オーロラ姫
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キム・へウン「気の強い女?実際には教会のお姉さんのようですよ」
女優キム・へウン(41)。本当に40歳を過ぎているのだろうか。この目で見ていても、信じられない。童顔という言葉だけでは物足りない。小顔に大きな瞳が、まるで少女のように感じられるほど澄んでいる。さらにその小柄な身体から出てくるエネルギーとは。ドラマや映画で大活躍するのはもちろん、カバンのデザイナーに挑戦するなど精力的な活動で第2の全盛期を満喫している。MBC毎日ドラマ(月曜日から金曜日まで放送されるドラマ)「オーロラ姫」(脚本:イム・ソンハン、演出:キム・ジョンホ)を終えたキム・へウンは久しぶりの休息を楽しんでいる。「オーロラ姫」の後、すぐにMBC週末ドラマ「黄金の虹」に合流したが、ハードなスケジュールに悩みながらもキム・へウンは「時間が多い」と余裕を見せた。「『オーロラ姫』で諦めることを学びました」実際、「オーロラ姫」は容易くはないドラマであった。長いトンネルを抜け出していくような感じだった。長い時間に耐えることができたのは、たった一つ、高い視聴率と人気のおかげであった。俳優とは、人の反応を食べていく職業だ。キム・へウンは「撮影中は本当に大変でした。3兄弟として出演していた俳優たちがいきなり降板となり、ラブストーリーの模様も変わったのです。私のキャラクターがどのような方向に向かうのかが分からず、気になって歯痒さも感じました」と打ち明けた。「各話ごとに想像力や常識を超える大胆な台本を受け取るのも、私には新しい経験でした。そのような過程が繰り返されると、すべてを諦めるようになりました。俳優とは何かを改めて考えるきっかけにもなりました。俳優は当然キャラクターやイメージへのこだわりがあるものだと思っていましたが、今回のドラマをきっかけにそのようなこだわりを捨てることができました」キム・へウンは「オーロラ姫」を通じて俳優としての考えやプライドを捨て、謙虚な心を持つようになったと話した。このすべての過程を振り返ってみると、逆に勉強になったという。「撮影中ずっと長いトンネルを歩いているような気分でした。このトンネルは果たして終わるのだろうかという恐れもあったのです。延長の話も何回も出ていましたからね。耐えられたのは、もちろん視聴者のみなさんのおかげです。一度は不思議な経験をしました。撮影のない日、論硯洞(ノンヒョンドン)のネイルショップに行きましたが、私の隣に座ったお客さんが私について酷いことを言って悪口を言うんですよ」最初は気分が悪くなったが、本人が隣にいることを明かさず、その話を聞いていた。「聞いていたら面白くもあり、お客さんたちの会話が終わるまで待って『私がそのジャモンです』と挨拶をしました。みなさんがとても驚き、大騒ぎとなったんです。きまりが悪くなったのか、どうしようもできずにいました。挨拶の後はドラマの話をしながら30分も楽しく喋りました。このように人々を動かす力があるのがイム脚本家のドラマなんだ、だから人々はイム脚本家のドラマを見るんだと思いました。私は人々がドラマの主人公や俳優についてそこまで厳しく酷いことを言うとは想像もしていなかったんですよ(笑)」「平凡な主婦のキャラクター、本当に馴染むことに苦労しました」キム・へウンはこれまで平凡な女性を演じたことがなかった。気象キャスターとして活躍していたMBCを退社し、苦労していた彼女に光を差してくれたのも決して平凡ではないキャラクターだった。映画「悪いやつら」は彼女の人生を丸ごと変えたと言っても過言ではない。一生触ったこともなかったタバコを6ヶ月間も吸い続けた。「その映画に出会うまで、私は教会のお姉さんのようなタイプの人でした。本当に不思議なのが、映画の中のキャラクターとして6ヶ月を生きていたら、実際にその人物に似ていくんですよ。酷いうつ病になったのも、キャラクターと実際の私を客観化する方法に慣れていなかったためです。夫は今も『悪いやつら』を見れていません。教会のお姉さんのような私が足を開いて座り、タバコを吸い続けるなんて見られませんよね。これからも見ないと話していました」その後、キム・へウンは「オーロラ姫」の意地悪な小姑から「黄金の虹」の酌婦役まで平凡ではないキャラクターだけを演じてきた。韓国で22日に公開された映画「男が愛する時」は彼女にとって新しい経験だ。一途に理髪師の夫だけを想う主婦役を務めた。母や妻として生きる素朴な女性だ。このように平凡な役は初めてだ。常に気の強い女だけを演じてきた彼女が、初めて力を抜いて演じるべき役に挑戦した。「正直不安です。あまりにも平凡な役なので、私が全く観客の目に入らないのではという不安があります。平凡さに慣れないなんて、私がその分強い役だけを演じてきたということですよね。日常的なキャラクターを演じたのは、多分初めてだと思います。化粧もほぼしないで撮影をしました。幸い、夫として登場するクァク・ドウォンさんとは『悪いやつら』で共演していたので、少し気が楽でした。彼もそうだったかな?後で聞いてみないと(笑)」「憩いの場の青少年は一生の課題、助けが必要です」キム・へウンは現在青少年憩いの場の広報大使を務めている。すでに4年目となる。傷付いた子供たちに出会い、いつの間にか彼らと心で疎通できる仲となった。「憩いの場を訪れる子達は、言葉では説明できないほどものすごく傷付いています。実の親からも見捨てられ、追い詰められて訪れるのが憩いの場なんですね。その子たちの傷を癒せるのは、結局夢を実現させてくれる支援です。助けが切実なんです」キム・へウンは直接青少年の相談にも乗っている。その過程で、大きな衝撃を受けた。人面獣心。親とも呼べないほどの人たちが子供に与える虐待は、実に衝撃的なものだった。「家庭内の性的暴行や暴力の実態は、想像を超えるものです。そのすべてに耐えなければならない子供たちを見ていると、実に残念です。早く子供たちが夢を見つけ、その夢を叶えられるような支援を受けられたらと思います。助けの手が必要です」カバンのデザイナーに挑戦したのも、このためだった。収益金の一部を憩いの場に寄付する条件で契約を結んだ。「私は元々カバンに関心が多いんです。私も一時はS社やL社のブランドバッグが好きな時代がありました。そこまで高いバッグを持つなら、いっそ私がブランドを作ってみたらどうかと思いました。そしてそれで良いこともできるならますますいいですよね。14世紀のヨーロッパのカバンから一生懸命に勉強をしました。演技とは違う魅力のある分野です。また、子供たちを助けられると思うと苦労も感じないですよ」演技から憩いの場の広報大使、カバンのデザイナーまでしていると、疲れたり、大変だったりはしないのだろうか。そのような時に最も力になってくれる存在はやはり家族だ。「夫と娘がいて頼もしいです。私は最近、サナトロジー(死生学)にハマっていますが、死の観点から人生を見つめる学問なんです。死ぬ時に傍にいてくれるのは、家族だけですよね。それを思うと、家族への愛情はもっと深くなります。誰が何と言おうと、家族が一番大きな力になります。娘とともにベッドで眠る瞬間が一番幸せです。その瞬間には、世の中の誰も脅かすことのできない平和が訪れるようですよ」
「オーロラ姫」ソ・ハジュン“ドラマに対する議論を気にする余裕はなかった”
※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。ソ・ハジュン(26歳)という俳優の顔は、白い画用紙のような感じがする。多くの物語を盛り込むことができそうなその顔は、イム・ソンハン脚本家のドラマを通じてデビューした他の男性俳優とは骨格からして違う。しかし、大きな目や太い顔の骨格を特徴とするイム・ソンハンの男と呼ばれる俳優たちとの違いが、ソ・ハジュンが持つ魅力のすべてではないだろう。ソ・ハジュンの魅力の大きさを測ることのできる一つのエピソードがある。彼はイム・ソンハン脚本家のドラマの中で最も非難を多く受けたMBC毎日ドラマ(月曜日から金曜日まで放送されるドラマ)「オーロラ姫」で彗星のように登場した。俳優よりも脚本家の名前がより強烈だったこのドラマで、彼は期待以上の演技をやり遂げた。彼が演じたソル・ソルヒというキャラクターはドラマの途中で投入され、いつ降板するか分からないキャラクターだったが、結局ドラマが幕を下した瞬間、男性主人公の位置に立っていたのは彼だった。助演を主演に変貌させたのは、ソ・ハジュンというまだ完成されていない俳優が持つ本来の魅力のおかげだろう。このように一気に視聴者を魅了したソ・ハジュンは2014年、人々にどんな話を聞かせてくれるのだろうか?―ポータルサイトのプロフィールに身長179cmと書かれてあるのを見て不思議に思った。普通は四捨五入して180cmと書くじゃないか。1cmの違いが目に見えるわけでもないのに。ソ・ハジュン:こんな質問は初めてだ(笑) まあ、あえて理由を言うなら嘘をつきたくなかったからだ。―ある俳優がソ・ハジュンをテレビで見て、信頼できる顔だと褒めていた。ソ・ハジュン:本当に?僕の知らない先輩俳優が僕のことを褒めてくれたという話は初めて聞いた。とても嬉しい。―自分から見ても信頼できる顔だと思う?ソ・ハジュン:老顔だとは思うが(笑)―いや、老顔ではないと思う。ソ・ハジュン:「オーロラ姫」の出演陣で言うと女優チョン・ジュヨンと僕は同い年だ。僕は途中からドラマに加わったので、みんながすでに仲良くなった状態で入り、自己紹介をした。その時、僕の年齢を聞いたチョン・ジュヨンが「本当に?」と驚いた(笑) そんな態度を見れば分かる。僕が老顔だということを。―「オーロラ姫」は論争が多いドラマだった。イム・ソンハン脚本家について以前から知っていたのか?ソ・ハジュン:母親が「芙蓉閣の女たち~新妓生伝」や「アヒョン洞の奥様」を楽しく見ていたので、イム・ソンハン脚本家という方がいるということはもちろん知っていた。母親は僕がこのドラマに出演することをとても喜んでくれた。見ているだけでも面白いと言っていた。―最初、ソル・ソルヒは比重があまり大きいキャラクターではなかった。ソ・ハジュン:初めに出演オファーを受けた時も小さなキャラクターだった。だから実際は、気軽に合流した。だが、徐々に比重が大きくなった。―気づいてくれる人も増えただろう?ソ・ハジュン:ご飯を食べにお店に行ったらおかずを多めにくれたり、病人が立っていてはいけないと(劇中でソル・ソルヒは血液ガンの患者役を演じた)話してくれる人もいた。そして、ドラマが終わってからすぐに「海が呼んでいる」という映画の撮影に入ったが、その時、あるおばあさんが魔法瓶にコーヒーを入れてくれたこともある。―俳優としては嬉しい経験だったはずだが、実はこのドラマは論争が多いドラマだった。ソ・ハジュン:でも、撮影現場は常に順調だった。特に、新人俳優たちはまだ色々と学んでいる時期だったので、ドラマに関する話が気になってはいたが、その理由を気にする時間はなかった。一日でも早く、より多くのことを学ぶために集中しなければならなかったからだ。―「ガン細胞も生命だ」という本人の台詞が後々まで語られたが。ソ・ハジュン:ああ、その質問は本当にどのインタビューでも欠かせない(笑) 本当にこんな大きな反響を呼ぶとは予想しなかった。―途中からはガン患者を演じた。血液ガンの末期だったが、血液ガンの症状とは一体どんなものなのか?ソ・ハジュン:実は、台本を受けた時は何のガンなのか書かれていなかった。だが、医者の台詞に「悪性リンパ腫瘍の4期」という言葉があり、調べてみると、血液のガンだった。その時からそのガンについて研究した。吐き気がしてめまいが生じるらしい。―人々が調べない細かい部分まで緻密に研究する性格のようだ。ソ・ハジュン:当たり前だ。自分の仕事だから!―実際に会ったイム・ソンハン脚本家はどんな人なのか?ソ・ハジュン:小学校の先生のような方だ。僕の演技を見た後、直すべき部分を電話でとても優しく話してくれる。―エンディングに向かう最後の瞬間まで論争になった。女子主人公オ・ロラ(チョン・ソミン)が元夫ファン・ママ(オ・チャンソク)と今の夫ソル・ソルヒを二人ともそばに置くという部分が特にそうだった。その非常識な結末についてどう思った?ソ・ハジュン:正直に言うと、男として理解できない部分ではある。でも、台本に沿って演じる俳優の立場として視聴者が共感できるように表現しなければならないと思った。たぶんファン・ママ兄さんとは兄弟愛のような感情を持っていたんじゃないかと思う。ファン・ママ兄さんがソル・ソルヒの命を救ってくれたこともあるし。そのようなアプローチでキャラクターを理解して演じた。―「海が呼んでいる」ではどんなキャラクターを演じているのか?ソ・ハジュン:冷ややかな性格の水泳選手だ。家族から傷つけられたせいで冷たい性格になった人物だ。水泳選手役を演じるために体を鍛えなければならなかった点が一番大変だった。時間があるたびにジムに行ってトレーニングをした。でも、ドラマの撮影期間と映画の準備期間が重なり、計画したほどの体に仕上げることができなかった。その点が今でも心残りだ。ドラマの最後の撮影が終わるや否や、明け方には出発して朝から映画を撮ったほど時間が切迫していた。―俳優の夢を抱くようになったきっかけが独特だ。ミュージカル「ライオンキング」を見て俳優という世界に憧れを持つようになったと聞いたが。ソ・ハジュン:学生時代に初めてミュージカルを見たとき、俳優という職業についてもっとよく知りたくなった。人生の中でそんなことを考えたのは初めてだった。カーテンコールを見ながら、「舞台を楽しんでいるのは観客なのに、どうして舞台の上に立っている彼らがあんなに嬉しそうな顔をしているのだろう?」と気になった。彼らの世界がとても知りたくなった。僕も経験してみたいと漠然と思いながら、演技の教室に通った。―両親が面食らったのでは?ソ・ハジュン:全然そうじゃなかった。むしろ母親は応援してくれた。多分すぐに諦めるだろうと思っていたようだ。 ―演技という見知らぬ世界に初めて足を踏み入れた時のことをどう覚えているのか?ソ・ハジュン:最初に演技教室に行ったとき、19歳の生徒たちが地面を転がりながら「アドネスよ!」と叫んだり、まるで世の中の悲運をすべて背負ったような苦しい人生を演じていた。その姿を見て少し恥ずかしくなり、「僕にあんなことがやれるのだろうか?」と思った。でも、その環境になれば僕なりの勝負欲が目覚めて、ある瞬間彼らと同じように演じている自分を発見した。―演技に徐々に興味を感じたようだ。演技のどんな点がそんなに面白かったのか?ソ・ハジュン:皮肉にも古典作品に魅了された。最初は恥ずかしいと思ったのに(笑) また、今まで経験できなかったことをやってみるということ自体も面白かったし、違う時代の他人の人生を生きてみるということが実に魅力的だった。―もともと芸術に才能があったのか?ソ・ハジュン:俳優になろうと思う前までは、歌うことが好きだった。軽音部ではなかったが、学校でバンドのボーカルとして歌を歌ったことがあり、とても反応が良かった。(彼の歌の実力は「オーロラ姫」でも証明されたことがある)―俳優になると真剣に決心した瞬間、家族の反応はどうだったのか?ソ・ハジュン:有難いことに応援してくれた。その頃の僕はかなり重要な時期にあった。今、あの時に受けた応援の結果をこうやって見せることができて本当に嬉しい。―香港でモデルとして仕事をした経歴もある。ソ・ハジュン:ある日、Facebookを通じて香港から連絡が来た。一緒に働きたいという内容だったが、もちろん最初は詐欺だと思った。それで、「あなたたちが韓国に来て、僕を連れて香港に行くのなら考えてみる」と答えた。すると、その会社の人たちが本当に韓国に来たので、英語が上手い親戚の兄さんと新羅ホテルのロビーで会った。半信半疑だったが、怪しくは見えなかった。何よりもそのエージェンシーはダニエル・ヘニーやマギー・Qが所属している会社だった。1ヶ月で香港行きを決めた。―だが、香港での活動期間はあまり長くなかった。ソ・ハジュン:とても大変な時期だった。言葉の問題もあったし。結局、帰国しなければならなかった。―後悔はないのか?ソ・ハジュン:結果的にはない。今は香港に遊びに行きたい。―今後、どんな俳優になりたいのか?ソ・ハジュン:今はまだ、僕の立場ではキャラクターを選ぶことができない。一度でも多く、誰かの人生を生きて経験を積んだ後、僕にも選択の瞬間がやってきたら、その時に賢明な選択ができる俳優になりたい。だから、今はより多くの人生を生きてみるしかない。
「オーロラ姫」チョン・ジュヨン“ラジオスターに出演希望、毒舌も受け入れます”
※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。女優チョン・ジュヨンは「オーロラ姫」でパク・ジヨンを演じた。正直に言うと、イム・ソンハン脚本家のドラマに出演した俳優たちと会う前は、その俳優よりもイム・ソンハン脚本家についての質問の方が浮かぶ。しかし、実際に向かい合って座っている俳優に対し神秘主義を貫く不思議な脚本家についてあれこれ聞くのも失礼な話だ。特にそれが新人であれば尚更答えにくいだろう。過去にイム・ソンハン脚本家が出演者たちにインタビューは控えて欲しいと示唆したことがあったのか、マネージャーがイム・ソンハン脚本家の話が出るのではないかと顔色を伺うことも多い。イム・ソンハン脚本家のドラマ「芙蓉閣の女たち~新妓生伝」に出演したある女優は、ドラマ序盤でインタビューを受けたことが問題となり、その後出番が減ってしまったという話も聞いたことがある。そのようなことから、MBC「オーロラ姫」のチョン・ジュヨンと向かい合って座った時も、脚本家に関する質問には色んな意味で慎重になった。しかし今回はドラマを巡る議論があまりにも白熱したため、その質問をせざるを得なかった。ドラマに対するいくつかのあまり良くない噂について幾度となく質問したにもかかわらず、最後まで笑顔を絶やすことなく答えてくれたチョン・ジュヨンに申し訳ないと思った。チョン・ジュヨンは、出演陣と制作陣は皆が一丸となりドラマを面白くしようという雰囲気で、外部で巻き起こる議論はその強固なチームワークを崩すことはできなかったと、落ち着いた声で笑いながら答えた。そんな余裕のある彼女の姿から、まだ若い新人女優が議論に対処できるように、この作品が長い時間をかけて彼女を育てたように感じた。非常識的なドラマの世界を離れた現在、改めて考えてみると、どれほどの苦労があったのだろうか。チョン・ジュヨンにとって「オーロラ姫」は、非情に長い間情熱を傾けて取り組んた作品だ。ドラマが始まったのは5月だったが、チョン・ジュヨンが計3回にわたるオーディションに合格したのは昨年末だ。「オーロラ姫」は、彼女と1年以上を共にした作品ということになる。憎らしさや愛おしさが沢山詰まった大切な自分の作品が議論の対象になってしまうことに、何でもないと簡単に笑い飛ばせるはずはない。チョン・ジュヨンは自身が演じたパク・ジヨンが記者だったので、実際の記者のライフスタイルを研究するほど役作りに取り組んだが、ある日突然、キャラクターの職業が記者から女優へと急変してしまった。彼女は最後までそう言わなかったが、混乱した時期も確かにあったのではと想像できる。しかし、この女優に「オーロラ姫」が欠点になったとは言いたくはない。学んだことの方が多かったはずだし、得たものも相当あるだろう。特に毎日ドラマ(月曜日から金曜日まで放送されるドラマ)をこなす力を身につけた点や、多くの先輩たちとの共演は、心を引き締めるきっかけとなったはずだ。何より議論というのは関心という意味でもある。チョン・ジュヨンは「オーロラ姫」を通して自分の名前と顔だけは確実に広めることができた。―「オーロラ姫」の長い旅がようやく終わった。最後の撮影が終わってから何をしたのか?チョン・ジュヨン:撮影の次の日は家で休みながら「オーロラ姫」の本放送を見ました。実は、終わったという実感が湧きませんでした。普段通りの休日と同じように過ごしていたからでしょうか?打ち上げも、ただいつも通りの会食のように感じました。最終回(20日、インタビューは最終回の前日である19日に行われた)を見たらきっと実感が沸くような気もしますし。あ、でも放送を見ていたら突然後続ドラマの予告編が出てきた時は少し不思議な気分になりました。妙に寂しい気持ちになったりして。―最後のシーンを撮り終えた後、どんな気分になったのか?チョン・ジュヨン:ドラマの準備期間まで合わせると約1年もの時間を費やしました。だから撮影が終わった後もみんな最後という言葉を口にしませんでした。すぐにでも泣いてしまいそうな気持ちになったことも事実です。でも、みんな笑いながら気持ちよく最後を迎えようと努力しました。―イム・ソンハン脚本家から「ご苦労様でした」という連絡は受けたのか?チョン・ジュヨン:個人的な連絡はありませんでした。―毎日ドラマの特性上、先輩の共演者たちも多く、何より撮影が長期間にわたって行われた。振り返ってみて、この作品で得たものは?チョン・ジュヨン:何よりも演技が身に付きました。だから忘れてしまう前に早く次回作に入りたいです。まだ実力不足なので経験を積みたいです。また、先輩方を見て学んだことがとても多かったです。特に私はイム・イェジン先輩と仲良くさせていただいていましたが、先輩方は皆、瞬間的に感情移入するのが本当に上手く、見習いたいと思いました。また、先輩方は演技に対する確実な解釈と考えを持っています。その部分も見習いたいです。―実力不足だと言ったが、長期間の撮影を通して胸がいっぱいになったり、誇りに思えるようなシーンもあったかと思うが、どんなシーンであ、私の演技力こんなに伸びたんだと感じたのか?チョン・ジュヨン:私の演技力を一番発揮できたシーンはやはり、母親が亡くなったシーンです。物語の中で重要なシーンでしたし、感情を発散する演技なので出来る限り集中しようと努めました。先輩方のように瞬間的に感情移入できるように頑張り、ストーリーを理解するために何よりその状況自体を自分なりに解釈しなくてはと思い、奮闘しました。―しかし、周知の通りだがパク・ジヨンの母親ワン・ヨオク(イム・イェジン)の死はあまりにも突然だった。(イム・イェジンはドラマで幽体離脱が原因で死亡した。非現実的な死に方と、突然の死による俳優たちの相次ぐ降板がインターネット上で頻繁に取り上げられた)決して一般的ではない状況だが、どのように解釈しようとしたのか?チョン・ジュヨン:突然の出来事でしたし、睡眠中に死亡してしまう設定でしたので、死を覚悟して受け入れる感情とはまた違うだろうと思いました。あまりにも突然だったため、声も出ず、精神が錯乱した状態だろうと考えました。悲しみにも色んな種類がありますが、あっけない死に対する悲しみに一番近いだろうなと思いました。―このドラマはイム・ソンハン脚本家の非現実的なストーリーによって多くの議論を巻き起こしたが、そのことが撮影現場の雰囲気に影響を及ぼしたこともあったのか?チョン・ジュヨン:世間が思っているほど大きな影響はありませんでした。私たちはかなり長い時間撮影を共にしてきたのですでに仲が良く、非難や噂に影響されることはなかったです。内部の人間は本当にあまり気にしていませんでした。むしろ外部が大きく騒いでいただけだと思います。―このドラマはイム・ソンハン脚本家だけがよく取り上げられているが、現場で一番よく接する人物は脚本家ではなく監督だ。キム・ジョンホ監督とはどのようにコミュニケーションを取ったのか?チョン・ジュヨン:キム・ジョンホ監督はとても優しい方です。新人である私に対し、歯がゆく感じる部分も多かったはずなのに、一つずつ優しく説明し、アイディアをくださいました。NGが出ても雰囲気を明るくしてくれるような方でした。また、私たちが予め準備した演技をするよりも、監督の指示に従って演じると、より良い演技ができることから共演者たちからの信頼も厚かったです。本当に感謝しています。そして、外部で起こる議論についても私たちが気にならないように監督がしっかり対処してくださいました。たくさんの勇気を与えてくれた監督です。―演技において非常に難しかったのではと思われる部分がセリフのリーディングだ。イム・ソンハン脚本家独特の話し方があるが、それをどんな風に練習したのか?チョン・ジュヨン:私は話し方が独特だと思ったことがありません。そのように感じる理由は、きっと皆さんが普段会話をしているように言葉を最後まではっきり言わない話し方だからだと思います。完成された文章ではなく、実際私たちが会話をする時に使う話し方です。だからむしろその方が自然だとも言えます。また、台本を読む時は集中して練習しなければなりませんでした。私が間違えれば脚本家が伝えたい意図と全く違うように伝わってしまうかもしれませんから、そのようなミスを防ぐため台本を本当に何度も繰り返し読んで熟知しました。―イム・ソンハン脚本家のドラマにおけるもう一つの特徴は、脚本家が好きそうな料理がドラマにしばしば登場することだ。その「イム・ソンハンの料理」に挑戦してみたことがあるのか?チョン・ジュヨン:(笑) ありません。でも「キムチのご飯」は本当に食べてみたいと思いました。キムチチャーハンでもなく、一体どうやって作るんだろうと気になりました。私を含め、共演者全員が料理には関心も才能もあまりなかったのか、話したことが一度もありません。あ、でも最近カボチャのお粥がよく登場して食べたくなったことはあります。おそらく食事の時間帯に放送される毎日ドラマなので、よく料理が出ていたのだと思います。―女優チョン・ジュヨンについても知りたい。学生時代は挨拶もできないほど内向的な少女だったという話だが、どのようにして女優になったのか?チョン・ジュヨン:私は些細なことには優柔不断な方ですが、何かを必ずやらなければならないと思ったら、それをやり遂げられる強い意地を持っています。幼い頃から必ず手に入れたいと思ったものは、どんな手を使ってでも手に入れてきました。女優になってからも必ず出演したいと思う作品があるとそれに執着し、何度も挑戦します。―平凡な中学校の少女が「女優になりたい。そのために芸術高校に行く」と話した時、両親を含め周りの反応はどうだったのか?チョン・ジュヨン:両親はとても喜んでくれました。私には弟が2人いますが、それぞれゴルフと料理をやっていました。だから私が演技がしたいと言ったことに、両親は面白いと感じたようです。芸術高校を自分で調べ、当時かなり有名だった安養(アニャン)芸術高校に行きたいと話したら、両親は応援してくれて、たくさん励ましてくれました。そして色々サポートしようとしてくれました。―安養芸術高校の入試の準備はどのようにしたのか?チョン・ジュヨン:それが、とても面白いです。安養芸術高校に行くと話したものの、いざとなると演技教室に行く勇気が出ませんでした。だから書店に行き、本を一冊買って準備をしました。本当はそうしてはいけなかったのですが。そして試験本番、面接官の姿が見えない場所で照明が私だけを照らしていて、気楽に演じることができました。準備したことを思う存分全て発揮できたおかげなのか、合格することができました。―演技を始めてから性格は大きく変わったのか?チョン・ジュヨン:とても変わりました。口数が少なく、自分の意見や考えを話す時に人の視線が恥ずかしいと思っていた私が、いつからか皆をリードするようになりました。友人と大きな声でおしゃべりすることもあります。好きなことを選び、夢が叶ったので変わることができたのだと思います。―学生時代に憧れていた女優は?チョン・ジュヨン:ソン・イェジン先輩です。先輩の出演映画は全部見ました。その中でも好きな作品は「ラブストーリー」と「私の頭の中の消しゴム」です。先輩の保護本能を刺激するような姿と演技に夢中になりました。女優としていつか必ず挑戦してみたいジャンルがラブストーリーです。―今向かい合っているチョン・ジュヨンのイメージを一言で説明すると、「大人しい猫」だ。まだ見せていないチョン・ジュヨンのまた違う一面は?チョン・ジュヨン:あ、私の友人が私の色んな一面をドラマで見せたらどうなるだろうとよく話しています(笑) この前SBS「星から来たあなた」でチョン・ジヒョン先輩の酔っ払った演技を見ましたが、私もあのようなはつらつとした姿を披露してみたいです。私にとっては挑戦ですが、上手く演じられる自信はあります。―いつか必ず見てみたい姿だ。「オーロラ姫」の撮影に長期間耐えたことに、お疲れ様と言いたい。もう「ラジオスター」に出ても堪えられる根性もついたのでは?チョン・ジュヨン:あ!「黄金漁場-ラジオスター」は私が一番出演してみたいバラエティ番組です。MCたちが毒舌を吐くので怖そうとみんな言いますが、私は面白いと思います。傷つくどころか、何ともないよという風に受け入れられると思います。本当に面白そうですね~!―次回作の予定は?チョン・ジュヨン:そうですね、私も早く次回作に出演したいです。何より、毎日ドラマでいつも私を見守ってくれた両親が待ち望んでいるニュースでもあります。
「オーロラ姫」チョン・ソミン&オ・チャンソクら、授賞式でイム・ソンハン脚本家に感謝“多くの議論があったが…”
MBCドラマ「オーロラ姫」(脚本:イム・ソンハン、演出:キム・ジョンホ、チャン・ジュンホ)の俳優たちが授賞式でイム・ソンハン脚本家に感謝の気持ちを表した。30日ソウル永登浦(ヨンドゥンポ)区汝矣島(ヨイド)MBCで開催された「2013 MBC演技大賞」では「オーロラ姫」の男女主人公ファン・ママとオ・ロラ役を務めたオ・チャンソク、チョン・ソミンが新人賞、ファン・シモン役のキム・ボヨンが黄金演技賞を受賞した。彼らは受賞の感想を語りながらイム・ソンハン脚本家について言及した。オ・チャンソクは「1年間演じるようにしてくださったイム・ソンハン先生、キム・ジョンホ局長に感謝いたします。『オーロラ姫』は本当に多くの議論を巻き起こしましたが、その度に気持ちが揺れないように努力しました。撮影期間が長く、苦労したという意味で与えてくださる賞だと思います。揺れないように支えてくださったキム・ボヨン先輩に感謝いたします」と語った。チョン・ソミンは涙をこぼしながら感想を伝え「私は思いっきり演じるようにしてくださったイム・ソンハン先生に感謝いたします」と制作陣、俳優仲間たちに感謝の気持ちを表して「ドキドキして何をどう話せばいいか分かりません。ありふれた感想かと思いますが、一生懸命努力するということしか言えません。いつも一生懸命、楽しく演じる役者になるために努力します」と語った。「イム・ソンハン先生に感謝いたします」と感想を語り始めたキム・ボヨンは「イム・ソンハン先生は韓国で無名の俳優を韓国を代表する俳優にする唯一の脚本家だと思います。イ・テゴン、ユン・ジョンヒ、イム・スヒャン、今回のチョン・ソミン、オ・チャンソク、パク・ヘミさんもそうです。これからもっと良い作品で韓国を代表する俳優たちを輩出してほしいです」と伝えた。20日に放送終了となった「オーロラ姫」は全150話が放送される間、蓋然性の乏しいストーリー展開、無理のある状況設定、相次ぐ俳優らの降板などで議論の的になった作品だった。ヒロインのチョン・ソミンは最近KBS 2TV「ギャグコンサート」のコーナーである「視聴率の帝王」に出演し、コミカルな演技で「オーロラ姫」をパロディした。
ホン姉妹&キム・ウンスク&イム・ソンハン&イ・ウジョン…2013スター作家の成績表
2013年の放送業界ではスター脚本家の活躍が著しかったが、それと同時に明暗が分かれた。視聴率、視聴者の反応、業界的な評価、ファンの有無などを総合して、彼らの成果を評価してみよう。彼らは進化しただろうか、退化しただろうか。ホン姉妹&キム・ウンスク自己複製の中の進化状況にぴったりな台詞で有名なホン姉妹(ホン・ジョンウン、ホン・ミラン)脚本家とキム・ウンスク脚本家は高視聴率を獲得し、独自のスタイルを固めながらも、新しい領域を少し拡張させた。ホン姉妹とキム・ウンスクは韓国ドラマでラブコメジャンルを代表する脚本家たちだ。明るく、面白く、個性的な雰囲気の中でハッピーエンドに向かって進む、独自の方式がある。ホン姉妹はSBS「主君の太陽」で前作のKBS 2TV「ビッグ~愛は奇跡<ミラクル>~」(以下「ビッグ」)の不振を振り払った。「ビッグ」はホン姉妹のスタイルと呼ぶにはどこかもの足りず、視聴率も振るわなかったが、「主君の太陽」は最終回が21.8%(以下、ニールセン・コリア)を記録し、お茶の間で魔の壁と呼ばれている20%の壁を超え、成功を収めた。ラブコメとホラーを混ぜたジャンルの組み合わせが引き立って見えた「主君の太陽」は、コン・ヒョジンの出演、ソ・ジソブのキャラクターなどで、以前の作品である「最高の愛~恋はドゥグンドゥグン~」の自己複製なのではないかとの懸念も提起されたが、結果的に「似てはいるが、また違う形で面白い」という前向きな評価を得た。キム・ウンスクは先日最終回を迎えた「王冠を被ろうとする者、その重さに耐えろ-相続者たち」(以下「相続者たち」)で、印象的な台詞が続けて話題になる中、男女関係の張り詰めた緊張感を上手く活かす独自のスタイルを固めた。そして「こんなことも可能だ」という題材の拡張を見せることで、さらに広がったスケールを見せた。前作のSBS「紳士の品格」ではイケメンの中年男性を主人公にしたが、今回の作品では逆に高校生までその年齢を大幅に下げた。当初「相続者たち」は俳優イ・ミンホの出演で「花より男子~Boys over Flowers~」を連想させると同時に、アメリカのドラマ「ゴシップガール」とも比較されたが、回を重ねれば重ねるほど10代の学園物語を越えた、キム・ウンスク流のドラマを完成させた。高視聴率をマークし、今月13日の最終回では自己最高視聴率となる25.6%を記録した。彼女らは自己複製の中の進化を成し遂げたと評価できる。ホン姉妹はスタイルについて「大衆文化での一つの色だと思う。特色があればブランドになるように、色があるというのは悪いことではないと思う。9本を手がけたが、カラーをはっきりして行くためには、完全に覆すことは出来ないと思う。色がはっきりしているのは『あの人、どうしたの?』と反応されることもあるが、カラーを保ちながら変化を加えることが重要だと思う。どうしても我々は、視聴者から選ばれる立場で、視聴者に見て頂く必要があるため、バランスを取らなければならないという悩みがある」と意見を述べている。ムン・ヨンナム&イム・ソンハン相変わらず問題的な脚本家、退化の恐れもKBS 2TV「王(ワン)家の家族たち」のムン・ヨンナム脚本家と、MBC「オーロラ姫」のイム・ソンハン脚本家は、韓国を代表する問題のある脚本家としての地位(?)を再び固めた。いずれも視聴率という面では名前に相応しい成績を収めたが、脚本家そのもののブランドは多少色あせた感じだ。「王(ワン)家の家族たち」はドラマの序盤から、常識はずれの設定や視聴者を呆れさせる展開などで問題のドラマとして浮上し、最近では嫁オーディションや夫を試すために自作自演の拉致事件を起こす、ややとんでもない設定で非難を浴びている。しかし、視聴者の注目を集めることには成功し、文句を言いながらも見るドラマの定番となっているとの評価だ。「噂のチル姫」「糟糠の妻クラブ」のような、彼女らの今までの作品から、あまり発展が無いとの評価だ。ドラマに対するこのような評価について「王(ワン)家の家族たち」の関係者は「どう解決されるかはムン・ヨンナム脚本家しかわからない。しかし、今のストーリーの展開は、ハッピーなエンディングに向かう部分だと思う。ムン・ヨンナム脚本家の筆力を信じる。脚本家の意図通りの状況だと思っているムン・ヨンナム脚本家はファミリードラマを追求する脚本家であるため、最終的には皆が幸せになると思う」と説明している。8日の放送では37.9%もの視聴率を記録した。イム・ソンハンは今年最もホットな話題となった脚本家と言っても過言ではない。SBS「芙蓉閣の女たち~新妓生伝」で目からビームを発射するというドラマの新しい次元を開いた、独自の奇妙なスタイルで注目を浴びたが、今回の作品は以前の作品に比べて最もひどかったという評価だ。放送終了を控えている「オーロラ姫」は、回を重ねれば重ねるほど視聴率とファンが反比例する形を見せ、これに加え放送局のイメージダウンまで招きかねない、退化的なドラマという指摘も受けた。様々な話題を生み出し、刺激性で視聴率を高めることで、放送局のイメージまで失墜させかねない質の低下を生み出したことは懸念すべき点だ。放送関係者によると「マクチャンドラマ(日常では起こらないような出来事や事件が次々と起きる韓国特有のドラマのこと)が非難されながらもお金になるという認識が定着することが問題だ。特に『オーロラ姫』のような場合は、視聴者からの不満が殺到し、ネガティブな反応が多いことを知っていながらも、脚本家以外は誰も介入できないという点が状況を悪化させているようだ」と伝えた。イ・ウジョンバラエティとドラマを両方ともつかんだオンリーワン最近もっとも目立つチャンネルはtvNと言っても過言ではない。「応答せよ1997」に続き「応答せよ1994」「花よりおじいさん」「花よりお姉さん」などを通じて、イ・ウジョンは放送業界で最も注目すべき人物に急浮上した。ホン姉妹に続きバラエティ出身の脚本家として先頭を走ることになったが、バラエティとドラマを同時に行き来しながら活躍するという点ではオンリーワンと言えるだろう。地上波放送局のマクチャンドラマと比較される感受性豊富なウェルメイドドラマ(完成度の高いドラマ)で放送業界に気持ちの良い衝撃を与えた。ここにKBSはもちろんバラエティ業界では触れることができない、いわゆるイ・ミョンハンラインも一役買った。現在「天才脚本家」「モンスター脚本家」と呼ばれている。この他にもキム・スヒョン脚本家は現在SBSの「3度結婚する女」を手がけているが、内部では視聴率が後半で上がることを期待している状況だ。また、今年新しく注目を浴びた新人もいる。SBS「君の声が聞こえる」のパク・ヘリョン脚本家、KBS 2TV「秘密」のユ・ボラ脚本家などが、その筆力を認められ将来を期待させた。
SHINee ミンホからチェ・ジニョクまで「2013 MBC演技大賞」新人賞候補を公開
「2013 MBC演技大賞」の新人賞候補が公開された。26日、MBCによると「2013 MBC演技大賞」新人賞の候補として、「金よ出てこい☆コンコン」のパク・ソジュン、「オーロラ姫」のオ・チャンソク、「愛するのは自分のため」のイ・サンヨプ、「メディカルトップチーム」のSHINeeのミンホ、「九家の書」のチェ・ジニョクが男性新人賞候補に上がり、「オーロラ姫」のソ・ハジュンは候補から脱落した。女性候補には「ホジュン~伝説の心医~」のパク・ウンビン、「奇皇后」のペク・ジニ、「九家の書」のイ・ユビ、「オーロラ姫」のチョン・ソミンが上がった。「今年のドラマ賞」の候補には、「九家の書」「奇皇后」「金よ出てこい☆コンコン」「百年の遺産」「スキャンダル:非常に衝撃的で不道徳な事件」「オーロラ姫」という6本の話題作が競合し、今回の授賞式のステージでは各作品の主演俳優たちが自らドラマを紹介する予定だ。また、祝賀ステージではアイドルグループSHINeeが「女王の教室」の子役俳優たちとMVで共演した「女王の教室」のOST(劇中歌)「Green Rain」のステージを初披露する。2部のオープニング祝賀ステージでは、「オーロラ姫」でファン・シモン&ファン・ミモン姉妹として出演したキム・ボヨンとパク・ヘミが歌とダンスを披露する予定だ。キム・ボヨンとパク・ヘミはそれぞれ、1983年ソウル国際歌謡祭と1985年MBC大学歌曲祭で賞の授賞経験があり、期待を高めている。イ・スンギとハン・ジヘが司会を務める「2013 MBC演技大賞」は、30日午後8時55分から韓国で生放送される。
2013年 韓国ドラマの5大ニュース…ありえないストーリーから予想外の大ヒットまで
2013年の韓国ドラマ市場は波乱の連続だった。議論も多く、事故も多かったドラマ市場は、マクチャン(日常では起こらないような出来事や事件が次々と起きる韓国特有のドラマ)議論から予想外のヒット作まで、様々な作品で視聴者たちから関心を受けた。2013年の一年間、ドラマの5大ニュースを調べてみた。マクチャンの終着地はどこ? 議論へと続く2013年には特にドラマが多くの議論を巻き起こした一年だった。特に必然性のないストーリーや極端な展開によってマクチャンという汚名を着せられたドラマが多かった。中でも、SBS「野王」、MBC「オーロラ姫」、KBS 2TV「王(ワン)家の家族たち」が主な作品として挙げられている。自身の成功のために義理の父親を殺害したチュ・ダヘ(スエ)は、「野王」をマクチャンにさせた根本的な人物だった。彼女は義理の父親を殺害し、愛するハリュ(クォン・サンウ)を共犯にさせ、再び自身の成功のため、夫のペク・ドフン(東方神起 ユンホ)を殺し、ファーストレディーを夢見る人物だった。この過程を見せているチュ・ダヘの悪行は極端に描かれ、多くの酷評を浴びた。2013年最高のマクチャンと呼ばれている「オーロラ姫」は、オ・デサン(ピョン・ヒボン)の幽体離脱を始め、登場人物の突然死など12名の俳優が次々と降板した。108拝(自己修養のために108回拝むこと)をすることで同性愛を解決し、「がん細胞も生命だ」という非常識なセリフと展開で、2013年最悪のドラマとして連日のように議論が巻き起こった。8月にスタートした「王(ワン)家の家族たち」は、とんでもない事件だらけだ。一人息子チェ・サンナム(ハン・ジュワン)のために嫁を選抜する嫁オーディションを開く父チェ・デセ(イ・ビョンジュン)、金持ちの女性と出会い金の味を知り、妻ワン・ホバク(イ・テラ)と「よっしゃ」と離婚する夫のホ・セダル(オ・マンソク)、浮気した夫の心を取り戻すために自作拉致劇を繰り広げる妻ワン・ホバクなど、刺激的な人物を描いたファミリードラマで悪評を受けているのが実情だ。韓流に続き、これからは日本ドラマが人気? リメイクドラマの成功SBS「その冬、風が吹く」「怪しい家政婦」、MBC「女王の教室」、KBS 2TV「オフィスの女王」。これらの共通点は日本のドラマをリメイクした作品であることだ。マニアから愛されていた日本のドラマが今、韓国の作品として再現される傾向にある。「その冬、風が吹く」は2002年に日本で大ヒットした「愛なんていらねえよ、夏」の韓国版で、一度映画でリメイクされたが大きな反響を得ることはできなかった。厚いマニア層を持つ脚本家ノ・ヒギョンとソン・ヘギョ、チョ・インソンが手を組み、韓国版ドラマとして変身した。「オフィスの女王」は職場で起きるエピソードを描いた全10話ドラマ「ハケンの品格」を全16話にリメイクし、キム・ヘスならではの主人公を誕生させミス・キムブームを呼び起こした。甲乙関係(上下関係)が社会問題として挙げられたタイミングと重なり、韓国の乙を癒したという評価を受けた。「女王の教室」は同名の日本ドラマを原作にしたドラマで、気難しくて冷たい女性教師が小学校の担任先生として赴任してから広がる、ある小学校クラスのいじめ、成績至上主義などのエピソードを描いた。子役たちの優れた演技力とコ・ヒョンジョンのカリスマ性は好評を得たが、それほど人気は得られなかった。先日最終回を迎えた「怪しい家政婦」は、歴代日本ドラマ視聴率第3位を記録した「家政婦のミタ」の韓国版で、放送序盤から「原作をコピーしただけだ」という議論が起きたが、視聴率2位を記録して終了した。映画だけではなくドラマにもいる! スクリーンの俳優たち、ドラマに復帰映画を通じて姿を見せてきた俳優たちがドラマに復帰し、その役割を充実にこなした一年だった。前述した「その冬、風が吹く」のソン・ヘギョ、チョ・インソンが5年、8年ぶりにドラマに復帰し、大成功した。「オフィスの女王」のキム・ヘスも3年ぶりにカムバックし、前作の不振を乗り越えて良い成績を挙げた。また、デビュー13年ぶりに初めてドラマに出演したMBC「馬医」のチョ・スンウもいる。全50話の大長征を繰り広げ、彼は「馬医」で「MBC演技大賞」の大賞を受賞した。彼らとは異なり、期待よりも低調な成績を挙げた俳優たちもいた。3年ぶりにドラマに復帰したソン・イェジンとキム・ナムギルの「サメ ~愛の黙示録~」は好評を受けたが視聴率はそれほど振るわなかった。そしてコ・ヒョンジョンも「女王の教室」で2010年以降久しぶりにドラマに出演したが、ヒットには失敗した。一方、チョン・ジヒョンはSBS「星から来たあなた」で14年ぶりのドラマ復帰を果たし、今後の活躍に期待が高まっている。ベテラン脚本家たちを緊張させた新人脚本家の反乱2013年には新人脚本家の躍進が目立った。特にKBSは「ドラマスペシャル」を通じて選抜された脚本家たちの予想を越えた活躍で、話に花を咲かせた。イ・ヒョンジュ、コ・ジョンウォン脚本家が共同執筆した「ゆれながら咲く花」は、いじめや校内暴力、墜落する教権、私教育のブームなど、韓国の学校が直面している現実的な問題を赤裸々に描き、好評を得た。また、ユン・ナンジュン脚本家(仮名)が執筆した「オフィスの女王」は日本のドラマのリメイク作品で放送前から多くの懸念を受けたが、独特のセリフとキム・ヘスの演技力で韓国にミス・キムブームを呼び起こした。先日最終回を迎えた「秘密」の脚本家ユ・ボラも、一般的な正統派恋愛ドラマを緻密な事件構成と緊張感のある展開で成功に導き、ベテラン脚本家たちを緊張させた。俳優イ・ジョンソクとイ・ボヨン、チョン・ウンインの存在感を際立たせたSBS水木ドラマ「君の声が聞こえる」を執筆した脚本家パク・ヘリョンも、この作品を通じてミニシリーズ(毎週連続で2日間に2話ずつ放送されるドラマ)に足を踏み入れた。この他にも「応答せよ1997」から「応答せよ1994」まで、連続でヒットさせた脚本家イ・ウジョン、「イニョン王妃の男」と「ナイン~9回の時間旅行~」を執筆した脚本家ソン・ジェジョンなどがいる。体感視聴率はもっと高い! 地上波を超えるケーブルドラマのブーム昨年から反響が尋常でなかったケーブルチャンネルと総合編成チャンネルが、2013年に入り本格的に恐ろしい勢いで浮上し、地上波ドラマまで脅した。2013年上半期の話題作は、tvNの「ナイン~9回の時間旅行~」だった。20年前に戻ることができる9本のお香を焚いて過去を変えるというタイムスリップは、しっかりしたストーリーと融合し、独特のジャンル的な特性を乗り越え、視聴者たちをナイン病に陥らせた。名不虚伝(名声や名誉が広く知られるのにはそれだけの理由があるという意味)脚本家キム・スヒョンとチョン・ウリョン監督が再び手を組んだJTBC「限りない愛」は視聴率10%台を記録し、同じ時間帯に地上波で放送されたドラマの視聴率まで超えた。特にイ・スンジェ、ユ・ドングン、キム・ヘスク、ソン・スンファン、オム・ジウォン、オ・ユナなど名俳優たちが大勢出演し、地上波とケーブル、総合編成チャンネルの境界を越えたという評価まで受けている。ここに、2013年下半期に最高の人気を誇っている「応答せよ1994」がこれらの後を続き、毎回のように最高視聴率を記録している。前編「応答せよ1997」に続き、90年代の郷愁を呼び起こし、視聴者を魅了した。
「オーロラ姫」放送終了…最後まで視聴者から非難されたドラマ
オーロラ姫が放送終了したが、視聴者からの非難は後を絶たない。20日に韓国で放送されたMBC毎日ドラマ(月曜日から金曜日まで放送されるドラマ)第150話では、これまで敵となってきたオ・ロラ(チョン・ソミン)とファン・シモン(キム・ボヨン)が仲直りし、登場人物皆がハッピーエンドを迎えた。「オーロラ姫」は序盤からあらゆる議論の的になった。イム・ソンハン作家が前作から取り入れてきた輪廻、転生、前世、運命などが登場したが、極端すぎるストーリー展開で視聴者に納得してもらえなかった。特に「イム・ソンハンのデスノート」と呼ばれる俳優たちの相次ぐ降板が衝撃的だった。いきなり登場人物が死んでしまい、12人が途中で降板し、犬も1匹死んだ。それだけでなく名セリフと挙げられている「がん細胞も生命じゃないですか」というセリフは衝撃そのものだった。彼女ならではのセリフはユニークだったが、共感することは難しかった。第150話まで放送された「オーロラ姫」は議論に包まれながら非難されたが、高い視聴率を記録し、悪口を言いながら見るドラマの底力をアピールした。これに対してネットユーザーらは「本当に最後まで理解できなかった」「いよいよ終わったな」「もうこんなドラマは出てほしくない」などのコメントを残した。
「オーロラ姫」チョン・ソミン、放送終了の感想を語る“たくさんの関心に感謝”
女優チョン・ソミンが放送終了の感想を伝えた。20日、MBC「オーロラ姫」の公式サイトには「オ・ロラ役を演じたチョン・ソミンの最後の挨拶」というタイトルの映像が掲載された。チョン・ソミンは撮影を終えた感想を明かした。「時間が経つのが本当にはやい。8~9ヶ月前から撮影しているため、最終回の台本を見てもあまり実感できない」と話した。記憶に残るシーンを聞くと、チョン・ソミンは「ママ兄さんとビンタを交わす男に頬をぶたれるのは初めてなのでたくさん緊張した。私がたくさん殴られた。ジヨンにも殴られたし。でも私は殴られた方が気が楽だと思う。序盤にジヨンを殴ったことがあったけど、そちらの方がもっと心地が悪かった」と微笑んだ。そして最後に高い人気に対する感謝の挨拶を伝えた。「私のことに気づく方が多くなった。街で会うとたくさん励ましてくれた。そういう方々を見ると私たちのドラマをたくさん見ているんだなと思う」とし「長い間、『オーロラ姫』を愛し、視聴してくれた皆さんに感謝する。たくさんの関心を感じながら楽しく撮影した。今後より良い姿を届ける、熱心にする俳優になって報いたい」と明かした。
Vol.2 ― 本日(20日)放送終了「オーロラ姫」相次ぐ降板…彼らはいつ、どのように消えたのか?
※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。本日(20日)MBC毎日ドラマ(月曜日から金曜日まで放送されるドラマ)「オーロラ姫」(脚本:イム・ソンハン、演出:キム・ジョンホ、チャン・ジュンホ)が放送終了となる。5月の放送スタート以来、議論が相次いだ7ヶ月間であった。特に、相次ぐ役者たちの降板劇は視聴者たちを騒然とさせた。パク・ジュリ(シン・ジュア)6月10日(第16話):フランスのパリに2週間旅行に行ったきり、戻ることなく降板オ・デサン(ピョン・ヒボン)6月12日(第18話):交通事故に遭い、最終的に死亡し降板オ・ロラ(チョン・ソミン)の兄たちの妻、チャン・ヨンシル(イ・サンスク)、イ・ガンスク(イ・アヒョン)、キム・ソンミ(イ・ヒョンギョン)6月12日(第18話):夫たちに見送られて空港からアメリカに向かい降板オ・グムソン(ソン・チャンミン)、オ・スソン(オ・デギュ)兄弟7月12日(第39話):アメリカへ向かった妻の事故の知らせを聞き、オ・ロラと別れの挨拶をした後、渡米し降板オ・ワンソク(パク・ヨンギュ)7月29日(第50話):妻が胃がんでステージ3だとの知らせを聞き、アメリカへ向かう準備をした後、登場せず降板ナターシャ(ソン・ウォングン)8月13日(第61話):同性の恋人パク・サゴン(キム・ジョンド)と別れて降板9月12日(第83話):お寺でファン・ママ(オ・チャンソク)の姉たちと偶然すれ違いサプライズ出演11月28日(第134話):パク・サゴンの前に現れ「もう女性が好きになった」と異性愛者を宣言して再登場ワン・ヨオク(イム・イェジン)11月7日(第119話):朝、目を覚ますと突然幽体離脱をして死亡し降板サ・イムダン(ソ・ウリム)11月28日(第126話):アメリカから韓国に帰国後、オ・ロラの車の車内で突然死して降板トクデ(オ・ロラの愛犬)12月9日(第141話):オ・ロラの愛犬トクデが姑のアンナ(キム・ヨンラン)によって死んているところを発見され降板ファン・ママ(オ・チャンソク)12月17日(第147話):帰宅途中、トラックと衝突する交通事故により死亡し降板この他、ハン・スダ(チョン・ヨンジュ)、スクジョン(チェ・ソウン)なども途中降板した。
Vol.1 ― 本日(20日)放送終了「オーロラ姫」215日間の論争記録“多数の降板&問題発言”
※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。イム・ソンハン脚本家の帰還により話題を集めたMBC連続ドラマ「オーロラ姫」(脚本:イム・ソンハン、演出:キム・ジョンホ、チャン・ジュンホ)が放送された215日間は、議論の連続であった。「オーロラ姫」が本日(20日)第150話を最後に終了する。本作品は30分間の最終回のみを残しているが、主人公オ・ロラ(チョン・ソミン)の息子の本当の父親の問題、それによるファン・ママ(オ・チャンソク)の姉たちとの対立など、相変わらずの衝撃的な展開で一寸先も読めない状態だ。作品の内外で絶え間なく議論が湧き起こった「オーロラ姫」の215日間を探った。今年5月20日「オーロラ姫」の放送がスタートして最初に視聴者を驚かせたことは、弟のファン・ママのために夜な夜な宗教儀式を行う三人の姉や、飼い犬トクデの犬の運命を占うオ・ロラ、死を前に幽体離脱を経験するオ・デサン(ピョン・ヒボン)などの異色な設定だった。しかし、該当のシーンはお笑い番組を視聴しながら死亡する出演者幽霊が憑依して目からレーザーを放つ人物などが登場したイム・ソンハン脚本家の前作に比べれば軽いレベルであり、実際にその頃の議論はまだ序章に過ぎなかった。本格的な議論は、7月にオ・ロラの三人の兄を演じた俳優パク・ヨンギュ、ソン・チャンミン、オ・デギュがドラマから一斉に降板したことから始まった。降板する役者の人数が増えていき、視聴者たちは「オーロラ姫」から消えた登場人物が少なくないことに気付く。その後、パク・ヨンギュとソン・チャンミンがマスコミとのインタビューを通じて「昨日の夜まで撮影を行い夜明けに終わったが、その翌日の12時頃に放送局の幹部から電話がかかって来て、今回から出なくていいと言われた」と降板の経緯について告白し、議論に火をつけた。イム・ソンハン脚本家の甥である俳優ペク・オクダムが演じるノ・タジの出番の増加や、俳優に対する批判を思わせるようなセリフの登場で視聴者から批判を受けたのもこの頃からである。しかし、議論が起こっているにもかかわらずMBCは、当初120話で企画されていた本作品を150話に延長することを許可した。延長が決定し、当初オ・ロラとファン・ママのロマンスが予測されていた同ドラマは、オ・ロラとソル・ソルヒ(ソ・ハジュン)のロマンスへと方向転換し始めた。作品の延長契約を結んでいなかったワン・ヨオク(イム・イェジン)が突然の死を迎え、人生残りわずかと宣告されたソル・ソルヒの「がん細胞も生命」というセリフが登場するなど、議論は依然として止むことはなかった。175話への追加延長説や、イム・ソンハン脚本家の原稿料に関する議論が持ち上がった時点で、視聴者たちはポータルサイト「Daum」のアゴラ掲示板などを利用して「放送延長反対運動」を展開し始めた。しかし、このドラマの皮肉な点は、作品をめぐる議論がピークに達した10月末から視聴率が緩やかな上昇曲線を描いていたことだ。ドラマの後半でもサ・イムダン(ソ・ウリム)の死を前にしての降板や、お寺でお辞儀をしたら同姓愛者から異性愛者に変わったナターシャ(ソン・ウォングン)、オ・ロラと元夫のファン・ママと現在の夫ソル・ソルヒが同居するという三人家族の構成、飼い犬のトクデとファン・ママの突然の死、オ・ロラの息子の本当の父親に対する疑惑など、話題に上がった事件やシーンは盛りだくさんであった。「オーロラ姫」は放送前から、MBCドラマ「ずっと会いたい」「人魚姫」、SBSドラマ「神様、お願い」などを執筆したイム・ソンハン脚本家の復帰作として話題を集めた。そして、実際にマクチャン(日常では起こらないような出来事や事件が次々と起きる韓国特有のドラマのこと)のゴッドマザーと呼ばれるイム脚本家の帰還は、連続ドラマでは前例のない話題性を持ち、様々な議論が展開された「オーロラ姫」というドラマを誕生させたのである。
「オーロラ姫」出演俳優ら、キム・ボヨン vs 後輩の不仲説を一蹴“平凡な関係だった”
ベテラン女優のキム・ボヨンがMBC毎日ドラマ(月~金曜日に放送されるドラマ)「オーロラ姫」で共演した後輩俳優たちと不仲であったという主張が出た。19日、あるメディアは「ファン・シモン役を演じたキム・ボヨンが後輩俳優たちと対立した」とし「後輩たちが時間に遅れると、セット場から帰ってしまった」と伝えた。同メディアは「これは、後輩に当たる某俳優が常習的に撮影の時間を変えたり、その変えた時間にすら遅れたりしたためだ」とし「二人は喧嘩までにはいかなかったが、対立した」と伝えた。これについて「オーロラ姫」に出演したある俳優の関係者は19日、TVレポートとの取材で「そのような話は初耳だ。議論の多かったドラマであったのは事実だが、俳優たちの間で特別な問題があったわけではない」と不仲説を一蹴した。他の俳優側も「特別に対立があったという話は聞いていない。もし対立があったとしても、神経戦は撮影現場では普通にあることだ。問題になるまで特別なトラブルを経験した俳優たちはいなかった」と伝えた。「オーロラ姫」は20日、第150話を最後に幕を閉じる。後番組としてはイ・ジン、チョ・アン主演の「輝くロマンス」が放送される。