ワンドゥギ
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ユ・アイン&キム・ユンソク主演「ワンドゥギ」劇場公開スタート
「トキメキ☆成均館スキャンダル」のユ・アインと「チェイサー」のキム・ユンソク主演で話題を集めた映画「ワンドゥギ」が4月28日より日本で公開となった。「ワンドゥギ」は、韓国で70万部販売のベストセラーを原作に、ドラマ「トキメキ☆成均館スキャンダル」の印象深い演技で韓国のみならず日本の女性ファンも熱狂させたユ・アイン、そして一度見たら忘れない強烈なキャラクターでこれまでもヒット作を盛り上げてきた演技派俳優キム・ユンソクが競演し、韓国で530万人の大ヒットを記録した作品。多様な人々のリアルな人生と笑いを描くヒューマンドラマ新鮮で多様な素材を盛りこみ、実際に自分の身近にいるかもしれない人物たちを鮮やかに描き出す「ワンドゥギ」。他人よりも小さな身長の父親と風変わりな叔父、そして18歳になって初めて知るフィリピン国籍の母親の存在など、不良にならなかったらおかしいとも思えるようなワンドゥクの不完全な家族たち。他人より不足しているものが多いが、彼らはより強い心で本当の家族になっていく。持っているものも、夢も、希望もないワンドゥクが切実に望んでいることは、担任の先生「ドンジュが消えること!」。ことあるごとに干渉するうえ、なんと隣の屋根部屋に住みながら人のことを呼びつける「クソドンジュ」だ。今日もワンドゥクは教会を訪ねては必死に祈りをささげる。 「お願いです。クソドンジュを殺してください!」辛くなったら身を隠し、時には子供じみた反抗をしながらも、徐々に周囲と交わりながら成長していく18歳の平凡な高校生ワンドゥクの姿は、華やかさとは縁遠いが、まるで学生時代の友達を見るような共感を呼び起こす。そんなワンドゥクを導く教師ドンジュは、ユニークな個性と魅力だけではなく、やはりどこかにいそうな親しさが感じられるキャラクター。ドンジュは、勉強ではなく、世間に出て堂々と歩くことをワンドゥクに教えようとする。ドンジュのしつこい干渉はいつしかワンドゥクの心を開き、単純な師弟関係をも超えていく。本作でキム・ユンソクは、口汚いけれど心は誰よりも温かい変わり者教師ドンジュに扮し、ユーモラスながらも人間味あふれるキャラクターを演じている。そして、ユ・アインは、純粋さと反抗的な気質がうまく調和した独特の魅力でさらに成熟した演技を披露。ぶつかり合いながらもいつしかお互いの人生に変化をもたらし、心の友になっていくという教師と生徒の関係を絶妙に息の合った演技で演じて魅了する。今回、4月28日(土)「ワンドゥギ」と5月12日(土) 「ちりも積もればロマンス」の2作の公開を記念して、新宿武蔵野館のロビーでは、主演のユ・アインとソン・ジュンギが写った映画のシーンを横断幕上に掲出中。左右には2作の海外版メインビジュアルのモニュメントを設置し、の世界観を演出したディスプレイ展示されている。※劇場ロビーには入場整理券をお持ちでない方のご入場はできません。・「ワンドゥギ」公式サイト 4月28日(土)より新宿武蔵野館にてロードショー 配給:CJ Entertainment Japan・新宿武蔵野館ホームページ
「ペースメーカー」も……ヒット映画のラーメン活用法
インスタント食品の代名詞であるラーメンなしに韓国映画を語ることができるのだろうか?恋愛映画「春の日は過ぎゆく」でイ・ヨンエがユ・ジテに言った恋の駆け引き発言「ラーメン食べていきます?」を始め、ラーメンは主人公よりも、より重要な役割や任務を果たす。塩分が非常に高い食品という汚名もついたが、主人公の置かれた状況や心理を代弁するシーンでラーメンはいつも輝いていた。貧困や独身、そして面倒くさがりの象徴として。昨年10月に公開され、500万人の観客を動員した映画「ワンドゥギ」でも、ラーメンはただの平凡なインスタント食品であることを否定した。晴天の霹靂のようだったフィリピン人の母の登場にワンドゥギは戸惑うが、「ラーメン食べていきます?」と、初めて母に言葉をかける。母子が初めて顔を合わせて食べる、初めての食事がラーメンだったのだ。キムチもなしにラーメンをすする姿を見て心が痛んだ母は「ラーメンはあんまり食べないでください。身体に良くないです」と敬語で話し、涙をこらえた。数日後、母は惣菜を作ってきて、ワンドゥギの住む屋上にある部屋の前に置いていく。ラーメンがつないだ母子のコミュニケーションが始まった。ワンドゥギの担任教師のドンジュ(キム・ユンソク)も職員室でカップラーメンを食べて昼食を済ませることが多い。夜は生徒からレトルトご飯を奪い、昼はカップラーメンでお腹を満たすのだ。同僚の教師とはあまり交流がなく、出稼ぎ労働者として働くドンジュが世の中と一歩離れて暮らす姿を象徴的に表現したシーンだった。今月3日にベールを脱いだ映画「ペースメーカー」でもラーメンは注目を浴びるアイテムとして登場した。早くして親を亡くした主人公のマノ(キム・ミョンミン)は兄弟の運動会で、母親と一緒にフライドチキンを食べる友達を羨ましそうな目で見ていた弟の腕をつかみ、「兄貴が駆けっこで必ず2位でゴールインして、サムヤンラーメン1箱もらってくる!」と、約束する。弟とのカサ作戦が成功し、マノは1位にもなれたが、作戦通り2位でゴールインしてラーメンをもらう。兄弟はその夜、ラーメンを腹いっぱいになるまで食べた。ちょうどその時、テレビではアジア大会のマラソンで優勝したイム・チュネが出ていた。「ラーメン食べて、走りました。一番食べたかったのは牛乳です」と話し、国民を泣かせたこのラーメン少女は、牛乳のCMモデルに起用された。貧困を象徴するラーメンは懺悔の隠喩としてもよく活用される。自分のために、ナンバー2のペースメーカーになった兄を恨み、自分は兄のお荷物だと弟が後悔の涙を流すのも、ある食堂でラーメンを目の前にしたときだった。子どものころ自分のためにラーメンをもらおうと2位を選んだ兄、自分の学費のために、無視されながらも悲運のマラソン選手にならざるを得なかったマノの真心に痛いほど気づいたのだ。また、映画「パーフェクト・ゲーム」では息子に野球選手として認められないヘテ・タイガースの万年補欠キャッチャーパク・マンス(マ・ドンソク)がマンガ喫茶で、すねた息子をなだめながら「ソン・ドンヨルのサインボール持ってきてあげるよ」と約束し、ラーメンを食べさせる。息子がラーメンを食べる姿に、父は嬉しそうな微笑を浮かべる。さらに、映画「優雅な世界」の名シーンでもラーメンは登場した。ソン・ガンホがリビングで家族が送ってくれたビデオを見ながら、一人ラーメンを食べていたが、いきなり怒りがこみ上げてきてラーメンの入った器を投げ出す。そしてその後始末をするシーンがこの映画で一番寂しいシーンだった。このエンディングシーンでもラーメンは代わりを見つけることができないほど、自分の役割をきちんと果たした。ここまで来たら、演技が下手な俳優たちよりも、ラーメンの方が一枚上手なのではないだろうか。