SUPER STAR K
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「アメリカン・アイドル」初代優勝者ケリー・クラークソン“韓国オーディション番組の参加者はみんな情熱的”
ケリー・クラークソン(Kelly Clarkson)はオーディションブームを巻き起こしたアメリカのオーディション番組「アメリカン・アイドル」の初代優勝者だ。その後、数多くのオーディション番組が生まれ、それを通じて新しい歌手が登場した。アメリカで「アメリカン・アイドル」出身歌手の曲がビルボードチャートにランクインし、イギリスのオーディション番組「Xファクター」に参加した歌手がUKチャートを占領している。韓国のオーディション番組「SUPER STAR K」の優勝者たちもスターになっている。オーディション番組が人気歌手を輩出するようになった始まりは、ケリー・クラークソンだった。そのため、彼女は全世界の数多くのオーディション番組出身歌手の大先輩なのだ。ケリー・クラークソンは、アルバムをリリースするたびに歌手として成長し、自ら音楽作業に参加するなど後輩に模範になる姿を見せてきた。約4年ぶりにニューアルバムである6枚目のフルアルバム「PIECE BY PIECE」で帰ってきたケリー・クラークソンと書面でインタビューを行った。ニューアルバムのことや母親になったケリー・クラークソンの心境にはどのような変化があるのか聞いてみた。―最近の近況は?ケリー・クラークソン:私がよく言っていたジョークの中で「こんなことがあるとは、私は今とても幸せだ。だから私の創造力はもう終わりだ」だった。でもそれは間違いだった。今の生活がより良くなった。100%確信できる。私にとって結婚と出産という過程を経験するとは思わなかった、結婚して二児の継母になって、娘リヴァーを出産して、今まですべてが楽しくて幸せなことばかりだった。夫も私を支持してくれている。―もう6枚目のフルアルバムだ。ニューアルバムで大きな変身を図ったと聞いた。ニューアルバムの紹介をお願いする。ケリー・クラークソン:今回のアルバムもやはり、他のアルバムと同じく多様な音楽を盛り込もうとした。ジョン・レジェンド(John Legend)と一緒に録音した「Run Run Run」は、ソウルフルな曲だ。セクシーな曲で、聞く人を拷問するような曲だ。2つの要素が上手く交わった。「Take You High」はレイブようなダンスナンバーで、「PIECE BY PIECE」は典型的なポップロックだが、とても強いメッセージを盛り込んでいる。それぞれ異なる要素が私のアルバムに盛り込まれている。私のアルバムはいつもそうだ。収録された12曲がすべて似ているようなアルバムは作りたくない。もし、私がそのようなアルバムを買ったとしたら、騙された感じがするだろう。アルバムのタイトルを「PIECE BY PIECE」にした理由もそこにある。私のそれぞれ違う要素のピースがあちこちに隠れている。―今回はEDM(Electronic Dance Music)のシンセポップを積極的に取り入れた。歌で表現することは難しくなかったのか?ケリー・クラークソン:EDMに変えようと思ったわけではない。私は色んなジャンルの曲を歌うのが好きだから、今回のアルバムでも他のアルバムと同じく多様なジャンルの曲が収録されている。特別な変化というよりは、私のアルバムを聞くと常に少し変わったスタイルの曲が盛り込まれていることを感じるだろう。―ジョン・レジェンドとのデュエット曲「Run Run Run」がアルバムに収録されている。二人の呼吸はどうだったのか?録音当時の面白いエピソードがあれば教えてほしい。ケリー・クラークソン:もともと私の声が他の人と合うと思ったことがなかった。でも、ジョン・レジェンドと私が一緒に歌う機会があったが、まるで魔法のように私たちの声が合っていた。こんなに素晴らしいハーモニーを成す曲は滅多にない。「Run Run Run」は、実はソロ曲だった。だけど、曲の中にドラマチックな要素があって、その感じを出せる男性ボーカルを探したが、ジョン・レジェンドのように感情を表現する男性ボーカルはいなかった。彼の歌声は魔法のようだった。彼がデュエットで歌ってくれると言ってくれた時は凄く嬉しかった。彼は、メールですぐに返事をしてくれた。私たちは知人ではあったが、親しくはなかった。私が「あの今回こんな曲を歌いますが、一緒にどうですか?」とメールを送った。なぜだか分からないが、私がいつもデュエットの提案メールを送ると、皆に断られた。でも、ジョン・レジェンドは10分以内に返事を送ってくれた。「いいですよ。今はツアー中なので、帰ったらニューヨークでレコーディングしましょう」と返信してくれた。彼は素晴らしい作業をしてくれて、ピアノも弾いてくれた。早く皆に聞いて欲しい。ライブでこの曲を歌ってみたい。ジョン・レジェンドのスケジュールがどうなのかまだ分からないが一度でもいいからライブで歌ってみたい。素晴らしいデュエットになると思う。―アルバムで一番気に入っている曲は?ケリー・クラークソン:「Invincible」は私が夢中になっているシーア(SIA)が作曲してくれた曲で、今回のアルバムで一番気に入っている曲だ。アルバム作業をしていた時に一番最後にもらった曲だった。当時、その曲をプロデュースしていたジェシー・シャキン(Jesse Shatkin)にすでにアルバム作業は終わったと話したら、彼が「あ、もう一曲が残ってるよ!終わったのは分かるが、一度でも良いからこの曲を聞いてみて」と言った。その曲を聞いた瞬間、恋に落ちた。その曲を聞かせてくれたジェシー・シャキンがイヤになるくらいに。なぜなら、すでにアルバム作業は終わっていたからだ。でも、いつも最高のシングル曲は最後に録音され、追加される。このようなことは日常茶飯事だった。本当に素晴らしい曲だ。私は一人でバックコーラスもしているが、シーアは本当に素晴らしい歌声を持っているアーティストなので、彼女も一緒にバックコーラスに参加した。この曲は、聞く人を包んでくれるような曲だ。―ケリー・クラークソンさんを皮切りに、世界中にオーディション番組を通じてスター歌手が登場している。特に、韓国はオーディション番組ブームが非常に熱い。その扉を開けた感想を聞きたい。ケリー・クラークソン:歌を歌うことが好きだった。でも、「アメリカン・アイドル」に応募したのは、ただお金を稼ぐためだった。それが私の人生を変えた。約10年間、本当に熱心に働いた。この世界の多くの人たちがそうであるように、他の女性歌手のように私をもう少しお金を稼げる方向に変えようとした人もいたが、私はいつもありのままの自分を見せることだけに集中した。私が確実に望むことだけを追求してきた。多様な音楽をアルバムに盛り込んで、私の本来の姿から滲み出る人々が共感できる音楽をしようとした。そんな私の本来の姿を支持してくれるファンがいたから、今の私がいるのだ。―2010年に韓国を訪れた時、「SUPER STAR K」の審査にも参加したと聞いた。当時、韓国のオーディション番組の参加者たちはどんな印象だったのか?ケリー・クラークソン:みんな実力が優れていて、情熱的で印象深かった。―オーディション番組出身ということが、自分に不利に作用したことはないのか?ケリー・クラークソン:不利に作用したことはない。どうしてもボーカル的な部分や曲を歌いこなせる部分で、多くの審査委員や大衆から評価を受け、様々な関門を乗り越えたアーティストという点が良い方向に働いたようだ。―昨年、初めて子供を生んだ。母親になったことが、自分の音楽にどんな影響を与えたのか?ケリー・クラークソン:今回のアルバムはレコーディングした当時、私が妊娠中だったので、すべての感情が激しく高まっていた。だからなのか、今回のアルバムは感情豊かなアルバムに仕上がった。例えば、悲しい曲の場合、制作者もボーカルも全員が悲しくなって録音を行った。すべての感情がとても激しく表現された。音楽的な影響があったというよりは、色んな感情がこもっている。それが今回のアルバムの重要な要素だった。「Dance With Me」や「Take You High」のような曲も感情に夢中になったら自然に歌が流れた。私が妊娠中でホルモンバランスが崩れていたので、感情的に歌うことは簡単だった。―今後の計画は?また、韓国を訪れる計画はないのか?ケリー・クラークソン:私の大好きなアカペラグループであるペンタトニックス(Pentatonix)と一緒にアメリカを回るツアーが決まった。アメリカツアーの後は、他の国でもツアーを行う予定だが、その時ぜひ韓国に来たい。
「SUPER STAR K」ソ・イングクからカン・スンユンまで…シーズン5までの中核メンバーを振り返る
韓国にオーディションブームを巻き起こしたMnetの「SUPER STAR K」が8月末、シーズン5の不振を振り払い、シーズン6で戻ってきた。1話も残さずリアルタイム視聴に命をかけていた序盤とは違い、シーズン4からは関心が徐々に減り始め、シーズン5の優勝者パク・ジェジョンの名前はあまり聞いたことがないような気さえもする。熾烈なオーディション番組での競争を経て、今や育児バラエティに夢中になっている放送局の間で「SUPER STAR K」は再び過去の栄光を取り戻すことができるのだろうか。「SUPER STAR K6」を迎えながらシーズン1から5までの中核メンバーを振り返ってみた。奇跡を歌った5人のTOP1シーズン1の優勝者:ソ・イングク(1987年10月23日)可愛い外見と優れた歌唱力で視聴者たちの心をつかんだ「SUPER STAR K」シーズン1の優勝者ソ・イングク。以前からオーディション番組は存在し続けてきたが、これほどエピソードも多く感動的なオーディション番組は初めてで、韓国はそれこそSUPER STAR Kブームだった。シーズン1にも関わらず70万人という大規模の応募者が殺到し、オーディション番組史上初の賞金1億ウォンという破格的な条件を掲げた。そのような条件のためか、「SUPER STAR K」シーズン1はケーブル業界では珍しく3%台の視聴率を記録した。当時ソ・イングクは個性の強いボーカルチョ・ムングンと最終決戦で対決した。審査委員の点数ではチョ・ムングンが多少高かったものの、優勝者を決めたのはネットや携帯電話のメールで行われた投票の点数だった。実力をベースにした強力なファン層が、ソ・イングクをトロフィーの主人公にした。「SUPER STAR K」での優勝以来、精力的に活動しているソ・イングクは、tvN「応答せよ1997」で男前なユン・ユンジェ役を演じることで、本格的な実力派俳優の仲間入りを果たした。これからが楽しみなスター、ソ・イングクだ。シーズン2の優勝者:ホ・ガク(1985年1月5日)「SUPER STAR K」の全シーズンを挙げてもっとも人気が高かったシーズン2の優勝者ホ・ガク。換気扇の修理業者から、あらゆるイベントに出演する無名歌手に続いた彼のストーリーは、どの歌詞よりも美しかった。特に、シーズン2では優れた実力を持つ候補者たちが競争を繰り広げ、視聴者たちの耳をとりわけ楽しませた。ジョン・パク、チャン・ジェイン、カン・スンユン、キム・ジスが含まれたTOP5からは、もはや優勝者を選ぶ意味がないほどだった。ホ・ガクはオーディション序盤のチームミッションを通じて2AMの「Never let you go」を歌い注目を浴びた。実はジョン・パクのチョミルド(韓国語が未熟でミルチョドをチョミルドと発音)も有名なシーンだが、パク・ジニョン審査委員が鳥肌が立ったとしながらホ・ガクを絶賛した瞬間、多くの視聴者たちがホ・ガクを優勝候補に予想したとのことだ。さらにはイ・ジョクの「空を走る」のステージは、オーディション番組では空前絶後の、最高のレジェンドだと言いたい。ドラマのサウンドトラックや感性的なバラードアルバムなど、今や無名ではなく有名な歌手として活動しているホ・ガク。このような宝物を発掘した「SUPER STAR K」に感謝するだけだ。シーズン3の優勝者:ULALA SESSIONシーズン3にグループ部門が新しく追加されると、グループULALA SESSIONが優勝を勝ち取った。実は、序盤から断トツの力量を見せた参加者だったため、目に見える結果に繋がる番組が退屈になる恐れもあった。しかし、毎週私たちをテレビの前に座らせたのは、ULALA SESSIONの見ても信じられない実力とステージでのパフォーマンスだっただろう。ULALA SESSIONは初登場から尋常ではなかった。既存の歌手と比較しても劣らない実力を備え、見る音楽と聴く音楽を両方とも満たした。最後までどんでん返しなく流れていたシーズン3は、故イム・ユンテクさんの闘病生活と共に、さらに視聴者の共感を得た。故イム・ユンテクもまた、視聴者たちの期待に応じるために最後の決勝戦まで最善を尽くし、変わらぬ音楽で私たちを慰めた。いつも愉快で明るいエネルギーで見る人を微笑ませるULALA SESSION。彼らがいてとても幸せな2011年だった。シーズン4の優勝者:ロイ・キム(1993年7月3日)とりわけ男性参加者たちの競争が熾烈だったシーズン4の優勝者は、名前を聞くだけでも甘いロイ・キムだ。4次元(個性が強く、ユニークな考え方を持つ)の魅力を持つチョン・ジュニョンから、教会のお兄さん(教会で人気を集める年上男性)ホン・デグァンまで、女性視聴者たちの反応が熱かったシーズンだ。さらにTOP7からはたった1人の女性参加者もいなく、男性だけで競争を繰り広げた。また、全員がギターの実力は基本で、カメラに向かってにっこりと笑ったお陰で、当時携帯電話での投票を手で押したのか足で押したのかさえも覚えていないほどだ。ロイ・キムは決勝戦でDICKPUNKSという怖い相手に出会ったが、結局優勝を勝ち取った。決勝戦が放送される前、ほとんどの人はDICKPUNKSの優勝を予想しただろう。長い経験で鍛えられたパフォーマンスには勝てないと思われたからだ。しかし、ロイ・キムは決勝戦でLesssangの歌を歌うことで勝負に挑み、自作曲のミッションでも成長した姿を如実に見せた。そして、もっとも決定的な生放送の携帯電話投票で多くの視聴者から支持を受け、優勝者の座を獲得した。デビュー以来様々な出来事で力が抜けたが、それでもロイ・キムのギターの旋律とときめくボイスは、いつ聴いても心地が良い。シーズン5の優勝者:パク・ジェジョン(1995年12月25日)オーディション番組の絶対強者として絶えず走ってきたせいだろうか。いつも斬新なものを求める大衆に、「SUPER STAR K」シーズン5はターニングポイントであり、犠牲になった。その中でも健気に優勝者リストに名を連ねたTOP1パク・ジェジョン。視聴率や携帯電話メールの投票数はさておき、「SUPER STAR K5」とそれまでのシーズンの最も大きな違いは、大衆が優勝者の名前すら知らないことだ。パク・ジェジョンは「SUPER STAR K」の歴代優勝者の中で最も若い。さらに、アメリカで高校に通っていたがオーディションをきっかけに韓国に来た海外派だ。重低音の魅力的なボイスという長所は確かにあるが、果たして優勝するほどの実力を持っているのかに対し、決勝戦直後に数多くの記事が書かれた。歌詞のミスでステージの完成度の面でも決勝戦らしい面を見せられなかったためだ。しかし、198万人を押しのけTOP1になった最高の優勝者に相応しく、自信のある実力派の歌手に生まれ変わることを期待したい。このように「SUPER STAR K」を手放すにはまだまだ惜しいためだ。優勝?そんなの関係ない優勝トロフィーはなくてもイケてる「SUPER STAR K」の出身者たち。ナンバー2のようで、ナンバー2ではないような、ナンバー2たちを集めてみた。Busker Busker毎春、桜が咲くたびにランキングの逆走行を見せる、中身だけは1位のBusker Busker。当時ULALA SESSIONという手強い相手に出会い、残念ながらTOP2に止まったが、音源の販売量だけは歴代最高の「SUPER STAR K」出身だ。今やお互いに違う道を歩みながら活動を準備しているBusker Busker、「Hey ブレッド、Do You Know マッコリ?」を叫んでいたその愉快さに再び出会うわけにはいかないのだろうか。チャン・ジェインホ・ガクとジョン・パクの対決に押されてTOP3に止まったが、実力だけはTOP of TOPのチャン・ジェイン。「SUPER STAR K」の後に体重を大幅に減量し、美貌もいつの間にかTOPになった。彼女が歌ったイ・ムンセの「並木の木陰の下に立てば」は、未だに雨が降れば自然に頭に浮かぶほどだ。ユン・ジョンシンの「チャン・ジェインに誰が勝つでしょう」という審査評価のように、韓国音楽界でチャン・ジェインは誰も追いつけない声とスタイルの持ち主だ。キム・イェリム(トゥゲウォル)毒舌を躊躇わなかったイ・スンチョルが、ステージに向かって「人魚の声のようだ」と絶賛した姿を覚えているだろうか。その主人公がトゥゲウォルの人魚のボイス、キム・イェリムだ。デビュー以降、順調にユニークな魅力をアピールしているキム・イェリムは、おそらく優勝者より成功の可能性が高いアーティストではないだろうか。オーディションのようにトゥゲウォルの組み合わせは見られないが、韓国にもこれだけ美しい人魚姫がいて幸いだ。エディ・キム(キム・チョンファン)TOP5で惜しくも脱落したが、女性ファンの心の中ではTOP1として記憶されているエディ・キムことキム・ジョンファン。作詞、作曲はもちろん、優れたギターの実力までを兼ね備えたすべてを揃えた男だ。正式デビューしてからわずか1ヶ月で単独コンサートを開催し、追加公演さえもわずか5分で売り切れになったのを見ると、今後が期待される歌手であることは確かだ。エディ・キムは当時軍人の身分で出演し、毒舌家イ・スンチョルの「優勝したらどうすればいいのでしょうか?」という審査評価で話題を集めた。その言葉通り本当に、エディ・キムさん!そんなに格好良かったらどうすればいいでしょうか?歌だけスーパースター?慌てずにバラエティまでドン!終わり「SUPER STAR K」の出身者は果たして歌謡界でしか活躍していないのだろうか。バラエティまで制覇した3人の「SUPER STAR K」がいる。ジョン・パクMnet「放送の敵」で天然キャラクターが定着し、ジョン・パクに対する人々の考えも180度変わっただろう。背が高く良い声を持ったアメリカ留学組の完璧なイメージだったが、「放送局のやつら!」と「ニニャニノ」、そして冷麺に目がないキャラクターだとは。今や顔を見るだけで笑いが出てしまう。最近、時の人に浮上した音楽の天才の兄さんたちとバラエティを縦横無尽しながら活躍しているジョン・パク!人間的な姿が隣の家に住む幼馴染のお兄さんのようで、さらに好感が持てる。カン・スンユンMBCシットコム(シチュエーションコメディ:一話完結で連続放映されるコメディドラマ)「ハイキック3」で慶尚道(キョンサンド)訛りを使う4次元の高校生を演じたカン・スンユン。赤ちゃんのような顔とは裏腹の男前な声が笑いのコードと出会い、妙なハーモニーを成した。ユン・ジョンシンの歌で大ヒットしたせいか、とりわけ審査委員ユン・ジョンシンとのケミ(共演者同士の相性)も格別だ。期待を集めているYGの新人ボーイズグループ「WINNER」でデビューしたカン・スンユン!本能的に感じられる。人気スターになりそうな予感が。チョン・ジュニョンモデルのように長い腕と脚、カン・ドンウォンに似ていると言われる顔を持つチョン・ジュニョンにこれだけユニークな魅力があるとは。さらにKBS 2TV「ハッピーサンデー-1泊2日」シーズン3で兄さんたちを翻弄する賢い頭まで持っている。ステージの上ではロッカーのカリスマ性を思い切り発散する彼だが、バラエティ業界では旬のバラエティ新人モンジュンヨンで通じる。いくらタフな魅力が重要なジャンルがロックとはいえ、これだけ愛らしいロッカーなら両手を広げて歓迎したい。
“オーディション番組出身”のレッテル、得なのか損なのか
オーディション番組出身というレッテルは、得なのか損なのか。歌手ユン・ジョンシンが手がけたエディ・キムから、JYPのパク・ジミン、そしてエリック・ナム、パク・シファン、2000ウォンまで、オーディション番組出身の新人が相次いでデビューした。正式にデビューする前から既に番組を通じて顔と名前を知られているだけに、新人ながらぎこちなさは少ない。一時期、韓国のテレビ業界ではケーブルチャンネルMnet「SUPER STAR K」を皮切りに、MBC「偉大なる誕生」、Mnet「the Voice of Korea」、SBS「日曜日が好き-サバイバルオーディションK-POPスター」まで、オーディション番組が流行りのように広がった。「SUPER STAR K」がケーブルチャンネルにもかかわらず10%を超える視聴率を記録して成功すると、各放送局がシーズンごとにオーディション番組を放送したのだ。「偉大なる誕生」を除けば毎年行われている。このような状況のためオーディション出身の歌手も溢れ出した。上位にランクインした参加者はもちろん、放送当時に話題になると、オーディションを脱落して間もなく曲がリリースされるケースも多かった。番組の人気と話題性を利用して成功した歌手もいるが、話題性から離れると静かに姿を消した人もかなりいる。ソ・イングクはオーディション出身の第1世代スターだ。「SUPER STAR K」シーズン1で優勝して歌手デビューし、その後演技の才能まで発揮し、歌手だけでなく役者としても活躍している。「SUPER STAR K3」に参加したバンドBusker Buskerも、ホームランを打ったケースだ。Busker Buskerのデビュー曲「桜エンディング」は、毎年春になると音楽配信サイトのランキングの上位に入ってくるほど、高い人気を集めている。ソ・イングクとBusker Buskerは「SUPER STAR K」を通じて積み上げた高い認知度と人気を、デビュー後まで上手く利用した代表的なケースだ。そのため、何よりも名前を知らせることが重要な新人歌手にとって、オーディション番組への出演は良いチャンスになるかもしれない。既に認知度がある状況で、テレビを通じて実力を認められてからデビューするため、他の新人歌手より一歩進んでいる印象だ。オーディションで既に幅広くファンを獲得しているケースも多い。一方、オーディション番組に出演していた時のイメージがあまりにも強く、その中の数人はプロという感じがしないという欠点もある。認知度を上げるに置いては重要な働きをするがオーディション出身の誰々さんとのレッテルを張られることになる。オーディション番組に出演していた時の印象が強く、彼らを代表するイメージが固まってしまうのだ。また、オーディション番組に出演したからといっても、注目を浴びるメンバーは限られているため、番組の人気で話題を集めた場合は一度限りの人気という反応もある。また、他の番組への進出が難しくなるかもしれないことも問題だ。あまりにもたくさんのオーディション出身の歌手が出ているため、他局のオーディション番組出身の歌手を音楽番組に出演させないケースもしばしば発生する。
ソ・イングク「応答せよ1997」から「君に泳げ!」まで…ドラマに続き映画まで制覇
歌手兼俳優のソ・イングクがお茶の間に続いてスクリーンまで制覇し、2013年を華やかに飾っている。歌手と俳優という二兎を手にしながら本当のスーパースターに生まれ変わっているソ・イングクの魅力に女心が揺らいでいる。2013年を自分の年にしているソ・イングクは、映画「君に泳げ!」(監督:チョ・ヨンソン、制作:映画社スジャック)を通じて映画デビューに成功した。2009年、韓国にオーディションブームを巻き起こしたMnet「SUPER STAR K」の初代優勝者としてデビューしたソ・イングクは、しばらくステージから離れて出演する作品ごとに完璧な変身で限りない魅力を披露しながら俳優として認められている。特に、昨年ケーブルドラマの新しいヒット基準を打ち立てたtvN「応答せよ1997」で、クールだが優しい釜山(プサン)の男ユン・ユンジェに完璧になりきって、「会わないでほしいのか」という名台詞を残しながら人気スターとして急浮上した。それだけでなく、今年上半期に放送された話題のドラマSBS「主君の太陽」では、守ってもらいたくなるほどの男らしさに溢れるカン・ウ役を演じ、女性ファンの完璧な理想のタイプとして浮上した。このように安定感のある演技力でお茶の間を制覇したソ・イングクが、今回の映画では従来の作品とは180度違うギャップのあるキャラクターで、もう一度女心の攻略に乗り出した。ソ・イングクは「君に泳げ!」で水泳の天才だが引きこもりのウォニルというキャラクターそのものになり、サムギョプサル(豚バラ肉の焼肉)とチキンを丸ごと食べるモッパン(食べる番組)の達人から天真爛漫な笑顔の後ろに心の傷を抱えている姿まで行き来しながら観客を泣き笑いさせる。映画「君に泳げ!」は韓国映画としては初めて水泳を題材にし、韓国代表を目指す二人の男たちの新記録に向けた熱い情熱と友情を描いた作品だ。ソ・イングク、イ・ジョンソク、少女時代のユリが熱演を披露した。
「ナイン」から「花よりおじいさん」まで“ケーブルドラマホリック”ケーブルTVだからと言ってなめるなよ!
今年の夏、ケーブルテレビの番組が地上波放送を脅かしている。テーマだけでなく、内容においてもハイクオリティなアイテムが、地上波ではなくケーブルを通じて正直な視聴者たちの目と耳、そしてリモコンに確実にアピールし始めたためだ。ケーブルテレビの躍進はもう無視できない。/EDITOR チェ・シネケーブルドラマのテレビ襲撃!最近人気を集めているケーブルテレビの番組を調べてみると、多彩なテーマだけでなく、独特な技法でますます斬新になっている。もちろん、地上波番組に比べてテーマの選択に自由があり、表現の制約が少ないことがその理由の一つであることも事実だ。お陰でここ1~2年の間、ケーブル放送は短期間で急成長を遂げており、地上波より格下で、刺激的で、マクチャン(日常では起こらないような出来事や事件が次々と起きる韓国特有のドラマ)という認識を完璧に払拭するに至った。だからだろうか。自身の考えをもう少し自由に、ありのまま、より一層鮮明に表現したがるプロデューサーたちがケーブルチャンネルに移籍するケースが多々ある。地上波からケーブルに移籍したプロデューサーは「地上波とケーブルは色々な点で比較できる。どうしてもケーブルは表現が自由で、比較的制限が少ない。そして番組を制作する環境自体が良いと思う。長い時間、企画・構成できることも番組を制作するにおいて重要な長所として働く。ケーブルはたくさんの部分をオープンにしておくような感じだ」と語った。そのお陰で放送初期にケーブルチャンネルが危機に晒されると懸念していた放送関係者たちの見通しは外れた。さらに、チャンネルの奪い合いになるとされた総合編成チャンネルの登場は、むしろ視聴者に「地上波の他にもテレビチャンネルが多いんだ」と思わせることで、相乗効果を発揮し、更なる視聴者を呼び込んだ。このように多彩なテーマと完成度の高い作品は、様々な好みを持つ視聴者を魅了するに十分だった。短い時間で視聴者の目を地上波からケーブルに向けさせた番組を紹介する。ケド廃人ケーブルドラマから出られない。よくケーブルドラマを略してケドと呼ぶ。これは米国ドラマを意味する米ド(ミド)や、日本のドラマを意味する日ド(イルド)から派生した単語だ。そしてこのケドという単語には、韓国視聴者も自ら探して観る米ドや日ドのように、「実際に探して見る」という意味が込められている。ケドは現在、地上波に劣らないという評価を越え、地上波よりマシだという評価まで受けている。「ナイン~9回の時間旅行~」今年の上半期、この世界をファンタジーの世界に変化させたtvNの「ナイン~9回の時間旅行~」(以下「ナイン」)は、ケーブルドラマの品格を一層高めたドラマとして好評を博した。「ナイン」は昨年既に地上波でブームとなったタイムスリップという、多少陳腐に思われかねないテーマでスタートしたが、終わりは華やかだった。香を燃やすこというできる9回のチャンス、そして香が燃え尽きるまでの30分、ちょうど20年前の同じ時間に戻ることができるという制約が、他のタイムスリップドラマとは差別化されていたという評価だ。また、過去のたった一つの事件のみを変えて現在に戻ったとしても、まるでバタフライ効果のように変わっている現世界との遭遇と、そのどんでん返しの面白さが視聴者から人気を集める要因となった。「ナイン」はナイン廃人グッドナインという造語を誕生させるほど人気を集め、放送終了から3~4ヶ月が経った今に至るまで、ナイン見直しブームが根強く続いている。またドラマでタイムスリップする男子主人公のイ・ジヌクは「今まで見極められず、申し訳ありませんでした」という言葉が最も似合う主演レベルの俳優で、実力派俳優としてレベルアップした。OCNドラマ「特殊事件専門担当班TEN」「ヴァンパイア検事」「HERO」「ザ・ウイルス」などこのドラマが出るまで「刑事ドラマ=アメリカドラマ」という公式が存在していた。「特殊事件専門担当班TEN」(以下「TEN」)は検挙率10%未満の事件のみを捜査する特殊事件専門担当班を舞台にした刑事ドラマだ。昨年韓国で放送されたシーズン1に引き続き、今年のシーズン2にも、視聴者の好評に胸を張ることができた主演俳優たちがそのまま出演した。チュ・サンウク、キム・サンホ、チョ・アン、チェ・ウシクからなる特殊事件専門担当班は、今や視聴者に馴染み深いものとなった。また刑事ドラマの新しい名コンビとして登場したイ・スンヨン監督とイ・ジェゴン脚本家が意気投合したことだけでも、信じて見られるドラマに浮上した。特に牛音島(ウウムド)殺人事件など、実際の事件をテーマにすることで、ドラマのリアルさが増したりもした。殺人事件も単純に誰が誰を殺したというシンプルな事件で興味を誘発するのではなく、色々な状況が生み出した犯罪というところに焦点を合わせ、現実感のあるドラマに仕上げたという評価を受けた。昨年大いに注目を浴びた「ヴァンパイア検事 残された赤い記憶」はシーズン1に引き続きシーズン2でもヨン・ジョンフンが主演を務めた。ここに不祥事を起こし自粛の時間を過ごしていたイ・ギョンヨンの復帰作としても話題となった。「ヴァンパイア検事」はある日突然ヴァンパイアになってしまった奇妙な運命の検事ヨン・ジョンフンが自身の正体を隠したまま、ヴァンパイアの特別な能力を利用し、あらゆる社会悪を解決して行く犯罪捜査ドラマだ。特に「ヴァンパイア検事 残された赤い記憶」は米メディア企業が主管する「2012 ドラマフィーバー・アワード」で「今年最高の悪役(Best Bad guy of the Year)」(クォン・ヒョンサン)を受賞するなど、世界的にも認められるドラマとして有名になった。「特殊事件専門担当班TEN」と「ヴァンパイア検事」のようにシーズン2を制作してはいないが、このまま見過ごすにはもったいない映画のようなドラマもあった。映画チャンネルOCNで放送するだけあって、クオリティの面では地上波ドラマと比較するどころか、映画に比較されるほどなので、これ以上の言葉は要らないだろう。その中で、昨年と今年の上半期に人気を集めた作品には「ザ・ウイルス」「HERO」「少女K」などがある。いずれもリアリティを最大化しながら、時には19歳未満視聴禁止の放送を流したりもした。しかし、視聴者は映画館でしか見られなかった映画を、全8話または全10話に分けて、お茶の間で楽しむことができた。「モンスター~私だけのラブスター~」tvN「モンスター~私だけのラブスター~」は「トキメキ☆成均館スキャンダル」で有名なキム・ウォンソク監督がケーブル放送に移籍してから演出する初の作品で、制作前から注目を浴びた。そしてその関心に視聴者は納得のいく回答を得ている。主人公としてはBEASTのヨン・ジュンヒョンがキャスティングされ、ドラマでもアイドルグループのメンバーを演じており、ハ・ヨンスという実力派の新人がヒロインとして抜擢され、新鮮な魅力をアピールしている。その他にもカン・ハヌル、カン・ウィシク、パク・ギュソンなど、放送ではあまり知られていない新人俳優やGLAMのメンバーダヒが出演し、豊かな声量のボーカルで視聴者の耳を楽しませている。「モンスター~私だけのラブスター~」は音楽を通じて傷を癒す高校生たちの姿を描いている。音楽高校が舞台であるため、色々なところから音楽が流れ、初々しい高校時代の初恋の感情が音楽の中に溶け込んでいる。また「人、愛」「私を泣かせないで」「私が行ったら」「沼」など、既存の曲を再解釈した編曲でも視聴者の耳を掴んでいる。「青い巨塔」女性が最も嫌いな話は、男達が軍隊でサッカーをした話だという。しかし「青い巨塔」だけは、男性はもちろん、女性の心も掴んだ。女性にとって軍隊は知らないがためつまらなくもあり、また気になる場所でもある。その心情を上手く引きつけたのが「青い巨塔」だ。男たちの共感、女性たちの好奇心を盛り込んでいる「青い巨塔」は、昨年「ローラーコースター2」のコーナーから、レギュラー番組として編成され、45分の軍隊シットコム(シチュエーションコメディ:一話完結で連続放映されるコメディドラマ)となった。また「青い巨塔」は7月10日に韓国で放送終了してから9月に他のシーズンに改編される予定であり、再び視聴者の愛を証明した。美男<イケメン>シリーズ「美男<イケメン>ラーメン店」「美男<イケメン>バンド」「となりの美男<イケメン>」いわゆる「美男<イケメン>シリーズ」と呼ばれる3つのドラマ「美男ラーメン店」「美男バンド」「となりの美男」も見逃せないケーブルドラマだ。2011年に放送した「美男ラーメン店」にはチョン・イル、イ・ギウという背の高いイケメンが出演して女性視聴者たちを虜にし、2012年「美男バンド」ではラーメン店を営んでいたイケメンとは違う、タフな魅力のソンジュン、ウ・ミンギュなどモデル出身のイケメンがバンドを結成し女性視聴者の心を掴んだ。そして今年放送された「となりの美男」では、男性主人公ユン・シユンがケグムという独特なキャラクターで人気を集め、ヒロインのパク・シネの傷ついた心を愛で癒すというコンセプトでヒーリングドラマとして脚光を浴びるに至った。今までの「美男<イケメン>」シリーズが目を楽しませたのであれば、今回の「となりの美男」は内容でも完成度のある作品であると言える。tvNドラマ「応答せよ1997」「応答せよ1994」ケーブルの復興はいつから始まったのだろうか。その中心には何といっても「応答せよ1997」がある。「応答せよ1997」はマニアだけが知って、探して見るという、既存のケーブルドラマに対する視聴者の固定観念を180度変えたドラマだった。1997年を舞台に第1世代アイドルH.O.T.やSECHSKIESが好きだったいわゆるパスニ(芸能人に夢中な女性)の話を描いた「応答せよ1997」は、パスニたちだけではなく、同世代を越え、今や大人になってしまった人や、初恋のときの感情を未だに抱いている全ての韓国の男女を応答させた。これに「応答せよ1997」はケーブルドラマ史上初の6%に至る視聴率を記録する業績を残したりもした。その人気に後押しされ、9月に放送予定の「応答せよ1994」は「応答せよ1997」のシーズン2の概念で、今回もシン・ウォンホ監督とイ・ウジョン脚本家が一緒に作業した。現在Ara、チョンウ、ユ・ヨンソク、キム・ソンギュンなどがキャスティングされている。ドラマの内容を先に覗いてみると、ソン・ドンイル、イ・イルファ夫婦が娘のAraを連れて慶尚道(キョンサンド)からソウルへと上京し、下宿を営む。この下宿にチョンウ、キム・ソンギュン、ユ・ヨンソクが下宿生として入り、繰り広げられるエピソードを盛り込む予定だ。前回のシーズンでは1997年に戻ったが、今回はソテジワアイドゥル、米ワールドカップ、バスケットボール等が流行った1994年に戻る予定だ。オーディションの元祖がケーブルTVということ、知っているかな?2009年Mnetで音楽チャンネルらしいことを成し遂げた。オーディション番組「SUPER STAR K」を制作したこと。Mnetというケーブルチャンネルが「SUPER STAR K」を前後にしてその位置づけが変わったということに異論を提起する人はいないだろう。「SUPER STAR K」は韓国のオーディション番組の元祖であり、今年8月に放送スタート予定の「SUPER STAR K5」まで続き、毎年夏に韓国を熱く盛り上げている。実際「SUPER STAR K」にはシーズン別の重複数まで含めると、約600万人に上る莫大な数の志願者数であったことが集計から分かる。特に昨年の「SUPER STAR K4」には208万3447人と史上最多のオーディション志願者が殺到し、元祖の力を見せた。オーディションの元祖「SUPER STAR K」「SUPER STAR K」は地上波で放送するSBS「K-POPスター」、MBC「偉大な誕生」などとは確実に差別化されている。オーディション志願者の多様さだ。「SUPER STAR K」のMnetキム・ギウン局長は「全国民オーディションという点が他のオーディションとは違う。様々な年齢や職業の方々が参加する。『SUPER STAR K』には鉄道乗務員、教師、居酒屋のオーナーなど、様々な職業の方々が来る。ここから、色々な事情や感動が芽生えてくるものだと思う」と伝えた。このように誕生した「SUPER STAR K」出身の歌手は、様々な分野で活動し人気を集めている。代表的な「SUPER STAR K」出身のスターにはシーズン1の優勝者ソ・イングク、シーズン2の優勝者ホ・ガク、シーズン3の優勝者ULALA SESSION、シーズン4の優勝者ロイ・キムをはじめ、トゥゲウォルのキム・イェリム、ジョン・パク、チョン・ジュニョン、Busker Buskerなどがある。名前を聞くだけで分かる彼らが、いずれも元祖オーディション「SUPER STAR K」が発掘したスターだ。ここに特有の気を揉む編集と審査員RUI(イ・スンチョル)の毒舌審査、「60秒後に公開します」というMCキム・ソンジュのコメントも「SUPER STAR K」の面白さを倍増させる調味料となる。「the Voice of Korea」Mnetには大衆性の強い「SUPER STAR K」シリーズとは別のオーディション番組「the Voice of Korea」がある。声だけで勝負するというスローガンに相応しく、顔を全く見ないブラインドオーディションで行う同番組は、本選に進出した参加者たちが正面とは反対側に背を向けて座っている審査員たちに向かって熱唱する。この時に審査員がブザーを鳴らし椅子を回せば同参加者は合格という方式だ。これに「the Voice of Korea」の視聴者たちは審査員全員が椅子を回した参加者にオールターン女オールターン男などの修飾語を付け始めた。「the Voice of Korea」は昨年シーズン1の審査員にシン・スンフン、ペク・チヨン、カンタ、Leessang キルなどを選定しており、今年の上半期シーズン2を成功裏に終えた状態だ。「SHOW ME THE MONEY 2」現在Mnetで放送しているヒップホップオーディション番組「SHOW ME THE MONEY 2」と、毎年シーズン制で放送するOnStyle「挑戦スーパーモデル・コリア」「プロジェクト・ランウェイ・コリア」もまたサバイバル番組と同じ種類だ。その中で「挑戦スーパーモデル・コリア」と「プロジェクト・ランウェイ・コリア」は既存のOnStyleチャンネルの固定視聴層の20代の女性はもちろん、昨年には30~40代の女性と30代の男性の心を掴んだものとみられ、人気の幅を広めている。また両番組はチャン・ユンジュとイ・ソラという有名MCを生み出した。この他にも、韓国初のダンスサバイバル番組「ダンシング9」も8月中旬からスタートしている。「ダンシング9」は神話(SHINHWA)のミヌが所属したRed Wingsチーム、少女時代のユリとヒョヨンが所属するBlue Eyeチームに別れ、選抜から優勝までの全ての過程を参加者と共にする予定だ。本物のバラエティ番組地上波では到底想像もできない、本物のリアルバラエティがケーブルには存在する。審議の規定ギリギリの線で視聴者を楽しませるためだ。そのためか、果敢なことに視聴者たちは更に熱狂する。こんな番組ってありだろうか。tvNの「SNL KOREA」は本当にとんでもない番組だ。シン・ドンヨプ、キム・スルギ、キム・ウォネ、ソ・ユリなどのクルーはもちろん、ホストとして出演するスターたちが自らみっともない姿を見せるために訪れる番組だ。19歳未満視聴禁止で放送する、何かが分かる大人のための番組として紹介されてきた。セクシーなテーマはもちろん、政治、経済、社会、文化パロディまで網羅する番組で、視聴者の悪質な書き込みがない番組でもある。そしてその恩恵はクルーとして始まり急成長を遂げたキム・スルギ、コ・ギョンピョなど、新人スターの人気上昇で証明された。「花よりおじいさん」おじいさんたちが芸能界を騒がせている。7月5日から韓国で放送スタートしたtvN「花よりおじいさん」の反応は、まさに爆発的だった。企画段階で「旅行バラエティ番組を作り、想像もつかなかった人と旅に出る予定」としていたナ・ヨンソクプロデューサーの言葉通り、公開された旅行メンバーは、平均年齢76歳のおじいさんであるイ・スンジェ、シン・グ、パク・グンヒョン、ペク・イルソプだった。ここに荷持ちとしてイ・ソジンが合流し、彼らはリュックを背負ってヨーロッパへと旅に出た。そのお陰で放送に先立ち公開された1~2分程度の予告映像だけで「花よりおじいさん」は期待以上の結果を出した。H4と呼ばれるおじいさんたちは、視聴者を爆笑させただけでなく、人生の年輪が感じられる語録は視聴者の心に刻まれた。笑いのほかにも得られる人生があるということが「花よりおじいさん」が見せてくれた差別性だった。また「花よりおじいさん」の制作は昨年「応答せよ1997」がケーブルで見せたポテンシャルよりより一層グレードアップしたケーブル文化をリードするという評価を受けている。
「SUPER STAR K5」帰ってきた5度目のオーディション、何が変わったのか?
韓国にオーディション番組ブームを巻き起こしたMnet「SUPER STAR K」シリーズが、今年も再び帰ってきた。シーズンごとに話題を生み出し、優勝者はもちろん、参加者の多くが音楽業界で成功を収めた「SUPER STAR K」の魔力はまだ有効だろうか。16日午後、制作発表会に出席した「SUPER STAR K」の制作スタッフと審査委員のイ・スンチョル(イ・スンチョル)、ユン・ジョンシン、DJ DOCのイ・ハヌルの発言を通じて「SUPER STAR K」の可能性を予想してみた。「SUPER STAR K5」は、8月9日午後11時に韓国で放送をスタートする。「SUPER STAR K5」何が変わったのかもっとも目立つのは審査委員の構成だ。今までの「男2人、女1人」の枠を破り、果敢にも「男3人」の構図を完成した。キム・ギウンMnet局長はこれを三国志構図と表現した。それだけ様々なタイプの審査委員を配置し、一風変わった人材を発掘するという意志だ。「SUPER STAR K5」のイ・ソニョンプロデューサーは、「女性の審査委員にこだわるよりも、一風変わった基準を持っている審査委員を選ぶことの方がより重要だと思った」と説明した。生放送の携帯メール投票が人気投票に変質したという指摘についても対策が用意された。点数の合算割合で審査委員の割合が40%に引き上げられた。これについて審査委員のユン・ジョンシンは、「審査委員の主観と国民投票の衝突だと思う。我々の主観が気に入らなければ投票すればいい」と挑発(?)した。この他にも生放送のステージで脱落した参加者のうち、一つのチームを復活させる「国民の選択」制度が新設された点も目を引く。煮込みすぎたオーディション?底を知らないオーディション!「SUPER STAR K」シリーズが成功してから、いわゆるオーディション番組が雨後のたけのこのように作られた。そして、オーディション番組の寿命に疑問を提示する人も増えている。イ・ソニョンプロデューサーもまた、「オーディション番組が多く、視聴者の疲労感が深刻だ」とし、「克服すべき最大の課題」と打ち明けた。これを相殺できるのは、何と言ってもタレント性溢れる参加者であるというのがイ・スンチョルの意見だ。「『まだ人材が残っているのか』と言われるが、本当にたくさんいる」と話を始めたイ・スンチョルは、「シーズン1の時に中学生だった参加者が、今や大学生である。彼らがその時の夢を抱いて練習し続け、真剣にミュージシャンとして参加している」とし、「これからはTOP10を100人くらい選んだ方が良いのではないかと思う」と見込んだ。本物の男たち、実は人材の宝庫昨年の陸軍予選に続き、「SUPER STAR K5」が意欲的に準備した予選地域は空軍予選だ。審査委員イ・スンチョルは、この予選がもっとも記憶に残る審査だったと思い返した。イ・スンチョルは「本当に衝撃的だった」とし、「すぐにでもTOP10に行けるメンバーを2人発見した」と伝えた。一人はイ・スンチョルの歌のデモバージョンを歌った人物で、もう一人は「ロイ・キムのような外見に歌唱力まで備えた人物」とイ・スンチョルは伝えた。この他にも中古新人の活躍にも期待したい。イ・スンチョルは、「プロの歌手だが注目されなかった方々が大勢参加した。ただの喉自慢ではなく、本当にスーパースターを選ぶ場になると確信している」と語った。イ・ソニョンプロデューサーもまた、「どのオーディション番組でも見ることの出来なかったタイプの人材が登場する。オーディションのメインターゲットである10~20代の外見の良い人ではなく、まったくスタイルの違う人々に出会えるだろう」と伝えた。悪魔の編集は今年も続く今まで見守る人々の手に汗を握らせた悪魔の編集は、今や「SUPER STAR K」シリーズの伝統となったようだ。イ・ソニョンプロデューサーは、「『SUPER STAR K5』でも悪魔の編集は続く」と宣言した。ただし、問題になりそうな悪魔の編集の変わりに、緊張感を与える編集方向を目指すというのがイ・ソニョンプロデューサーの説明だ。「面白いシーンは60秒後に公開し、見せるようで見せずに、最後に公開するという編集の面白さは維持する」としながらも、「事件や脈略を歪曲する編集をするつもりはない。いかなる場合にも絶対的な事件のストーリーを歪曲しない」と強調した。それだけでなく、話題になりそうな参加者もまた次々と登場する。昨シーズン出演したカン・ヨンソク元議員は、お陰で告訴男という汚名から抜け出すことができ、その後次々と放送に出演しイメージチェンジに成功したケースだ。しかし、これを巡りイ・ソニョンプロデューサーは、「『話題性だけを狙った参加者がいるのか』と聞かれたら、『真剣でない参加者はたった一人も放送されない予定』と断言できる」と懸念を払拭した。
Busker Busker&ロイ・キム&ホン・デグァン「SUPER STAR K」出身のシンガーソングライター
Mnet「SUPER STAR K」が、若いシンガソングライターを量産する役割を果たしている。「SUPER STAR K」は、昨年Busker Buskerという突風の核を排出したのに続き、シーズン4ではロイ・キムとホン・デグァンを発掘した。今月正式デビューするこの出演者たちは、自作曲を正式なデビュー曲として挙げた。新人歌手としては非常に異例なことである。Busker Buskerのようなアコースティックな魅力でこれまでの音楽とは確実に異なる音楽をするという覚悟が垣間見える。ロイ・キムが22日に公開するシングル「春春春」は、コンテンポラリーのカントリージャンル。ロイ・キムの自作曲であり、昨年メガヒットした「桜エンディング」に続く春の曲の座を狙う。ロイ・キムのデビューアルバムの制作とマネジメントを担当するCJ E&M音楽事業部門は、「『SUPER STAR K3』の準優勝者であるBusker Buskerと『SUPER STAR K4』の優勝者ロイ・キムの春の曲対決も、今年上半期の大衆音楽を愛するファンの皆さんの観戦ポイントになる」と述べた。これに先立ちホン・デグァンは、19日に初のミニアルバム「遠ざかる」を発売した。5日に公開した自作曲「グッバイ」で音楽配信ランキング1位を総なめにした彼は、今回のアルバム収録曲の多くを自ら手がけ、シンガーソングライターとしての面をアピールした。所属事務所を決めず、自分ならではの音楽にこだわるのは彼の意志の強さを示す。彼は今回のアルバムで実際の別れ話を日記のように盛り込み、同年代の男性の熱い共感を引き出す見込みだ。タイトル曲「遠ざかる」もやはり、彼の初めての別れを描いた正統なバラード曲だ。CJ E&M音楽事業部門は、「内外の関係者を対象に事前にモニタリングした結果、全般的にすべての曲が高いクオリティを誇っており、タイトル曲として1曲を選ぶのが難しいほどだった。特にほとんどの曲が自作曲であるだけに、多くの人に感動を与えるシンガーソングライターとして今後のホン・デグァンの音楽的な成長がさらに期待できる」と明らかにした。
潮時のオーディション番組…その存在理由を考える
黄金狂時代の終わりそれでも金脈探しを続けていかなければならない応募者総数が数百万人にも達するという広告は、もはやオーディション番組が掲げる定番の文句になった。一部誇張された部分もあるだろうが、ここ数年間のブームを考えれば頷けない話ではない。役者やキャスター、モデルなどを選ぶオーディションもあるが、その中でもやはり人気の中心にあるのは、歌手志望者のためのオーディションだ。しかし、過ぎたるは猶及ばざるが如しという言葉通り、オーディション番組もまさにそのような様子を見せている。なぜオーディション番組は衰退したのかMnet「SUPER STAR K」シリーズ、MBC「偉大な誕生」シリーズ、SBS「K-POPスター」シリーズなど、ここ数年間人気を博してきたオーディション番組が、以前のような人気を得られずにいる。一部では「飽きた」という酷評が出ており、一部では番組の存続を巡る議論が行われている。その理由は何だろうか。数年間、このような番組を通じて排出された歌手がそれほど活躍できずにいる理由は何だろうか。実は、このような現象は各放送局が競って番組を作り出した時からすでに予想されたものだった。オーディションの一つのシーズンは、大体予選から始まり、決勝に至るまで数ヶ月もかかる。その過程で、挑戦者のイメージダウンは裂けられないものとなった。それを防ぐための苦肉の策として、挑戦者のプライベートな話を感情的に描いたり、無理やり作られた恋愛模様などが盛り込まれた。放送局の立場で考えれば、理解できないことではない。キャラクターの多様化こそ、挑戦者に立体感を与える方法であるためだ。だが、結局これは毒となった。番組終了後、ほとんどの挑戦者が放送されたイメージ以上のコンテンツを見せれずにいるためだ。一番大きい問題は、番組が終わった後も生き残って名を馳せる挑戦者がそれほど多くないということだ。もちろん挑戦は、ときめくことで、それだけでも美しいものだ。だが、何かに挑戦することにおいてはその過程も重要だが、結果も重要だ。挑戦による結果が芳しくないこと。これこそオーディション番組の人気が下がる一番の理由である。オーディションの意図は才能を持つ普通の人の夢ステージオーディション番組は、私たちの周りにいる平凡な人々が、大型企画事務所などを通さずスターになれるほぼ唯一の登竜門だ。才能はあるがスターになるための踏み台がない人にとって、これほど魅力的でいい話が他にあるだろうか。たとえ生き残りをかけた激しい競争が待っているとしても、自力で認知度を高めることが容易でない新人にとって、大きなチャンスだと言わざるを得ない。だが、オーディション番組は意外性を持っている。いわゆる才能と呼ばれるものが、すぐ成功につながらないケースが発生する。才能以外にもスター性、露出の頻度、そして、時には運まで加わる以上、最終的にどんな挑戦者が人気を得ることになるのかは簡単に予測できない。それは企画事務所を通したり、色々なルートを通じてデビューするケースとさほど大きな違いはない。だが、オーディションの挑戦者が彼らと違う点は、初登場から正式にデビューするまでの過程が比較的詳細に公開されるということだ。テレビ画面への頻繁な露出によって飽きられる可能性もあるが、割と簡単に親近感を与えられるということは、大きな魅力だ。実際に、オーディションを通じて挑戦者が、普通の歌手に劣らない大きな人気を得るケースは多い。だが番組終了後、彼らの存在感はまるで一晩の夢のように消えてしまうことが常だ。そのような現象は、たくさんのオーディション番組で数年間にわたって繰り返されてきたため、人々の関心が徐々に遠ざかっていくことは、どう考えてみても当たり前なことだ。熱狂の時間が何度も虚しい結果を生んだ後、また新しい情熱を呼び起こすことは、なかなか難しい。今のオーディション番組を巡る風景は、あたかも誰もが競って金塊を探して西部に向かったアメリカの黄金狂時代と同じだ。当時、金鉱のある町は多くの人で繁盛したが、掘り出す金塊が全てなくなると廃虚へと化した。だが、それは人間の問題で、金塊の問題ではなかった。それと同様に現在オーディション番組の問題は、その運用方法にあるだけでオーディションそのものにあるわけではない。人気のあるフォーマットとして誰もが飛びついたことで希少性をなくし、千編一律の審査方法と審査委員の資質に対する疑問は、番組の人気下落に拍車をかけた。埋もれたスターの発掘、その楽しい実験が続いてほしいいつのまにかつまらないもの扱いされているオーディション番組。もしそうだとしたら、もう金塊探しを止めなければならないのだろうか。そうではない。時にはプライベートや感情などを売り物にして批判されるが、それと同時にたくさんの人に楽しみを与えている。チャン・ジェイン、ジョン・パク、ホ・ガクの激しい競争、イ・ハイとパク・ジミン、楽童ミュージシャンなど若い挑戦者の成長、そしてBusker Buskerが作り出した驚きの成果などは、ドラマに負けないほど魅力的だ。また、一つのジャンルが音楽界全体に作用していた影響力が、オーディション番組のおかげで少し緩和された点も注目に値する。人気のある方向に投資が集中され、人々は選択の余地もなくそれを受け入れるだけだった過去に比べ、オーディション番組は、多彩な音楽の世界観を持つ新人を輩出している。完全に公正なゲームとは言いにくいが、人々の好みによって挑戦者を選別していくことができるという長所もある。川の中にきらきら光る砂金があるとしても、そのまま置いておけば砂の一部に過ぎない。それをふるいにかけることがオーディション番組の役割だ。人々と磨かれていない原石の出会いを可能にすること、そしてそれが見事に変わっていく様子を見守ること。オーディション番組の存在理由とは、それだけで十分ではないだろうか。オーディション番組は、数々の批判と激励をもとに、一段階跳躍する時にきている。
「SUPER STAR K」ホ・ガク&ユ・スンウが初対面“デュエット結成?”
ケーブルチャンネルMnet「SUPER STAR K」シーズン2の優勝者であるホ・ガクが、シーズン4出身のユ・スンウと初対面を果たした。ホ・ガクは14日、自身のTwitterに「ああ、私が一所懸命応援していたユ・スンウ君にやっと出会えました(笑)」というメッセージと共に一枚の写真を掲載した。写真にはギターを弾きながら笑顔を見せているユ・スンウと真面目な表情のホ・ガクが写っており、二人がどのような理由で出会ったのか、好奇心を刺激している。先立ってホ・ガクは、ユ・スンウが「SUPER STAR K」シーズン4に出演していた当時、自身のTwitterに「ユ・スンウ上手だな。あの子も変声期は過ぎているだろうな」というメッセージを掲載しながら、ユ・スンウに対する関心を示していた。さらにユ・スンウが脱落した直後には「ユ・スンウ、頑張ったよ」と応援メッセージを残しながら、格別な愛情を見せていた。この写真を見たネットユーザーは、「『SUPER STAR K』のスターたちの出会い」「ユ・スンウ本当にかわいい」「二人は会って何をしたんだろう」「デュエット結成の雰囲気?」などの反応を見せた。ホ・ガクは1月15、16日の2日間マレーシア・クアラルンプールのSepang International Circuitで開かれる「Samsung GALAXY The 27th Golden Disk Awards In Kuala Lumpur」に参加するため、15日午前マレーシアへ向け出国した。
他オーディション出身者にはハードルを高めに…オーディション時代の逆風
オーディション出身者の現在「私たち、○○テレビ局の専属って知ってますよね!」オーディション共和国という言葉自体はもはや新しい言葉ではない。あるオーディション番組の優勝者が決まり、幕を下ろしてもチャンネルさえ変えれば、オーディション番組はいくらでもある。さらに最近では、単に番組が終わったとしても終わりではない。番組出身スターのビハインドやトークコンサートなど新しいフォーマットの特集を制作する。既存番組に興味を持っていた視聴者ならその番組も思わず見てしまう。歌から始まったオーディション番組は、タレント性や才能、料理など様々な分野に広がり、だんだん細分化されている。同じ歌であってもスーパースターを目指すオーディション、K-POPスターを目指すオーディション、偉大なスターを目指すオーディション、人生最後の挑戦を夢見るオーディションなど、様々である。ママたちのオーディションが登場するかと思いきや、来年1月には子供向けのオーディションも始まるという。オーディション番組が氾濫し、挑戦者たちは条件に合う番組を探して登録し始めている。各番組の性格が異なってから現れた現象である。審査委員も重要な考慮の対象となっている。憧れの審査委員が出演している番組に挑戦するのである。自らの可能性を他の人より分かってくれる、あるいは自分の夢見た未来を描いてくれる人物を選ぶのである。しかしここで考えるべきなのは、オーディションの後である。他のオーディションはまだいいが歌のオーディションの場合はさらに厳しい。オーディション初期より出身者が多くなり、一番組での注目がブレイクにつながることは難しくなった。「他のオーディション番組でTOP3まで上がった」と自己紹介する挑戦者が増えたのもそのためである。オーディション番組に参加し、良い成績を上げたことが自己紹介の方法のひとつになったわけである。このようにオーディション番組の出身者が増えることで、その間少しずつ解禁の兆しが見えていたテレビ局の出演者規制が行われている。そのため、業界では「私たちは○○専属だ」と自嘲気味の冗談も登場している。オーディション番組が放送された特定のテレビ局の番組にのみ、比較的自由に出演でき、そのテレビ局に呼ばれたらいつでも出演しなければならないということである。複数の業界関係者は「KBSは相対的にオーディション番組の出演者に対して出演させる機会を設けていたが、最近はそうでもない。自社制作番組の『私の人生最後のオーディション』が終わるまでは他オーディション番組の出演者を『ミュージックバック』に出演させないという」と口を揃えている。他局も事情は変わらない。自社制作のオーディション番組が始まると、他局オーディション出身の歌手は出演させないのが現実である。才能がある人にチャンスを与えるのも重要である。しかしさらに重要なのは彼らがどんな未来を迎えるかと言うことである。「SUPER STAR K」出身アーティストが「K-POPスター」や「私の人生最後のオーディション」で存在感を発揮した出演者とグループを組んで「スターオーディション偉大な誕生」が放送されるMBCに出演する姿は見ることができないのだろうか。
韓国の音楽業界は今“感性音楽ブーム”
本格的な冬に差し掛かり、韓国の音楽業界ではリスナーたちの感性を刺激するメロディーと歌詞で作られた音楽が高い人気を得ている。10代がよく見る地上波番組やケーブル音楽番組では、依然としてアイドル歌手のダンスミュージックが主流をなし、各種のアルバム販売チャートで頭角を現しているが、人気の度合いを一番よく把握できる音楽配信の部門では、一部歌手の曲を除いては芳しくない状況だ。このような中、新曲を発表した歌手イ・スンギと、ソロ活動を始めたBEASTのリードボーカルであるヤン・ヨソプは、女心をくすぐるバラードナンバーで、各種の音楽配信チャートに躍り出ている。マルチエンターテイナーのイ・スンギは、5.5thアルバム「森」をリリースし、タイトル曲「戻す(Return)」の発表と同時に様々な音楽配信チャートで1位を占めている。特に、たくさんの固定ファンを確保している感性シンガーソングライターEpitone Projectとの共同制作で作られた今回のアルバムは、音楽的にも一層グレードアップされたイ・スンギの成長を確認できる。アコースティックギターの旋律から始まるBEAST ヤン・ヨソプのソロプロジェクト曲「Caffeine」は、グループメンバーのヨン・ジュンヒョンのラップが調和したミディアムテンポの曲だ。成熟した魅力を増しているヤン・ヨソプの深い歌声に、今より幅広い音楽ファンから共感を得られるかに関心が集まる。アイドル歌手のうち、SISTARのソユが男性ヒップホップデュオGeeks(ギックス)と一緒に歌った「Officially missing you, too」が、長い間チャートの上位にランクインしているほど、継続的な人気を集めている点も注目に値する。グループ内で存在感の薄かったソユの潜在力を引き出してくれた曲とも言える。感性音楽の人気を集めているもう一つの代表的な人たちはオーディション番組出身の歌手と競演参加者が発表した曲だ。ギターやピアノで弾き語りをする参加者らの姿が視聴者に印象づけられ、「SUPER STAR K」と「K-POPスター」を通じて披露した曲はもちろん、正式に歌手として活発な活動をしているオーディション出身歌手の感性的な音楽が音楽配信市場で人気を得ているのだ。まず、登場するやいなやブームを巻き起こした「1.2.3.4」の主人公イ・ハイは、パク・ジニョンが作ったバラード曲「SCARECROW(カカシ)」で新たな魅力をアピールしている。韓国のアデルと海外メディアで報じられるほど、優れた結果を得ているイ・ハイ。17歳とは思えないほど彼女の卓越した曲の解釈能力が今回の楽曲でも上手く表現されており、韓国の音楽業界をリードする女性ボーカリストとしてさらに注目が集まる。先週終了した「SUPER STAR K4」では、優勝者ロイ・キムが歌った多数の競演曲がチャート上位にランクインされているのも、彼の歌声が時期的に音楽ファンに強くアピールできたためだと見られる。「ヒーリングが必要」「口笛」チョン・ジュニョンとのデュエット曲「塵になって」の地道な人気と、決勝戦で公開した自作曲「すれ違う」まで、感性的なバラードやロックナンバーが人気を得ている点は、新人ボーカリストのロイ・キムに期待を抱かせる。TOP3になったチョン・ジュニョンの「救急室」と、準優勝DICKPUNKSの「行かないで」も「SUPER STAR K4」競演曲で継続的に支持を得ているが、放送開始2週目となる「K-POPスター」の予選ステージで公開された2人組兄妹、楽童ミュージシャンの「足組むな」が配信開始と同時に、配信チャート1~2位を争う波乱を巻き起こしている点も示唆することが多い。PSY(サイ)の「江南(カンナム)スタイル」が、韓国を超えて2012年世界音楽市場を象徴する最高の人気ダンス曲として認められている中で、季節的な要因とともに、差別化された感性のメロディーや歌詞の新しい雰囲気の曲を聴いて浸りたいという音楽ファンの乾きが解消されるべき時が来たようだ。
チョ・ムングン、新曲MVで演技に初挑戦!ソ・イングクも友情出演
「SUPER STAR K」出身のチョ・ムングンが、自身の新曲のミュージックビデオを通じて、初めて演技に挑戦する。チョ・ムングンは、6日に公開された新曲「ただ歩いた」の予告映像の中で、目を閉じてギターを演奏しながら歌にたっぷり浸っている。チョ・ムングンの「ただ歩いた」のミュージックビデオには、「SUPER STAR K」で苦楽を共にしたソ・イングクが友情出演している。チョ・ムングンはこれに関し、Twitterを通じて「イングクが僕のミュージックビデオにサプライズ出演してくれました!でも、僕の表情どうしよう(笑)イングク、ありがとう、ふふふ」と感謝の気持ちを見せた。チョ・ムングンの2年ぶりの新曲「ただ歩いた」は、チョ・ムングンの感受性と魅力的な歌声が際立つミディアム・フォークバラード曲だ。チョ・ムングンの所属事務所ジャングルエンターテインメントの関係者は、「『ただ歩いた』は、すでに認められている彼の抜群の音楽性に大衆性まで加えた曲。曲のクオリティと同じく、一層成長したチョ・ムングンに期待を寄せてほしい」と話した。「ただ歩いた」は8日昼12時、様々な音楽配信サイトを通じて公開される。