メビウス
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キム・ギドク監督を暴行容疑で告訴…俳優A側「演出ではなく暴力、徹底的に捜査してほしい」(総合)
女優A氏側がキム・ギドク監督の事件に対し「俳優の感情演技のために暴行を振るう事が演出という名目で合理化することはできない。これは演出ではなく暴力だ」と指摘した。「映画監督キム・ギドク事件共同対策委員会」は8日の午前、ソウル瑞草(ソチョ) 区ソウル地方弁護士会館で記者会見を開き「徹底して聖域なき捜査を望む」と要求。共同対策員会は、記者会見で「演出という名目で俳優たちに振るう暴力、強要などの問題解決のため、映画界の自助努力を促す」と伝え、政府に向かっても「映画界の人権侵害、待遇改善のための定期的な実態調査の実施、及び関連予算を積極的に編成してほしい」と述べた。記者会見に女優A氏は出席せず、ソ・ヘジン弁護士、アン・ビョンホ全国映画産業労働組合委員長、チェ・ユニ女性映画人会代表、パク・ジェスン「撮るフェミニスト」代表、イ・ミョンスク韓国女性児童人権センター代表などが出席した。共同対策委員会は、該当事件が「単純に、一人の映画監督と一人の女優の間で起こった事件ではない。映画監督という優越した地位と、自身が絶対的に掌握している映画撮影現場を利用した事件だ」と主張。そして「多くの映画スタッフの前で頬を殴り、暴言と侮辱、事前に合意していない『共演俳優の性器を直接手で握る行為』を強要した」と主張し「事実とは異なるデマをまき散らし、被害を受けた女性俳優の名誉を棄損した事件である」と指摘した。メディアに対しても「事件に対する憶測報道と、被害女性俳優の個人情報を暴く行動を今すぐ中断してほしい」と要請した。これに先立って、俳優A氏は2013年、映画「メビウス」の撮影当時、キム・ギドク監督から暴行を受け、シナリオにはなかったベッドシーン強いられたと主張し、先月キム・ギドク監督を強要・暴行・侮辱・名誉棄損の嫌疑で告訴。キム・ギドク監督は告訴された後、暴行部分に対して「演出者の立場で映画のリアリティを高めるために集中し、その中で発生した事件であり、多くのスタッフが見守る中で起こった事なので、個人的な感情は全くなかった」と解明した。また「暴力問題の他、シナリオにはないシーンを強要したという主張は、演出者の立場として最善を尽くしている経緯で発生した誤解だと思う。傷を受けてしまったその俳優には申し訳ない」と謝罪のコメントを出した。映画「メビウス」は、夫の浮気で憎悪の感情が生まれた妻が、復讐のため息子に致命的な傷を与えるという内容の作品だ。
キム・ギドク監督を告訴した女優、精神科で治療中…「ビンタされ本物の性器を握るよう強要された」
キム・ギドク監督を巡る議論、真実は何か。韓国で6日に放送されたMBC「セクションTV芸能通信」ではキム・ギドク監督を巡る議論について描かれた。これに先立ち女優Aさんは4年前、キム・ギドク監督の映画「メビウス」の撮影中、キム・ギドク監督から感情移入を理由にビンタされ、模型の性器の代わりに本物の性器を握るように強要されたと告訴した。キム・ギドク監督は捜査の進行により検察に召還される予定だ。全国映画産業労働組合事務局長のホン・テファ氏は制作陣とのインタビューで「事実調査を6ヶ月以上行った。スタッフの証言があった。確実だ。Aさんは精神的な衝撃が深刻な状況だ。精神科治療を受けている」と伝えた。続いてホン・テファ氏は「現場に模型の性器があるのに、実際の性器を握るように1~2時間の間強要された」とし、「事前協議後に降板したが、キム・ギドク監督がスタッフにはAさんが無断で降板したと話した」と明かした。・キム・ギドグ監督、女優暴力疑惑について釈明演出している中で起きたこと(全文)・キム・ギドク監督、ベッドシーン強要で暴行か女優が告訴
キム・ギドク監督、女優暴力疑惑について釈明“演出している中で起きたこと”(全文)
キム・ギドク監督が、女優A氏を暴行してベッドシーンを強要したという疑惑で訴えられたことに対し、立場を明かした。キム・ギドク監督は3日キム・ギドクフィルム報道資料を通して「4年前の事なので正確には思い出せないが、映画の事実性を高めるために集中していたことで生まれた状況だ。個人的な感情は全くなかったので切なく、また申し訳ない。過ちの責任を負う」と伝えた。ソウル中央地検は、この事件をソウル中央地検刑事6部(部長検事ペ・ヨンウォン) に割り当てて捜査に着手。検察は近い将来、A氏を告訴人として調査した後、キム監督を召還する方針だ。・キム・ギドク監督、ベッドシーン強要で暴行か女優が告訴【キム・ギドクフィルム 全文】キム・ギドクフィルムです。去る2013年「メビウス」の撮影中に起きたことで、簡単な解明が必要だと思います。ある俳優と、1996年から一緒に映画を作り始めて永らく友達のように過ごし、私が海外の賞を受賞後に幾度も丁寧な出演要請を私にされて、2004年「ベルリン国際映画祭 銀熊賞」受賞後にもう一度出演をお願いされ、2005年「絶対の愛」の時に2人の女優の内の1人としてキャスティング提案をしたが役が気に入らないと断わられ、2012年に「ベネチア国際映画祭 金獅子賞」受賞後に再び出演をお願いされ「メビウス」に出演してもらうことになりました。約2回の撮影を行いましたが、一方的に出演を諦めて連絡を絶ちました。3次撮影の際、午前10時まで待っても来ず、ディレクターも自宅近くで数回現場に出てくることを要請しましたが遂に撮影現場に顔を出さず、製作費用がない関係で出演中の他の俳優を一人二役として急いでシナリオを修正し撮影を終わらせました。それから4年が過ぎて、この状況になりました。他の部分は理解し難いのですが、暴力の部分は解明しようと思います。撮影初日、最初のシーンが夫の携帯電話により殴り合い、酷い夫婦喧嘩をするシーンでした。4年前なのでおぼろげになってしまった私の記憶では、私が直に撮影をしながら相手の視線カットとして俳優を殴ったり、もしくは私の頬を私が殴りながら「この程度やってくれれば良い」と実演しながら演出をしていた経緯で起きたことと認識しています。しかし、これも約4年前の事なので正確な記憶ではありません。どのような場合でも、演出家の立場で映画の事実性を高める為に集中してしまった上で起きた状況であり、また多数のスタッフが見ている中でした。個人的な感情は全くなかったです。しかしながら、スタッフの中で当時の状況を正確に証言する者がいれば、映画的演出家の立場をもう一度考え直す契機にすると同時に、私の過ちに対して責任を負いたいと思います。暴力の部分以外には、シナリオ上にある場面を演出家の立場で最善を尽くす中、生まれた誤解だと考えています。どちらにしても、そのことで傷を受けたその俳優に心より申し訳なく思います。しかしどんな役割でも最善を尽くすと出演を幾度となく願い出て、2度も厳しい中で出演を決め共に良い映画を作りたかったのですが、今このような状況になってしまい残念でなりません。最後に、今回のことで本当に水準の高い映画を作る韓国映画スタッフらと俳優に対して、誤解のないように望み、私を信じて今回の「人間の時間」に参加してくれたスタッフと俳優にとても申し訳なく思っています。
キム・ギドク監督、ベッドシーン強要で暴行か…女優が告訴
キム・ギドク監督が女優Aさんから暴行およびベッドシーン強要などの理由で告訴された。キム・ギドク監督側はこれに関する事実関係を把握中だ。3日、キム・ギドク監督の関係者はTVレポートに「キム・ギドク監督がある女優から告訴された」と認めた。しかし「記事になっている内容には、事実と異なる部分がある。キム・ギドク監督も悔しい部分がある状況だ」とし、「今月2日に告訴したため、まだ告訴状は受け取っていない。告訴内容に関する事実関係を確認している」とつけ加えた。これに先立ち、東亜(トンア) 日報の報道によると、女優Aさん(41歳) は今月2日、キム・ギドク監督を暴行およびベッドシーン強要の疑いで検察に告訴した。2013年の映画「メビウス」撮影当時「感情移入に必要だ」という理由でキム・ギドク監督から暴行を受け、シナリオになかったベッドシーンの撮影を強要されたとのこと。結局、Aさんが演じることになっていた役割は他の女優が演じ、Aさんは「メビウス」出演を諦めた。「メビウス」は第70回ベネチア国際映画祭に招待された。
キム・ギドク監督、韓国で上映制限を受けた「メビウス」を作った理由は?“国によって反応は様々…最も深刻にとらえたのが韓国”
「嘆きのピエタ」でベネチア国際映画祭金獅子賞を受賞した韓国映画界の鬼才キム・ギドク監督の最新作は、性と家族と人間を真正面からみすえた「メビウス」。浮気した夫、怒りのあまり息子に刃を向けた母、性器を切り取られてしまった息子。この3人を中心に、全編セリフなしの衝撃のドラマが展開していく。来日した監督に話を聞いた。「ユニークな作品と言ってくださって嬉しい」―「メビウス」はとてもユニークな作品ですが、この奇抜な発想はどこからきたのでしょう?キム・ギドク:まず最初に、「メビウス」をユニークな作品と言ってくださって嬉しいです、ありがとうございます。韓国ではこの映画をシリアスにとらえ、自分の痛み、苦しみのように感じる人が多かったのですが、ユニークだと思えたということは、客観的にしっかりと観てくださったのでしょう。「メビウス」はヨーロッパ、日本、アメリカでも上映されましたが、国によって反応はさまざまでしたが、もっとも深刻にとらえたのが韓国で、倫理的観点、道徳的観点から観る傾向は、韓国が一番でした。もともと韓国社会と韓国の人たちは、映画で描かれる性的なもの性器やセックス、近親相姦を必要以上に深刻なものとしてとらえすぎている気がします。そういったものをいったんつきぬけ、超えたところに行ってみたい、という思いがありました。性的なモチーフを、とことん赤裸々に、露骨に、率直に描いてみたかったのです。「みなさんがとらわれていることは、すべて観念でしかないんですよ」ということを伝えたいと思いました。―「メビウス」というタイトルは最初から決まっていましたか? 物語のシナリオはどこが始まりなのでしょうか?キム・ギドク:映画のタイトルはとても大事ですが、より大事なのがモチーフ、題材です。私の場合、まずは何にもとらわれずに自分が作りたい物語のシナリオを書き、映画が完成する頃にタイトルが決まっていることが多いのですが、今回もそうでした。「メビウス」はひとつの円でありながら、よじれた部分がある。でも結局は繋がっていく。家族、性というものはすべて繋がっているんだという意味が含まれていて、具象と抽象が混在しているイメージ。母親も自分であり、父親も自分なんだ、ということもできるでしょう。映画の内容とよくマッチしたタイトルだと思いました。2つ目の質問の答えは、結局、最初の地点、スタートもすなわち終わりだということです。卵が先かニワトリが先か、みたいな感じですね。家族の構成を考えたときも、家族の始まりは何だろう、となります。父親が先か息子が先か、それとも母親なのか。どこがスタートかわからないのです。―「メビウス」は韓国で上映制限を受けたため、監督は何度も編集をされています。日本でもR18+になりました。映画という文化で観客に年齢制限があることについてはどう思われますか?キム・ギドク:韓国でも日本でも年齢制限をする理由は、そういった映画を観た未成年が誤った判断をし、それが記憶となって長く残ることへの懸念でしょう。そこから自由になるのは難しいでしょうね。ほとんどの人は誰かの親になるものですから。法は守らないといけないと思います。ですが、まったく別の「映画とは何か」という観点を、作り手の立場から考えると、伝えたい内容を最大限ありのままに伝えることが監督の役割だと思います。たとえば今回、15歳の少年が出てくるんですが、シナリオを書きながらこの作品には15歳の少年が必要だと思ったら、そのまま表現すべきなのです。私は実際に15歳の俳優にオファーをしました。もし20歳以上の俳優が演じたら、観客も「あ、これはウソだな」と思ってしまい、本当に伝えたいことが伝わらなくなってしまいます。「この俳優は20歳を超えていますが、映画の中では15歳だと思って観てください」と偽ることになるのです。そう考えると世の中の年齢制限の問題と、映画を作るということは、切り離して考えるしかないのかなと思いますね。社会の制度として存在するのはわかりますが、映画における表現という側面から考えると、私は表現する側にしかいられない人間なので、その両者を繋げてくれるのが大衆の役割なのだ思います。作り手に徹し、検閲で切られることは考えずに、自分がリアルに伝えたいものを伝えたいままに作っていくことが、監督の本質だと思います。最初からセリフなしでスタートセリフがなくても状況を伝えられる―主演の3人は監督の思いどおりのキャスティングでしたか?キム・ギドク:はい、思い通りでした。女優は妻と愛人の一人二役を演じていますが、もともとのシナリオでは別々の設定でした。もうひとり女優がいたんですが、途中で降板することになってしまい、一人二役になったんです。あとの2人は最初から決めていました。ソ・ヨンジェ君は「未熟な犯罪者」という映画に出ている伸び盛りの俳優です。チョ・ジェヒョンは私と「悪い男」でも一緒に仕事をしましたが、エネルギーに溢れた俳優です。イ・ウヌは新人女優ですが、片や強烈、片や弱めという難しい2つのキャラクターを、絶妙な塩梅で演じ分けてくれました。3人の俳優にはとても満足しています。―「メビウス」はセリフがない映画でしたが、シナリオはどうなっていましたか?キム・ギドク:セリフがない分、ト書きと説明がかなり多いシナリオになりました。特に説明の部分では、内面の感情をたくさん書き加えましたね。それを俳優に渡したあと、理解しているかどうかを見極めながら、たくさん話しあいました。その後の俳優を集めてのリーディングでは、すべてのシーンについてひとつひとつ、どんな意味があるのかを説明しました。2~3時間かかったと思います。それらをすべて終えてから撮影の日程を決めて撮影に入りました。―セリフがない映画のよさも伝わってきましたが、最初からセリフなしの予定でしたか?キム・ギドク:私は以前にもセリフのない作品をよく撮ってきました。「魚と寝る女」「悪い男」「うつせみ」がそうです。セリフなしでも意味が伝わる映画のトレーニングをずっと重ねてきたわけです(笑) 「メビウス」はセリフがなくても状況を伝えるのが可能だと思ったので、最初からセリフなしでスタートしました。いままでにもいろんな映画が作られていますが、ここまでセリフのない映画を撮ったのは私が初めてかもしれません。助演、端役にいたるまですべてのセリフがありませんでした。これは映画を作る上での、ひとつの興味深い表現方法です。また、このことが長所になると感じたことも多々ありました。実は俳優さんの中には、セリフを言うと演技がダメになる人がいるんです。しゃべらないほうがうまく見える俳優がいるんですよ(笑) 「この俳優、しゃべらせなくてよかった。もしもセリフを言わせていたら大変なことになっていただろう」と思う俳優さんもいました。どの作品の誰とは言いませんが(笑)―ペニスのある、なしという観点から「メビウス」を観たときの男女の感じ方の違いはあったのでしょうか?キム・ギドク:男女の反応の違いはたしかにありました。私は「メビウス」を作るときに女は家、男は旅人、と言う位置づけをしました。男は旅の途中でたまに家に立ち寄る旅人なんです。あと、この映画を表現する際にペニス・ツアー、すなわち生殖器の旅、という言葉も考えてみました(笑) 実際、ヨーロッパでは男性の観客が笑いながら観ていたんですが、韓国の男性は自分の性器が危険にさらされていると感じたり、怖いと思った人が多かったようです。股間に手を添えながら映画を観たり、観終わったあと自分の性器が股間にちゃんとついているか、確認した人もいたそうです(笑)―自分の作品を監督するほかにプロデュースもされていますが、モチベーションの違いはありますか?キム・ギドク:これまでにアシスタント・ディレクター的な立場で「映画は映画だ」「プンサンケ」「レッド・ファミリー」を手がけましたが、やはりプロデューサー業は難しいと思いました。私の頭の中にどんなプロジェクトがあっても、実際に演出するのは新人の監督なので、やはり新人は新人なんだ、と思うことが多々ありました。思っていたのとは違う演出をされたり、水準に満たない部分があったり、自分が監督として撮るのとは、こんなにも違うものかと思いました。それでも幸い、新人監督の中には次回作を撮れた人もいますし、水準は上がってきていると思います。「メビウス」に込めた意味歪んだ繋がりで結ばれているからこそ家族―日本でも女性が男性の性器を切り取った「阿部定」という事件がありました。この実話はご存知でしたか?キム・ギドク:はい。聞いたことがあります。切ったものを持ち歩いていたようですね。この事件を題材にした大島渚監督の『愛のコリーダ』も、以前、韓国でビデオが出回っていました。ですが、韓国では、このような実際の事件があったということは聞いていません。「メビウス」を撮るにあたって「性器切断事件」を調べてみたら、世界各国にありました。理由もさまざまなんですが、嫉妬から愛する人に対してそうした、という例が多かったです。男女の間にはどうしてもこの問題がつきまとい、別の人とセックスしたとかで嫉妬に駆られるとそのような極端な行動に出るんですね。でも「メビウス」は「性器切断」というモチーフを借りてはいますが、違う意味も含まれています。結局、みんながひとつの構造のなかに組み込まれている、その中で自分が自分に嫉妬しているそんなメッセージが込められています。「メビウス」では、妻が夫の不貞を許せず、怒りにまかせて夫を去勢しようとしたが失敗し、息子の性器を切りとることで夫を苦しめようとします。この物語を通して、性器を巡るいろんな矛盾について語りたいと思いました。人間として生きる以上、男女が存在している以上、こういった問題は不可避で、自分が自分を苦しめることもあります。家族という繋がりをみるとき、父親は私であり、母親も私だといえるのではないでしょうか。家族って少し居心地が悪いものかもしれないけれど、そういった歪んだ繋がりで結ばれているからこそ家族なんだ、という意味も込めて「メビウス」を作りました。ライター:望月美寿映画「メビウス」監督・脚本・撮影・編集:キム・ギドク 製作:キム・ギドク、キム・ウテク、キム・スンモキャスト:チョ・ジェヒョン(父)、ソ・ヨンジュ(息子)、イ・ウヌ(母/女)2013年/韓国/83分/カラー/ビスタ/5.1ch/原題:Moebius/R18+ 配給:武蔵野エンタテインメント 提供:キングレコード12月6日(土) より新宿シネマカリテほか全国公開「メビウス」オフィシャルサイト:http://moebius-movie.jp/
ソ・ヨンジュ、キム・ギドク監督映画「メビウス」PRのためイギリスの映画祭に出席
俳優ソ・ヨンジュがキム・ギドク監督の「メビウス」のプロモーションのため、イギリスのロンドンを訪れる。27日、ファインカット(FINECUT)によると、第6回テラコッタ・ファー・イースト映画祭(TERRACOTTA FAR EAST FILM FESTIVAL)にソ・ヨンジュが「メビウス」のプロモーションのために参加する。同映画祭は2009年に始まり、毎年開催されているロンドンの最大の極東アジア映画祭だ。イギリスのテラコッタ・エンターテインメント・グループが主催し、クエンティン・タランティーノがインディーズ映画劇場の手本であり、ウェルメイド映画のメッカと評価したプリンス・チャールズ・シネマで開催される。「メビウス」はカレント・アジア・シネマ部門で「同窓生」「観相師」などと共に上映される予定だ。「メビウス」で主演を務めたソ・ヨンジュは今月29日から来月2日まで他のアジアの監督及び俳優と共に参加し、舞台挨拶及び観客との質疑応答の時間を持つ。第70回ベネチア国際映画祭で「メビウス」を観覧したイギリスの日刊紙「ガーディアン(The Guardian)」の映画評論家であるデイモン・ワイズが特別に「メビウス」のプレミア上映会に出席し、ソ・ヨンジュと観客との対話を進行するモデレーターを申し出た。映画祭の主催側でありイギリスの配給会社であるテラコッタ側は今年開催された第67回カンヌ国際映画祭のマーケットで「メビウス」のイギリスでの配給権を獲得し、今年の秋に計画されたプロモーション活動のために映画祭の期間中イギリスの複数のメディアとソ・ヨンジュのインタビューを行う予定だ。一方、テラコッタ・ファー・イースト映画祭はこれまで「息もできない」「アリラン」「マイウェイ 12,000キロの真実」など、多様な韓国映画をイギリスに紹介してきた。昨年は映画「ベルリンファイル」のリュ・スンワン監督が参加し、「私のオオカミ少年」のソン・ジュンギがカレント・アジアン・シネマ観客賞を受賞した。
キム・ギドク監督映画「メビウス」チョ・ジェヒョンの一人三役の熱演が話題!
世界の関心を一身に受けている映画「メビウス」(監督:キム・ギドク、制作:キム・ギドクフィルム)のチョ・ジェヒョンが三役熱演で話題になっている。5日に韓国で公開されたキム・ギドク監督の新作「メビウス」が海外映画祭で熱い反応を得ている中、チョ・ジェヒョンの熱演も視線を引きつけている。一人で三役を演じているような三役熱演が話題になっているのだ。「メビウス」で父に扮したチョ・ジェヒョンは、序盤の利己的な夫から中盤の強い父性愛を持つ父、そして終盤の息子に嫉妬する男まで、一人三役を演じているような最高の演技を披露した。「映画のメッセージを完全に伝えるためにはセリフが無意味だと思った」と判断したキム・ギドク監督の演出意図によりセリフが全くなかった「メビウス」で、チョ・ジェヒョンは眼差しと表情だけで男の本能的な欲望、息子に対する父の後ろめたさ、人間としての罪悪感などの複合的な感情を繊細かつ完璧に表現し、国内外のメディアや観客から賛辞を受けた。「『メビウス』はキム・ギドク監督のペルソナであるチョ・ジェヒョンが戻ってきたということだけでも必ず見る必要がある」「チョ・ジェヒョンの熱演が映画の完成度を高めた」「チョ・ジェヒョンの眼差し演技は本当に鳥肌が立つくらいだ」など、彼の演技力に対する絶賛が相次いでいる。キム・ギドク監督も「映画の序盤、中盤、終盤にかけて少しずつ変わっていく父の姿を3拍子に上手く分けて演じてくれた」と満足感を示し、チョ・ジェヒョンはキム・ギドク監督の元祖ペルソナとしての一面を見せた。「メビウス」は誤って息子を去勢した女と、罪滅ぼしのために去勢したある男の物語を描いた作品だ。キム・ギドク監督のペルソナことチョ・ジェヒョンの他に、昨年「未熟な犯罪者」(監督:カン・イグァン)に出演し、東京国際映画祭で史上最年少で最優秀男優賞を受賞した新人ソ・ヨンジュ、「怒りの倫理学」(監督:パク・ミョンラン)で活躍したイ・ウヌが出演する。
「メビウス」トロント国際映画祭でも好評“映画史に残る作品!”
キム・ギドク監督の「メビウス」(制作:キム・ギドクフィルム、配給:NEW)に対する好評が続いている。「メビウス」は今年ベネチア国際映画祭の話題作となったが、第38回トロント国際映画祭にも招待され、大盛況のうちに上映を終えた。「メビウス」は全世界の巨匠監督の最新作を披露する部門であるマスターズ部門に招待され、12日の夜9時(現地時間)に、北米プレミアで初上映された後、13日と15日に相次いで上映された。映画の上映後、世界的有力紙と現地メディアは「メビウス」と巨匠キム・ギドク監督を絶賛した。「Indiewire」誌の評論家エリック・コーンは「『メビウス』は映画史に長らく残る刺激的な作品!」という絶賛を、世界的な評論家マイク・ディ・アンジェルロは「完全な沈黙の中の悲鳴に満ちた驚くべき残酷劇!」という印象的な評価をした。映画俳優兼作家のマシュー・ホフマンも「決して見逃せない最高の作品!作品性だけではなく、ユーモアまで際立つ!」とし、「メビウス」に魅了された姿を示した。また、アメリカの映画専門誌「FANGORIA」は「観客は『メビウス』を見た後、決してこの作品を忘れることはできないだろう!良いという表現以上に尊敬という言葉を言わざるを得ない!」とし、より強烈な新作とともに帰ってきたキム・ギドク監督へ熱い賛辞を送った。「メビウス」は数多くの海外映画祭に相次いで招待されている。ベネチア国際映画祭やトロント国際映画祭に続き、米国最高とされるジャンル映画祭「Fantastic Fest in Austin」にも公式招待された。
ヨ・ジング&ソ・ヨンジュ、10代俳優たちの目覚しい活躍に注目!
10代の俳優たちが目覚しい活躍を見せている。その年齢からは信じられないほど彼らのカリスマ性は抜群だ。キム・ギドク監督の映画「メビウス」で主演として印象深い演技を披露した俳優ソ・ヨンジュと公開を控えた映画「ファイ 悪魔に育てられた少年」(以下「ファイ」)で主演を務める俳優ヨ・ジングがその主人公である。19禁で議論になった「メビウス」は、親の過ちで自身の息子を去勢した女と罪滅ぼしのため去勢した男の話を盛り込んだ作品である。ソ・ヨンジュは、劇中で母によって去勢される息子に扮し、熱演した。一言の台詞もない「メビウス」で、彼は繊細な感情演技で息子の気持ちをそのまま伝え、観客の目を魅了する。突然の去勢に彷徨い、そして父の内縁の妻に対する性欲など、やや複雑な息子のキャラクターを表情だけで表現し、見る人の感嘆を誘う。彼の演技力はすでにお墨付きを得ている。映画「犯罪少年」で第25回東京国際映画祭の最優秀男優賞を受賞したのだ。特に同映画祭史上最年少の最優秀男優賞の受賞者となり、話題を集めた。キム・ギドク監督はソ・ヨンジュの演技力について「最初にソ・ヨンジュ、そしてソ・ヨンジュの母と台本の読み合わせをした。しかし、現場でそれを表現できるのかと思ったが、むしろイ・ウヌをリードしながら撮影を引っ張っていった。まるで人生をニ度生きている人のようだった。一度人生を生きた人の生まれ変わりだと思った」と称賛を惜しまなかった。「ファイ」で映画ファンと出会うヨ・ジングもスクリーンで強烈な存在感をアピールすると見られる。5人の犯罪者の父に育てられた少年ファイと少年の人生を丸ごと変える冷酷な犯罪集団のリーダーである父のソクテ(キム・ユンソク)の話を描いた同映画で、ヨ・ジングは主人公ファイ役に扮し、熱演する予定だ。先日公開された予告映像を通じ、これまで見せてきた優しくて純粋な少年のイメージから脱し、怒りを帯びた目と嗚咽する演技で視線を引き付けた彼は、最近行われた「ファイ」の制作報告会でキャラクター映像を通じ悲しみと怒りが共存する深みのある表情と男性的な魅力をアピールした。これに「ファイ」でヨ・ジングと共演した俳優キム・ユンソク、チョ・ジヌン、チャン・ヒョンソン、キム・ソンギュン、パク・ヘジュンは「小さな巨人だ」「鳥肌が立った」「男性が望む男らしさ、女性が望む男らしさを併せ持っている」などと評価し、ヨ・ジングを絶賛した。
キム・ギドク監督の問題作「メビウス」公開初日に4千人の観客を動員
キム・ギドク監督の「メビウス」が、公開初日に4千人余りの観客を動員した。映画振興委員会の映画館入場券統合ネットワークによると、映画「メビウス」は公開初日である5日に4959人の観客を動員して、興行成績8位にランクインした。「メビウス」は、欲望を去勢された家族の熾烈なあがきを描いた作品で、チョ・ジェヒョン、ソ・ヨンジュ、イ・ウヌなどが出演している。当初「メビウス」は、映像物等級委員会から制限上映可の等級判定を受けたが、自主編集を敢行して、三度目の審議の末に青少年観覧不可判定で公開されることになった。この日の興行成績1位には、同日公開された映画「スパイ」がランクインした。「スパイ」はこの日、13万3148人を動員して興行成績に青信号を灯した。「エリジウム」「かくれんぼ」「グランド・イリュージョン」「風立ちぬ」「スノーピアサー」がその後に続いている。
キム・ギドク監督の「メビウス」いよいよ本日(5日)公開!
ベネチア国際映画祭の最高の話題作「メビウス」(監督:キム・ギドク、制作:キム・ギドクフィルム)が本日(5日)韓国で公開される。上映する前からキム・ギドク監督の新作ということで注目を浴びた「メビウス」は、3日に海外メディアの絶賛の中で公式プレミアイベントを成功裏に終えた。Variety誌は「キム・ギドク監督は『メビウス』を通じて従来の慣習を見事に脱ぎ捨てた」と好評し、イタリアのガゼッタ誌は「すべてのシーンが目が離せないほど美学的だ」と評価した。「メビウス」は公開前日である4日に各種ポータルサイトのリアルタイム検索語ランキングに上がり、観客の爆発的な期待を証明した。これはベネチア国際映画祭の公式記者会見とプレミア上映など、関連記事が続々報道されたことにより、映画に対する韓国の観客の好奇心が高まったからだ。これに先立ち、「メビウス」は第66回カンヌ国際映画祭のフィルムマーケットで未完成編集本を1回上映しただけでイタリア、ドイツなどの世界約60ヶ国に販売される快挙を成し遂げた。「メビウス」は欲望を去勢された家族の致命的なあがきを描いた映画だ。キム・ギドク監督としては5番目のベネチア国際映画祭の公式招待作であり、招待作のうち唯一の韓国映画でもある。俳優チョ・ジェヒョン、イ・ウヌ、ソ・ヨンジュが熱演を披露した。
キム・ギドク監督が吐露「海外に住む韓国人から僕のせいで恥ずかしいと言われた」
キム・ギドク監督が作品活動に対する信念を明らかにし、視線を引きつけた。3日午後1時(現地時刻)、イタリア・ベネチアのリド島SALA CONFERENZEでは、第70回ベネチア国際映画祭の非コンペティション部門に招待された映画「メビウス」(監督:キム・ギドク、制作:キム・ギドクフィルム)の公式記者会見が開かれた。「メビウス」は誤って息子を去勢した女と、罪滅ぼしのために去勢したある男の物語を描いた作品だ。5日から韓国とイタリアで公開される。キム・ギドク監督のペルソナことチョ・ジェヒョンが、過去を反省しながら息子に赦しを乞う父親役として、昨年「未熟な犯罪者」(監督:カン・イグァン)に出演し東京国際映画祭で史上最年少の最優秀男優賞を受賞した新人ソ・ヨンジュが、親の過ちで手足が不自由になってしまった息子役を演じた。また「怒りの倫理学」(監督:パク・ミョンラン)で活躍したイ・ウヌが夫に対し愛憎を抱いている妻、そして父と息子の周りをつきまとうもう一人の女性を演じた。キム・ギドク監督は「2002年にベルリン国際映画祭で映画『悪い男』を披露したら、現地に住んでいる多くの韓国人から『韓国映画が恥ずかしい』と言われた。僕の映画のせいで恥ずかしい思いをし、顔を上げて歩けないという話を聞いたこともある」と吐露した。続いて彼は「でも僕は韓国を愛している。韓国は大好きな僕の祖国であり、その中の問題は僕の映画とは別の問題だと思う。観念的に深刻な問題がある時、映画的に問題を提起するのが僕が韓国を愛する方法だ」と述べた。また、第70回ベネチア国際映画祭は先月28日から9月7日までの11日間、イタリア・ベネチアのリド島で開催される。開幕作にはサンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー主演の「ゼロ・グラビティ」(監督:アルフォンソ・キュアロン)が選ばれた。