新しき世界
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【韓国映画界の能力者たち Vol.7】「新しき世界」「悪いやつら」ホ・ミョンヘン武術監督、この男の“無限に挑戦”
チェ・ミンシク主演作「隻眼の虎」を撮影しているというホ・ミョンヘン武術監督から、虎のオーラが溢れていた。彼が現れるやいなや周りの空気が変わるほど、尋常ではないエネルギーが感じられる。「勇気はまるで筋肉のようで、使えば使うほど強くなる」という言葉があるが、彼の場合はむしろ筋肉を利用して勇気を鍛えていくタイプの人のようだった。初めて出会った時の印象を一言で表現すると、「キャ~生きているね!」だ。スタントが好きで映画界に足を踏み入れたホ・ミョンヘン武術監督は今、映画が好きで武術をやっているという。そして、ソウルアクションスクールを通じて制作者への変身も準備している。この男の無限に挑戦が始まる。Go!Go!Go!*ホ・ミョンヘン武術監督の代表作「隻眼の虎」「釜山(プサン)行き」「泣く男」(2013)、「監視者たち」(2013)、「傷だらけのふたり」(2013)、「悪いやつら」(2011)、「青い塩」(2011)、「容疑者X 天才数学者のアリバイ」(2011)、「悪魔を見た」(2010)、「母なる証明」(2009)、「グッド・バッド・ウィアード」(2008)、「国家代表!?」(2008)、「史上最強スパイ Mr.タチマワリ!~爆笑世界珍道中~」(2008)、「チョン・ウチ 時空道士」(2008)、「レストレス~中天~」(2006)―「無限に挑戦」に出演してから、変わったことはあるのか?ホ・ミョンヘン:不便だ(笑) 以前も男性の中には、たまに街で僕に気付く人がいた。でも今回「無限に挑戦」に出演してから、すごく多くの人が僕に気付いてくれる。実はこうなることを心配して出演しないつもりだった。だが、「新しき世界」のアクションシーンを撮影するんだから、出演した方がいいじゃないかと説得された(笑) そして今、僕はソウルアクションスクールの代表を務めている。その立場も考えて出演したのに、思ったよりも影響が大きくて悪いことができない(笑) ちなみに、ソウルアクションスクール法人代表は設立者であるチョン・ドゥホン監督で、残りの監督たちが順番を決めて交代で代表を務めている。―交代で代表を務めることにはどんな考えがあるのか?ホ・ミョンヘン:以前、チョン・サヨン武術監督が率いるチームがあった。とても精力的に活動していたチームだったが、チョン・サヨン監督が亡くなった時(1992年、ドラマの撮影中に事故死)、そのチームは解散してしまった。そのことを経験したチョン・ドゥホン監督が「もし僕がいなくなってもチームが解散することはあってはならない」という考えで代表職を交代で務めることになった。どんな試練が訪れてもチームを率いるリーダーシップのある代表が存在しなければならないという考えだ。―この道に入ることになったきっかけは?ホ・ミョンヘン:「監視者たち」でチョン・ウソンの右腕役を演じた俳優パク・ジフンが僕の親友だ。彼は高校の時、チョン・ドゥホン監督の下でアクションを習った。その時、ジフンが監督から教わった武術を僕に教えてくれたり、2人で一緒に様々な武術を練習したりしながら武術の面白さに魅了された。「友達について江南(カンナム)へ行く」ということわざがあるが、僕がそのことわざの主人公になった(笑) 高校卒業後、彼は大学に行って、僕はチョン・ドゥホン監督の元を訪ねて弟子にしてくださいと懇願した。―すぐに弟子入りを許してくれたのか?ホ・ミョンヘン:最初はダメだと言われた。僕は体格が大きい方で、当時は体重が93kgもあった。そんな僕を監督は「何だ、この子?」というように上下に目を動かして見ていた(一同笑い) それでも、ジフンが上手く話をしてくれて「じゃあ、あの隅っこに行ってウォーミングアップをしていて」とおっしゃった。その時は映画「シュリ」の準備期間だった。「シュリ」の出演俳優がトレーニングしている時、僕は一人で足を広げたりウォーミングアップをしながら監督から呼ばれるのを待っていた。でも、4時間経っても監督は僕を呼ばなかった。僕のことをうっかり忘れていたのだ。ご飯を食べに行く時、僕を見つけて「おっとっと! こっちに来てみて。これやってみて。あれやってみて」と色々注文した。監督は僕が何もできないと思っていたようだ。でも、言われた通りに動く僕を見て、監督は意外だという表情で驚きながら「スポーツを習ったことがあるやつだな? 明日から出勤して。両親に覚書をもらって来て」と言われた。そうやって本格的にスタントを始めた。―そうやって入ったスタントマンの世界はどうだったのか? 思っていたのと違うことも多かったはずだが。ホ・ミョンヘン:3日間だけやって辞めよう思った(笑) 体がとても痛くてシャワーを浴びながら毎日泣いていた。服を脱ぐことさえ大変だった。足を上げて脱がなければならないのに足があまりにも痛すぎて上げられなかった。泣きながら下着を巻いて下ろしたりした(一同笑い) でも、その時、諦めなかったのは2つの理由があった。一つは友達だ。友達から「おい! バカな真似してるな~ 君にスタントは似合わない! 辞めて僕の店で仕事しろ」と言われるたびに、「いや、必ずスタントマンになる!」と言った。そうやって宣言したのに諦めたら笑われるに違いないと思った。男としてのプライドっていうか(笑) もう一つの理由は母の一言だった。母は普段から僕がやることについてあまり何も言わない人だが、その時は「男が刀を持ったら何でも一度切ってみるべきだ」とおっしゃった。それで、「うん、もう一日だけ頑張ろう。もう一日だけ」と考えて頑張ったら1週間が経った。その1週間がちょうど過ぎたら痛みが体に馴染んで、鍛えられた。―武術監督としての成長において重要なターニングポイントになった作品や人がいるのか?ホ・ミョンヘン:ターニングポイントというか、確実な目標があった。「武術監督が僕を選択する時、3番目には入ろう!」という目標だった。例えば、一本の映画に10人のスタントマンが必要な場合、武術監督は自分の権限で3人くらい先に選ぶ。その3人には上手い人が選ばれる。その時、9番目や10番目に選ばれたら、あまり嬉しくないじゃないか。だから、武術監督が採用したいと思う人になろうという志を持って鍛えた。そんなある日、チョン・ドゥホン監督から「お前、武術監督になってみたらどうか?」と言われた。監督が後輩を成長させようと考えて、僕を含めて4人の武術監督を選んだ。今は亡くなったチ・ジュンヒョン武術監督、ユン・ジンユル武術監督(「神機箭(シンギジョン)」「FLU 運命の36時間」など)、ハン・ジョンウク武術監督(「朝鮮ガンマン」「皇帝のために」など)、そして僕の4人だ。その時から武術監督の教育を受けた。当時、「レストレス~中天~」を準備したが、コンテの準備だけ1年がかかった。1年以上、毎日撮影して、編集して、検査を受けて実力が伸びるしかない状況でだった。そうやって「レストレス~中天~」で武術監督としてデビューすることになった。―武術を自分でやることと作ることはまったく違う概念だと思う。ホ・ミョンヘン:完全に違う。スタントをやったことのない人は絶対に武術監督になれない。いくら頭の良い人でも体の動きを理解しなければ武術を組むことはできない。―逃げたくなる瞬間もあったと思う。ホ・ミョンヘン:たくさんあった。本当に単純に考えたら、寒さと戦わなければならない時がそうだ。でも、本当に辞めたい瞬間は体よりも心が傷つく時だ。例えば、違うパートで準備をちゃんとしていなかったせいで、僕たちがその責任まで負って引っ張っていかなければならない時だ。そんな時は本当に大変だ。―逆に、この仕事にやりがいを感じる瞬間は?ホ・ミョンヘン:アクションシーンを撮影する時はどうしても武術監督が主となるが、チームの皆が殴られるアクションシーンがある。そんな時に「あ~めんどくさい」と思うのではなく、スタッフ全員が一生懸命撮影に臨んでくれると本当に力が出る。このように皆で苦労して撮影した後にモニターでチェックして、「オッケー」というサインが出た時に皆で拍手をしながら喜んだ時にやりがいを感じる。―「新しき世界」のエレベーターでのアクションシーンはあまりにも有名で、MBCバラエティ番組「無限に挑戦」でも再現された。個人的に念を入れて撮影したシーンはあるのか?ホ・ミョンヘン:作品で言えば「泣く男」だ。個人的に本当にたくさん力を注いだ作品だ。まず、イ・ジョンボム監督とは初めての仕事で、個人的にもすごく頑張りたいという気持ちがあった。実は「泣く男」の前にマンネリに陥っていた。10年以上仕事をしてきて緊張を緩めた部分があったが、そんな僕をもう一度初心に戻してくれた作品が「泣く男」なので、さらに記憶に残っている。シーンを選ぶとしたら、「新しき世界」の駐車場のモブシーン。何か特徴があった方がいいと思って悩んだ末に、国会議員たちが戦う時を思い出した(笑) そのシーンをよく見ると、国会の戦いのような感じがする。―色んな監督とタッグを組んできたはずだが、やはり一晩刺激になったのはイ・ジョンボム監督か?ホ・ミョンヘン:その通りだ。イ・ジョンボム監督は武術監督を最大限に活用する。武術監督の中では面倒だと思う人もいるかもしれないが、実際はそうすべきだと思う。アクション映画を撮影するならあの方のように作るべきだ。「アクションは武術監督が考えてやってください」というのは監督の責任逃れだ。もちろん、武術監督を信じて任せる場合もある。でも、イ・ジョンボム監督は「君を信じている」という感じもある一方、「一緒に参加してほしい。このようなアクションを作ってくれ」と明確に言ってくれる。だからとても刺激になる。―スタントマンは事故の脅威とも常に戦わなければならない。先ほど、チ・ジュンヒョン武術監督の話が出たが、チ・ジュンヒョン監督は2007年に中国で「グッド・バッド・ウィアード」のロケ地に移動する途中、交通事故でこの世を去った。ホ・ミョンヘン:今でも夢のようだ。あの時、救急車で搬送されている時に僕が人工呼吸をしていたが、それも夢のようだ。15分走って病院に着いたが、あまり良い予感がしなかった。そして、結果はそうなった。ジュンヒョン兄さんの匂い、感触今も離れない。―チ・ジュンヒョン武術監督の事故以来、多くのスタントマンが辞めたと聞いた。ホ・ミョンヘン:そうだ。でも、僕は後輩たちが辞めた理由が怖いからだとは思わない。それよりも、仕事に対する懐疑心や虚しさが大きかったはずだ。だから僕も休みたいという思いがあったはずだが、僕は武術監督を務めていたので、そうすることができなかった。実はジュンヒョン兄さんの事故の後、兄さんと一緒に韓国に帰って火葬をしてから、またすぐに中国に戻らなければならなかった。その時、早く来なければならないと言われて急いで現場に戻ったのに、撮影が3日間も延期になって腹が立った。その3日間、本当に泣きながらお酒ばかり飲んでいた。ジュンヒョン兄さんは一番仲が良かった人だ。10年近く一緒に仕事しながら、2人で様々なことをやった。そんな兄さんが死んでとても辛かった。一度、夢に兄さんが現れて、自分が死んだのは嘘だと言っていた。とても腹が立って夢で兄さんをたくさん殴った。その話をチョン・ドゥホン監督にしたら、いくら夢でも兄さんを殴ってはいけないと酷く怒られた。―武術監督の目で見る俳優は一般的な視線とは少し違うと思うが、武術を見事にこなす俳優は誰だと思うか?ホ・ミョンヘン:(チョン)ウソン兄さんだ。でも、ウソン兄さんのファンを呼んで兄さんがサッカーをしている姿を見せたら、たぶん驚くと思う。「何だ~!」とがっかりするかもしれない。本当に下手だ(笑) いわゆる犬足だ。ははは。走る姿勢も実はあまりかっこよくない。でも、不思議なことに映画にはすごくかっこよく映る。それはたくさんの経験を積み重ねているからだと思う。兄さんは今まで様々なアクションシーンを経験してきたので、自分がどう表現したらアクションがかっこよく映るのかよく知っている。アクションの呼吸もよく知っているし、ポイントも正確に把握する。アクションの能力を考えたら、(カン)ドンウォンの方がより優れていて体も柔軟なはずなのに、表現だけはウソン兄さんが最高だ。―映画が好きでスタントをやっているのか? それとも、スタントが好きで映画をやっているのか?ホ・ミョンヘン:最初はスタントが好きで始めた。でも今は映画そのものが好きだ。実はソウルアクションスクールは今、大きなプランを建てている。シナリオの作業が終わった作品をNEWと契約した。40億ウォン(約4億3110万円)規模でソウルアクションスクールが制作する。今回の作品を皮切りに、ソウルアクションスクールは映画会社として規模を拡張していくと思う。ソウルアクションスクールの中にスタント事業チームと映画事業チームなどを置いて運営する方法だ。―制作者に変身するのか? まさに本当の「無限に挑戦」だ。健闘を祈る。
キム・ウビン&2PM ジュノ&カン・ハヌルが映画「新しき世界」をパロディ?「二十歳」200万人突破記念ポスター公開
映画「二十歳」の観客動員数200万人突破を記念して、主演俳優たちが映画「新しき世界」をパロディしたポスターが公開された。今回公開されたポスターは、韓国R指定映画の中で最も高い興行成績を記録し、韓国型ノワールの新境地を開いた「新しき世界」(2013)のポスターをパロディしたもの。「恥ずかしかったけれど輝いていた3人の男の『二十歳』」「君と俺と一緒に合コンしよう」「このバイトが本当に最後だって言ったじゃないですか」「うちのブラザーたちと一度カラオケ行かないとな」など「新しき世界」の名台詞を「二十歳」のキャラクターに合わせて構成したキャッチコピーや妙に似ている俳優たちの表情が調和し、さらに笑いを誘った。成人として第一歩を踏み出す年齢である二十歳を題材に、彼らの選択と試行錯誤を愉快な共感で表した「二十歳」は、人気だけが高いジホ(キム・ウビン)、生活力だけが強いドンウ(2PM ジュノ)、勉強だけができるキョンジェ(カン・ハヌル)まで、人生の最も恥ずかしい瞬間を共に過ごした二十歳の同い年3人のストーリーを愉快に描いた。
イ・ジョンジェ、ついに男の香りを漂わせた ― 新年のスクリーンを席巻する4人の男性俳優
2014年映画界を制覇し、女心を掴む4人の男性俳優もうこれ以上言葉は必要ない。10代だと信じられないほどの演技力を持つヨ・ジング、優れたビジュアルで女心をくすぐる20代のキム・ウビン、待っていてくれたファンに良い演技で応えるヒョンビン、信頼して見ることのできる演技力で映画界を圧倒した変身の天才イ・ジョンジェまで。2014年の映画界を盛り上げる俳優たちがここにいる。ルックスと演技力はもちろん、女心を掴む魔力まで。彼らの魅力に迫ってみよう。40's永遠のお兄さんイ・ジョンジェ[who]1973年3月15日生まれ。1993年SBS「恐竜先生」でデビュー、今年でデビュー20年目である。20代の頃SBSドラマ「砂時計(モレシゲ)」で一躍スターになったイ・ジョンジェは、それほど目立った活躍がなかった30代を経て、不惑の年に第2の全盛期を迎えた。2010年「ハウスメイド」を皮切りに2012年「10人の泥棒たち」、2013年「新しき世界」「観相師」まで。これまで知らなかった、あるいは知っていながらも知らないふりをしていた俳優イ・ジョンジェを見直すきっかけになった作品である。パク・ソンウン、チョン・ウソン、チョ・ジョンソク、チョ・ジヌンなど優劣を付けがたい俳優たちの中で第34回青龍映画祭の助演男優賞を獲得したイ・ジョンジェ。彼の俳優人生の第2幕は、まさにこれからなのだ。[what]理由は問わず信頼して見ることのできる俳優になった。「俳優は40代から熟す」というある俳優たちの言葉通りイ・ジョンジェは待っていたかのように40代を迎え、今まで開花されていなかった能力を発揮した。年齢にふさわしい知性と退廃的な雰囲気、ニヒルな微笑みをキャラクターで絶妙に表現するイ・ジョンジェは、なぜイ・ジョンジェでなければならないのかということを如実に感じさせた。また、作品の中で誰よりもセクシーに見える理由は、トップスターの神秘主義を維持しながらも演技においては誰よりも素直になるイ・ジョンジェ特有の強みがあるからだ。「新しき世界」でイ・ジョンジェと共演したチェ・ミンシクは「こいつがついに男の香りを漂わせた」と絶賛した。「観相師」のハン・ジェリム監督は「イ・ジョンジェだったので180度異なる首陽大君(スヤンテグン)を誕生させることができた」と伝えた。「クラスは永遠だ(Class is permanent)」という言葉をそのまま立証したイ・ジョンジェにファンは「休まず活動してくれ、変わらず私たちの側にいてくれてただ感謝する」と言う。説明の必要がない俳優、イ・ジョンジェ。今観客はイ・ジョンジェを、イ・ジョンジェが選択した作品をひとかけらの迷いもなく選ぶほど信頼している。[why]3連続ホームランを記録したイ・ジョンジェの次回作は「ビッグマッチ」に確定している。「ビッグマッチ」は韓国上位0.1%のためのゲームを作った設計者と兄を救うために身一つでゲームに飛び込んだ男の対決を描いた作品だ。今回の映画で一晩のうちに殺人の濡れ衣を着せられた韓国最高の格闘技スターであるチェ・イクホに扮するイ・ジョンジェは、韓国の映画界で愛されているもう一人の俳優シン・ハギュンと共演する。関係者によると、イ・ジョンジェは紳士的なイメージを捨て、難度の高いアクションを披露し、風変わりなユーモアセンスのある本物の男に変身する計画だ。以前から「ビッグマッチ」への出演を決めており、すでに筋肉質な身体作りを始めたということだ。映画ファンはイ・ジョンジェとシン・ハギュンという胸をときめかせる二人の共演が中止になることだけはないように切実に願っている。[代表作]「観相師」(2013)「観相師」で悪役がどれほどセクシーなのかを見せてくれたイ・ジョンジェ。毛皮の衣装を着て登場した最初のシーンは、永遠に残る名シーンとして挙げられるであろう。「新しき世界」(2013)チェ・ミンシク、ファン・ジョンミン、イ・ジョンジェ。見ていてもまた見たくなる組み合わせである。ノワール映画の新しい世界を切り開いた「新しき世界」は、イ・ジョンジェの魅力をさらに倍増させた。
「第33回映画評論家協会賞」授賞式開催…「スノーピアサー」「観相師」が3冠に!イ・ジョンジェが最高人気賞を受賞(総合)
第33回映画評論家協会賞の授賞式が開催された。29日午後6時、ソウル中(チュン)区韓国プレスセンターでは俳優アン・ソンギ、女優オム・ジウォンの司会で第33回映画評論家協会賞の授賞式が行われた。この日の授賞式にはシン・ソンイル、ソン・ガンホ、チョン・ウンチェ、パク・シネ、イ・ジョンジェなどの受賞者と映画界の関係者が参加し、会場を盛り上げた。 「スノーピアサー」が最優秀作品賞と監督賞、撮影賞(ホン・ギョンピョ)で3冠に、「観相師」が主演男優賞と助演男優賞(チョ・ジョンソク)、音楽賞(イ・ビョンウ)で3冠に輝いた。最高人気賞に当たるCJ CGVスター賞はイ・ジョンジェが手にした。「ソウォン 願い」のオム・ジウォンが自身初の主演女優賞を、「7番房の奇跡」のパク・シネが助演女優賞を、「ヘウォンの恋愛日記」のチョン・ウンチェが新人女優賞を受賞した。また、「ファイ 悪魔に育てられた少年」のヨ・ジングと「かくれんぼ」のホ・ジョンがそれぞれ新人男優賞と新人監督賞を、俳優シン・ソンイルと故パク・チョルス監督は韓国映画に貢献した功績を認められ、それぞれ功労映画人賞と特別賞を受賞した。国際映画批評家連盟韓国本部賞は「ジスル(Jiseul)」のオ・ミョル監督が手にした。新人評論賞はソン・ジンス、イ・スヒャンの二人が共同受賞した。映画評論家協会賞は韓国映画評論家協会会員全員によるオンライン予備審査投票を通じて部門別に5倍の候補が選ばれ、11月15日の本審査審査会議で投票によって各部門の受賞者が決定され、メディアを通して事前公表された。映画評論家協会の会員たちは他にも作品の美学に注目し、今年抜きん出た10作品を「映画評論家協会10選」として決定した。毎年の「映画評論家協会10選」は映像資料院の「韓国映画100選」選定の参考基準となり、重要なデータとなる。今年は同点の作品が2作品あり、計11作が選定された。「映画評論家協会10選」には「スノーピアサー」「ベルリンファイル」「観相師」「新しき世界」「テロ,ライブ」「ジスル(Jiseul)」「監視者たち」「7番房の奇跡」「ファイ 悪魔に育てられた少年」「ソニはご機嫌ななめ」「かくれんぼ」が選定された。以下は受賞作(受賞者)名である。◆最優秀作品賞:「スノーピアサー」◆CJ CGV スター賞:「新しき世界」「観相師」イ・ジョンジェ◆功労映画人賞:シン・ソンイル◆監督賞:「スノーピアサー」ポン・ジュノ◆主演男優賞:「観相師」ソン・ガンホ◆主演女優賞:「ソウォン 願い」オム・ジウォン◆脚本賞:「ロシアン小説」シン・ヨンシク◆助演男優賞:「観相師」チョ・ジョンソク◆助演女優賞:「7番房の奇跡」パク・シネ◆撮影賞:「スノーピアサー」ホン・ギョンピョ◆音楽賞:「観相師」イ・ビョンウ◆技術賞(視覚効果):「ミスターGO!」チョン・ソンジン◆国際映画批評家連盟 韓国本部賞:「ジスル(Jiseul)」◆特別賞:故パク・チョルス監督◆新人評論賞:ソン・ジンス、イ・スヒャン◆新人監督賞:「かくれんぼ」ホ・ジョン◆新人男優賞:「ファイ 悪魔に育てられた少年」ヨ・ジング◆新人女優賞:「ヘウォンの恋愛日記」チョン・ウンチェ◆映画評論家協会10選:「スノーピアサー」「ベルリンファイル」「観相師」「新しき世界」「テロ,ライブ」「ジスル(Jiseul)」「監視者たち」「7番房の奇跡」「ファイ 悪魔に育てられた少年」「ソニはご機嫌ななめ」「かくれんぼ」
イ・ジョンジェ&チェ・ミンシク&ファン・ジョンミン主演映画「新しき世界」に邦題決定!来年2月に日本公開
今年2月21日に韓国で公開され、観客動員数470万人の大ヒットを記録した話題作「新世界(英題:NEW WORLD)」が「新しき世界」の邦題で、2014年2月1日より丸の内TOEI、シネマート新宿を皮切りとする全国ロードショーで日本公開が決定した。映画は、韓国最大の犯罪組織に潜入した刑事(イ・ジョンジェ)と、彼に潜入を命じた上司(チェ・ミンシク)、刑事の素性を知らずに彼を兄弟分として信じる組織のNo.2(ファン・ジョンミン)の3人の男たちを描く犯罪ドラマ。スター俳優3人の初顔合わせの話題性が公開前から話題を呼び、本国公開時にはボックスオフィス連続1位に輝きブームとなり、犯罪ドラマの本場ともいえるアメリカでも公開。ニューヨークタイムズやロサンゼルス・タイムズなど有名メディアがしっかりした脚本で描かれた人間ドラマの魅力と予想を裏切るストーリー展開を絶賛し、ハリウッド・リメイク決定のニュースも発表されている注目作だ。主演の潜入捜査官ジェソン役には、かつて「イルマーレ」「ラスト・プレゼント」で多くの女性を魅了したイ・ジョンジェ。近作「10人の泥棒たち」も印象的だったが、本作「新しき世界」では演技派俳優として高く評価され、久々に美しいイ・ジョンジェが見られると話題になった。本作後に公開された主演作「観相師」のヒットと合わせ、デビュー20年目という節目の年に「第50回大鐘賞映画祭」で人気賞を初受賞するなど第二の黄金期といえる完全復活を果たしている。そんなイ・ジョンジェと魅惑的なトライアングルを形成するのは、名優中の名優チェ・ミンシクと、今や実力派スターとして1、2を争う存在になったファン・ジョンミン。チェ・ミンシクは彼に潜入捜査を命じ、犯罪組織一掃のために残酷な指令さえいとわない上司カンを渋い演技で見せ、ファン・ジョンミンはイ・ジョンジェ演じるジャソンを兄弟分として純粋に信じる組織のナンバー2チョン・チョンを演じ、憎めない笑顔と狂犬のような暴力性の二面性で映画ファンを魅了する。主人公ジェソンにとって、上司カンは何があっても服従しなくてはならない父のような存在であり、チョン・チョンは自分を100%信じてくれる兄のような存在。警察官でありながら、同じ出自のチョン・チョンを裏切っている事に悩むジェソン。犯罪ドラマでありながら、切なさ満点。女性ファンも必見だ。監督は「悪魔を見た」の脚本で知られるパク・フンジョン。予想外のエンディングにタイトルの意味がずっしり響く、衝撃的で切ないヒューマン・クライム・ストーリーの傑作である。【ストーリー】 父への忠誠か、兄との絆か。傷ついた孤独な男が夢見た新しい世界とは-?韓国最大の犯罪組織に潜入し、8年になる警察官ジャソン(イ・ジョンジェ)。潜入捜査に疑問を感じながらも、上司のカン課長(チェ・ミンシク)の命令に服従するしかない。一方でジャソンは、自分と同じ中国系韓国人である組織のナンバー2、チョン・チョン(ファン・ジョンミン)が、自分に寄せる信頼と実の兄のような情を裏切っていることに深く葛藤していた。そんなある日、組織のリーダーが急死。カン課長は一気に組織の粉砕を目論み、「新世界」作戦をジャソンに命じる。父なる警察への忠誠か、兄弟の絆か。果たしてジャソンの究極の選択とは――。「新しき世界」出演:イ・ジョンジェ、チェ・ミンシク、ファン・ジョンミン、パク・ソンウン、ソン・ジヒョ監督・脚本:パク・フンジョン原題:신세계(新世界)提供・配給:彩プロ (C)2012 NEXT ENTERTAINMENT WORLD Inc. & SANAI PICTURES Co. Ltd. All Rights Reserved.2014年2月1日(土) 丸の内TOEI、シネマート新宿ほか全国順次公開
「新しき世界」ハリウッドでリメイク…ソニーが購入
イ・ジョンジェ、チェ・ミンシク、ファン・ジョンミン主演のノワール映画「新しき世界」が、ハリウッドでリメイクされる予定だ。デッドライン(deadline)ドットコムの11日(現地時刻)報道によれば、ソニーピクチャーズは最近、「新しき世界」の英語リメイク版権を購入した。製作には、ロイ・リー、ダン・リーなどが参加し、脚本は最近までワーナーブラザーズで働いていたウィル・フェッターズが手がける。彼は「スタア誕生(リメイク版)」「クレージー・フォー・ザ・ストーム(原題)」「リメンバー・ミー」などを執筆した。「新しき世界」は、韓国最大の組織ゴールドムーンに潜入した警察をめぐる陰謀と裏切り、義理の物語を取り扱った作品で、11日までに韓国で全国観客465万人を動員している。
もう4月だというのに…“主演女優賞の候補がいない韓国映画界”
4月にも韓国映画界での女優たちの劣勢は続きそうだ。今年ももう3ヶ月が経った時点、映画界では男優主演賞の候補は溢れているのに、主演女優賞の候補はこれと言った候補を挙げられないほど、女優たちの姿が見当たらない。2013年第1四半期の映画の特徴は「主演男優賞」候補だけが多いということだ。取り分け男性主演の映画が多く、またこれらの映画が成功し、俳優たちはシンドロームの主人公となった。青春スターたちよりは、観客に信頼を与える中年の俳優たちの固技が目立った。第1四半期の話題作の興行成績をランキング順に並べると、約1274万人を動員した「7番房の奇跡」が1位、約716万人を動員した「ベルリン」と約454万人を動員した「新しき世界」がそれぞれ2位と3位を獲得した。そして「結界の男」と昨年12月25日に公開された「ザ・タワー 超高層ビル大火災」が4位と5位となった。130万人を突破した「パパロッティ」と「恋愛の温度」が善戦している。その他にも「サウスバウンド/南へ走れ」「男子取扱説明書」「怒りの倫理学」などがある。シンドロームの主人公は「7番房の奇跡」のリュ・スンリョン、「新しき世界」のファン・ジョンミンで、「ベルリン」のハ・ジョンウは、初のアクション演技に挑戦し好評を受けた。「結界の男」のパク・シニャンはヤクザコメディを復活させ、スクリーンを縦横無尽する熱演を見せており、久しぶりに復帰したハン・ソッキュは「ベルリン」と「パパロッティ」を相次いで披露し、重い存在感をアピールした。その他にも「男子取扱説明書」のオ・ジョンセなどが、新しい演技に挑戦、忠武路(チュンムロ:韓国映画の中心地)の男子俳優たちの底力を見せ付けた。一方、女優たちの活躍は、これに比べると微々たる水準だった。「ベルリン」と「新しき世界」の3男1女の構図で1女を担当したチョン・ジヒョンとソン・ジヒョが観客の脳裏に残った女優たちで、主人公として映画の全面に出た女優は「男子取扱説明書」のイ・シヨン、「恋愛の温度」のキム・ミニぐらいだ。このような状況は4月にも続きそうだ。4月の韓国映画の話題作は「伝説の拳」と「ランニングマン」で、「伝説の拳」はファン・ジョンミン、ユ・ジュンサン、ユン・ジェムンなど、男前な俳優たちの共演が印象的な映画だ。「ランニングマン」もまた、実力派俳優シン・ハギュンが、デビュー以来初めてタフで愉快なアクション演技を披露したことから注目を浴びている。最近観客から大きな人気を博しているマ・ドンソクは、「トガニ 幼き瞳の告発」の芸能界バージョンと呼ばれる「ノリゲ」で初の単独主演を務める。オム・ジョンファ、キム・ヒョジン主演の「終わりと始まり」が公開される予定だが、この映画は2009年に公開されたオムニバス映画「オガムド」の4番目のエピソードを長編にのばした作品であることを勘案すると、今年注目すべき女優の作品とは言い難い。そのような中で、昨年釜山国際映画祭で好評を受けた「公正社会」の主人公チャン・ヨンナムが女優として熱演する予定だ。
「新しき世界」最多観客数500万人突破となるか…ファン・ジョンミンが時計をプレゼント
今年公開されたR指定の映画としては初の観客動員数400万人を記録した映画「新しき世界」(監督:パク・フンジョン、制作:サナイピクチャーズ、配給:NEW)が500万人突破を目前に特別なイベントを準備した。「新しき世界」の配給会社NEWの公式Twitterで、映画の上映が終わるまで「新しき世界」を最も多く観てくれた観客に、劇中ファン・ジョンミン(チョン・チョン役)がイ・ジョンジェ(ジャソン役)にプレゼントしたカップル時計をプレゼントすると公開した。「新しき世界」制作チームが誠意を尽くして作ったこの手作り時計は、映画を見た観客の間で「時計にも意味があると聞いたが偽の人生って意味なのか?」「チョン・チョンが有り難く、また懐かしくてはめていたのだと思っていましたが、他の意味があるんですか?」「中途半端ではなく、確実に線を引けというメッセージではないんですか?」など、時計の意味を巡って議論が続いていた。また、ファンカフェを中心にどうやったら時計をもらえるのかについての問い合わせもあった。NEWは最近400万突破を記念して行われたパク・フンジョン監督のGV(=Guest Visit:観客との対話)上映会で、映画を再鑑賞した観客が多かったことに気付き、このようなイベントを企画したと伝えた。
「新しき世界」公開26日目に観客数400万人突破!
映画「新しき世界」(監督:パク・フンジョン、制作:サナイピクチャーズ、配給:NEW)が観客数400万人を突破した。映画振興委員会の映画館入場券統合ネットワークによると、映画「新しき世界」は18日に全国で4万1377人を動員し、この日の興行ランキング3位となった。累積観客動員数は400万1694人で、先月の公開から26日目に観客数400万人を突破し、長期にわたりヒットしている。「新しき世界」のメガホンを取ったパク・フンジョン監督は、400万人の観客を動員したら、観客を招待して一緒に映画を鑑賞し、質疑応答の時間を設けるとの約束をしており、実行に移すことになった。これに先立ち、300万人を突破したときには、映画では見られなかったリュ・スンボムとマ・ドンソクが出演するエピローグ映像を公開し、話題となった。この日、興行ランキングの1位は「パパロッティ」(4万8623人)、2位は「WARM BODIES」(原題)(4万5621人)、4位は「7番房の奇跡」(2万2084人)、そして「サイコメトリー」(9101人)が5位を記録した。
「新しき世界」パク・ミンジョンプロデューサー“イ・ジョンジェの再発見”を確信
「先輩、待ってください。参りました!」パク・ミンジョンプロデューサーは映画「新しき世界」の1次編集版を見て、俳優イ・ジョンジェにこんな言葉を残した。イ・ジョンジェが演じたイ・ジャソンは、犯罪組織にスパイとして入ってきた警察官だ。彼はほとんどのシーンで感情を隠さなければならなかった。イ・ジョンジェは「立っている」「苦悩に満ちる」などと表現されたシナリオを徹底的に分析し、イ・ジャソンとして生まれ変わった。一日中立ったままで撮影が終わる日には「今日もまた立っていただけでしたね」という冗談を言われたりもした。しかし、編集版で彼の正確な計算が明らかになり、パク・ミンジョンプロデューサーは「イ・ジョンジェの再発見」という確信が持てたという。「新しき世界」で最も大変だったのは緩急のコントロールだった。完成版の順番通りに撮影していたわけではなかったので、紛らわしい時もあった。撮影序盤、カン課長(チェ・ミンシク)とチョン・チョン(ファン・ジョンミン)の心理戦を撮影したと明らかにしたパク・ミンジョンプロデューサーは「ジャソンが一人でいるシーンを後で撮ったが、『これって正しいのかな』と心配で非常に気をもんだ」と打ち明けた。実際に深みのある内面の演技をこなさなければならなかったイ・ジョンジェは、日に日に痩せていったという。パク・ミンジョンプロデューサーは「(イ・ジョンジェ先輩が)ストレスをたくさん受けたはず。吹き出物が出来たりもしていた。ポストプロダクション(撮影後の作業の総称)で消すこともできたが、ナチュラルな姿が良くてそのままにしておいた」と説明した。特別だったスタッフ試写会「家族から非難免除権もらった」チェ・ミンシクとファン・ジョンミン、イ・ジョンジェなどの錚々たる俳優たちが一同に介するのは容易なことではない。これは観客だけではなくパク・ミンジョンプロデューサーにとっても同じだった。主役3人とも第1案でキャスティングが決まり「これって現実?」と思ったという。おかげでプレッシャーも大きかった。パク・ミンジョンプロデューサーは「3人を1つのスクリーンで見る日がまたいつ来るか分からないと思ってとてもドキドキした。『今回はどのように準備したのだろうか』と見るのが楽しかった」と当時を振り返った。彼らの演技はプロだったが、日常は素朴なものだった。パク・ミンジョンプロデューサーは「俳優、スタッフが集まると久しぶりに家族に会うようだった。特に3人の俳優は3兄弟みたいだった。伯父と叔父、結婚できなかった叔父」と例えた。「まず一番上の兄が一人明らかだと思う。先輩は後輩に見せるべき姿を見せ、後輩は先輩の気持ちに応えようとした。チェ・ミンシク先輩は現場の一番年下のスタッフの名前と故郷まで覚えて毎日名前を呼んであげたりしていた。ミスをしても後ろで悪口を言うのではなく励ます雰囲気だった。家族のような雰囲気の中、私たちが作る映画という感じで、クランクアップした日に『後10回撮りたい』と言うほどだった(笑)」「新しき世界」でそんな家族のために特別なイベントを準備した。映画「ダンシング・クィーン」でスタッフ試写会を経験したファン・ジョンミンの提案によってVIP試写会の時にスタッフ館を別途設けたのだ。1つの上映館にスタッフと家族が全員集まり、ステージ挨拶を終えた俳優たちもスタッフ館で映画を見た。映画が終わり、俳優たちはスタッフたちをステージに呼んで紹介し、家族にも挨拶した。これまで「一体何をして歩き回っているのか」と不満だった家族の反応もがらりと変わった。パク・ミンジョンプロデューサーは「両親も反応ががらりと変わった。今後3年間は叱られない非難免除権をもらったということ」と話し微笑んだ。女優への接し方に悩む監督「60歳を過ぎても現場で働きたい」「ARAHAN」(2004)のスクリプター演出部として映画との縁を結んだパク・ミンジョンプロデューサーは、その後「りんご」「いかさま師~タチャ」「チョン・ウチ 時空道士」「生き残るための3つの取引」「悪いやつら」を経て「新しき世界」で初の監督を務めた。女性監督だが恋愛よりはアクションと犯罪に興味を覚えた彼女は、主に兄貴と呼ぶ男性俳優たちと仕事をしてきた。「新しき世界」にソン・ジヒョがキャスティングされた時、制作部のスタッフと「女優にどう対応していいか」と悩み女優カスタマイズド用の天使の形Tバー(俳優が立って演技する場所を表示する道具)を作ったが、結局緊張して一度も出せなかったという。映画にハマってはや10年。いつもマイナスだった通帳はやっと0ウォンになり、同年代の女性の同僚はいないが、60歳を過ぎても現場にいたいという気持ちには変わりがない。先が見えない時もあるが、後輩たちに「頑張れば何かにはなっている」という希望を与えたくて歯を食いしばって我慢しているというのが彼女の説明だ。制作会社、投資会社を立ち上げるよりは現場で走りながら映画を完成させ、そうやって一本一本積み重ね、韓国映画の歴史を作りたいという。「もどかしい時もある。スタッフの人件費や働く環境を改善したいけど、そう考えながらも新しく契約の話をする時に正当な金額を示せない現実がいつも辛い。依然として交通費がなくて現場に来れないスタッフもいるから。私も昨年から初めて貯金というのを始めたが、映画業界は構造そのものがそういうふうになっているよう。このような現実的な問題は結局夢を諦めさせる。商業映画をして資本主義社会で生きているが、少なくとも希望が消えることがないように少しでも変えていければと思う」
「新しき世界」公開3週目の週末も興行収入1位に!
映画「新しき世界」(監督:パク・フンジョン、制作:サナイピクチャーズ、配給:NEW)が公開3週目の週末にも興行収入1位を記録した。11日午前、映画振興委員会の映画館入場券統合ネットワークによると、映画「新しき世界」は公開3週目の週末(3月8日~10日)に全国のスクリーン556ヶ所で6858回上映され、50万8889人の観客を動員して1位を守った。累積観客動員数は336万9646人と集計された。「新しき世界」は「不当取引」(2010)でパク・フンジョン監督(当時シナリオ執筆)とファン・ジョンミンが記録した観客動員数270万人を塗り替えた。さらにR指定の映画だったにもかかわらず、大ヒットに成功した「悪いやつら」(472万人)、「アジョシ」(617万人)、「チェイサー」(504万人)の記録を越えられるかどうか、注目されている。映画「新しき世界」は「生き残るための3つの取引」「悪魔を見た」のシナリオを手がけ、映画「血闘」で監督としてデビューしたパク・フンジョンの2番目の作品である。イ・ジョンジェ、チェ・ミンシク、ファン・ジョンミンが出演した韓国ノワール映画である。
映画「新しき世界」ハン・ジェドク代表、義理だけで成功したのではない
ハ・ジョンウもリュ・スンボムも、チェ・ミンシクも、彼について話すとき褒めることを忘れなかった。映画人が愛する映画人であるサナイピクチャーズ代表ハン・ジェドクのことだ。制作プロデューサーとして参加した「悪いやつら」(以下「悪いやつら」)や「ベルリンファイル」など男くさい映画で、昨年と今年、興行成績のトップに立ったハン・ジェドク代表は、サナイピクチャーズという映画会社を設立した後、創立作品である「新しき世界」で戻ってきた。今回も例外なく男くさい作品だ。映画人との義理で団結した彼の人生を語るような映画だ。「新しき世界」のエピソードは有名だ。ハン・ジェドク代表の創立作品という理由だけで、チェ・ミンシク、ファン・ジョンミン、イ・ジョンジェは自分たちの出演料を削った。投資が上手くいかなくなり、彼らは自ら自分たちの出演料を削ることにしたのた。その後は滞り無くことが運び、すぐに投資が決まった。映画は公開2週目にしてBEP(損益分岐点)の観客数220万人を超えた。先日、サナイピクチャーズのオフィスで会ったハン・ジェドク代表も、やはり出演俳優について語るときに誰よりも目を輝かせた。しかしそれと同時に、俳優たちから愛される制作会社の代表であるだけに、彼には荷が重い。「もっとも親しい俳優たちですし、私のことを信じてくれているのもあるので、結果が良くないと駄目ですよね。彼らに迷惑をかけてはいけないというのが、もっともプレッシャーになり、不安な部分でした」実際、アーティストの俳優、そして監督、資金を握っている投資家の間に挟まれている制作会社の代表とプロデューサーの仕事において、人間関係が一番大事だ。しかし、チェ・ミンシクが「私たちはプロだから、単純に義理だけでは動かない。お互いウィン-ウィン(win-win)になるという計算があったから可能だったこと」と明かしたように、いい結果の次に、初めて人間関係も成り立つ。そういう点からハン・ジェドク代表が愛される理由は明らかだ。昨年の「悪いやつら」も、「ベルリンファイル」も、そして現在の「新しき世界」も、全てBEPを越えた上に、観客の間で口コミが広がり、評壇の反応も悪くない作品だったからだ。まず、彼に対する信頼が前提となっているため、俳優も監督も、投資家の心も動いた。「そうですね。賭場で金を失い、いい顔をしていられないように、従業員ともいつも話しますが、過程も大事ですが、結果が大事なんです。だから過程がいくら大変だったとしても、結果が良ければ全部許されるようですね。いつも不安です。映画を無理やりに興行させることはできないですので」映画界で彼の目標ははっきりしている。「今の俳優たちと長くやっていきたい」ということだ。多くの意味が含まれている言葉である。「ある時は、演技が上手な俳優全員と仕事をしたいとも思ったんですが、今は、今私のそばにいる人たちに嫌われないように、最後まで行くというのが目標なんです」ハン・ジェドク代表の次回作は、ファン・ジョンミン主演の恋愛映画「男が愛する時」、そしてカン・ドンウォン、ハ・ジョンウ主演の「群盗」だ。出演俳優の面々をみると、やはり男くさい作品になりそうだ。