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さまよう刃

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  • 「さまよう刃」ソ・ジュニョン“いつになったら売れるのか、10年間聞かれたけれど…”

    「さまよう刃」ソ・ジュニョン“いつになったら売れるのか、10年間聞かれたけれど…”

    ストレート。この男を説明するのに、これより適切な言葉はない。気さくに見える顔の内側には熱い心臓が跳ねている。嫌いなものはどうしても嫌いで、好きなものはどうしても好き。不義を見て見過ごすことは決してない。公人、芸能人は彼にとってもう一つの修飾語に過ぎない。話したいことは話さないと気がすまない。ある人は子どもっぽい行動だと叱るが、それでいいのだ。俳優ソ・ジュニョン(27)はそんな男だから。犯罪スリラー映画「さまよう刃」(監督:イ・ジョンホ、制作:エコフィルム)でオクグァン(イ・ソンミン)の直属の後輩で、新米刑事ヒョンスを演じたソ・ジュニョン。娘を亡くして殺人者になってしまった父サンヒョン(チョン・ジェヨン)とそんな彼を捕まえなければならない刑事。ジレンマの中心に立っている若いキャラクターだ。サンヒョンとオクグァンの物語として流れていくが、少し観点を変えると若いヒョンスが成長する物語にもなりうる。普通の刑事ヒョンスになるか、少なくとも不義に向かって戦う義理堅い刑事ヒョンスになるかは、観客の想像に任せる。2004年MBCドラマ「悲しき恋歌」のミュージックビデオでクォン・サンウの子役としてデビューしたソ・ジュニョンは、いつの間にか芸暦10年目の中堅俳優になった。まだ初々しさがこんなにも感じられるのに10年目だなんて、歳月は早いものだ。大衆に顔を知らせたのはKBS 2TV「四捨五入(パンオリム)3」だ。その後、「魔王」「大王世宗(テワンセジョン)」「笑ってお母さん」などでお茶の間で活躍した。そして2011年SBSドラマ「根の深い木~世宗(セジョン)大王の誓い~」では広平(グァンピョン)大君として大きな存在感を放った。その後、KBS 1TV毎日ドラマ(月~金曜日に放送去れるドラマ)「あなただけよ」のキ・ウンチャンとしてお母さんたちからの愛を独り占めしたりもした。だからと言って、ドラマでだけで活躍したわけではない。2011年、韓国映画界にセンセーションを巻き起こした「Bleak Night(原題:番人)」(監督:ユン・ソンヒョン)に出演し、イ・ジェフン、パク・ジョンミン、イ・チョヒと共に映画界の新星へと跳躍した。不思議なことに主演、助演から端役までかまわない。普通は助演からはじめ主演を演じ、ずっとそれを続けていくが、ソ・ジュニョンは定石(?)に従わない。主演として活躍しても小さな役でサプライズ登場したりもする。その考え、分かりそうで分からない。「主演が何で、助演は何ですか?ただ時間の問題です。どれぐらい画面に長く映るのか。結局その違いです。役割の出演分量の何が重要ですか。僕がどれだけこの映画に上手く溶け込むことができるのか、僕にはそれがもっと大事です。気付いてもらえなくたってかまいません。僕が作品に出演したというその事実は変わらないじゃないですか。すべて自己満足です」はきはきとして率直なソ・ジュニョンは、分量について「まったく気にしない」と断言する。大体の場合は欲張る年頃だが、真理が分かる最近まれに見る青年だ。吐き出すようなきつい言葉も彼が話すと憎くない。正道が分かる俳優、彼の存在が嬉しい。「僕はピンク映画以外は全部やります。まあ、19禁ラブストーリーもしないというわけではありません(笑) 言葉の通り刺激的な映画があるじゃないですか。今、僕と同年代の俳優が多いじゃないですか、スターになった。あれこれいい作品がたくさん入ってくるでしょう?その中には本当に素晴らしい低予算映画も入っているでしょうけれど、色々な問題があるので、できないと思います。やりたくても所属事務所が止めるケースもありますから。僕にはそんなことがありません。ハハ。やりたい作品の出演オファーが入れば、何が何でもやるし、やりたいです。周りから『作品を選びなさい』と言われますが、理解できません。僕がやりたい作品なのに、その作品の値段を考えないといけないなんて、ありえない話です」ソ・ジュニョンには今でも「Bleak Night」のドンユンを求める人が多いそうだ。もう4年前の話だ。その間さらに男らしくなり、演技も変わったが、今でもドンユンを求めているそうだ。だからと言って、決してドンユンに戻るつもりはないという彼だ。「Bleak Night」のドンユンを求める監督がいたら、まずはオーディションからしてくださいと叫ぶそうだ。その過程で数回断られた経験もあるそうだ。それでも彼は自分のポリシーを変えるつもりがまったくない。その精神がソ・ジュニョンが考える正道だ。「僕も人間で、俳優なので当然注目を浴びたいです。代わりに方法が違うと思います。断言するに、売れるために演技をしたわけではなありません。もう少し正直になると『四捨五入3』以降からはそんな考えをすべて消しました。その前までは若くて、演技が何かも知りませんでしたから。ストレスを受けたりもしましたが、今はまったく。スターになるというのはどういうことですか?キム・スヒョンになることですか?もしかしたら、これらすべてが画一化した合理化じゃないですか?売れるというのは人々が僕だけを見ないとではありません。大衆には僕より作品をもっと見て欲しいです。作品だけで20本以上ですが、まだ新星だそうです(笑) 皆僕に10年間『あなた、いつ売れるの?』と聞きますが、そんな方々に聞き返したいです。売れないといけませんか?。今、演技力で認められた先輩たちを見るとみんなそうじゃないですか。結局作品で認められます。僕がスターになる日は、そんな日ではないでしょうか?」

    TVレポート
  • 「さまよう刃」オ・ジョンセ&キム・デミョン&キム・ホンパなど“隠れた名俳優たちの共演”

    「さまよう刃」オ・ジョンセ&キム・デミョン&キム・ホンパなど“隠れた名俳優たちの共演”

    映画「さまよう刃」が隠れた名俳優たちを公開した。「さまよう刃」にはチョン・ジェヨンとイ・ソンミンなど優れた俳優たちが登場し、疑う余地のない演技力でスクリーンを圧倒する。そんな彼らと共に、キム・デミョン、チョン・ソクヨン、キム・ホンパ、オ・ジョンセに至るまで、忠武路(チュンムロ:韓国の映画界の代名詞)の名俳優たちが共演している。観客たちに深い印象を残した俳優の一人が正にキム・デミョンだ。ミュージカル、演劇、映画まで、分野を問わず活動してきたキム・デミョンは、「さまよう刃」で違法動画の流通業者で違法売春を斡旋するヤン・テソプ役に扮した。劇中でイ・サンヒョン(チョン・ジェヨン)の娘を殺害した加害者の少年の一人であるドゥシク(イ・ジュスン)とも親密な仲のヤン・テソプは、ドゥシクの行方を追って自分を訪ねて来たサンヒョンと出くわすことになる。キム・デミョンはこの映画でチョン・ジェヨンと生死を争う激しい戦いをリアルな演技で披露した。実際の喧嘩を彷彿させるこのワンシーンの撮影のために、キム・デミョンはチョン・ジェヨンと3日にわたり徹底的に息を合わせたという裏話だ。名助演俳優チョン・ソクヨンの演技も光る。ドラマ「ミス・コリア」「帝王の娘 スベクヒャン」、映画「ランニングマン」などでドラマとスクリーンを行き来しながら活躍しているチョン・ソクヨンは、「さまよう刃」で加害者少年たちの犯罪に加担したミンギの父親役を演じた。ミンギの父親は初めてイ・スジン殺害事件のニュースを聞いて加害者の少年たちを強く非難するが、その犯行に自分の息子が加担したことを知ってからは、刑事たちの前でミンギを庇う態度を見せる。彼の二重の姿は利己的でありながら、やむを得ない親の立場を見せ、観客たちに苦々しさを抱かせて多くのことを考えさせる。また、オクグヮン(イ・ソンミン)の上司であるクチーム長役を演じたキム・ホンパは、劇団モクファで20年以上にわたって演劇舞台を守ってきたベテラン俳優で、映画「新世界」「男が愛する時」など多数の映画でしっかりした演技力を披露したかと思えば、「テロ,ライブ」では悪徳警察庁長役で印象深い熱演を繰り広げたりもした。「さまよう刃」で彼は、ベテラン刑事として事件の調査チーム員たちを陣頭指揮する。被害者から殺人者になってしまったサンヒョンに対しては残念な感情を持つが、サンヒョンが追っているドゥシクが死んでしまうと警察の立場が難しくなると懸念する人物でもある。「子供たちが大人を殺すのはもうニュースでもないのに、大人が子供を捕まえるのは深刻だ」という彼の台詞は、観客に嫌な後味を残す。エンディングのクレジットが流れる時になって、やっと思い出される意外な俳優もいる、オ・ジョンセだ。映画の中のどこにもオ・ジョンセの姿は発見できないが、エンディングクレジットには友情出演でオ・ジョンセの名前が登場する。役名すらない。それこそ脇役の友情出演を決めたオ・ジョンセは、厳然と刑事3役で映画の中に存在する。ドゥシクを追う父親サンヒョン、そして彼を追う刑事オクグヮン、さらに多くの警察たちまでもがドゥシクとサンヒョンを追い、息の詰まる追撃戦が繰り広げられる森の中のシーンで、オ・ジョンセは無線の声で短く登場する。刹那の静寂の中で、オクグヮンの無線からふいに聞こえてくる「兄さん!逃しました!あの野郎、どこに行ったんだ」と叫ぶ声がまさにオ・ジョンセの声だ。映画を全て見終わってから分かるオ・ジョンセの声の出演は、観客に一味違った楽しみをプレゼントする。このように「さまよう刃」は、隠れた名俳優らが各自の役割を忠実にこなして、さらに安定感のある作品として誕生することができたということだ。

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  • 【映画レビュー】東野圭吾原作「さまよう刃」正義とは何か?…未成年者犯罪に対する疑問を投げかける

    【映画レビュー】東野圭吾原作「さまよう刃」正義とは何か?…未成年者犯罪に対する疑問を投げかける

    東野圭吾は、「火車」の宮部みゆきや「夜のピクニック」の恩田陸とともに日本の推理小説作家を代表する1人だ。日本ですでに11本の映画と27本のテレビドラマで映像化されているほど、彼の小説は大衆性と作品性を兼ね備えている。韓国でも「白夜行-白い闇の中を歩く-」と「容疑者X 天才数学者のアリバイ」が映画化された。深刻な社会問題を多く取り上げてきた東野圭吾は「さまよう刃」に未成年者が犯した罪により娘を失った父親を登場させる。被害者の父親が自らの手で裁きを下そうと犯人を追い詰める展開を通じて、少年法を含む日本の司法制度の問題点を暴く。「さまよう刃」は、すでに日本で益子昌一監督によって映画化されている。日本で制作された映画「さまよう刃」は、復讐に乗り出した父親の怒りと、彼を捕まえなければならない警察の苦悩、どちらも説得力ある形で見せられないまま、原作小説のストーリーにただ従うばかりだった。また、人物の描写でも、生気のない演技トーンを見せ、演出と演技両方でよい評価を得られなかった。娘を失った父親と彼を追う刑事に焦点を絞って脚色映画「ベストセラー」でデビューしたイ・ジョンホ監督は、2作目の映画「さまよう刃」を制作するにあたり、日本で映画化された作品とは異なる方向を選ぶ。監督は小説で匿名の情報提供を受けて訪れた家で、娘の死に関する動画を見るという設定と、最後の広場での対立する状況を除き、その他の部分はほぼ変更したと言ってもいいほど、脚色に力を注いだ。脚色により、復讐に乗り出した父親に自首を勧めるペンションのオーナーの娘と新たな事件の被害女性の父親は省略された。映画は、必ず犯人を見つけ出して復讐すると決心した父親サンヒョン(チョン・ジェヨン)と被害者ではなく殺人事件の容疑者としてのサンヒョンを追う刑事オクグァン(イ・ソンミン)2人の構図に絞りこまれた。「さまよう刃」は、被害女性の父親から、人(犯人)を殺した加害者へと変わる、サンヒョンの感情の変化を繊細に扱う。映画の冒頭に登場する雪原と、葉がすべて落ちた枝は、サンヒョンの心理状態を物語るシーンだ。ハンドヘルド(カメラまたは照明装置を手で持つこと)を駆使した撮影技法と荒涼とした画面のトーンもサンヒョンの心理を反映する手段として一役買っている。「誰のための法律か、警察のしていることはなんなのか」と葛藤する刑事オクグァンと、新米刑事ヒョンス(ソ・ジュニョン)には、昨今の現実を批判する声が込められている。映画の中で刑事はやっと犯人を捕まえるが、強圧的な捜査をしたのではないかと追及され、弁護士を動員して様々な理由で量刑を減らす「有銭無罪、無銭有罪」の状況を迎える。彼らは、殺人を犯したのが未成年者という理由で大きな処罰を受けない世の中を見て、「罪に子どもと大人はない」と自嘲気味に話す。未成年者犯罪に対する疑問「法律は絶対的に正しいのか」日本と同じく韓国でも未成年者による犯罪が増加している傾向だ。しかし、凶悪な罪を犯しても未成年者というだけで犯した罪の重さに見合わない判決が下される。特に、14歳未満の場合、刑法適用の対象ではなく「触法少年」という法律で守られ、特別な措置を受けない。彼らによる犯罪は日増しに大胆になり、凶暴になっているのが実情だ。2004年密陽(ミリャン)で、13歳と14歳の女子中学生姉妹を40人の男子生徒が集団レイプした事件で、被害者の生徒は家出をしたほど、ひどい後遺症に苦しんだのに比べて、加害者である生徒のうち5人のみが「保護観察」処分を受け、残りの加害者は何事もなかったかのように日常に戻った。このような現実を見て多くの人は憤りを隠せない。社会の現実を反映した映画は様々な角度から事件を見た。「ポエトリー アグネスの詩」は、加害者家族の視点から事件を観察し、「ハン・ゴンジュ」は被害者遺族の目の高さで世界を見る。そして「母なる復讐」は法の力を借りずに自ら復讐に乗り出した家族を見せ、憤りを爆発させた。東野圭吾は、小説の中で父親の言葉を借りて「裁判所は犯罪者をきちんと裁いているのか? むしろ裁判所は犯罪者を救っている。罪を犯した人に更生の機会を与え、彼らに対し憎しみを持つ人々の目の届かないところに犯罪者を隠す。それを刑罰と言えるのか」と司法制度を批判した。被害者とその家族の傷については考慮せず、罪を犯した未成年者の将来を考えるよう要求するのは行き過ぎた理想だと指摘した。映画「さまよう刃」は、脚色により小説の登場人物が大幅に省略されたため、様々な人物の心理を積み重ねて最後の広場のシーンで一気に爆発させるという劇的な状況を再現することはできなかった。また、被害者の父親については冷静な理性からあえて目を逸らし、熱い感情に訴えようとする面が強い。しかし、映画は小説が投げかけた「法律は果たして絶対的に正しいものか」というテーマをうまく活かしていた。現実で正義だと信じていたものが揺れる光景を目撃している今、映画が投げかける正義に対する疑問が重くのしかかってくる。私たちが正義の刃だと信じているものは、本当に正しい方向を向いているのだろうか? 映画は観客に問う。

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  • 「さまよう刃」裁判所が上映禁止仮処分を棄却

    「さまよう刃」裁判所が上映禁止仮処分を棄却

    映画「さまよう刃」の上映禁止仮処分申請が却下された。ソウル中央地方裁判所は22日、イトゥス教育株式会社(チョンソル学院)が「さまよう刃」の制作会社であるエコフィルムなどを相手取って提起した上映などの禁止仮処分申請を棄却すると明らかにした。これに対してCJエンターテインメント側は、「上映禁止仮処分申請が棄却された。劇場上映ではない2次流通の窓口では、チョンソル学院を最大限編集するだろう」と述べた。またイトゥス教育側の損害賠償請求訴訟については、「まだ受け取った事項がない。上映禁止仮処分申請とは別件で進められると聞いている」と述べた。これに先立ちイトゥス教育側は、「さまよう刃」にチョンソル学院が未成年者を対象にした不法売春の場所として描写されたことを理由に、上映禁止仮処分申請を出した。

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  • イ・ソンミン「ソン・ガンホ兄さんの推薦、無名俳優にとって本当に有り難いこと」

    イ・ソンミン「ソン・ガンホ兄さんの推薦、無名俳優にとって本当に有り難いこと」

    映画「さまよう刃」でスクリーン初主演「私は運の良い俳優」劇団チャイム出身の代表的な俳優ソン・ガンホは、今や多くの後輩たちが最も憧れる韓国の代表的な俳優だ。そんなソン・ガンホが取りまとめるのは、自身が所属していたチャイム所属の後輩たちである。その中でも最近時の人として浮上している俳優イ・ソンミンには、数年前から大きな関心と愛情を持って接してきた。イ・ソンミンから先輩ソン・ガンホの深い後輩愛を聞くことができた。ソン・ガンホとイ・ソンミンが共演した映画は5作に上る。イ・ソンミンがエキストラで出演した映画「シークレット・サンシャイン」「グッド・バッド・ウィアード」、そして助演で出演した映画「小さな池 1950年・ノグンリ虐殺事件」「凍える牙」「弁護人」だ。もちろん主演を務めたソン・ガンホは皆覚えているだろうが、イ・ソンミンは簡単には思い出せないほどの小さい役で出演していた。「ソン・ガンホ兄さんはチャイムの先輩ですが、お忙しい中いつも演劇を見に来てくださいます。実は私は個人的にはガンホ兄さんとそれほど親しくないのですが、地方で撮影していると飲み会で挨拶してくださったりします。ガンホ兄さんは私の公演を見ているから私に親近感があって挨拶をしてくれたのだと思いますが、韓国最高の俳優ですから、実際にお会いすると本当に恐縮してしまいます。『シークレット・サンシャイン』でガンホ兄さんと初めて共演しましたが、本当に温かく接してくださり、食事に行く時も誘ってくださいました」粘り強いソン・ガンホの推薦「無名俳優にとって本当に有り難いこと」ソン・ガンホは、「シークレット・サンシャイン」以後、「グッド・バッド・ウィアード」のキム・ジウン監督にイ・ソンミンを推薦した。韓国の代表的な俳優ソン・ガンホの推薦の一言は、当時名前がそれほど知られていなかったイ・ソンミンにとって、言葉通り借りに等しかった。その後ソン・ガンホはパク・チャヌク監督の映画「渇き」にもイ・ソンミンを推薦した。「『シークレット・サンシャイン』が終わってからガンホ兄さんが「グッド・バッド・ウィアード」に出演されたのですが、その映画に私を紹介してくださいました。キム・ジウン監督との打ち合わせに一人で行ったのですが、『ガンホさんと親しいのですか?』と聞かれました。そして正直に、『いいえ、それほど親しくはないのですが』と答えました。その後映画に出演することになり、フルショットで1カット出ました。ガンホ兄さんと一緒に撮るシーンもあり、ガンホ兄さんはその時も隣に座るように言ってくださったりして本当によくしてくださいました。私が監督に選ばれて出演したわけではないじゃないですか。正直、私の性格からして誰かが紹介してくれるからと言ってむやみに食いつく方ではないのですが、ガンホ兄さんの紹介であれば行く以外に選択はないです。『渇き』のオーディションに行った時、その場所が本当にぎこちなかったです。勧誘を受けて来たみたいで嫌でした。そこでも『ガンホさんと親しいのか』と聞かれましたが、『親しくない』と答えました。結局、そのオーディションには受かりませんでした。後で偶然ガンホ兄さんに会ったのですが、『渇き』のオーディションに行ってきたのかと聞かれ、あれこれ話をして『親しくない』と答えたことを話すと、ガンホ兄さんは『どうして?!』と驚いていました。私は『正直、親しくはないでしょう(笑)』と言いました。ガンホ兄さんのお気持ちは分かりますが、大先輩俳優のガンホ兄さんと本当に歳月を積み重ねて親しくなったわけではないので」しかし、ソン・ガンホの方も粘り強かった。それ以降、イ・ナヨンと共に主演を務めた映画「凍える牙」にもイ・ソンミンを推薦した。イ・ソンミンは当時、ソン・ガンホに「お兄さん、もう人からガンホ兄さんと親しいのかと聞かれたら、親しいと答えますよ」と言ったという。「ガンホ兄さんは、本人が出演する映画には私を推薦してくださいます。実際、私のような無名の俳優にとっては本当に信じられないほど有り難いことです。『シークレット・サンシャイン』には一瞬出ただけだったのでガンホ兄さんの演技を間近で見る機会がなかったのですが、『凍える牙』では間近で長い時間見守ることができました。演技を見ながらああ、本当に凄い人だなと感心した覚えがあります。とても刺激になりました。今回『さまよう刃』でチョン・ジェヨンからもとても刺激を受け、皆、主役になる人にはそれだけの理由があるんだなと納得しました」ソン・ガンホは後輩たちの間ではイン検達で通っている。後輩たちの名前をインターネットで検索し、情報を知り尽くしている達人という意味だ。イ・ソンミンは「ガンホ兄さんは同じ事務所の俳優たちのスケジュールを全て把握しています。時々テレビに出るとメールも送ってくださる」と耳打ちした。また、「先日は『官能の法則』をダウンロードして見たとメールをくださいました。後ろに心強いお兄さんがいるようで嬉しいですし、大先輩なので緊張もしています」と付け加えた。「実は私は映画の撮影の後はホテルであまり寝れないので家に帰って寝る方です。だからガンホ兄さんとあまり飲む機会を持てなくて申し訳なかったです。ですが、『弁護人』の時はガンホ兄さんと少し親しくなったので、飲み会を楽しむこともできました。実は私は人見知りが激しく、『お兄さん、お兄さん』と言って愛嬌を振る舞うタイプでもないですし、ただニコっと微笑むだけです。ガンホ兄さんも凄くアクティブなタイプではありません」イ・ソンミンは、今回の「さまよう刃」で得た後輩チョン・ジェヨンについて「彼は私と似たところが一番多い後輩です。趣味もなく家にいるのが好きで、何事にもすぐ飽きてしまうので唯一続けていることが演技という点でも同じです。違いがあるとすれば、ジェヨンは私よりもう少し明るく、お酒が飲めない私とは違って飲める方ですし、私は一人でいるのが好きですが、ジェヨンは大勢の人と一緒に過ごすのが好きです」と話した。「チョン・ジェヨンは芯が真っ直ぐで正直過ぎる人です。表面上はチャラチャラしていますが、実は全くそうではありません。私のような人間はジェヨンのような人といるととても楽です。積極的に『お兄さん、一緒にランチに行こう』と話しかけてくれるし、先に向こうから近づいて来てくれるので気が楽です。私は社交的ではない方なのでジェヨンのような人が好きです」1年に1回は演劇を言い訳に先輩後輩の顔を見るイ・ソンミンは、映画「群盗:民乱の時代」の公開を控えており、映画「ビッグマッチ」の撮影の真っ最中だ。また、下半期には期待作のtvNドラマ「ミセン-未生-」の撮影にも取り掛かる。スケジュールがいっぱいになっているにもかかわらず、彼は劇団チャイムの演劇「干上がりすり減るほど」にも出演する。イ・ソンミンは「1年に1回は演劇をやります。演劇をすることを言い訳に、里帰りして家族に会うような気持ちで先輩後輩たちに再会することができますから」と語った。エキストラで出演した過去とは違い、現在はイ・ソンミンに気づき、好きになる人が増えている。彼の演技への信頼が高まっているのだ。「さまよう刃」ではさらに強固になったイ・ソンミンの姿を見ることができる。イ・ソンミンはチョン・ジェヨンと並んで主演を務め、映画のバランスを取りながらストーリーをしっかりリードした。「運が良かったと思います。チャンスが訪れたことがです。いくら自分に自信を持っていても、チャンスが来なければ俳優は表現する場がありませんから。そして今は、何と言いましょうか、逆に大きな責任を感じています。実はある程度の地位に立つことで生じる義務感について私が何を、何で私がそんなことしなければならないのかと否定的に考えていましたが、今は正確に現実を直視して認めようと思います。さらに責任感のある良い演技をお見せすることが私のやるべきことだと思います」

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  • 「さまよう刃」劇中のチョンソル学院について“完全なフィクション …誤解しないように”

    「さまよう刃」劇中のチョンソル学院について“完全なフィクション …誤解しないように”

    映画「さまよう刃」側が映画の中で登場するチョンソル学院は虚構だと釘をさした。「さまよう刃」制作陣は17日、報道資料を通じて「映画に登場するチョンソル学院は実際に存在する学院ではなく、映画制作会社が作ったセットスタジオで撮影された虚構の空間であるだけだ。劇中に登場するチョンソル学院のロゴとフォントは映画の美術チームが新しくデザインしたものだ」と明かした。また「映画でチョンソル学院という名前が使われることになったのは、想像力の結果による単純な偶然であるだけで、他の目的や意図がなかったことをはっきりと申し上げたい」と付け加えた。そして、「制作陣の企画意図とはまったく異なって、映画に登場するチョンソル学院の名前によって同一または類似した名前を使っている方々がこの映画のせいで誤解されることがないようにお願いする」と伝えた。予備校であるチョンソル学院は14日、映画のせいで学院のイメージが傷つけられたとしながら強力に対応すると明かした。学院の関係者は、「映画に登場する虚構の場所であるチョンソル学院は、未成年者の売春を斡旋し、殺人犯を隠蔽する場所として使われる。『さまよう刃』の関係者はチョンソル学院の名前を何の許可もないまま無断で使用し、イメージを失墜させた」とし、上映禁止仮処分申請を提起すると明かした。「さまよう刃」は、東野圭吾の同名小説を原作とした作品で、一一瞬にして娘を失い、殺人鬼となってしまった父(チョン・ジェヨン)、そして彼を捕まえなければならない刑事(イ・ソンミン)の切ない追撃を描いた犯罪スリラー映画だ。

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  • 「さまよう刃」4日連続で興行成績1位キープ…いつまでトップの座を守れるのか?

    「さまよう刃」4日連続で興行成績1位キープ…いつまでトップの座を守れるのか?

    映画「さまよう刃」が4日連続で興行成績トップの座をキープした。18日、映画振興委員会の映画館入場券統合ネットワークによると、「さまよう刃」は17日全国443のスクリーンで3万1282人の観客を動員して興行成績1位を記録した。累積観客数は61万2248人である。「さまよう刃」は14日に興行成績1位をキープしていた「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」を抜いて興行成績1位にランクインし、そのまま1位の座をキープしている。しかし16日に公開された「ダイバージェント」が凄まじい勢いを見せており、いつまでトップの座を守れるのか分からない状況だ。「さまよう刃」は一瞬にして娘を失い殺人犯になってしまった父親、そして彼を逮捕しなければならない刑事の胸の痛む追撃を描いた作品である。「白夜行-白い闇の中を歩く-」「容疑者X 天才数学者のアリバイ」などの原作者東野圭吾の同名小説を原作とした作品で、俳優チョン・ジェヨンとイ・ソンミンが主演を務めた。また、この日興行成績2位には全国488のスクリーンで3万510人の観客を動員した「ダイバージェント」がランクインし、続いて全国463のスクリーンで2万7640人の観客を動員した「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」は3位を記録した。

    マイデイリー
  • 「さまよう刃」3日連続で興行成績1位をキープ!「キャプテンアメリカ」を制圧

    「さまよう刃」3日連続で興行成績1位をキープ!「キャプテンアメリカ」を制圧

    映画「さまよう刃」が3日連続映画「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」をおさえ、興行成績1位をキープしている。17日、映画振興委員会映画館入場券統合ネットワーク集計の結果によると、「さまよう刃」は16日に観客動員数3万6843人を動員し、累積観客数58万9665人で1位を獲得した。これで「さまよう刃」は、3日連続で強力なライバルである「キャプテンアメリカ」を制圧する快挙を達成した。しかし、23日に映画「アメイジング・スパイダーマン2」が公開を控えており、果たしてこれをおさえて引き続き1位をキープできるのかに関心が集まっている。「キャプテンアメリカ」は16日に3万1279人を動員し、累積観客数343万4854人で2位となり、「ダイバージェント」が3万913人を動員し、累積観客数3万4981人で3位となった。

    OSEN
  • 「さまよう刃」2日連続で興行成績1位キープ!着実に増える観客数

    「さまよう刃」2日連続で興行成績1位キープ!着実に増える観客数

    映画「さまよう刃」が2日連続で「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」を抑えて、興行成績1位をキープしている。16日、映画振興委員会の映画館入場券統合ネットワークによると「さまよう刃」は15日の一日間で、観客動員数4万1814人を記録し、1位を獲得した。累積観客数は54万4125人である。「さまよう刃」は14日から2日間「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」を僅差でリードしている状況だ。最近浮上したチョンソル学院による上映禁止仮処分申請の問題があるにも関わらず、映画を見に行く観客の数は着実に増えている。「さまよう刃」は一瞬にして娘を失って殺人犯になってしまった父、そして彼を逮捕しなければならない刑事の胸の痛む追撃を描いた作品である。「白夜行-白い闇の中を歩く-」「容疑者X 天才数学者のアリバイ」などの原作者東野圭吾の同名小説を原作とした作品で、俳優チョン・ジェヨンとイ・ソンミンが主演を務めた。またこの日2位には観客動員数3万8225人を記録した「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」が、そして3位には観客動員数1万6430人を記録した「Son of God」がランクインした。

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  • 「さまよう刃」上映禁止仮処分申請から見る過去の事例“映画と現実の境界とは?”

    「さまよう刃」上映禁止仮処分申請から見る過去の事例“映画と現実の境界とは?”

    映画と現実の境界は一体どこなのか?チョンソル学院による映画「さまよう刃」(監督:イ・ジョンホ)の上映禁止仮処分申請がなされる中、これに先立ち、上映禁止仮処分が申請された映画について関心が集まっている。封切りを間近に控えた映画や上映中の映画に対して、予測できなかった理由で上映禁止の仮処分が申請されることは昨日今日のことではない。予備校であるチョンソル学院は今月10日に封切りされた「さまよう刃」に対して、事前の了承もないまま無断で学院の名前を使用され、学院のイメージを失墜させたという理由で上映禁止仮処分申請を申し立てた。映画の中で仮想の学院が登場するが、その名前がチョンソル学院だったのだ。劇中でチョンソル学院は未成年者の売春を斡旋し、殺人犯を隠蔽する場所として描かれており、学院の関係者側は映画がチョンソル学院に及ぼす否定的な影響について懸念を表明した。表現の自由?昨年、映画「天安艦プロジェクト」に対して、天安艦沈没事件当時の海軍将校と犠牲者の遺族など5人が上映禁止仮処分申請を申し立てる訴訟を起こしているが、裁判所は「映画の製作、上映は原則的に表現の自由が憲法上保障される」とし、「映画が内包している広いテーマや背景となる社会的流れも考慮しなければならない」として棄却判決が下され、映画を計画通りに封切りすることができた。2011年には韓国の人権団体「男性連帯」がキム・ハヌルとチャン・グンソク主演の映画「君はペット」に対して上映禁止仮処分申請を申し立てた。「男性連帯」は当時、「女性がご主人さまで、男性が犬として登場するラブコメ映画としているが、もしペットの役割を女性が演じてもラブコメ映画になるだろうか。面白さのために誰かの人格が冒とくされてはいけない」と主張した。盗作なのでは?2010年、映画「依頼人」(監督:ソン・ヨンソン)は盗作の疑いで上映禁止仮処分申請の訴訟に巻き込まれた。同年9月に出版社イメージボックスは「『依頼人』が2006年に出版したアラン・ダーショウィッツ(Alan M. Dershowitz)の『THE BEST DEFENSE』を盗作し、検事と弁護士が戦う法廷シーンで本をモチーフにし、最終弁論に登場するセリフが本の中の内容と同様である」と主張した。一方、2008年度の映画「クロッシング」では、よく似たテーマの映画を準備している他の映画製作陣が上映禁止仮処分申請をしたが、裁判所はこれに対し「映画のストーリーは著作権を保護する対象になる創作的な表現様式というより、人々に属するアイディアである」として棄却した。名誉毀損?イ・ヒョンホ君誘拐殺人事件を描いた映画「あいつの声」(2007)に対しては、イ・ヒョンホ君を育て、イ・ヒョンホ君の父親と事実婚関係にあった女性が、自身の人権とプライバシーが侵害されたと主張し、映画の上映禁止仮処分申請を提出したこともある。この他にもイム・サンス監督の「ユゴ 大統領有故」は、パク・チョンヒ元大統領の息子のパク・ジファン氏が上映禁止仮処分申請をして3つのシーンが削除される判決を受けた。韓国映画史上初めて1000万人以上の観客を動員した「シルミド/SILMIDO」は、事件の遺族が犠牲者や遺族の名誉が毀損されたという理由で上映禁止仮処分申請を行った。

    10Asia
  • 「さまよう刃」チョンソル学院による上映禁止仮処分申請について…“実在するとは認識していなかった”

    「さまよう刃」チョンソル学院による上映禁止仮処分申請について…“実在するとは認識していなかった”

    映画「さまよう刃」(監督:イ・ジョンホ、制作:エコフィルム)がチョンソル学院による上映禁止仮処分申請について「認識していなかったこと」と困惑した。「さまよう刃」を制作したエコフィルムのある関係者は14日午後、TVレポートとの電話取材に対し、「本日(14日)、チョンソル学院側が映画のシーンについて問題を指摘した」と話を始めた。この関係者は「15日に『さまよう刃』を対象に上映禁止仮処分申請をすると言われた。まずはチョンソル学院側と円満な合意点を導き出すために努力している。明日もう一度会って相談する予定だ」と伝えた。今月10日に韓国で公開された「さまよう刃」の劇中で、主人公が娘を殺した犯人を追跡する過程でチョンソル学院が登場する。同場所が未成年者の売春を斡旋する場所として登場したことで注目を浴びた。これについて実際に存在するチョンソル学院側はイメージの毀損を理由に上映禁止仮処分申請を準備中だ。「映画が公開される前にチョンソル学院が実際にあるということを認識していなかったのか」という取材陣の質問に、映画関係者は「実際、映画が公開されるまで認識していなかった。現在すでに映画が公開された状態なので、編集やモザイク処理を行うこともできない。別の方法を模索中だ」と説明した。「さまよう刃」は一瞬にして娘を失い、殺人鬼となってしまった父、そして彼を捕まえなければならない刑事の切ない追撃を描いた犯罪スリラー映画だ。俳優チョン・ジェヨンとイ・ソンミンが熱演し、映画「ベストセラー」(2010)を演出したイ・ジョンホ監督がメガホンをとった

    TVレポート
  • 「さまよう刃」チョン・ジェヨン“痛快な復讐?そのような映画ではありません”

    「さまよう刃」チョン・ジェヨン“痛快な復讐?そのような映画ではありません”

    ※この記事には映画のストーリーに関する内容が含まれています。映画「さまよう刃」チョン・ジェヨン「娘を守りきれなかった父の気持ちに集中」忠武路(韓国の映画界)の代表的な俳優チョン・ジェヨン(44)が、韓国で4月に2本の映画で観客のもとを訪れる。10日に公開される映画「さまよう刃」と30日に公開される「王の涙-イ・サンの決断-」である。チョン・ジェヨンは「両方共観ていただけると本当に嬉しいですが、それができなければ1本だけでも必ず観ていただきたい」と人のいい笑顔を見せた。「『さまよう刃』は、非常に苦労しましたし、とても意味のある作品です。『王の涙-イ・サンの決断-』は、ヒョンビンを始めとして非常に魅力的な俳優たちがたくさん出ますし、大作なので、それに相応しい楽しさがあります。2本とも、自分には息子のような作品です」「復讐したい気持ちよりは、娘をなくした父の気持ちに集中」「さまよう刃」は、韓国でも多くのファンを従える日本の作家、東野圭吾の同名小説が原作である。チョン・ジェヨンが演じるイ・サンヒョンは、性暴行された娘を失い、偶然出くわしたその加害者を殺し、被害者から加害者に一転する役柄である。娘の遺体の前で、そして高校生の暴行の加害者と出くわすシーンなど、様々な難しい感情を柔軟に演じた。「『さまよう刃』は、『アジョシ』のウォンビンのように頭を丸刈りにして痛快に復讐する映画ではありません。ウォンビンは、お隣の女の子を助けようとそのように復讐したので、娘をなくした私は、とことん暴れなければなりませんでしたが、『さまよう刃』はそのような映画ではありません。色々と考えさせる映画です。静かなようで、リアリティを活かして物語に同化させています。実際に起こったことではないですが、観客は映画を見ながらリアルに感じると思います。それだけ、人物の心理描写のディテールを活かしました」映画でイ・サンヒョンは、娘への暴行加害者の一人を偶発的に殺し、もう一人を追い続ける。長銃を手に酷寒の寒さの中で雪に埋もれた江原道(カンウォンド)隅々を探し、彼が泊まっているペンションを探そうとする。加害者に出くわし長銃の銃口を向けるイ・サンヒョン。しかしその中には、銃弾がなかった。誰かを殺そうとしていたわけではなかったのだ。「加害者を殺すことが重要なわけではなかったようです。娘を失った父の気持ちは、そもそもそのようなことが始まらないことを願う、『私が迎えに行っていれば拐われなかっただろうに』という悔恨と悔いなどが複合された申し訳なさだと思います。『可哀想な私の娘を覚えていて欲しい』という気持ちの方がもっと重要かも知れないのです。父として罪責感が大きいので、申し訳ない気持ちで加害者を探しに行くんです」チョン・ジェヨンは11歳と15歳の二人の息子がいる、父である。彼は子供に一番申し訳なかった時として、上の子に手をあげた時を回想した。「下の子には手をあげなかったのですが、上の子には子供の頃少し手をあげました。私も親として初めてだったので、短気になってもどかしく、子供が嘘をついたりいうことを聞かなかったとき、少し体罰を加えました。今考えてみると、小学校低学年だったので、何も分かっていなかったと思います。体罰を受けたとして言うことを聞くわけでもないでしょうに。当時は自分も何も知らなかったので、言葉でうまく会話ができなかったみたいです」時間が経ってみると、上の子は思春期になってもあまり反抗もしませんでしたし、下の子は上の子に比べて遥かに軽くて勉強もできないですが、上の子の時の経験があったので、下の子には全く手をあげなかったです。そのような面で、下の子はご利益にあやかったのではないかと思います(笑) とにかく、上の子には親として未熟だったので、申し訳ない面があります」チョン・ジェヨンが学校時代に両親に申し訳ない記憶は何があるだろうか。チョン・ジェヨンは「母さんは何も知らないくせに!」と口答えした記憶を思い浮かべた。「高校と大学の時、作品をやるという言い訳で10日間家に帰らなかったりしました。10日後に帰ったら、殴られましたね。子供の頃は、素っ裸にされて家から追い出された記憶もありますし。今振り返ってみると、殴られて正解だったと思います。ツケが回ってきたと思います。自分がそうだったので、息子たちは自分よりはマシだろうと思って期待しますが、子供にそのような期待をかけること自体が間違っている気がしてきました」「イ・ソンミンは人間味のある人、ヒョンビンは私より大人らしい」チョン・ジェヨンは、映画「さまよう刃」では刑事役を演じたイ・ソンミンと、「王の涙-イ・サンの決断-」では正祖(チョンジョ)役を演じるヒョンビンと主に共演した。二人共、共演は初めてである。「(イ)ソンミン兄さんは、人間味のある人です。私と最も似ている人ですが、お酒は飲めません。それで、いつも監督も混じってお酒を飲んだりしますが、そこでソンミン兄さんはドリンクを飲みます。以前からそうだったので、そのような場にもよく合わせます。飲み会での仲裁をよくやる方で、最後まで世話を焼いてくれます。無頓着ながらも配慮深くて優しい、昔のお父さんのような人です。趣味もないし地味で、普通の家庭の父である点は私と似ていますが、ソンミン兄さんよりは私の方が口数が多いです(笑)ヒョンビンは、私とは少し違うスタイルです。何と言えばいいでしょうか、もう大人になっていて、私よりも遥かに大人らしくて、落ち着いています。お喋りも好きですし。お酒は飲み過ぎると顔が赤くなって可愛いです。私はお酒を飲むと顔が黒ずむのですが(笑) 作品をするときも、辛い時も巍然としていますし、体を鍛える時も食べ物のコントロールをよくやりますし、そのような時はお酒も飲みません。ヒョンビンも、チョ・ジョンソクも皆根っからのいい人です。私は少し愚痴る方なのですが、ヒョンビンは黙々とやって、愚痴も言わずに、不平不満も言わない、本当に性格のいい俳優です」チョン・ジェヨンのソウル芸術大学の同期には、シン・ドンヨプ、リュ・スンリョン、アン・ジェウクなどがいる。大学時代にも誰より一生懸命だった彼らは、もう放送界で、忠武路で自分の役割をきっちりと果たしている。また、まだスポットライトを当てられていないが、黙々と頑張っている人たちには、ロールモデルとして挙げられたりもする。「後輩たちに、今くらいの情熱があれば、その情熱がなくならないように維持し、やってきた通り最善を尽くせと言いたいです。情熱が最も重要なので。その情熱がなくならないようにするのが一番重要だと思います。その情熱とは、他でもない演技への愛とも言えます。その愛がなくならないようにしなければなりません」

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