イム・グォンテク
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【PHOTO】リュ・ジュンヨル、ク・ヘソン、元Secret ソナら「第27回釜山国際映画祭」開幕式のレッドカーペットに登場
5日午後、釜山市海雲台(ヘウンデ)区映画の殿堂にて「第27回釜山(プサン)国際映画祭(BIFF)」開幕式のレッドカーペットイベントが行われ、リュ・ジュンヨル、ク・ヘソン、元Secret ソナ、キム・ギュリ、パク・ソンフン、イ・チェヨン、キム・ウィソン、コン・ミンジョン、カン・ヒョンソク、チョン・チェウン、ムン・ソングン、ペ・チャンホ監督、イム・スルレ監督、イム・グォンテク監督、イ・サンホ監督、イ・ジャンホ監督らが出席した。「第27回釜山国際映画祭」は、10月5日から14日まで10日間、釜山市海雲台(ヘウンデ)区映画の殿堂の一帯で行われる。・豪華スターが集結!「第27回釜山国際映画祭」本日(10/5)ついに開幕日本映画を含む354本の作品を上映・リュ・ジュンヨル&チョン・ヨビン「第27回釜山国際映画祭」開幕式のMCに抜擢!・クォン・ユル&元Secret ソナ「第27回釜山国際映画祭」閉幕式のMCに抜擢最善を尽くす
カン・スヨンさん、仲間に見守られ本日(5/11)出棺…ムン・ソリ、ソル・ギョングらが最後の挨拶「悔しくて悲しい」
女優のカン・スヨンさんを見送る告別式が、悲しみの中で行われた。カン・スヨンさんの告別式が本日(11日)午前10時、三星(サムソン)ソウル病院の葬儀場地下1階の告別式場にて行われた。告別式の司会は俳優のユ・ジテが務め、江陵(カンヌン)国際映画祭の理事長キム・ドンホとイム・グォンテク監督、ムン・ソリ、ソル・ギョング、ヨン・サンホ監督が追悼の言葉を伝えた。葬礼委員長を務めるキム・ドンホ理事長は「我々映画人たちは、悲しい気持ちで集まった。カン・スヨンさんを愛するすべての方々が信じられず、悔しくて悲しい気持ちで君を送ろうとしている」と伝えた。また「私たちがよく行っていた餃子屋さんで会ってから1ヶ月も経っていない。当時、健康に見えたのにどうしたことか」とし「モスクワでの初対面から33年が経った。これまで父と娘、兄と妹のように過ごしてきたのに、どうして僕より先に去るの」と切ない気持ちを伝えた。故人を愛する人々の悲しい別れの挨拶は続いた。イム・グォンテク監督は「スヨンさん、友達のように、娘のように君が傍にいてくれていつも心強かったのに。どうしてそんなに急いで行ってしまったの。ご冥福をお祈りする」と短い挨拶を伝えた。俳優のソル・ギョングは声を震わせながら「先輩に追悼の言葉を伝えるなんて。とても悲しくて悔しい。あまりにも非現実的で、映画のワンシーンだとしてもやりたくない怖いシーンだ。この場が残酷すぎる」と訴えた。ムン・ソリとヨン・サンホ監督も故人を送る悔しさについて語り、追悼の言葉が続く間、式場は悲しみに包まれた。韓国映画を世界に知らせた最初の女優、元祖ワールドスターのカン・スヨンさんは、5月7日の午後3時に亡くなった。享年56歳。子役としてデビューした彼女は「鯨とり2」「青春スケッチ」などに出演し、青春スターとして浮上した。また1986年、イム・グォンテク監督の「シバジ」で「ベネチア国際映画祭」の主演女優賞を受賞、韓国映画史上初のワールドスターとなった。剃髪までするなど演技への情熱を示した「波羅羯諦 ハラギャティ」を通じて「モスクワ国際映画祭」でも最優秀主演女優賞を受賞し、1990年代には「墜落するものには翼がある」「競馬場へ行く道」「君の中のブルー」「サイの角のように1人で行け」「ディナーの後に」など数多くのヒット作を誕生させた。2001年にはドラマ「女人天下」で人気を博した。アメリカの通商圧力に立ち向かい、韓国映画を守るため「スクリーン・クォータ守護天使団」として活動した彼女は2015年、「釜山(プサン)国際映画祭」が政府の干渉により危機に見舞われると、共同執行委員長を務め「釜山国際映画祭」を守るため乗り出した。2017年まで最も厳しかった時期に「釜山国際映画祭」の執行委員長を務め、映画祭のために力を注いだ。素晴らしい女優を超え、世界中に韓国映画を知らせたスターであり、強力なリーダーでもあった女性映画人のロールモデル、カン・スヨンさん。彼女は最近、ヨン・サンホ監督の新作「JUNG_E/ジョンイ」(仮題)に出演し、スクリーン復帰する予定だった。葬地は龍仁(ヨンイン)追慕公園になる。・イ・ビョンホンからユ・ヘジンまで続々カン・スヨンさんの葬儀に多くの映画関係者が参列・カン・スヨンさんを哀悼ポン・ジュノ監督&遺作のNetflix映画「JUNG_E/ジョンイ」ヨン・サンホ監督らが葬儀場に
【PHOTO】アン・ソンギ&イェ・ジウォン&リュ・ヒョンギョンら「釜山国際映画祭」のイベントに出席…釜山の公園に“映画の森”を造成
6日午後、「第26回釜山(プサン)国際映画祭」が釜山と共に「映画の森」造成イベントをAPECナル公園で開催した。この日のイベントには、アン・ソンギ、イェ・ジウォン、リュ・ヒョンギョン、チャン・ヒョンソン、イム・グォンテク監督らが出席した。・ユン・シユン&アン・ソンギら、映画「誕生」に出演決定11月にクランクイン・チュ・サンウク&キム・ヨンチョル&パク・ジニら、新ドラマ「太宗イ・バンウォン」出演確定韓国で12月に放送
「韓国映画評論家協会賞」受賞者と作品を発表…男優賞イ・ビョンホン&女優賞ソン・イェジン
韓国映画評論家協会(会長:チョン・ジェヒョン) の映画評論家協会賞の受賞者が決まった。キム・ソンギュン、オム・ジウォンの司会で行われる授賞式では、キム・ジウン監督の「密偵」が作品賞のほかに音楽賞の2部門で受賞を果たし、「荊棘の秘密」は監督賞と女優賞の2部門で受賞した。競合が激しかった男優賞はウ・ミンホ監督の「インサイダーズ/内部者たち」で熱演したイ・ビョンホンが受賞に輝き、女優賞は「荊棘の秘密」「ラスト・プリンセス」の2本で活躍したソン・イェジンが「荊棘の秘密」で受賞に輝いた。「スチールフラワー」で懇親の演技を披露したチョン・ハダムが新人女優賞を受賞し、残念ながら今年は新人男優賞の受賞者はいなかった。今年の話題作だった「新感染 ファイナルエクスプレス」は技術賞を、「お嬢さん」は撮影賞を受賞した。イム・グォンテク監督は韓国映画に貢献した業績を認められ、功労映画人賞を受賞し、国際批評家連盟韓国本部賞は、シンプルなモノクロの映像美が際立つ「空と風と星の詩人 ~尹東柱の生涯~」のイ・ジュンイク監督が獲得した。4つの企業、劇場と協議して決定する独立映画支援賞は、自主制作映画の上映館が不足し、公開(または複数公開) が難しくなっていく状況で、格別な支援、発掘の意味を持つ賞で、CJ(ムービーコラージュ)、白頭大幹(アートハウスモモ)、アットナイン(Artナイン)、インディースペースなど、計4つの企業と劇場が特別賞に参加する。今回は「蜘蛛の地」を演出したキム・ドンリョン&パク・ギョンテ監督が受賞に輝いた。韓国映画評論家協会は、全体会議で開催された21日の本審審査会議で受賞者、受賞作を選定し、今年で第36回を迎える授賞式をキム・ソンギュンとオム・ジウォンの共同司会で11月8日午後6時30分ソウルプレスセンターで開催する。部門別授賞者(作)リスト◆最優秀作品賞:「密偵」◆監督賞: 「荊棘の秘密」◆功労映画人賞:イム・グォンテク◆脚本賞:「空と風と星の詩人 ~尹東柱の生涯~」◆男優賞:イ・ビョンホン(「インサイダーズ/内部者たち」)◆女優賞:ソン・イェジン(「荊棘の秘密」)◆新人女優賞:チョン・ハダム(「スチールフラワー」)◆新人男優賞:なし◆新人監督賞:ユン・ガウン(「私たち」)◆撮影賞:チョン・ジョンフン(「お嬢さん」)◆技術賞:クァク・テヨン(特殊扮装、「新感染 ファイナルエクスプレス」)◆音楽賞:mog(「密偵」)◆国際批評家連盟韓国本部賞:イ・ジュンイク監督(「空と風と星の詩人 ~尹東柱の生涯~」)◆新人評論賞:未定◆独立映画支援賞:キム・ドンリョン&パク・ギョンテ監督◆映画評論家10選:韓国映画評論家協会(映画評論家評)選定10大映画(順不同)「荊棘の秘密」「空と風と星の詩人 ~尹東柱の生涯~」「哭声」「お嬢さん」「新感染 ファイナルエクスプレス」「インサイダーズ/内部者たち」「密偵」「トンネル」「私たち」「阿修羅」
ハン・ヒョジュ&パク・ソダム&ハン・イェリら「釜山国際映画祭」のレッドカーペットに出席
女優パク・ソダムとハン・イェリ、ハン・ヒョジュらが第21回釜山(プサン) 国際映画祭(BIFF) のレッドカーペットに出席する。釜山国際映画祭は4日、報道資料を通じて6日開催される開幕式レッドカーペットの出席者リストを公開した。このリストによると、アン・ソンギ、イム・グォンテク、カンシン・ソンイルなど、映画界の元老たちも出席する。また、開幕式の司会を担当するソル・ギョングとハン・ヒョジュ、開幕作に選ばれた「春の夢」のチャン・リュル監督、ハン・イェリ、ヤン・イクチュン、パク・ジョンボム、「季節の変わり目」に出演したペ・ジョンオク、チ・ユンホ、「プリースト 悪魔を葬る者」で印象的な演技を披露したパク・ソダム、「網」で戻ってきたキム・ギドク監督と出演したアン・ジヘ、キム・ヨンミン、チェ・グィファ、「コーヒーメイト」で共演したオ・ジホ、ユン・ジンソらが開幕式のレッドカーペットを歩く。韓国の映画業界の関係者だけではなく、海外の映画関係者も開幕式のレッドカーペットを訪れる。「怒り」のイ・サンイル監督と渡辺謙、「シン・ゴジラ」の樋口真嗣監督と長谷川博己らも出席する予定だ。釜山国際映画祭は6日開幕し、15日閉幕する。
イ・ビョンホンからパク・チャヌク監督まで、米アカデミー新規会員に委嘱される
韓国の映画人が昨年に続きアカデミー会員に委嘱された。30日(韓国時間)、アカデミー賞(オスカー) を主管するアメリカの芸術科学アカデミー(AMPAS) は公式ホームページで新たに委嘱された会員のリストを発表した。韓国の俳優イ・ビョンホンと映画監督のパク・チャヌク、イ・チャンドン、キム・ソヨン、ドリームワークスのチョン・ヨンドク撮影監督が新会員のリストに含まれた。昨年は映画監督のイム・グォンテク、ポン・ジュノ、俳優チェ・ミンシク、ソン・ガンホ、アニメーションキャラクター専門家のキム・サンジンなどがアカデミー会員として委嘱された。韓国映画界の国際的な位相を認められたものと解釈できる。イ・ビョンホンは今年、韓国人としては初めてアカデミー授賞式の授賞者として参加したのに続き、新規会員として名をあげることとなった。芸術科学アカデミーは、イ・ビョンホンの代表作「G.I.ジョー」と「ターミネーター:新起動/ジェニシス」を紹介した。パク・チャヌク監督は「オールド・ボーイ」「コウモリ」「イノセント・ガーデン(原題:Stoker)」などで名をあげ、最近「お嬢さん」で好評を得ている。「ペパーミント・キャンディー」「オアシス」「ポエトリー アグネスの詩」を演出したイ・チャンドン監督や、「彷徨の日々(英題:In Between Days)」「木のない山(英題:Treeless Mountain)」のキム・ソヨン監督も海外映画祭に持続的に招待されている監督だ。アカデミー会員に加入すると、アカデミー賞の候補作への投票権を行使することができる。
チェ・ミンシク&ソン・ガンホ、米映画芸術科学アカデミー会員候補に“韓国の映画人としては初”
俳優チェ・ミンシクとソン・ガンホがアメリカの映画芸術科学アカデミーの会員候補に選ばれた。アメリカ最高の権威を誇るアカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーが、今年の新規会員候補を発表した。アカデミー側が発表した会員候補は322人で、この中に含まれた韓国の映画人5人が目を引く。映画芸術科学アカデミーが選定した5人の韓国映画人はチェ・ミンシク、ソン・ガンホ、イム・グォンテク監督、ポン・ジュノ監督、アニメーションのキム・サンジン監督だ。韓国の映画人がアカデミーの会員に選定されたのは今回が初めてのことだ。韓国映画に対する全世界的な関心を反映した結果と解釈されている。彼らがアカデミーの会員加入を受諾すれば、アカデミー賞で投票権を行使することができる。毎年アカデミー賞への進出で苦杯を舐めてきた韓国映画にとって好調として働くと見られている。
【PHOTO】神話 ドンワン&キム・ウビン&ムン・ガヨンら「全州国際映画祭」に出席
30日午後、全羅北道(チョンラブクド)徳津(ドクジン)区徳津洞(ドクジンドン)で「第16回全州国際映画祭」の開幕式が行われ、MCの神話(SHINHWA)ドンワン、イム・ソンミンを始め、キム・ウビン、チョン・ジュヨン、イ・ジョンヒョン、イ・ビョンホン監督、チョン・ソミン、イ・ヨンハ、イム・グォンテク監督、キム・セロン、キム・ヒャンギ、キム・テフン、シン・ジス、ソイ、ソン・ヨウン、ペ・ソンウ、ポン・マンデ、ムン・ガヨン、ムン・ソリ、リュ・ドクファンらが出席した。2000年から始まった「全州国際映画祭」は映画美学や映像技術の面で今までの主流映画とは異なる新しい対案映画(alternative film)を観客に紹介し、デジタル映画(digital film)を上映しながらサポートする部分競争を導入した非競争映画祭で、5月9日まで開かれる。
「ファジャン」イム・グォンテク監督、102作目にして自分らしくない作品に挑戦した理由とは
102本の映画を作っても相変わらず現場が楽しく、今も観客が怖いという。撮影現場の外では世の中に二人といない愛妻家であるが、現場では誰よりも鋭くなる。足跡が韓国映画の歴史である永遠の現役イム・グォンテク監督(78歳)の話だ。1962年の「豆満江よさらば」を皮切りに、興行性と作品性の二兎を手に入れた「シバジ」(1987年)、「ハラギャティ」(1989年)、「将軍の息子」(1990年)、「風の丘を越えて/西便制」(1993年)、「春香伝」(2000年)、カンヌ国際映画祭で監督賞という栄誉をもたらした「酔画仙」(2002年)まで。イム・グォンテク監督はいつも韓国人の恨(ハン:韓国特有の恨みの感情)と芸術人の人生に疑問を持ち、これを極めて美しい映像美でスクリーンに盛り込んだ。そんな彼が102本目の新作「ファジャン」(制作:ミョンフィルム)を通して自らの限界を越える挑戦を繰り広げた。一歩ずつ死に近づく妻と、人生でもっとも輝く女性の間で葛藤する中年男性の物語は、イム・グォンテク監督の従来の作品とは流れが違う。イム・グォンテク監督は自ら抜け出すにはぴったりの物語であるため、「ファジャン」に飛び込んだと力を込めて話した。「ファジャン」はキム・フン作家の2004年「第28回イ・サン文学賞」で大賞を受賞した小説を原作に、癌になった妻が死に近づくほど他の女性を深く愛することになった男性の悲しき葛藤を描いた映画だ。生と死、愛と煩悶という人間の普遍的な素材をイム・グォンテク監督だけの成熟した視点で描いた。キム・フン作家特有の簡潔な文体をスクリーンに移す作業は、100本以上の映画を撮ってきた監督にとっても決して簡単な作業ではなかった。イム・グォンテク監督は、原作が持つ空気感を100%そのままカメラに移すことができなければ、目を閉じるようになるほどリアルな現実性に重きを置くことにし、これが成功した。女優キム・ホジョンが全裸での露出を披露した浴室シーンがその例だ。死のために崩れていく女性が夫の前で感じたであろう絶望と羞恥心を、イム・グォンテク監督は妥協せずカメラに映した。80歳を目前にしている監督の挑戦に、世界の映画人も答えた。「ファジャン」は第71回ベネチア国際映画祭を始め、トロント、バンクーバー、釜山(プサン)、ハワイ、ストックホルムなど世界16ヶ国の映画祭に招待され、好評を得た。イム・グォンテク監督と作業した俳優たちは現場での彼の姿について「撮影に入れば、目に聡明さが浮かぶ方」と褒め称えた。確かにインタビューの途中で妻に電話をかけ、知らないことを聞き、息子(クォン・ヒョンサン)に対する賛辞に笑いをこらえるなど、天真爛漫なところがある彼だったが、映画に関する話をする時だけは目に力が入った。彼の情熱いっぱいの眼差しを長く現場で見られることを願う。―公開まであまり残っていない。102本の映画を作っても今も公開前はドキドキするのか。イム・グォンテク:長く映画の仕事をやってきたため、年を取っただけに、生きてきた歳月ほど、積み重ねた経験値ほど映画に反映される。今になって若い映画を作ろうとしても出来るわけではなく、今の年齢よりもっと大人っぽい映画を作ろうとしても僕の思い通りにはならなかった。今まで僕の人生で蓄積したものをベースに、世の中を見るようになるということを知った。「ファジャン」がそうだ。80歳近い僕が作った世の中を見る視線を20代、40代、60代の観客がどのように受け入れるのかが心配で気になる。―原作は短編小説だ。映画化を決心したきっかけは何か。イム・グォンテク:従来の僕の作品は韓国文化、僕世代の受難史を主に書いてきた。あまりにも長い間そのような物語を描いてきたため、自分自身から抜け出したいと思った。監督としての寿命、ダイナミックさについて悩んでいたところ、ミョンフィルムが「ファジャン」映画化の提案をしてきた。「ファジャン」の物語なら、従来の僕から抜け出せるという思いから演出をすることになった。―キム・フンの原作は特有の短く、力のある文体が重要な作品だ。これを映像に移す作業は簡単ではなかったと思う。イム・グォンテク:そうだ。キム・フン作家の文章が持つ力、迫力を映画に盛り込もうとしたが、いざやってみると上手くいかなかった。完全にジャンルが異なる上に小説自体がものすごく優れているじゃないか。下手したら大きな恥をかくと思った。あ、恥も恥だが、どうしても消化不良になりそうだった。キム・フン作家の文章をそのまま映像に盛り込むことが出来なければ、映画「ファジャン」だけの長所を何にするか悩み、リアルさ現実性溢れる映画を作ることにした。だからと言って小説に現実味がないというわけではない。小説よりも、さらに人生そのものにリアルさを吹き込もうとしたということだ。―「ファジャン」はイム・グォンテク監督の経歴の中でも目を引く作品だが、主演俳優アン・ソンギにとっても意味のある挑戦だった。イム・グォンテク:アン・ソンギが演じるオ・サンムは、妻が死に近づいていく苛立ちを何年も耐え抜き、献身する人物だ。死んでいく妻の隣で夜を更かしながらも、好きな女を心に抱くキャラクターだが、間違って演じると嫌悪感を抱くようになる危険な役割だ。そのような危険を乗り越えられる俳優として誰がいるかと考えたときに、アン・ソンギほどの俳優はいない。演技を上手にやっても見苦しくなりかねないキャラクターを、アン・ソンギが上手く演じてくれた。―アン・ソンギとはもう8作目の作業だ。イム・グォンテク:俳優にとっては映画内での人生だけでなく、映画の外での人生もあるじゃないか。「ファジャン」のオ・サンムは、映画の外での動きが重要なキャラクターだった。さらにアン・ソンギも僕も、お互いに点検できている部分があるじゃないか。年を取ると、映画の外での生きてきた過程も見るようになった。―キム・ホジョンをキャスティングする過程も簡単ではなかったと思うが。イム・グォンテク:一体誰を選んだらいいのか果たしてどんな女優が妻役をやると名乗ってくれるか。女性としてどんな魅力も映画で発散できない役じゃないか。僕も長いこと映画を作ってきたが、このようなキャラクターは初めてだった。そんな中、ミョンフィルムがキム・ホジョンを推薦してくれた。妻のキャラクターは病気な人物でもあるが、病気になる前は非常に魅力的な人物だったと思う。その2つをすべて満足させる必要があったが、キム・ホジョンを見ると出来そうだと思った。しかも、このようにリスクの多い役を演じると名乗り出てくれた女優は何かが違うと思ったし、勇気もすごかった。―キム・ホジョンが全裸を露出した浴室シーンが話題だ。イム・グォンテク:映画に決定的なリアルさを与えるシーンが、まさにそのシーンだった。最初は半裸で撮影した。撮ってみるとどうも違った。恐らく他の女優だったら、全裸はお願いできなかったと思う。妻役の出演を決めたのは、普通の女優ではないということを意味する。キム・ホジョンの信念、並ならぬ勇気が感じられたため、全裸になることをお願いした。醜い姿を想像するだろうけど、映画には美しく映ると。あなたが露出を決心するまで、このセットを解体しないで待つと。キム・ホジョンは2~3時間で撮影すると決心した。結果として、映画にリアルさを与える非常に重要なシーンが誕生した。もちろん、映画は生き生きとしたが、監督としていつも片隅では申し訳ない気持ちがある。―キム・ギュリとは「下流人生 ~愛こそすべて~」(2004年)以来、2度目の作業だ。イム・グォンテク:「下流人生 ~愛こそすべて~」の時まで、キム・ギュリがこんなにセクシーな女優だとは思わなかった。2年前、釜山(プサン)国際映画祭の開幕式を見ていたところ、あるダンサーがダンスをとても圧倒的な雰囲気で踊っていた。「あの人は誰で、どうしてあんなにダンスが上手なのか」と聞いたが、それがキム・ギュリだった。キム・ギュリのそのようなセクシーな面を生かせばいいと思い、今回キャスティングした。―海外映画祭での反応が熱かったそうだが。イム・グォンテク:僕はこれまで海外の映画祭をたくさん回ったが、こんな反応はまた初めてだった。外国人たちに「僕の映画のどこがそんなにずば抜けて良かったのか」と尋ねると、「リアルなところ」だと話した。―1歩間違えると、不倫ドラマに見えがちだ。オ・サンムを生と死の間にいる男として描くために注意した点があるのか。イム・グォンテク:オ・サンムは、妻の長い闘病生活にとても疲れているはずだ。それでも献身的に妻を看護する人間としての理知的な面に注目して欲しい。そこまで見てくれるかは分からないが(笑) 僕みたいに80歳近い人の考えはそうだ。―愛妻家で有名だ。イム・グォンテク:もし、妻がそんなに長い病気になり、苛立たせることをすれば、その時も愛妻家でいられるかは分からない。人間として充実する道理、理知的な面が人間にとって必要だという話をする映画を撮っておいても、良く分からない。―今後描いてみたい物語があるのか。イム・グォンテク:きっともっと話したいことがあると思うが、100本の作品をいい加減に作ったため、全部忘れてしまった(一同爆笑) 生きていく中で、どんな物語にどんな風に出会えるかは分からない。
EXO ディオ、尊敬の念をこめてイム・グォンテク監督にお祝いのメッセージ
EXOのディオと映画「TSUNAMI -ツナミ-」「国際市場で逢いましょう」で観客動員数1000万人突破を2度も実現させた2千万監督ことユン・ジェギュン監督が、イム・グォンテク監督について尊敬の意を表した。4日午前、韓国で放送されたMBCヒューマンドキュメンタリー「人が好き」では、「ファンタスティックカップル、イム・グォンテク&チェリョン夫婦」編が公開された。最近、マカオで開催されたアジアン・フィルム・アワードで功労賞を受賞したイム・グォンテク監督。当時、新人賞の候補となっていたディオはイム・グォンテク監督と記念写真を撮影し、「功労賞、心よりおめでとうございます」とお祝いのメッセージを伝えた。ユン・ジェギュン監督も「僕の人生のロールモデルはイム・グォンテク監督だ。なので、同じ場所にいるだけでも光栄だ。僕もイム・グォンテク監督のように長く活動していきたい」と伝えた。東京国際映画祭でプログラミング・ ディレクターを務める石坂健治氏も「イム・グォンテク監督は日本でとても有名だ。巨匠ではないか。なので、みんなイム・グォンテク監督を尊敬している」とコメントした。
EXO ディオ、イム・グォンテク監督とのツーショットを公開“俳優のオーラ”
ボーイズグループEXOメンバーで俳優のディオ(本名:ド・ギョンス)がイム・グォンテク監督と会った。27日、SMTOWNのグローバルTwitterにはディオが最近中国・マカオで開かれた「第9回アジア・フィルム・アワード(Asian Film Awards)」に出席した姿を収めた写真が掲載された。写真のディオはブラックスーツ姿で俳優のオーラを放っている。特にディオはイム・グォンテク監督と並んで立ってツーショットを撮り、注目を集めた。映画の発展に貢献して功労賞を受賞したイム・グォンテク監督と演技力を認められて新人賞の候補にノミネートされたディオの出会いが視線を引き付ける。ディオの属しているEXOは30日にニューアルバム「EXODUS」でカムバックする。
「第9回アジア・フィルム・アワード」今年も中国映画が賞を総なめ…ペ・ドゥナが韓国のプライドを守った(総合)
韓国映画が多数候補に上がり、期待を集めた「アジア・フィルム・アワード(Asian Film Awards)」が今年も中国映画の祭で終わった。25日の午後8時(現地時間)、マカオのベネチアンホテルで「第9回アジア・フィルム・アワード」が開催された。「アジア・フィルム・アワード」は香港国際映画祭の一環として開催され、アジア各国の映画を対象にする授賞式だ。特に今年の「アジア・フィルム・アワード」には全部門に韓国映画が進出し、視線を引きつけた。観客数1400万人を突破したユン・ジェギュン監督の「国際市場で逢いましょう」とホン・サンス監督の「自由が丘で」が作品賞候補に上がった。「国際市場で逢いましょう」と「自由が丘で」は「薄氷の殺人」(中国、監督:ティアオ・イーナン)、「ブラインド・マッサージ」(中国、監督:ロウ・イエ)、「Haider」(インド、監督:ヴィシャール・バールドワージ)、「そこのみにて光輝く」(日本、監督:呉美保)と競争した。「自由が丘で」は作品賞だけでなく監督賞、主演男優賞(加瀬亮)など主要3部門に名前を上げた。主演男優賞部門には1700万人動員のヒット神話の主人公「バトル・オーシャン/海上決戦」のチェ・ミンシクも一緒にノミネートされた。他に主演女優賞はペ・ドゥナ(「私の少女」)、新人賞にEXOのディオ(「明日へ」)がノミネートされ、チョ・ジヌン(「最後まで行く」)とハン・イェリ(「海にかかる霧」)がそれぞれ助演男優賞、助演女優賞候補に名前を上げた。それだけでなく脚本、撮影、編集、美術、作曲、衣装、視覚効果部門に「最後まで行く」「群盗:民乱の時代」「王の涙 –イ・サンの決断-」「パイレーツ」など韓国映画が候補に上がった。衣装デザイン部門にはツイ・ハーク監督の映画「智取威虎山」で韓国のクォン・ユジン監督が候補に上がり、視線を引きつける。しかし、昨年に続き韓国映画のほとんどが受賞につながらず、名残惜しさを残した。主演男優賞候補になったチェ・ミンシク、助演男優・女優賞候補に上がったチョ・ジヌン、ハン・イェリと新人賞候補になったEXOのディオの受賞は残念ながら不発となった。このような中で、主演女優賞を受賞した「私の少女」のペ・ドゥナと功労賞のイム・グォンテク監督がトロフィーを獲得し、プライドを守った。作品賞の栄光は中国の「ブラインド・マッサージ」が手に入れた。盲人マッサージ師を素材にする「ブラインド・マッサージ」はチン・ハオ(金昊)、グオ・シャオドン(郭小冬)、メイ・ティン(梅婷)、ホアン・シュアン(黄軒)が出演し、ロウ・イエ監督がメガホンを取った。この日「ブラインド・マッサージ」は作品賞と共に撮影賞を受賞した。監督賞は「黄金時代」のアン・ホイ(許鞍華)監督が受賞した。「黄金時代」は1930年代、激変の中国、狂いそうなほど文を書きたかった天才作家、シャオホンの強烈な人生を描いた作品だ。タン・ウェイ(湯唯)、ウィリアム・フォン(馮紹峰)、ワン・チーウェン(王志文)が出演した。〈以下は全受賞リスト〉◆ 作品賞 - 「ブラインド・マッサージ」(中国)◆ 監督賞 - 「黄金時代」 アン・ホイ(中国)◆ 脚本賞 - 「薄氷の殺人」 ティアオ・イーナン(中国)◆ 主演男優賞 - 「薄氷の殺人」 リャオ・ファン(廖凡、中国)◆ 主演女優賞 - 「私の少女」 ペ・ドゥナ(韓国)◆ 助演男優賞 - 「黄金時代」 ワン・チーウェン(中国)◆ 助演女優賞 - 「そこのみにて光輝く」 池脇千鶴(日本)◆ 撮影賞 - 「ブラインド・マッサージ」 ツォン・ジエン(中国)◆ 編集賞 - 「ザ・レイド GOKUDO」 ギャレス・エヴァンス(インド)◆ 音楽賞 - 「Margarita, with a Straw」 マイキー・マクリアリー(インド)◆ 視覚効果賞 - 「GONE WITH THE BULLETS(一歩之遥)」 リック・サンダー、クリストフ・ゾリンジャー(中国)◆ 衣装デザイン賞 - 「GONE WITH THE BULLETS(一歩之遥)」 ウィリアム・チャン(中国)◆ 美術賞 - 「GONE WITH THE BULLETS(一歩之遥)」 リウ・チン(中国)◆ 特別賞(「エクセレンス・イン・アジア・シネマ・アワード」) - 中谷美紀(日本)◆ 功労賞 - イム・グォンテク(韓国)