ハ・ジョンウ
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「ベルリンファイル」ハ・ジョンウとチョン・ジヒョン、ドイツ語を猛練習中
俳優ハ・ジョンウと女優チョン・ジヒョンがドイツ語のレッスンで冬を締めくくっている。二人が突然ドイツ語のレッスンにいそしんでいる理由は、スパイアクションムービー「ベルリンファイル」(リュ・スンワン監督、内柔外剛製作)出演のためだ。この映画で二人は、ドイツに居住しながら工作活動をする北朝鮮出身の夫婦を演じる。ハ・ジョンウは韓国の組織に潜入した後、北朝鮮から見捨てられる工作員を演じ、チョン・ジヒョンはジレンマに陥ったスパイの夫を手助けする妻として出演する。二人ともほとんどのセリフは北朝鮮の言葉だが、現地の人と会話する時は流暢なドイツ語を話す必要があり、正確なドイツ語の発音と言葉を学んでいる。二人とも北朝鮮の金日成大学を卒業した最高のエリートとして描かれているだけに、ネイティブレベルでのドイツ語の強いイントネーションと発音の努力を注いでいる。二人は一時、同じ所属事務所(sidusHQ)に所属していたが共演したことはなく、これまで親しくなるきっかけはなかったという。これについてハ・ジョンウの所属事務所であるfantagioの関係者は26日「ハ・ジョンウとチョン・ジヒョンは週に1~2回ほど時間を決めて、ドイツ語の先生を招いてセリフの練習をしている。ドイツ語だけでなく、北朝鮮の言葉も一緒に勉強し、自然に親しくなったようだ」と話した。ハ・ジョンウとチョン・ジヒョンは3月にドイツのベルリンに立ち、1ヶ月あまりの撮影を行って、ドイツと雰囲気の似ている北ヨーロッパのラトビアに移動。そこで残りの撮影を行う予定だ。映画「ベルリンファイル」は二人のほかハン・ソッキュ、リュ・スンボムが出演し、期待が高まっているリュ・スンワン監督初のスパイアクションムービー。CJエンターテインメントが投資や共同制作を担当する。
「ラブフィクション」火星人の男と金星人の女のラブ周波数はなぜすれ違ってしまうのか
女優コン・ヒョジンのワキ毛で認知度が上昇した映画「ラブフィクション」(監督:チョン・ケス、製作:サムゴリピクチャーズ)は、実は深いストーリーを秘めている。恋愛と愛に対する男女の二人三脚。一見ラブコメディや恋愛ドラマの典型的な公式を辿っているように見えるが、「ラブフィクション」はありきったラブコメディだと片付けるにはもったいない、かなり深みのあるメッセージと細かくレベルの高いコメディも描いている。シニフィアンとシニフィエを論じるまでもなく、同じ言葉を使っていても意味している内容は全く異なっているような男女を描いているからこそこの映画は恋愛心理の教科書とも言える「男は火星人、女は金星人」の拡張版であり、「愛がなんで変わるの」という名台詞を残した映画「春の日は過ぎゆく」と似たような匂いがする。恋焦がれる愛に、有効期間なんかあるものかと言い返すかもしれないが、心臓の鼓動の速度を思い通りに調節することはできないという問題がある。それゆえ、男女が別れを告げる時に最も多く用いられる「ごめん、私も私の気持ちが良く分からないの」は、卑怯な言い訳ではなく、最も率直で深い意味を持つ独白であるかもしれない。ジュウォル(ハ・ジョンウ)とヒジン(コン・ヒョジン)はドイツのベルリンで灰皿をきっかけに出会った。作品の執筆に苦しんでいた三流小説家のジュウォルは、帰国後自身の魂を慰めてくれそうな女神を求めるようになり、キューピッドの矢はヒジンに向かう。外国映画の輸入会社に勤めるヒジンも、ジュウォルのユーモア溢れるラブレターや花束、プレゼントが嫌いではなく、彼を家に入れる仲にまで急進展する。しかし、思ってもいなかったバツイチに自由奔放な性格、もりもりのワキ毛とは。ジュウォルは求愛を止めるに十分な理由が発生したにも関わらず、ヒジンへの攻勢を続ける。ジュウォルが風車に突進するドン・キホーテになってしまったのは、ヒジンに出会ってから原稿をすらすらと書けるようになり、人生の活力を見つけたためだ。ベジタリアンと三枚肉マニアの食事の対立も、恋に落ちはじめた恋人同士を別れさせることはできない。問題は、女性の心を掴むために「愛してる」と話す男性と、「愛してる」をいう言葉を聞いてから「愛そうか、やめようか」を悩み始める女性のすれ違ったラブ周波数だ。すぐ熱くなっては、嘘のように冷めてしまう男性の恋愛パターンと徐々に熱くなっていく女性の気持ちはすれ違うばかり。さらにジュウォルはヒジンが学生時代に有名だったアラスカのワキ毛女だった事実を知り、彼女の一挙手一投足に文句をつけるようになる。ヒジンを初めて抱いた日、「お前のワキ毛に正式に誤りたい」と彼女を配慮したジュウォルの気持ちが変わった理由は、あっけなくもヒジンの元彼氏たちだった。多かった元彼氏たちへの嫉妬そして彼らのように簡単に捨てられるかもしれないという過剰な防御意識。このシーンでは、みっともない男性の様々な姿がリアルに描かれており、観客の爆笑を誘った。公園で無表情のまま「さよなら」と言うジュウォルと、これ以上我慢できないという表情で振り返っては「あんたの愛って本当に軽いものなんだね」と冷笑するヒジンは、誰でもグッと来るような印象深いシーンだった。ヒジンがバツイチであるということを知ったジュウォルが「結婚していたことがあるんですね?鞭も先に打たれたほうが良いと言うし、結婚も1回はやってみないとね」とわざと強がり、ヒジンがお酒を乗せたお膳を片付けて「先に準備していますね。シャワーは浴びなくていいですよ」と話す同床異夢の二人を描いたシーンでも、歯痒さを感じた観客が多かっただろう。独身時代の恋愛経験を反省しながらシナリオを書き上げたという監督は、「世の中で最もとんでもない願いは、誰かに愛してくださいと頼むことだ」というジュウォルの台詞を通じて愛の難しさを逆説している。一旦惚れると相手の歯列矯正器さえも可愛く見えるが、いざ安定軌道に乗ると「歯が見えないように食べて」と文句をつけるのが洞窟を好む火星人の男の特徴だ。世界の平和のために人類が作り出した最も非合理的な制度が結婚であるというジョークもあり、判断力が鈍って結婚し、忍耐力が足りなくて離婚をするという意味深い台詞もある。「ラブフィクション」が一部のマニアだけを満足させるアートではなく、一般の観客に愛されるような作品に仕上がったのは、やはりハ・ジョンウとコン・ヒョジンの生の演技のおかげだ。ハ・ジョンウは熱演をしなくても十分観客が登場人物の感情についていける選択と集中を見せてくれた。まるで熱いコーヒーに入れられた角砂糖のように、作品にすっと溶け込んでいた。コン・ヒョジンも、どこからが演技でどこからがリアルなのかが分からないほど作品と一つになっていた。二人とも素晴らしい溶解力で映画に活力を与えた。「ラブフィクション」は、本当の愛の前では「初」や「二番目」のような序数詞をつけてはならないこと、細かいこだわりを乗り越えてからやっと偉大な愛に至ることができるということをリアルな台詞と絶妙な状況で描いた。軽く笑えるような時間つぶし用以上の、アンダーラインを引きたくなるような映画だ。15歳以上から観覧可能な映画「ラブフィクション」は韓国で29日から公開される。
ハ・ジョンウ、コン・ヒョジンに自ら共演をラブコール
現在、ボックスオフィス第1位で絶賛上映中の映画「悪いやつら」で、存在感のある組織暴力団のボスのチェ・ヒョンベを熱演したハ・ジョンウ(34)。彼が、また新たな作品に出演した。 「悪いやつら」では、ホステスを相手に「生きてたか~」と、じゃれあっていたハ・ジョンウが、コン・ヒョジン(32)と共演したラブコメディ映画「ラブフィクション」では、30歳過ぎても恋をしたことがない小説家 ク・ジュウォルを演じ、対照的な演技をみせた。最近、ソウルの三清洞(サムチョンドン)で行われたインタビューで、ハ・ジョンウは「『ラブフィクション』は、いわゆる普通のラブコメディではありません。だから期待と不安の半々なんです」と語った。 「ラブコメと聞いて想像するような恋愛物語とは、まったく違います。甘く描かれていないんですよ。だからもしかすると、感じ悪く受け取られるかもしれないと心配なんです(笑) 本当にこれまでになかったキャラクターばかりなので、観に来てくれた人の反応がすごく気になります」ハ・ジョンウは、この作品で女優コン・ヒョジンと恋人役を演じた。コン・ヒョジンにラブコールを送ったのは、ほかでもないハ・ジョンウ自身だった。「シネマテック基金のビールのCMに出演した時に初めてご一緒しました。以前から同じ所属事務所だったので、すれ違って見かけたりはしていましたが、じっくり会って話すことはなかったんですよ。それで初めて一緒にCMを撮った時に、彼女は僕のアドリブ、本当にきりがないくらいのセリフを全部受け止めてくれたんです。互いにそうした科学反応を感じて、一種の快感を覚えました。その時、あ、この人と映画を一緒にやったら良い作品ができるような気がすると思いました。ちょうど、その時に持っていたシナリオが『ラブフィクション』で、僕から『俺と一緒に作ってみないかい?』と、提案しました。シナリオだけでも面白い作品でしたし、女優の立場からすると都合が悪い部分もあったと思いますが、それ以上の何かを見つけたのか、コン・ヒョジンさんが出演してくれることとなりました」こうして、ハ・ジョンウ、コン・ヒョジンという素晴らしい組み合わせのキャスティングが実現した。だが、映画はすぐにクランクインしなかった。ハ・ジョンウは、その後、映画「依頼人」「悪いやつら」を撮影し、コン・ヒョジンはその間にMBCドラマ「最高の愛」に出演して大ヒットを飛ばした。映画「ラブフィクション」の撮影は、8月から11月の3ヵ月間行われた。 「『悪いやつら』も同じく愛着のある作品です。良い作品ということで出演者が集まった。本当に好きで集まったから現場の雰囲気もすごく良くて。プレッシャーや責任ということより、一緒に作っていくという現場での共同作業が幸せで楽しかったですね」3年前にシナリオの初稿を受け取った時から、この映画への出演を「やる」と快諾したハ・ジョンウは、親交の厚い友人でお笑いタレントのカン・サンボムとアイデアを出し合うなどの熱意を見せた。 「些細な恋愛物語です。女性からするとク・ジュウォルというキャラクターは、気に食わないかもしれませんが、よくいるタイプの彼氏で、男性には十分に共感してもらえるキャラクターだと思います。恋に落ちる瞬間、その過程、別れに向かう二人の関係、別れた後の後悔、恋しさ、巻き戻したい瞬間がすべて描かれている映画です」 ハ・ジョンウは、3月からリュ・スンワン監督の新作映画「ベルリンファイル」の撮影に入る。この映画は、3月第3週からドイツ・ベルリンでクランクインする予定で、そのためハ・ジョンウは、「ラブフィクション」の公開直後にドイツへ撮影に向かわなければならない。 「長期滞在するので家も探さなければなりません。夏までドイツにいると思います。休息はそうですね、人それぞれ休み方があると思いますが、僕の場合、静と動でいうと動ですね。作品が終わると未練も残りますが、そのエナジーをすぐに次の作品にまわすことが僕の充電の仕方です」ハ・ジョンウ主演の映画「ラブフィクション」は、29日から公開される。
コン・ヒョジン「ダニエル・ヘニーと共演したい」理由とは?
女優コン・ヒョジンがダニエル・ヘニーと共演してみたいと語った。15日午後に放送されたSBSの芸能ワイドショー「SBSテレビ芸能」に、映画「ラブフィクション」の主役を演じたハ・ジョンウとコン・ヒョジンが出演した。この日の放送では二人が互いにインタビューを行う形だったが、ハ・ジョンウはコン・ヒョジンに「たくさんの俳優と共演してきたけれど、今後共演してみたい俳優はいるか?」と質問をした。ハ・ジョンウの質問に明るく微笑みながらコン・ヒョジンは「ダニエル・ヘニーさんと共演してみたい」と答えた。その理由として「同い年と付き合っているので、よくケンカをしてしまう。『あなたと私は一緒だ』と言いながらケンカしてる」と、恋人である俳優リュ・スンボムとのエピソードを伝えた。コン・ヒョジンは「(ダニエル・ヘニーの)イメージは、女性に『君は弱いから僕が全部やってあげる』と言ってくれる人だと思う。そんな方と一緒にお仕事ができたら、とても幸せだと思う」とその理由を説明した。ハ・ジョンウとコン・ヒョジンが共演した「ラブフィクション」は、31才になるまでロクに恋愛もできなかった小説家ク・ジュウォルが、理想の女性ヒジンに出会って起こる話を描いた作品。2月29日に公開予定。
ハ・ジョンウ、長い台詞にNGは無し!「徹底的な練習のおかげ」
俳優ハ・ジョンウはラブコメディの中でも生きていた。現在、興行成績1位を独走している映画「悪いやつら」のハ・ジョンウが2月に公開予定の新作映画に出演している。コン・ヒョジンと共演した「ラブフィクション」がその映画だ。前作「悪いやつら」では、カリスマ溢れるボスを演じ女心をくすぐった彼だったが、今回は売れない小説家を演じる。31才になるまでロクに恋愛もできなかったが、恋愛に対する期待感は誰よりも高いク・ジュウォルというキャラクターを演じた。ハ・ジョンウは15日午後、ソウルの城東区(ソンドング)杏堂洞(ヘンダンドン)往十里(ワンシムニ)にあるCGV映画館で開かれた映画「ラブフィクション」のマスコミ試写会に参加した。この日公開された映画の中のハ・ジョンウは、小説家らしく、終始改まった言葉を話す人物で描かれていた。多少突飛すぎるところもあったが、深みのあるキャラクターとして表現されていた。特にドイツの小説「若きウェルテルの悩み」を連想させるシーンで語られた、長い告白のセリフは感動を与えてくれた。ハ・ジョンウは「クランクインする前から、その長いセリフを練習していた。無理に覚えようとしないで本当に僕が心から表現できるように、繰り返して練習を重ねた」と語った。また、チョン・ゲス監督は「もう少し説明すると、色んなパターンで撮ったけれど、ハ・ジョンウさんは一度もNGを出さなかった。何回もリテイクしたけれど、きちんと準備をしてきてくれて驚かされた」と伝えた。「ラブフィクション」は31才になるまでロクに恋愛もできなかった小説家ク・ジュウォルが、理想の女性像・ヒジンに出会って起こる話を描いた作品。2月29日に公開予定。
“the”を付けてあげたい「悪いやつら」ハ・ジョンウの演技
「もっと、もっと、もっと」―― 一日、また一日、目を疑わせる俳優ハ・ジョンウから聞こえてくる気がする言葉である。ハ・ジョンウの演技が上手いのは、昨日今日の話ではないが、映画「悪いやつら」(ユン・ジョンビン監督)でハ・ジョンウはさらに目立つ。ハムレット型俳優チェ・ミンシクとツーショットで映るときも、この上ない素敵なアンサンブルを作り上げ、一人でもスクリーンの余白を埋められる数少ない俳優の一人だ。だから、ある人はハ・ジョンウという名前の前に「the」を付けるべきだと絶賛する。どんなに華やかで、大げさな修飾より、「the」ほどハ・ジョンウをシンプルかつ淡白に表現できる言葉があるだろうか。「悪いやつら」は実際、チェ・ミンシクのための、チェ・ミンシクの映画だと言っても過言ではない。権力と暴力の味をしめ、徐々に破滅していく男の後ろ姿をチェ・ミンシクのように寂しく演じることができる俳優は少ない。しかし、ハ・ジョンウというロゴス型俳優がいなければ、話は変わってくる。チェ・ミンシクの演技は変わらず輝いたはずだが、ハ・ジョンウの幅広いリアクションが支えていなければ、どこか寂しかったかも知れない。相手の小さい空白まで緻密に計算し、埋めたのがハ・ジョンウだった。全体を見下ろすような、そんなマインドを持っているのだ。孤掌鳴難、片手では絶対拍手することが出来ない。個人的に「悪いやつら」でのハ・ジョンウの演技でもっとも印象に残っているのはシェービングシーンだった。ノ・テウ政府が宣布した犯罪との戦争のため、指名手配リストに載ったヒョンベが、深夜、理髪店でのんきにシェービングしてもらうシーンだ。釜山(プサン)で大物になったヤクザの組長らしい雰囲気と余裕を同時に見せる、象徴的なシーンだった。父親ぐらいの年配の理髪師にまるで大統領のように君臨し、シェービングを受けながら、片手ではタバコを吸うヒョンベの姿が軍部独裁最高の権力者のように見えたからといったら、大げさだろうか。信じられないのは、このシーンがハ・ジョンウのクランクインだったという事実だ。ロケ地選定が難航を極め、順番通り撮影することが出来ず、あいにくこのシーンが初日になったそうだ。負担が重かっただろう。しかし、状況が厳しいというのは、その分やるべきことが多いということを意味する。驚くべきごとに、ハ・ジョンウは前後のシーンと自然につながるように、リズミカルにヒョンベを演じた。さらに驚きなのは、シェービングシーンに続いたヒョンベのデモ隊合流シーンと交番でライバル組のパノ(チョ・ジヌン)が送りつけた者に刃物で刺されるシーンがクランクアップの日に撮影されたという点だ。俳優の能力を過信した監督の無鉄砲さというべきだろうか。それとも、そんな監督に感動的な演技を見せつけたハ・ジョンウの以心伝心だっただろうか。ハ・ジョンウは映画スタートから20分で登場する。民間人が盗んだヒロポンを日本に売り返すために、つまり、お金になることに乗り出したのだ。この過程で慶州(キョンジュ)チェ氏家の上の代というイッキョン(チェ・ミンシク)に出会い、「何してんだ、曾祖父にあったら、早く頭を下げろ」というイッキョンを笑う。少し前までビジネスパートナーイッキョンに、「好きなように呼んでください。チェ社長で」と話した彼は右腕のチャンウ(キム・ソンギュン)にイッキョンを殴らせた後、「仕事しにきて、なんでいらんこと言うのか」ととがめる。ハ・ジョンウの演技が素晴らしいのは、繊細な仕草、眼差しなどが非常に細かいからだ。父が加わり、やむを得ず、イッキョンを「大父」にすることになったが、ぎこちなくヤクザのふりをするイッキョンがヒョンベは気に入らない。しかし、イッキョンがチャンウに手形で小遣いをあげ、いばったり、「一緒に便所行こう」と話す時も、イッキョンの後ろからすべての行動に気を遣う。例えば10cmの演技を1cm単位で細かく切って演じるため、繊細な仕草でもハ・ジョンウがやれば、違って見えるのはこのような繊細さのためだ。 「大父は、自分のことをなんだと思いますか」「学生は勉強を、ヤクザはケンカの時に、ケンカすべきです」と爆発するシーンより、ヒョンベの凄まじい気運を感じさせたのは、むしろ一人で中華料理店でご飯を食べるか、刃物に刺され、病院で寝ている時だった。イッキョンに裏切られた気持ちと、敵対心を台詞なしに表現するとき、彼の顔はさらに険しく歪む。優れた緩急調節のおかげで、「パノ?ケンカなら俺が100回勝つ」「ヤクザのクセに、ちょっと殴られたからって訴えるか?」「また騙される、騙される」のように休止符を打つシーンでは、しっかり笑わせてくれる。1978年生まれのハ・ジョンウは主な映画祭の男優主演賞候補の中で、最年少だ。彼はこれがプレッシャーで、宿題だと話す。「なぜ、自分のことを大事にせず、多作するのか」という心配交じりの指摘も受けるが、その度「まだ若いのでよく分からないから、もっとぶつかって、砕けたいから」と答える。知らないことを知らないといえる人ほど何か会得している人ではないだろうか。ハ・ジョンウの演技に「the」を付けてあげたい本当の理由だ。
画家ハ・ジョンウ“スイスの有名ギャラリーとアーティスト契約締結”
俳優のハ・ジョンウがスイスの有名ギャラリーとアーティスト契約を締結し、話題となっている。「依頼人」「悪いやつら」など出演した映画が次々と興行している中、画家としても有意義な足跡を残すことになり、おめでたいことが続いている。「悪いやつら」公開後、記者と会ったハ・ジョンウは「演技のほかに何か嬉しいことがあるのか」という質問に「最近スイスの有名ギャラリーといい条件で契約を締結した。俳優だとハリウッドのメジャースタジオと専属契約を結んだのと同じで、とても意味のあることだ」と述べた。ハ・ジョンウの絵がヨーロッパに紹介されるチャンネルができたわけである。ハ・ジョンウは「私は絵にも演技ほどの大きな関心と愛情を持っている。このような思いがけない提案を受けて恐縮している」と謙遜した。そして「最近は忙しいため、キャンバスでの作業はできず、代わりに小さいテーブルの上で絵を描いている」と付け加えた。ハ・ジョンウは2010年の3月、京畿道(キョンギド)楊平郡(ヤンピョングン)のDr.Park Galleryで初の個人展を開催したことに続き、「ハ・ジョンウ・ピエロ」などソウルとテグでこれまで3回も展示会を開いた。ハ・ジョンウの絵は現代美術の大御所キム・フンス画伯から激賞され、美術評論家の淑明女大のキム・ジョングン教授からは「画家になるはずだったのに俳優になった。注目すべき画家」という称賛の言葉を受けたことがある。ハ・ジョンウは「2004年から本格的に絵を描き始め、ニューヨークの黒人画家ジャン・ミシェル・バスキアの映画を観てから絵に対する自信を持つようになった」と言った。ハ・ジョンウは映画「悪いやつら」に1990年代の釜山を牛耳る暴力団のボス ヒョンベとして出演し、チェ・ミンシクと愛憎関係になる演技を披露した。
「ラブフィクション」ハ・ジョンウのダンスとラップを公開
俳優ハ・ジョンウがコン・ヒョジンのためのダンスとラップを披露した。ハ・ジョンウとコン・ヒョジンは映画「ラブフィクション」で恋人役を演じる。ハ・ジョンウは完璧な愛を探し求め、31年間まともな恋愛を一度もしたことがない小説家ジュウォルを演じ、コン・ヒョジンは彼が夢見てきた理想の女性ヒジンを演じる。29日に公開を控え、映画「ラブフィクション」の関係者はハ・ジョンウのユーモラスな姿が映し出されているPVを公開した。初めて出会った時から自分の心を奪った完璧な女性コン・ヒョジンに捧げるハ・ジョンウのラブソングPVで、ハ・ジョンウはダンスとラップを初披露する。このPVは、映画で、ヒジンの心をつかむためにジュウォルが心を込めて行なったサプライズイベントとして登場する。ハ・ジョンウは軽快なメロディーに面白い歌詞というユーモラスな状況でも、無表情でおおらかな演技を見せる。さらにバンドチーム「ロマンチック・チンパンジー」と俳優人生初のグループダンスに挑戦する。爽やかな歌詞の聞いただけで愉快な気分になるハ・ジョンウのラップは「ラブフィクション」のスペシャルNG映像と共に公開された。※この動画はPCサイトのみの対応となります。
【映画批評】映画「悪いやつら」
1.今や昔となった80年代「(電話口調で)友達数人と江原道春川市江村(カンウォンド、チュンチョン市カンチョン)に夜間キャンプに行ったことがあるんだ。高校ん時に。その時はツイていたのか、隣のテントにちょうど女学生がいたんだよ国楽芸術高校の子たち。自然に集まった。若いやつらが丸く座って、幼稚なキャンプファイヤーをして歌い出したんだよ。それがすごく上手くてな蒼い夜空に月が浮かんでて、それ自体がファンタジーで衝撃的だったんだ。珍しい経験? 畏敬の念と好奇心というか、まぁ、驚いたんだよ。歌って踊って、まぁ、それを中学生の頃から自分の道を決めた子たちだからな。すごくないか? それまで俺の頭の中には、何をして暮らしていくか?なんて、まったく考えがなかったことだから。おかげでそれからは、ものすごく悩んだよ。『自分は何がしたいか』『自分の得意なことは何か』、まぁ、そういうことで自分の答えがその時決まった。おかげで彷徨ったりせずに済んだ。何で生きているんだろうと思うたびにあの時のことを思い出すと気持ちの整理ができるんだ。まぁ、個人的な思い出だから貸すことなんてできないし・・・とにかくがんばろうな。今からでも君がやりたいことをすればいいんじゃないか?もしもし?もしもし?」これは、映画「悪いやつら」を観て思い出した筆者の実話を再構成したものだ。歴史的事実に基づいた映画で、それとマッチした筆者のエピソードも歴史的事件と一緒に解いていくべきなんだが、自分自身を振り返って反省するような記憶だけが思い出される。果たして理由はなんだろうか? 2. チンピラまがいの自己実現If you only have a hammer, you tend to see every problem as a nail.―心理学者Abraham Maslow.映画「悪いやつら」は、始まりから古い報道資料と架空の状況を織り交ぜながら、急ぎ足で90年代に観客をナビゲートしていく。この映画を通じて観客は、似ているようで似ていない、曖昧なその時代の政治と組織暴力団の世界を垣間見ることができる。劇中、国家的な犯罪掃討作戦で緊急逮捕された主人公チェ・イクヒョン(チェ・ミンシク)。彼は一体何者なのか。組織暴力団の大物でも、チンピラでもない。逮捕した検事も首を傾げる。「私は、チンピラじゃねえんです。元公務員です」と、ふてぶてしく、同じ公務員なんだから大目に見てくれといわんばかりの主人公チェ・イクヒョン。その態度は、検事を余計イラ立たせた。「俺がチンピラだと言ったらチンピラだ。お前、何者だ? やくざでもないならチンピラまがいか?」と苛立つ検察と同じように、観客も彼が何者なのかについて興味がわいてきた頃、場面が変わり再びチェ・イクヒョンの80年代に呼び戻される。依然としてふてぶてしいチェ・イクヒョンは、様々な方法を使って生活苦を解決していく税関の平社員だった。直接知り合いではないが、時々見かけるような、図々しくてちゃっかり者のどこにでもいる、そんなタイプの人間だ。だが、そんなちゃっかり者の彼が、解雇される危機を迎えた。それと同時に、危険ではあるがボロもうけできるチャンスが訪れる。彼は、何のためらいもなくヒロポンの密輸入を横取りし、組織暴力団の世界を行き来する。ここまでが前半だ。この映画を観ている間、少々分かりづらくて混乱してしまった。悪くはないが、はっきりと何が言いたいのか分からない曖昧な感じがする。前半の部分はハードボイルド風にもっと重くするか、ブラックコメディ・タッチにでもすると、もっと分かりやすくて面白かったのかもしれない。だが、主人公のチェ・イクヒョンという人物が実在したことや、登場人物の名前が同じだとか、特定の人物を強調するところを見ると、この映画はブラックコメディにするつもりなんてさらさらなかったのであろう。だとすると、前半のハードボイルドな雰囲気をさらに強調して余韻を残せば良かったように思う。その方が、冷酷な悲壮感の中で、その後のリアリティのある面白さを気軽に楽しむことができたからだ。たとえば、ラストのハイライトシーンである車の中の決闘、「チャン・ギハと顔たち」の曲が流れるシーンがそれだ。もっと光る最高のシーンにすることもできるのに、と。 そうして、はっきりしていないが意味のある多くの場面の中で、代表的なものは、やはり監督があえて余白を残したラストシーンだ。「あれ?なんだろう。何について言っているのだろう?」という観客の質問に監督は、「団塊の世代への憐れみだ」と答えた。筆者は、80年代から90年代を振り返ると、ひたすら神経質で耳障りな皿洗いの音だけが聞こえてくる。それも心地よくリズミカルなまな板の上の包丁の音とぐつぐつ煮える味噌汁の音が聞こえなければならない時にだ。権力者が持っている武器や、交渉の必要ない銃刀が嵐のように乱れ飛んでいた時期に、子供たちはより良い未来のために突き進み、父親たちはより安全な現実のために、危機に面した瞬間でさえチャンスを逃すまいと我を忘れて東奔西走した。 権力だろうが暴力だろうが、それらを持っている者たちが力を振りかざしている隙に、主人公のチェ・イクヒョンができることは、血縁を総動員してでもどうにかコネでチャンスを掴もうとすることと、そこらじゅうに金魚のふんのようにくっついて寄生するパラサイトになることしかなかった。唯一手にしている武器が銃弾の入っていない空の拳銃ゆえ、できることといったら恐喝ぐらいしかない。権力を持つものは権力を、力を持つものは暴力を振るうものだ。だが、それらを持っていないものは、何を振るえばいいのだろうか。 ラストシーンでウトウトしながら座っているチェ・イクヒョンを呼ぶ声が聞こえる。「ご主人様」。 人間の自己実現の研究をしていた心理学者マズローの人格理論「自己実現理論(欲求段階説)」は、有名である。生理的、安全、社会的、尊敬の欲求まで実現し、疲れたようにぼうっとしている主人公チェ・イクヒョンを「ご主人様」と呼ぶ声が聞こえる。筆者には、もう空の拳銃は捨て自己実現を実現させるために自身を振り返れという声援のように聞こえるのはなぜだろうか。映画が暗示した最後のシーンで、筆者が選択した結論が、「団塊の世代への憐れみ」というだけでは、何だか物足りない感じがする。この批評書いたキム・ソクミン氏は、インディー映画の監督で、現在、済州島(チェジュ島)で済州硝子博物館に勤務しながらシナリオを書き溜め、短編映画を準備中だ。
「悪いやつら」チェ・ミンシク&ハ・ジョンウ、本当はお茶目コンビ
俳優チェ・ミンシクとハ・ジョンウが、茶目っ気たっぷりな魅力を披露した。 二人は2日に公開された映画「悪いやつら」(以下「悪いやつら」)でカリスマ対決を繰り広げている。 「悪いやつら」でチェ・ミンシクは、釜山のナンバーワンになろうとする野望を抱くチェ・イクヒョンのキャラクターをリアルに演じ、ハ・ジョンウは初めて暴力団のボスを演じて慎ましいカリスマ性を発散した。 このような二人は、撮影現場を撮影した写真を通じて茶目っ気たっぷりな魅力を披露した。チェ・ミンシクとハ・ジョンウは、カメラを見ると本能的にお茶目なブイサインを作り、明るい笑顔を見せたという。 公開された写真のハ・ジョンウは、真剣な表情でパワーウォーキングするポーズをとったり、足の指を利用したコミカルなポーズをとるなど、茶目っ気たっぷりな魅力で笑わせた。チェ・ミンシクは撮影現場にあったゴマの葉を利用してゴマの葉ヘアをつくって現場を笑いの渦に巻き込んだという。「悪いやつら」は公開4日目に観客動員数110万人を突破するという人気を博している
圧倒的な興行成績の「悪いやつら」“これこそ俳優を見る楽しさ”
チェ・ミンシク、ハ・ジョンウ主演の映画「悪いやつら」(ユン・ジョンビン監督)が、公開初日、圧倒的な成績で興行成績第1位を記録した。映画への評価や観客の観覧後の満足度が高く、当分の間1位を守ると見られる。ユン・ジョンビン監督の長編映画としては3作目となる「悪いやつら」は、2日、一日16万4535人(韓国映画振興委員会集計)を動員、2位の「折れた矢」(7万509人)を制した。2位とはダブルスコアを超える大きな差がある。「悪いやつら」の1位は、予約ランキング1位を占めた時から予想されていた。1990年、ノ・テウ大統領が宣布した犯罪との戦争に立ち向かう釜山(プサン)の暴力団の間で起きた裏切りや権謀術数を興味津々に描き、緊張感を高めた。133分に上る長さにも、飽きることなく最後まで楽しめたという評価が多い。もしこの映画が長期間上映されるなら、その牽引役はなんと言ってもチェ・ミンシクとハ・ジョンウになるだろう。二人は俳優を見る楽しさを満喫できる素晴らしい演技で、観客を完全にリードした。韓国映画界で、こんな演技を見るのは久しぶりだ。映画が俳優と観客の綱引きだとしたら、二人は観客を相手に圧勝した。2006年から出演作が少なくなっているチェ・ミンシクは、「悪魔を見た」に続いて「悪いやつら」でまるでスクリーンから飛び出してきそうな、鳥肌の立つ素晴らしい演技を見せてくれた。みすぼらしい釜山税関の公務員から、慶州(キョンジュ)チェ家の者であるという看板を盾に釜山地域の最大の暴力団のブレイン 愛と野望にまで成長する。国家安全企画部の力を借りて、利権事業の事業者としても選ばれる韓国最高のロビイスト、イクヒョン役を、チェ・ミンシク以上に演じられる俳優はいるのだろうか。暴力の甘汁に慣れていた頃、ヒョンベ(ハ・ジョンウ)へのコンプレックスと組織内の暗闘に巻き込まれて生死を行き来し、その度に家族のために卑屈になる父・イクヒョンの哀れな後姿も、チェ・ミンシクの深い眼差しでなければ、多くの共感を得ることはできなかっただろう。このようなチェ・ミンシクの好演を可能にしたのは、ハ・ジョンウという俳優の支えだった。ハ・ジョンウは「悪いやつら」の中で、チェ・ミンシクがどのようなボールを投げてもキャッチしてくれそうな、頼もしいキャッチャーだ。たまに暴投があるとしても、出てきて体でキャッチしそうな、責任感が感じられるリアクションや状況が、この映画を支えていた。ハ・ジョンウはインタビューで「キム・ユンソク兄さんが変化球を混ぜて投げる投手であるならば、チェ・ミンシク先輩は直球だけを投げる正統派右腕投手だ」と述べた。ハ・ジョンウが器の大きい俳優であるということは、現場でユン監督とチェ・ミンシクが十分に意見交換を行える時間を確保できるように自分の欲は抑えていたということからも伺える。自分までも撮影現場で「これが良い、あれが良い」と意見を出していると、ややもすると撮影に支障が出るかもしれないので、OKカットに集中してシーンダイエットをしたという。演技への欲と言えば誰にも負けないハ・ジョンウが、徹底に映画全体を考えて作業をしていたのだ。もちろん、二人の主演俳優だけでは映画は輝けない。どこで見つけたんだろうと思うほどシンクロ度の高い助演たちの活躍も印象深かった。中でもハ・ジョンウの右腕として出演したキム・ソンギュンは、この映画がデビュー作だというが、最大の収穫だった。1980年生まれで、三千浦(サムチョンポ)劇団出身の彼は、あらゆる映画会社にプロフィールと公演の映像を送ったという。それを偶然目にしたユン監督が彼を抜擢した。劇中でハ・ジョンウの眼差しや支持にだけ服従する彼は、いきなり組織に入ってきたイクヒョンが気に入らず、組織から追い出すために常にチャンスを狙っているナンバー2として印象深い演技を見せた。釜山弁の台詞では最高の評価をもらったチョ・ジヌンと「俺がゴロツキったらゴロツキなんだよ」とチェ・ミンシクの睾丸を蹴飛ばすゴロツキのような検事、クァク・ドウォンも印象的だった。彼は映画「黄海」でハ・ジョンウに親指を切られる悲運の暴力団出身教授として出演していた。2008年、江原道(カンウォンド)平昌(ピョンチャン)でハ・ジョンウが映画「国家代表」を撮影していた際、ハ・ジョンウとユン監督は古いマンションを借りて一緒に住んでいて、ハ・ジョンウは映画の撮影に出かけ、ユン監督は「悪いやつら」のシナリオを書いたという。その「悪いやつら」が、「折れた矢」のブームを抑えて2月の映画界のヒーローになれるのか、見守りたい。
映画「悪いやつら」…「折れた矢」を抜いて1位に
映画「犯罪との戦争:悪者たちの全盛時代」が「折れた矢」を抜いて興行成績トップとなった。2日に公開された「悪いやつら」はこの日、全国598の劇場で15万8,809人(映画館入場券統合コンピュータ・ネットワーク集計結果)の観客を集め、圧倒的な動員数でトップに躍り出た。旧正月連休以後、ずっと1位を守ってきた話題作「折れた矢」はこの日、全国408の劇場で6万9,677人の観客を動員した。1位と2位の差が9万人に達したのだ。3位の「ダンシング・クィーン」は5万4,243人を動員し、1日に公開された「パパ」は4位に入り、この日の観客動員数は2万8,739人に留まる結果となった。「悪いやつら」は、「ビースティー・ボーイズ」のユン・ジョンビン監督がメガホンを取り、ハ・ジョンウ、チェ・ミンシクがそれぞれ釜山(プサン)最大組織のボスとパンダル(やくざでも一般人でもない人物)役を演じた。元不正公務員出身のチェ・ミンシクが 釜山(プサン)最大組織のボス、チェ・ヒョンに出会い、やくざの世界に足を踏み入れ起きる事件を描いた作品だ。韓国の男の情緒を現実的に描きながらも、ノアール映画ならではのスタイリッシュさを生かした映画だ。