残る露出なので、女優だけでなく男性俳優も心の負担が大きいのが事実です。しかし私たちはまた、その役柄と状況を表現しなければならない職業だから、やるしかありません」ペク・ユンシクはこのベッドシーンで、イム・サンス監督が試演を行ったと撮影の裏話も伝えた。彼は「イム・サンス監督は『ユゴ 大統領有故』の時から試演が好きでした。今回のユン会長のベッドシーンでも、イム・サンス監督が試演しました」と話した。ペク・ユンシクは「お互いに愛情を感じるなら、スキンシップは当たり前で自然なことではないでしょうか。マウイ・テイラーと一緒に、最善を尽くして演技しました」と話した。劇中で心から円熟した雰囲気を披露しなければならなかったペク・ユンシクとマウイ・テイラー。しかし、そのような愛を感じさせる微妙な感情のポイントがなく、すぐベッドシーンとスキンシップでのみ表現され残念だ。「私もあるシーンでは、恋のきっかけをさり気なく入れた方が良かったと思います。そのメイドに惚れるポイントが必要なんですが、監督の立場からは『説明し過ぎ』とのことでした。私の考えでは、短くてもきっかけを見せたらどうだったろう、と残念に思います」ペク・ユンシクは、映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」で人生で初めて、カンヌ国際映画祭のレッドカーペットに立つことになった。彼は「何より、世界的な名監督であるイム・サンス監督と一緒にカンヌに行くことになっただけでも、非常に有意義で良いことだと思います。授賞式のある映画祭ではありますが、世界の映画フェスティバル、つまり祝典でもあるので、その雰囲気を楽しんで帰りたいです」と伝えた。
Vol.2 ― ペク・ユンシクから見たイム・サンス?…「彼はクールな監督」
ペク・ユンシクが説明する「蜜の味 テイスト オブ マネー」のキーワードイム・サンス俳優ペク・ユンシクは、イム・サンス監督をクール監督と呼ぶ。今年、カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品した映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」が公開された後、多数の関係者や評論家たちは思ったより強烈ではないという批評している。映画が公開される前に、ユン・ヨジョンとキム・ガンウ、キム・ガンウとキム・ヒョジン、ペク・ユンシクとフィリピン人ハウスメイドのエヴァ役のマウイ・テイラー等のベッドシーンや露出度の高さで注目が集まっていた。公開された「蜜の味 テイスト オブ マネー」は、実際に主演俳優の濡れ場シーンが頻繁に登場し、エヴァ役のマウイ・テイラーとペク・ユンシクは、上半身露出等の大胆な濡れ場を披露した。しかし、それにもかかわらず「さほどエロティックではない」という批評。これに対してペク・ユンシクがクールな答えを出した。彼は「財閥家の隠された話や濡れ場は非常に強烈なものだったと思う。しかしイム・サンス式でクールに表現したので、そのように思われているようだ」と答えた。普通のR指定の映画ならよくある濡れ場シーンを、イム・サンス式の演出でクールに淡々と冷笑的な観点で描いた。これに対して観客は型破りなストーリーや映像を見ても監督の視線と同じように、熱く感じなかったわけだ。ペク・ユンシクは「だからイム・サンス監督が名監督なのではないかと思う。俳優はシーンごとに渾身の力を注いで一生懸命に撮影に取り組むが、そのレベルを全体的に調整するのが監督の役目だ。そういった点で監督の意図通り全体的にうまく表現した」と好評した。ペク・ユンシクは2005年2月に公開された「その時、その人々」以来、「蜜の味 テイスト オブ マネー」でイム・サンス監督と2度目のタッグを組んだ。現場でイム・サンス監督はどんな指導者なのだろうか。「イム・サンス監督とはダイレクトに、全部オープンに話します。どんなひどいことを言っても全部受け入れてくれます。ざっくばらんに意思疎通をします。また本人もクールにという言葉をよく使います。それで僕たちもクール監督と呼びます。結局、監督は演出力で評価されるじゃないですか。イム・サンス監督は創作に対する様々な器を持っていて、それをクールに盛り込む能力があります」ペク・ユンシクは、イム・サンス監督の性格について「のびのびした性格で素直で楽しい人」だと評価した。クール監督イム・サンス監督の、クールな映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」だ。
Vol.1 ― ペク・ユンシク「お金の味?結局それを使う人間の問題」
※この記事には映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」の結末に関する内容が含まれています。ペク・ユンシクが説明する「蜜の味 テイスト オブ マネー」のキーワードお金映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」で、お金の味の絶頂を味わい、その醜い裏面まで知り尽くしてしまうユン会長(ペク・ユンシク)。彼は、財閥令嬢のペク・グムオク(ユン・ヨジョン)の夫として生きながら、会社の裏金や資金洗浄(犯罪などによって得られた「汚れた資金」を、正統な取引で得た「きれいな資金」のように見せかけること)など、主に財閥家の後始末を担当していた。ユン会長はお金に誘惑されペク・グムオクと結婚したが、結局歳を取って自分に残ったものは、お金も家族も何もなかったことを悟る。結局彼にとってのお金とは、幸せを招くモノではなく、侮辱のキーワードとして残る。お金を味わいたがる秘書のチュ・ヨンジャク(キム・ガンウ)にも、「お金とは侮辱だ」と教える始末だ。溢れる富を享受していたユン会長は結局、老後に真実の愛を、自分のフィリピン人のメイドに感じる。その家から離れようとするが、既にあまりにも深い泥沼に嵌ってしまっていた。結局財閥家とペク・グムオクから逃れることが出来なかった彼は、自殺で一生を終えることになる。劇中でペク・ユンシクは、映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」の発見とも言えるほど、素晴らしい演技を披露した。老後を迎え、お金も女も、全てのものに意味を見出せなかった財閥グループの会長として完璧にハマり、観客に冷たく荒れ立つ演技の味を味わせたのだ。ペク・ユンシクに尋ねた。「蜜の味 テイスト オブ マネー」を貫くお金。お金とは何か。「お金は、人間が便利に使おうと作り出した制度じゃないですか。社会を維持して、秩序を保つために必要な制度です。最初は確かに、良い方向に流れるようにお金を作ったと思いますが、このお金を使う人間のせいで、色んな問題が起きていると思います。お金で人をいじめることも出来ますし、お金で相手を楽しませることも出来ます。悪いことにつぎ込む人も多いですし。お金を使う人には、いつもものすごい誘惑がつきものだと思います。結局は、そのお金を使う人間の問題だと思います。上手く使うべきですね。下手に使うと、醜くなってしまいます」ペク・ユンシクはどのようにお金を上手く使っているのだろうか。彼は「節約するときは100ウォン(約6円)も無駄遣いしないが、家族に使うお金は全然惜しくない」と答えた。「ドビンとソビン、息子だけ二人ですが、ドビンが結婚して(チョン)シアが家族になりました。嫁も娘だという言葉を実感しています。本当に可愛いんです。シアが息子を産んで、その次にまた娘を産みました。孫は本当に特別です。もう可愛くてたまりません。家族に使うお金は、全然惜しくないんです(笑)」
「蜜の味」アメリカ、イギリス、フランス、日本含む世界15ヶ国で販売“快挙”
「ハウスメイド」に続き、カンヌ国際映画祭に2度目のコンペティション部門の招待を受けたイム・サンス監督の「蜜の味 テイスト オブ マネー」(制作:フィルムパマル)が、フランス・カンヌ国際映画祭のマーケットで米国、イギリス、フランス、日本、シンガポールなど15ヶ国で販売された。16日から27日まで開かれた第65回カンヌ国際映画祭のマーケットに設けられた「蜜の味 テイスト オブ マネー」ブースには映画を求める海外バイヤーが後を絶たなかった。世界各国のバイヤーは早くからイム・サンス監督の作品に高い関心を示した。特に「シークレット・サンシャイン」「グッド・バッド・ウィアード」「チェイサー」「ハウスメイド」などを配給したアメリカのIFC Filmsの代表Jonathan Sehringは「蜜の味 テイスト オブ マネー」を見た後「誰もイム・サンス監督のように映画を作ることは出来ない。『蜜の味 テイスト オブ マネー』は最も退廃的で、センセーショナルな映画で、裕福な有名人たちの人生に対する賢いコメンタリーを盛り込んでいる」と絶賛した。また彼は「我々は『ハウスメイド』以来、イム・サンス監督との関係を持続することを光栄に思う」とし、イム・サンス監督に対する高い信頼を表現した。「蜜の味 テイスト オブ マネー」は韓国最上流界のユン会長(ペク・ユンシク)と自信の財産を守るためにはどんな手段も選ばない血も涙もないペク・グモク(ユン・ヨジョン)、彼女の秘書となり、金の味を知っていくチュ・ヨンジャク(キム・ガンウ)、家族の中で唯一正常的で、自由な考え方を持つグモクの娘、ユン・ナミ(キム・ヒョジン)など、お金に支配されていく過程と財閥家の欲望を描いた映画で「浮気な家族」「ハウスメイド」を手がけたイム・サンス監督がメガホンを取った。
「蜜の味」受賞失敗が“悲劇”?国際映画祭はオリンピックではない
カンヌ国際映画祭 コンペティション部門に集中した韓国メディアの過度な関心、問題はないか?「2サンス」カンヌ受賞失敗韓国映画のカンヌ神話が破れた」「受賞失敗イム・サンス監督、『もどかしい、私の悲劇は。』」「イム・サンスの白人攻撃発言、評論家の機嫌をそこねたか?」「カンヌ受賞失敗した『蜜の味 テイスト オブ マネー』チーム、ハグで慰めた」27日(フランス現地時間)行われた第65回、カンヌ国際映画祭の閉幕式でミヒャエル・ハネケ監督の「Amour」がパルム・ドールに輝いた。「白いリボン」に続く2回目のパルム・ドール受賞となった。興味深い点は、韓国のメディアはパルム・ドール受賞作がどんな映画なのかと言うことよりも、イム・サンス監督の「蜜の味 テイスト オブ マネー」(以下「蜜の味 テイスト オブ マネー」)が受賞に失敗したことに関心があった点である。記事には「受賞失敗」はもとより、ひどい場合は、イム・サンス監督の閉幕式前のインタビューを言及し悲劇異変だという表現まで登場した。一緒にコンペティション部門に出品されたホン・サンス監督の「他の国で(IN ANOTHER COUNTRY)」に関しては「受賞失敗」という表現は相対的に少なかった。それもそのはずだ。「蜜の味 テイスト オブ マネー」の配給会社は、映画祭が後半に差し掛かっている頃、映画担当数十人を連れてカンヌを訪れた。イム・サンス監督への異例とも言える受賞失敗のインタビューが出た背景である。普段から「受賞結果や『カンヌの男』という修飾語は何の意味もない」と強調していたホン・サンス監督とはあまりにも違う姿であった。コンペティション部門への過度な関心韓国映画のカンヌ国際映画祭コンペティション部門への出品は、2000年イム・グォンテク監督の「春香伝(チュンヒャンドョン)」が始まりだった。同時期、ホン・サンス監督の「秘花 ~スジョンの愛~」がある視点部門に、イ・チャンドン監督の「ペパーミント・キャンディー」が監督週間に、チョン・ジウ監督の「ハッピーエンド」が批評家週間に出品され、韓国映画のルネサンスを開いた。続いて、2002年「酔画仙」のイム・グォンテク監督が監督賞を受賞し、2004年韓国国内での興行にも成功したパク・チャヌク監督が「オールド・ボーイ」で審査員特別グランプリを受賞し、人々のカンヌへの関心も高まった。2007年イ・チャンドン監督の「シークレット・サンシャイン」で女優賞を受賞したチョン・ドヨンが「カンヌの女」になり、2009年パク・チャヌク監督の「渇き」は審査員賞を、2010年イ・チャンドン監督の「ポエトリー アグネスの詩」は脚本賞を受賞した。2000年代以降から本賞受賞の可能性が高くなり、大手企業の配給ネットワークを利用した作品がコンペティション部門に出品され、以前にはなかった現地発の記事が殺到している。カンヌ国際映画祭が一種のジャンケット(junket:映画会社がメディアに所属している映画記者や映画評論家を招いて映画の試写会を行い、俳優や監督をインタビューするイベント)やファムツアー(Familiarization Tour:事前実地踏査の旅行)の様相を見せることになったのはここ数年のことである。コンペティション部門上映作に対する一種の尊敬の表現である、5~10分のスタンディングオベーションをめぐり「カンヌ国際映画祭スタンディングオベーションでの激賞」云々する記事が未だに登場する理由も同じである。映画祭全体の雰囲気を伝える専門誌らしいレポート記事が出なくなっている中で、コンペティション部門に出品した韓国映画に関心が集中するのは、ある意味で当然のことのように見える。「なぜ韓国記者は映画祭に行って映画を見ないのだろう」という不満も出ている始末である。ただ、複数のメディアがカンヌに常駐しているだけに、批評家週間でカナルプリュス賞を受賞した「サークルライン(Circleline)」のシン・スウォン監督のインタビューや、監督週間に出品された「豚の王(The King of Pigs)」のヨン・サンホ監督のインタビュー記事が載ったのは幸いというべきだろうか。「蜜の味 テイスト オブ マネー」受賞失敗、本当に悲劇だろうか?「映画祭で受賞できなかったのは悲劇ではありません。そこは元々受賞できなかった人の方が受賞した人より多いんですよ。景色もよく、天気のいいカンヌに遊びに行って、自分の映画も上映して、有名な人と遊んで見栄を張ってみたらそれでいい。何が悲劇?」ある映画評論家は、イム・サンス監督の受賞失敗に関するインタビューでこのように苦言を言った。受賞失敗は、もちろん監督本人や映画ファンに残念なことではある。しかし、観点を変えれば映画祭での受賞失敗に悲劇という表現まで登場するインタビューが出てくる雰囲気が果たして正常なものなのか、考えざるを得ない。国際映画祭での受賞有無に対する競馬場式の報道に「映画祭はオリンピックではない」という批判の声が出始めているのももう数年前のことである。むしろ振り返るべきなのは、カンヌ映画祭に8回も出品され、3回目にコンペティション部門に出品されるなど、世界的な巨匠になっているホン・サンス監督に対する、国内の映画賞や人々の関心と待遇である。低予算で映画を撮っているホン・サンス監督の映画は、有名スターが出演しているにもかかわらず、国内映画賞で疎かにされている。しかし、商業性に偏った基準に対して問題提起をするメディアはごくわずかである。「蜜の味 テイスト オブ マネー」への関心もこれを同じである。いつまで5月になれば、オリンピック中継に近い映画祭記事を見なければいけないのだろうか。また、そのような歪んだ関心は韓国映画の成長にどれくらい役に立つのだろうか。
Vol.2 ― 「蜜の味」キム・ヒョジン“夫ユ・ジテとは夜中まで話し合う”
キム・ヒョジン&ユ・ジテ夫妻は、5年間の恋愛期間を経てゴールインした。新婚ホヤホヤである彼らは、今でもラブラブでこちらまでほほ笑ましく、また羨ましくも思えてくる。キム・ヒョジンは10日、三清洞(サムチョンドン)のカフェで行われたインタビューで「結婚生活はどう?」という質問に迷わず「本当にいいものです」と話した。「夫ユ・ジテは尽くしてくれるのか」という質問にも、少し恥ずかしそうに「はい」と答えた。「結婚するとよく安定すると言いますが、私もそんな気分を味わっています。今回の映画『蜜の味 テイスト オブ マネー』の撮影で新婚旅行にも行けませんでしたが、よく理解してくれています。私と同じ仕事をしている彼にもっと尽くしたいと努力するようになって、その気持ちを彼も理解してくれるので、お互いにサポートし合っている感じです」キム・ヒョジンは、時には友達のように、そしてまた時には恋人のようにTVで見る理想の夫婦の日常についても語った。「お互いに音楽を聴くのが好きなので音楽を聴いたり、映画の話をよくします。作品や演技についても話したり。夜中まで話し合う時もあります。面白いテーマがあると話しが尽きなくて。興味があることも似ているからだと思います」キム・ヒョジン&ユ・ジテ夫妻は、同じ作品に出演することにも躊躇はないようだ。夫で俳優のユ・ジテは監督としても活躍しているが、これから監督と女優としても二人のコラボレーションが実現されるのではないかと思える。「そうなったら私は嬉しいです。でも彼がキャスティングしてくれるのかは分かりません。今回『サンセベリア』の演出を終えてからは、私をキャスティングすることを前向きに話しています。これからも彼の監督業は続くと思うので、二人で創作をしていくことは素敵なことだと思います。海外では、そうした活動を自由にする夫婦が多いですよね」心強いパートナーを得たキム・ヒョジンの表情は、とても良いものに見えた。結婚後、初めて出演した作品が夢であるカンヌ国際映画祭に招待され、夫に続きカンヌのレッドカーペットを歩くという人生最高の瞬間がすぐそこまで近付いている。結婚後も精力的に活動しているキム・ヒョジンに子供についての考えを聞いてみた。「まだですね。『結婚をしたばかりだから当分は休まなくちゃ』という考えはなくて、本当にたくさんの出演依頼が入ってきてくれたら嬉しいです。気に入る作品があったら休まずずっと演じていきたいと思っています。『蜜の味 テイスト オブ マネー』が、私に今までよりも、もう少したくさんのチャンスを与えてくれると嬉しいです」と、女優として一層成長していきたいと語った。
Vol.1 ― 「蜜の味」キム・ヒョジン“逃したくない作品に出会った”
女性にとって結婚はとても大切なこと。女性だけでなく男性にとっても結婚は、人生に大きな変化を与える大事なことである。女優キム・ヒョジン(29)にとってもそれは同じことであっただろう。結婚を前にして彼女は、女優にとってのターニングポイントとなる作品に出会った。イム・サンス監督の映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」は、彼女を新婚旅行ではなくカンヌ国際映画祭に導いた。シナリオを読んですぐにピンときたというキム・ヒョジンは「蜜の味 テイスト オブ マネー」の撮影に没頭してハネムーンにも行かなかった。結婚と同じくらい大切な作品のようだ。10日午前、三清洞(サムチョンドン)のカフェで出会ったキム・ヒョジンは「本当に慌ただしかったんです。私も不思議なくらい。実際は、できるような状況じゃないのにピンと来て出演すると言ったんです。結果的には、私なりに結婚と映画を徹底的に上手く分離できたと思っています。映画にも結婚準備にも影響をきたしたりしませんでしたし、かえって映画にもっと入り込むことができました。無事終わらせることができたことが不思議です」と話し「逃したくない作品に出会ったらどんな状況でも出演するんだと思います」と付け加えた。1999年末、10代でデビューしたキム・ヒョジンは、すぐにスターとなった。移動通信社のCMで人気となり、シットコム(シチュエーションコメディ:一話完結で連続放映されるコメディドラマ)「ノンストップ」をはじめとし、トレンディードラマにも出演した。モデル出身の彼女は、つねにファッションリーダーとしても注目されている。キム・ヒョジンは、「デビュー当時は、演技とは何なのかがまるで分からず、ただ好きで演じてきました。2003年に初めて映画『千年湖』に出演したことをきっかけに映画に対する考え方が固まってきたように思います。その後から私がやってみたい作品を探してきました。わがままな末っ子役、明るくトレンディーなキャラクターが多かったのですが、イメージチェンジをしてみたいとずっと思っていました。そして2009年にミン・ギュドン監督の『オガムド~五感度~』に出演することになって、2010年には『恥ずかしくて』という映画にも出演しました。この映画は愛着のある作品で『こんな作品に出ることができるんだ』と嬉しく思ったことを覚えています。そしてイム・サンス監督に出会いました。最初は、私に先入観のようなものを持っていたようですが『実際に会ったらいい印象を受けた』と話してくれました。そうした一連の過程を経て演技と作品というものい対してどんどん真剣になっていき、私がやりたい作品を選んでいくようになりました。『これからは、作品選びにもっと慎重にならなければ』と思いました」と、デビューしてからの心境の変化について打ち明けた。「蜜の味 テイスト オブ マネー」で彼女が演じたのは、ユン・ナミ役。イム・サンス監督の前作『ハウスメイド』にも関連しているキャラクターだ。金に目がくらみ、人としての尊厳さえ失ってしまった家族の中でただ一人、理性的な人物として登場する。キム・ヒョジンは、ユン・ナミというキャラクターについて「お金持ちの家庭で育ったらお金の感覚がなくなると思うのですが、ナミはメイドのおかげでお金について考えることになったんだと思います。それで家族を理解することができず、恥ずかしいとまで思う。映画の中では、多く描かれていませんが、ユン・ナミも自分のことを好きではない母親の姿を発見する。そして他の部分で家族を理解するようになるんです。ユン・ナミも寂しい人物で、ヨンジャク(キム・ガンウ)に出会い、普通の愛情でもなく、愛という言葉で説明することはできないけれど通じることを感じてヨンジャクを誘惑する。ユン・ナミは、最初から最後までヨンジャクと寝てみたいと思っている(笑) それでも彼との関係を信頼という部分で受け入れないんです。監督は『この映画はユン・ナミとヨンジャクがいつ寝るのかが気になる映画でもある』と言っていました」前作「恥ずかしくて」も「蜜の味 テイスト オブ マネー」も露出するシーンが多く登場する。キム・ヒョジンにとって露出は、作品性とキャラクターの魅力を前提にした場合、大きな問題にはならないようだ。「誰でも商業的に利用される露出は好きではないと思いますが、作品を選ぶ時はピンとくるか、演じるキャラクターが好きであるかが重要で、露出は付加的な問題だと思います。キャラクターに合った状況があると思いますし、演じるシーンに必要なものならば後で監督と話し合う必要がありますが、露出があるからと言ってやりたい作品を恐れたりはしません。その作品を気に入るかどうかが一番大事だと思います」「『蜜の味 テイスト オブ マネー』をきかっけに様々な選択ができるようになったら嬉しい」と話すキム・ヒョジンは、「気に入る作品があったら休まずずっと演じていきたい。考えただけでもワクワクします」とこれからの作品への意欲を表した。キム・ヒョジンが出演し、第65回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門にも招待されている映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」は、17日から公開される。
「蜜の味」カンヌ受賞逃すも、動員数100万人突破!
カンヌ国際映画祭の受賞を逃すという苦杯をなめたイム・サンス監督の映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」(制作:ヒルムパマル、配給:シナジー、ロッテエンターテインメント)が公開12日で観客動員数100万人を突破した。映画振興委員会の映画館入場券統合ネットワークの集計結果によると、今月17日に公開された映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」は28日までに6万9432人の観客を動員し、累積観客数102万852人を記録した。「蜜の味 テイスト オブ マネー」は、27日(現地時刻)に閉幕した「第65回カンヌ国際映画祭」のコンペティション部門に公式に招待されたが、受賞を逃して残念な結果となってしまった。しかし、今年「蜜の味 テイスト オブ マネー」とホン・サンス監督の映画「他の国で(IN ANOTHER COUNTRY)」がコンペティション部門に進出したことに加え、コンペティション部門以外にも3作品が進出し、「韓国がアジア映画を主導している雰囲気だ」と評価された。「蜜の味 テイスト オブ マネー」は、お金の味の中毒になった韓国の最上流階級の隠された話を描いた映画で、ユン・ヨジョン、ペク・ユンシク、キム・ガンウ、キム・ヒョジンなどが出演した。