「赤道の男」21世紀のモンテ・クリスト伯を夢見るオム・テウン
写真=KBS復讐より緻密な心理描写が目立つ
KBS 2TV「赤道の男」の視聴者にとって、15年前に無念にも父を失い、親しい友達に頭を殴られ視力まで失ったキム・ソヌ(オム・テウン)は、正義を具現化したような善だ。彼を窮地に追い詰めたチン・ノシク(キム・ヨンチョル)とイ・ジャンイル(イ・ジュニョク)は必ず罰せられなければならない悪だ。確かに「赤道の男」は、主人公のキム・ソヌがゴリアテを倒したという結果よりは、どのように倒したのかという過程に焦点を合わせた復讐劇だ。しかし、復讐劇の主役キム・ソヌよりも彼に復讐される悪役に重きが置かれていること、さらに加害者のイ・ジャンイルに同情まで感じさせる繊細な心理描写は、視聴者に不快な気分を与える。
しかし、先週までわざわざ丁寧にイ・ジャンイルの“メンタル崩壊”を見せ、キム・ソヌと戦う悪人らをクローズアップしたことは、後で血も涙もないキム・ソヌによって徹底的に破滅させられる彼らに対する作家の最後の配慮であった。
15年前にあったキム・ソヌの父の謎の死と関わる真実の隠蔽に乗り出したイ・ジャンイルには、何ら罪悪感も、ソヌの後頭部を殴ったことへの申し訳ない気持ちも少しもなかった。どうすれば自身の“検事”という地位を利用して15年ぶりに訪れた人生最大の危機を乗り越えることができるかと戦々恐々としているのであった。
もともと法律を武器にキム・ソヌを圧迫するイ・ジャンイルを、刑法に基づく殺人未遂罪で処罰することは容易ではなかった。さらに、チン・ノシクとイ・ジャンイル父子を法律で裁ける唯一の時間、時効までもあとわずかだ。韓国最高の有能な検事として知られているイ・ジャンイルは、どうにかして時効が成立するまでの時間を稼ぐために手を打つだろう。このままでは15年前キム・ソヌの父の死に関連した事件は虚しく葬られることになる。

「赤道の男」のキム・ソヌからモンテ・クリスト伯爵を見た
そこで、キム・ソヌは刑法でチン・ノシクとジャンイルの父(イ・ウォンジョン)、ジャンイルを処罰するより、自分で彼らにとって一番大事なものを奪うと宣言する。すでに心を鬼にして復讐を誓ったキム・ソヌに15年という時効は関係ないのだ。「私は君のような、若造のダビデが倒せる甘いゴリアテではない」とキム・ソヌをあざ笑うチン・ノシクと、余裕を持って対抗し復讐の意志を表すキム・ソヌ。父の殺人事件に関わった彼らを法律の力で刑務所に行かせることで満足するのではなく、事件の関係者たちの首を徐々に締めながら破滅に導こうとするキム・ソヌは、「モンテクリスト伯」のエドモン・ダンテスを連想させる。
ダンテスにより恐ろしい最後を迎える時になって、やっと自分たちの数十年前の誤りに気付き、絶叫する「モンテクリスト伯」の悪人たちとは違い、「赤道の男」の悪人たちは、最初から父の死に関連した彼らを真実の前に呼び寄せるキム・ソヌによって少しずつ崩れ始めていた。
何よりキム・ソヌは、父を殺した彼らを処罰することを少しも急がない。ゆっくり、そして密かに15年前の犯行が暴かれることを恐れる人々の表情を楽しみながら、あらゆる方向から悪人たちに圧力をかける。キム・ソヌが願うのは父の死と関連した人々を法律で裁くこと以上のことなのである。しかし、キム・ソヌが最後に彼の願い通り、チン・ノシクとイ・ジャンイルの一番大事なものを奪ったとしても、果たして本当に幸せになれるだろうか。
血なまぐさい復讐劇を終えて虚しい笑いを見せたダンテスのように、15年前の事件に関連したすべての真実を知ることになった瞬間、自身が大切に思っていた人全員が関わっていたという運命のいたずらに翻弄され、絶叫するソヌ。このようにオム・テウンは167年が過ぎた今でも全世界の読者を笑わせたり、泣かせたりするダンテスと似ていながらも違う復讐を繰り広げながら、21世紀のモンテ・クリスト伯に挑戦している。
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- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- クォン・ジンギョン








