怪しい家政婦
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チェ・ジウ「韓国版『家政婦のミタ』のキャラクター、感情がなくてじれったいと思った」
女優チェ・ジウが前作での苦悩を明かしながら、最新作「誘惑」への期待感を示した。チェ・ジウは10日午後、ソウル陽川(ヤンチョン)区木洞(モクトン)のSBSホールで開かれたSBS新月火ドラマ「誘惑」(脚本:ハン・ジフン、演出:パク・ヨンス)の制作発表会で「前作は感情の交流が全くなかった」と明かした。今作で若い頃から後継ぎとしての授業を受け、会社を成長させた鉄の女性ユ・セヨン役を務めるチェ・ジウは、役について「衣装やヘアスタイル、メイクなど、気軽に声をかけられないように冷たいイメージで表現したかった」と伝えた。続いてチェ・ジウは「前作は感情の交流が全くなかったからだ。お互いの目を見つめてリアクションする感情表現が必要なのに、そういうものがなくてすごくじれったかった。演じるのは大変だけど、メロドラマでお互いの目を見て自分で演じながら感情を引き出したかった。演技的な面でそういうことに渇きを感じていた」と説明した。チェ・ジウは昨年、日本のドラマ「家政婦のミタ」をリメイクしたSBSドラマ「怪しい家政婦」で、何の感情表現もせずグレーのダウンを羽織り、帽子を深くかぶって生きるパク・ボクニョ役を演じた。ドラマ「誘惑」は人生最大のピンチを迎えたある男性が、拒むことのできない魅力的な提案を受け入れ、取り返しのつかない選択をして真の愛の意味を探していく4人の男女の予測不可能なラブストーリーを描いた作品だ。一方、「ドクター異邦人」の後番組の「誘惑」は14日夜10時に韓国で放送をスタートする。
【PHOTO】チェ・ジウ、インタビューで見せた“太陽のように眩しい美しさ”
昨年11月に韓国で放送を終了したSBS月火ドラマ「怪しい家政婦」で熱演を繰り広げたチェ・ジウがOSENとのインタビューでポーズを取っている。ロマンスに特化した女優という印象が強かった彼女が、パク・ボクニョというキャラクターを通じて一段と成長した姿を見せた。彼女に盲目的に片思いするストーカーにより、愛する夫と息子を一瞬にして失ったパク・ボクニョは、チェ・ジウと出会って生命力を得た。純粋で清純だった女優にカリスマ性という爆発的なエネルギーが吹き込まれた瞬間だった。日本を中心にアジアで大きな人気を集めているチェ・ジウは、国内外の活動を並行しながら忙しい日々を送り、久しぶりに韓国のファンに会うだけに、チェ・ジウは人一倍の覚悟で撮影に臨んだ。型破りなイメージチェンジと共に、ラブコメではなくスリラー風の作品は彼女にとっても大きな挑戦だった。パク・ボクニョに全てを注いだチェ・ジウはしばらく休息をとる予定だ。
Vol.4 ― “2014ルーキー”5urprise ソ・ガンジュン、もしかして君の虜になったのだろうか?
2014年の午年が明けた。10アジアでは、新年初の企画として10人の2014年の優良株を選んでみた。1日に5チームを紹介する。コ・ソンヒ、パク・ドゥシク、BESTie、5urprise(サプライズ)のソ・ガンジュン、C-CLOWN、Asian Chairshot、アン・ジェヒョン、オム・テグ、ユン・ジョンフン、チョ・スンヒョンがその主人公だ。計10組全員が、昨年自分の名前を広めようと一生懸命に頑張り、2014年は本格的に良い実を結ぼうとしている。10アジアが選んだ優良株たちが、午年の中でも60年ぶりとなる青馬の年に青い馬に乗りダイナミックに一年を走り続けることを願ってルーキー証明書を授与する。どうして君の虜になったのだろう?ドラマトゥーン「放課後のくじ引き」ではイケメン5人組のくじ引きクラブの一員であり、SBS「怪しい家政婦」ではハンギョル(キム・ソヒョン)のカリスマ性溢れるバンド部のリーダーチェ・スヒョク、そしてMBC短編ドラマ「ハヌルジェ殺人事件」では、愛するチョンブン(ムン・ソリ)のそばにいるために、愛していない彼女の娘ミス(イ・セヨン)との結婚も躊躇わない既婚男性ユンハ役まで見事に演じこなした。グループ全員が俳優である5urprise(サプライズ)のメンバーソ・ガンジュンがデビューして3ヶ月で演じてきた役だ。少女漫画の主人公のような外見とキラキラした眼差し、そして2~3年間のモデル活動で鍛えられたすらりとした体つきは、ソ・ガンジュンの魅力のうちの一つに過ぎない。5urpriseの5人のメンバーと共演した「放課後のくじ引き」と、子役俳優がたくさん出演した「怪しい家政婦」で、とりわけ彼の顔が目にとまった理由は、素晴らしい外見以上に役に自然に溶け込むことのできる安定した演技力が光を放っていたからだ。ソ・ガンジュンの魅力はこれだけではない。この年齢で高校生役が似合っているのは当たり前なことだと思うかもしれないが、MBC短編ドラマ「ハヌルジェ殺人事件」で既婚男性として出演した彼の姿を見ると、考えが変わるだろう。お互いに息を合わせることが最も重要である演技で、どちらか一方が非常に下手だったり、上手かったりすると比較されるのは当たり前だが、ムン・ソリという大女優と切なさや甘さを見せながら複雑で微妙な感情をソ・ガンジュンは見事に演じきった。朝鮮戦争の時代を舞台に、チョンブンは自身の娘ミスの夫と恋に陥るという、多少衝撃的な題材にもかかわらず、共感を得たのも彼の演技力のおかげである。ここまでであると、若い男性俳優が不足しているテレビ業界に彼が新鮮な風を吹き込むのではないかと期待を抱くことも当然である。ソ・ガンジュン、2014年に向かって直進! 昨年9月にデビューして3ヶ月が過ぎた。短いが濃いスケジュールをこなしたソ・カンジュンは、2014年すくめていた羽を伸ばし、飛翔する準備を終えた。所属事務所側は次回作について、まだ検討中だが地上波ドラマを通じて本格的に俳優業を続けていく計画だと伝えた。堂々と2014ルーキーのタイトルを手にした彼の歩みから新たなスター誕生の予感がする。
韓国版「家政婦のミタ」チェ・ジウ“日本のファンたちはとても静かだけど…”
「今回のドラマほど大変だった作品は初めてです」チェ・ジウはドラマ終了後も「3、4時間しか眠れませんでした」と後遺症があることを明かした。だがそんな彼女の顔には満足げな微笑みが浮かんでいた。SBS「怪しい家政婦」を終えた彼女は、パク・ボクニョの役について自ら「デビュー以来、一番挑戦的な役でした」と言い切った。無表情で堅い口調、非常に節制した演技が必要だっただけに、チェ・ジウは「怪しい家政婦」でこれまでの洗練されたイメージを全て消した。 そのためだろうか。彼女の勇気あるイメージチェンジに、視聴者の落ち着いた反応が続いた。視聴率と作品性の面でヒット作というには少し物足りない部分があるが、「怪しい家政婦」はリメイクドラマとしてそれなりに意味のある足跡を残した作品であった。―ドラマ終了後、今回の役どころについてチェ・ジウの再発見という言葉がしばしば聞こえたが、自分では満足しているのか?チェ・ジウ:そんなに大きな変身だったのか自分ではよく分かりません(笑) むしろ今までの私はそんなにも頼りなかったの?と思いました。最初は原作が大成功した作品なので比較されるしかない状況でした。また、上半期は「オフィスの女王」や「女王の教室」などのリメイク作品が続いたのに「怪しい家政婦」は出遅れたのではないのかという点や、女優チェ・ジウの長所を活かせるキャラクターではないという点でファンたちがとても心配していました。でも自分では私は上手く演じられるという自信がありました。ドラマの中のパク・ボクニョの無愛想な姿はドラマが進むにつれて優しくなっていくし、大きな感動もあると思ったので話に弾みがつけば説得力も生まれるだろうという確信がありました。―堅く複雑な感情をドラマの最初から最後まで引っ張っていくことは決して容易ではなかったと思う。チェ・ジウ:難しかったです。話し方や目つき、表情、声のトーンなど、ドラマ序盤はキャラクター作りが大変でした。私は普段堅い話し方でもないし、発音が特に良い役者でもない。それこそ私の弱点が目立ってしまうかもしれない作品だという点で心配でした。だから監督と色んなことを試してみました。声を高く出したり低く出したり、トーンを変えたりするなど試行錯誤して役作りを終えると、後は難しくありませんでした。―ウン・サンチョル(イ・ソンジェ)がパク・ボクニョを背負って走った火災シーンの撮影はかなり大変だっただろうと思うが。チェ・ジウ:その日ちょうど気温がぐんと下がったのですが、ブラウス1枚だけを着て山の中で2日間徹夜で撮影しました。そのおかげでかなりみすぼらしい姿で映っていました(笑) 制作陣の予想以上に火が大きくなり、少し危ない瞬間もありました。ドアを開けた瞬間、視野が確保できなくて倒れてしまい、パンツが破れて膝も割れました。でも、私よりもイ・ソンジェさんが私を背負って走る途中で転倒してしまい、かなり大きな怪我を負いました。―撮影の間、ずっと着ていたあの灰色のダウンジャケットについて気になることがある。まさかパク・ボクニョのように1着だけでずっと着回していた訳ではないだろう?チェ・ジウ:10着ぐらい用意して4~5着を着回ししていました。汚れたら洗濯したり、火災のシーンではそれ以上着れなくなることもありました。作品が終わった後、ジャケットを返却してくださいと言われて寂しい気持ちになったので、1着だけ記念に譲って貰いました。―作品の内容が韓国の情緒と合わないという評価もあった。チェ・ジウ:極端なストーリーでしたから。パク・ボクニョというキャラクターは一か八かというイメージが強い人物ですが、それ自体がパク・ボクニョという人物を構成する要素だと思いました。その一方、ちゃんと評価されないことが残念で、もう少し違う表現方法があるのではと思うこともありましたが、シナリオに忠実に演じました。―結末も原作と違うが。チェ・ジウ:韓国の情緒と合わない部分があるので変更したようです。原作はパク・ボクニョが一家から去る設定ですが、「怪しい家政婦」では明るく笑いながら帰ってくるので温かい感じがあります。パク・ボクニョに希望があるような感じが良かったですし、出演陣やスタッフたちも温かくて良い結末だったと思っています。―「怪しい家政婦」が日本に逆輸出された。「冬のソナタ」からもう10年が経つが、チェ・ジウは今も日本のファンから愛されている。チェ・ジウ:日本では私が人気をほぼ独占しています(笑) 冗談です。最近はアイドルたちの人気の方が遥かに高いです。私はドラマのファンの方が今も変わらずによく見てくださるくらいで、最近の若いアイドルのファンのように熱狂的ではありません。日本のファンたちはとても静かですが、長く好きでいてくださる印象があります。「冬のソナタ」のファンたちが今回のドラマの撮影現場におやつを送ってくださいました。―まだ一部では依然として女優チェ・ジウの発音や演技力について面白可笑しく話題にしているが。チェ・ジウ:最初は少し気分も悪かったですが、今では私もその話題に入り、冗談で一緒に話すようになってきました(笑) この作品は長いセリフが多く、事前に頭に入れて流暢に話さなければならなかったのでプレッシャーが大きかったです。助詞一つで語感が変わるキャラクターなので、誰かが私の肩をぽんと叩くとすらすらセリフが出てくるほど本当にたくさん練習しました。最初はよく眠れないほど、セリフに対して大きなストレスがありました。―30代になってから演技に対する見方が少し変わったのか?チェ・ジウ:20代の頃は常に追われているような気がして、台本を読むだけで精一杯でした。笑う演技をしているのに、自分でも気づかないうちに表情が凍り、萎縮しました。今はNGが出ても精神的に胸が締められるような焦りは無くなりました。―このドラマに出演し、子育てに対する考え方が少し変わったと聞いたが。チェ・ジウ:ドラマの中のウン・ヘギョル(カン・ジウ)の母親が実際の私と同じ年齢です。カン・ジウを見てこんな娘がいたら幸せそうだなとよく思いました。カン・ジウは本当に愛嬌があって人懐っこい性格です。撮影現場でも「ボクニョ様、ボクニョ様」と私のことを呼んだり、一日でも会えない日があると「とても会いたかったです」と言ってチューをしてくれるので、子供を育てるということはこんな楽しみもあるんだなと思いました。―愛と結婚について真面目に考えることができた作品だったようだ。チェ・ジウ:この作品には各回ごとに1つずつメッセージがありました。子供たちを中心に問題を1つずつ解決していき、愛には責任が伴うという結論に達します。基本的に私は結婚と愛は同じでなければならないと思うし、とても慎重に考えるべきだと思っています。自分の選択に後悔してはいけないので。愛することよりも、その気持ちを維持していくことが一番大変だと思います。―「冬のソナタ」が今年で放送10周年を迎えた。もしかしてジウ姫というレッテルを剥がしたいと思っているのでは?チェ・ジウ:そんな考えは傲慢だと思います。実は、以前はイメージが固定されてしまっているようで、しばらくそう思っていた時期もありました。ですが、それは傲慢だということに気付きました。決して簡単に訪れるようなチャンスではありませんし、むしろ私に代表作があるということに心から感謝し、誇りを持つべきだと思います。―40代のチェ・ジウはどんな女優になると思っている?チェ・ジウ:演技力や眼差しに深みのある女優になりたいです。以前、ある女優さんが「どうして韓国人は女優のシワに対してあんなにキツく言うのだろう」とおっしゃっていましたが、私もその意見に同意します。女優のシワよりも眼差しにもっと注目してほしいです。
2013年 韓国ドラマの5大ニュース…ありえないストーリーから予想外の大ヒットまで
2013年の韓国ドラマ市場は波乱の連続だった。議論も多く、事故も多かったドラマ市場は、マクチャン(日常では起こらないような出来事や事件が次々と起きる韓国特有のドラマ)議論から予想外のヒット作まで、様々な作品で視聴者たちから関心を受けた。2013年の一年間、ドラマの5大ニュースを調べてみた。マクチャンの終着地はどこ? 議論へと続く2013年には特にドラマが多くの議論を巻き起こした一年だった。特に必然性のないストーリーや極端な展開によってマクチャンという汚名を着せられたドラマが多かった。中でも、SBS「野王」、MBC「オーロラ姫」、KBS 2TV「王(ワン)家の家族たち」が主な作品として挙げられている。自身の成功のために義理の父親を殺害したチュ・ダヘ(スエ)は、「野王」をマクチャンにさせた根本的な人物だった。彼女は義理の父親を殺害し、愛するハリュ(クォン・サンウ)を共犯にさせ、再び自身の成功のため、夫のペク・ドフン(東方神起 ユンホ)を殺し、ファーストレディーを夢見る人物だった。この過程を見せているチュ・ダヘの悪行は極端に描かれ、多くの酷評を浴びた。2013年最高のマクチャンと呼ばれている「オーロラ姫」は、オ・デサン(ピョン・ヒボン)の幽体離脱を始め、登場人物の突然死など12名の俳優が次々と降板した。108拝(自己修養のために108回拝むこと)をすることで同性愛を解決し、「がん細胞も生命だ」という非常識なセリフと展開で、2013年最悪のドラマとして連日のように議論が巻き起こった。8月にスタートした「王(ワン)家の家族たち」は、とんでもない事件だらけだ。一人息子チェ・サンナム(ハン・ジュワン)のために嫁を選抜する嫁オーディションを開く父チェ・デセ(イ・ビョンジュン)、金持ちの女性と出会い金の味を知り、妻ワン・ホバク(イ・テラ)と「よっしゃ」と離婚する夫のホ・セダル(オ・マンソク)、浮気した夫の心を取り戻すために自作拉致劇を繰り広げる妻ワン・ホバクなど、刺激的な人物を描いたファミリードラマで悪評を受けているのが実情だ。韓流に続き、これからは日本ドラマが人気? リメイクドラマの成功SBS「その冬、風が吹く」「怪しい家政婦」、MBC「女王の教室」、KBS 2TV「オフィスの女王」。これらの共通点は日本のドラマをリメイクした作品であることだ。マニアから愛されていた日本のドラマが今、韓国の作品として再現される傾向にある。「その冬、風が吹く」は2002年に日本で大ヒットした「愛なんていらねえよ、夏」の韓国版で、一度映画でリメイクされたが大きな反響を得ることはできなかった。厚いマニア層を持つ脚本家ノ・ヒギョンとソン・ヘギョ、チョ・インソンが手を組み、韓国版ドラマとして変身した。「オフィスの女王」は職場で起きるエピソードを描いた全10話ドラマ「ハケンの品格」を全16話にリメイクし、キム・ヘスならではの主人公を誕生させミス・キムブームを呼び起こした。甲乙関係(上下関係)が社会問題として挙げられたタイミングと重なり、韓国の乙を癒したという評価を受けた。「女王の教室」は同名の日本ドラマを原作にしたドラマで、気難しくて冷たい女性教師が小学校の担任先生として赴任してから広がる、ある小学校クラスのいじめ、成績至上主義などのエピソードを描いた。子役たちの優れた演技力とコ・ヒョンジョンのカリスマ性は好評を得たが、それほど人気は得られなかった。先日最終回を迎えた「怪しい家政婦」は、歴代日本ドラマ視聴率第3位を記録した「家政婦のミタ」の韓国版で、放送序盤から「原作をコピーしただけだ」という議論が起きたが、視聴率2位を記録して終了した。映画だけではなくドラマにもいる! スクリーンの俳優たち、ドラマに復帰映画を通じて姿を見せてきた俳優たちがドラマに復帰し、その役割を充実にこなした一年だった。前述した「その冬、風が吹く」のソン・ヘギョ、チョ・インソンが5年、8年ぶりにドラマに復帰し、大成功した。「オフィスの女王」のキム・ヘスも3年ぶりにカムバックし、前作の不振を乗り越えて良い成績を挙げた。また、デビュー13年ぶりに初めてドラマに出演したMBC「馬医」のチョ・スンウもいる。全50話の大長征を繰り広げ、彼は「馬医」で「MBC演技大賞」の大賞を受賞した。彼らとは異なり、期待よりも低調な成績を挙げた俳優たちもいた。3年ぶりにドラマに復帰したソン・イェジンとキム・ナムギルの「サメ ~愛の黙示録~」は好評を受けたが視聴率はそれほど振るわなかった。そしてコ・ヒョンジョンも「女王の教室」で2010年以降久しぶりにドラマに出演したが、ヒットには失敗した。一方、チョン・ジヒョンはSBS「星から来たあなた」で14年ぶりのドラマ復帰を果たし、今後の活躍に期待が高まっている。ベテラン脚本家たちを緊張させた新人脚本家の反乱2013年には新人脚本家の躍進が目立った。特にKBSは「ドラマスペシャル」を通じて選抜された脚本家たちの予想を越えた活躍で、話に花を咲かせた。イ・ヒョンジュ、コ・ジョンウォン脚本家が共同執筆した「ゆれながら咲く花」は、いじめや校内暴力、墜落する教権、私教育のブームなど、韓国の学校が直面している現実的な問題を赤裸々に描き、好評を得た。また、ユン・ナンジュン脚本家(仮名)が執筆した「オフィスの女王」は日本のドラマのリメイク作品で放送前から多くの懸念を受けたが、独特のセリフとキム・ヘスの演技力で韓国にミス・キムブームを呼び起こした。先日最終回を迎えた「秘密」の脚本家ユ・ボラも、一般的な正統派恋愛ドラマを緻密な事件構成と緊張感のある展開で成功に導き、ベテラン脚本家たちを緊張させた。俳優イ・ジョンソクとイ・ボヨン、チョン・ウンインの存在感を際立たせたSBS水木ドラマ「君の声が聞こえる」を執筆した脚本家パク・ヘリョンも、この作品を通じてミニシリーズ(毎週連続で2日間に2話ずつ放送されるドラマ)に足を踏み入れた。この他にも「応答せよ1997」から「応答せよ1994」まで、連続でヒットさせた脚本家イ・ウジョン、「イニョン王妃の男」と「ナイン~9回の時間旅行~」を執筆した脚本家ソン・ジェジョンなどがいる。体感視聴率はもっと高い! 地上波を超えるケーブルドラマのブーム昨年から反響が尋常でなかったケーブルチャンネルと総合編成チャンネルが、2013年に入り本格的に恐ろしい勢いで浮上し、地上波ドラマまで脅した。2013年上半期の話題作は、tvNの「ナイン~9回の時間旅行~」だった。20年前に戻ることができる9本のお香を焚いて過去を変えるというタイムスリップは、しっかりしたストーリーと融合し、独特のジャンル的な特性を乗り越え、視聴者たちをナイン病に陥らせた。名不虚伝(名声や名誉が広く知られるのにはそれだけの理由があるという意味)脚本家キム・スヒョンとチョン・ウリョン監督が再び手を組んだJTBC「限りない愛」は視聴率10%台を記録し、同じ時間帯に地上波で放送されたドラマの視聴率まで超えた。特にイ・スンジェ、ユ・ドングン、キム・ヘスク、ソン・スンファン、オム・ジウォン、オ・ユナなど名俳優たちが大勢出演し、地上波とケーブル、総合編成チャンネルの境界を越えたという評価まで受けている。ここに、2013年下半期に最高の人気を誇っている「応答せよ1994」がこれらの後を続き、毎回のように最高視聴率を記録している。前編「応答せよ1997」に続き、90年代の郷愁を呼び起こし、視聴者を魅了した。
韓国版「家政婦のミタ」ソン・ジョンホ“チェ・ジウ先輩への執着を感じた”
「身長は何㎝ありますか?」俳優ソン・ジョンホに会って、最初に尋ねた質問である。188cmという長身に長い足、がっしりとした肩幅まで、元モデル出身だけあって長身を誇りながらインタビュー現場に歩いて来る彼の姿に多少違和感を感じるほどだった。それは多分、彼が演じた役柄のせいでもある。最近、韓国で放送を終了したSBS月火ドラマ「怪しい家政婦」でソン・ジョンホはストーカーのチャン・ドヒョン役を務めた。チャン・ドヒョンは、一人の女性を自分のものにするために彼女の夫や子供たちを全員殺し、自分の身分まで変えてしまったキャラクターである。愛のためにそこまでしたと言うには無理があるほど非常に非理性的な行動を見せ、むしろサイコパスに近かったチャン・ドヒョンを演じたソン・ジョンホとインタビューを行った。「ストーカーのキャラクター、合理化できなくて難しかった」「ある役を務めることになったら、まず、そのキャラクターが悪い行動をしたり、良い行動をすることに対する妥当性を考えてみるのですが、チャン・ドヒョン役は合理化させる部分が全くありませんでした。もちろん、愛を基本的な土台にしましたが、そうするには余りにも度を越した役だったので、とても難しかったです」本人は謙遜して話したが、ソン・ジョンホが演じたチャン・ドヒョンは家族ドラマ「怪しい家政婦」にスリラーを加えた。知ってみれば、チャン・ドヒョンがパク・ボクニョ(チェ・ジウ)のストーカーであるソ・ジフンだったことが明らかになったシーンは、肝を冷やすほど恐ろしかった。特に、パク・ボクニョを倉庫に閉じ込めたまま火を放ち「一緒に死のう」と言ったシーンは印象深く残っている。「チェ・ジウ先輩に会って、この人を本当に自分のものにしたい、愛しているという執着の感情を感じながら撮影をしました。しかし、目の前にした実際のチェ・ジウ先輩はとても芸能人のような方でした。幼い頃からずっとファンとしてテレビで見てきた方なので、初めて会った時に近付いていくのが容易ではない感じがしましたが、いざ先輩に会ってみると、とても優しく配慮してくれて、演じる時も上手く息を合わせてくれました」「結婚?コミュニケーションと信頼が大事だと思う」ストーカーの演技があまりにも印象的だったため、「実際にストーキングされたことがあるのか」と聞いてみると、彼は「僕はストーキングをする方に近いので、されたことはないです」と笑いながら答えた。一方、彼は自身の恋愛スタイルについて「少し、保守的な性向があると思います」と明かした。ソン・ジョンホは「以前は彼女が家に遅く帰ってきたり、露出のある服を着ることが嫌でした。しかし、年を取ってから少し許せるようになりました」と付け加えた。彼は40歳を間近に控えた年であり、結婚に対して考えなければならないので、恋をすれば自分自身のことは捨てようと思っていると答えた。「結婚はコミュニケーションと信頼が大事だと思います。配偶者はたくさんの時間を共にする相手なので、更にお互いのことを理解し、話しが通じる人でなければならないと思います。また、恋をすれば、自分自身が持っているものや思っていたことを捨てる必要があると思います。そんな理由で、私が理解できる部分が多い人なら良いと思います」「だんだん演技が面白くなってきました」ソン・ジョンホは、今は急がずにゆっくりと演技の味を味わっているところだ。モデル出身として芸能界に足を踏み入れ、たまたまチャンスを得ていきなり演技を始めたため、オーディションに何度も落ちるという挫折も味わったが、そのおがげで遠くを見る余裕ができたという。「僕自身、まだ足りないところが多過ぎて演技の基礎も足りないと思います。幼い頃から演技をしてきた友人たちとは全く違うことを実感しますが、今は演技に対し、一味違った魅力がある職業だと思っています。ある時、急に撮影現場がとても面白いと思ったり、どんどん好きになっています」これからソン・ジョンホは、多様な姿で人々に近付いていく予定だ。室長というイメージで固まってしまうことを避けるためにケーブルチャンネルtvN「応答せよ1997」では優しい兄役、映画「風と共に去りぬ」ではコミカルな役、「怪しい家政婦」ではストーカー役を演じたこともそのような理由があったからだ。このように、常に新しいキャラクターに挑戦する俳優になることが彼の願いである。「徐々に欲が出てきて、初めて演技をする時は作品の中でただ自然に演じようと思いました。しかし、今は存在感のある俳優になりたいと思っています。人々に『あの人は本当に俳優だな』と言われるような俳優になりたいです」
キム・ソヒョン“役者”としてのぶれない意志、そして悩みたち
1ヶ月後には数え年で16歳になり、中学3年生になるこの少女は、ここ5年間で印象深い演技を披露して視聴者の間ではベテランの子役として位置付けられた。子役女優キム・ソヒョンの話だ。同い年の少女たちは思春期の初々しい気持ちの中で学生時代を満喫しているはずだが、キム・ソヒョンは撮影現場とスタジオを忙しく行き来しながら夢を育んでいる。それでも学生としてやるべきことは忘れない。「しっかりしている」という褒め言葉が自然と出てくる。目の前に座っているこの少女は幼い子役スターに表れやすいスター意識などはどこにも見えず、純粋そのものであった。そんなキム・ソヒョンにとって演技が持つ意味とはなんだろうか。着実に積み重ねてきた演技活動自然とついてくる悩みたち今年も数多くの作品に出演した。その中でもSBSの出演作だけで3本に上る。「私の10年の秘密」から「君の声が聞こえる」「怪しい家政婦」という3本の作品に連続で出演したキム・ソヒョンは多くの悩みを抱えているように見えた。特に、「イメージの消耗になりかねない」という筆者の心配する声には共感するようにして頷いた。「実は子役の演技だけなので、無理をしてやっているわけではありませんでした。撮影期間も長くありませんでしたし。けど、今年は似たような役を連続して演じたという感じも少なからずあります。しかも、『君の声が聞こえる』は私がやりたいと言って出演したものなんです。台本を見たら、本当に面白くて。すぐに『やります』と答えました。『怪しい家政婦』もそうなんですね。この役はぜひ演じてみたいと思って選びました。来年からは少しずつ調整が必要だと思います。映画も撮ってみたいです。様々なものに挑戦して、経験してみたいと強く思っています」キム・ソヒョンはその年齢の子役とは違って確固たるイメージを固めた数少ない女優だ。清純で清楚な役から、毒々しい眼差しの悪役の演技までよく似合う彼女だが、自身が思う最も似合う役はしっかりとしたイメージの賢い生徒役だという。特にキム・ソヒョンは視聴者の心に響く演技をしてみたいと覚悟を語った。「しっかりとした役の演技が面白くて、良いと思います。MBC『会いたい』で披露した清純な役も良いですが、『君の声が聞こえる』のチャン・ヘソン役が良かったですね。物怖じしないで裁判所に証人として立つ姿が嬉しく、胸が一杯になりました。結果も良かったですね。しかし、思い出に残る作品を一つだけ挙げるとしたら『会いたい』なんです。社会的に暗い部分を演じましたし、ヨ・ジング兄さんと初々しくて可愛い初恋も演じました。とても思い出に残る作品です」キム・ソヒョンの語る「怪しい家政婦」ドラマの最初から最後まで出演したのは今回が初めてだった。子役の限界とも言えるが、これまでは長くて第6話まで、短ければ第2話までの出演にとどまっていた彼女だったゆえに、序盤から後半までという長く期間を演じ続けた「怪しい家政婦」は慣れない経験の連続だったが、スムーズに撮影を終えることができた。キム・ソヒョンは胸いっぱいの気持ちを語った。「これまでドラマに出演して、最初から最後まで出演をしたのは今回が初めてでした。そこで長く演じるということへのプレッシャーもありましたし、体力的にもとても辛かったです。『本当に終わりがあるのだろうか』と思うほどでした。いざ終わってみると、すっきりした気持ちもありますが、一生懸命に走ってきたので寂しい感じもします。私にとっては意味の深い作品ですね」「怪しい家政婦」は家族間の対立を多少極端な方法で解決したことで冷たい視線も浴びた作品だ。特に、青少年の登場人物が自殺を試みるシーンが何度も登場し、放送通信審議委員会からの警告も受けた。「ウン・ハンギョルが家出をして、さらには自殺まで試み、父親をそこまで追い詰めるべきなのかとも思いました。引き続き良くない方向に走ろうとするのも理解できませんでした。しかし、最近のニュースを見てもそうなんですが、一部の青少年の間でこのような事件が起きていないわけではありませんよね。そのようなことを通じて、そんな青少年の考え方や心理をたくさん学びました。ウン・ハンギョルは優しくて純粋な子なので、そのうような姿を見せてでも止めたかったのではないでしょうか」役者キム・ソヒョンと学生キム・ソヒョン、そしてありがたい家族たち学校生活に誠実なことで有名なキム・ソヒョンは、「怪しい家政婦」を撮影してからは数えられるほどしか学校の授業に出席できなかったという。そのため、来週から試験期間だというキム・ソヒョンは泣きそうな顔になって話を続けた。「本当に大変なんです。来週から試験なのに、勉強に無理が出ると思います。冬休みの間に、これまでにできなかったことをたくさんやっておかないと。授業にあまり出席できなかったので、そこでできなかったものをたくさんやらないといけません。冬休みの方がもっと忙しくなりそうです。演技は続けますが、勉強も諦めたくはありません。大学もちゃんと勉強して行きたいんです。心理学と国文学を専攻したいです。文章を書くのが好きなんですよ。夢が本当に多いです」学校の休み時間に友達とお喋りをして、授業が終わると友達同士で遊ぶ年だが、キム・ソヒョンにはそれも簡単なことではない。学校に行ける日が数えられるほどしかないのもその理由ではあるが、クラスメートが自分に違和感を感じるのではないかと申し訳なく思う気持ちの方が大きい。「久しぶりに学校に行くと、クラスメートは『芸能人が来た』と喜んで迎えてくれます。話しかけてくれずに、関心を示してくれないよりはずっと良いですよね。それでも、私が仲が良いと思った子たちですら私を完全に友達としては見てくれていないようです。そのようなことが、寂しいというよりは逆に申し訳ないんです。私は友達だと思って隠すことなく全部話すんですが、友達の方が『芸能人なんだからある程度は隠して、優しくしているんだろう』と思っているようです。そう思わせてしまっていることが申し訳ないですね」15歳の少女が選んだ女優の道は、友達だけでなく最も近くにいる家族に対しても申し訳ない気持ちを抱かせる。1歳違いの弟が思春期を迎えるのを見守りながら、「母を奪ったような気がしてすまなかった」と話すキム・ソヒョンからはその年齢の少女とは違った成熟さが感じられた。「ドラマを撮影しながらウン・ドゥギョルとウン・セギョルの反抗を見ていたら家の弟を思い出しました。まだ母親からの関心が必要な子なのに、私が母親を奪ったような気がして申し訳ない気がしました。それでも弟は私には何も言わないんです。逆に母親に『姉さんが大変そうだけど大丈夫?』と聞いたりするみたいです。しかし、やはり思春期なので母親とは仲が良くないみたいなので心配です」キム・ソヒョンの2013年、そして未来休むことなく走ってきた一年だった。そんな彼女に自分自身に星をいくつあげたいかと尋ねた。キム・ソヒョンは星5つの中で2.5つと答え、筆者とマネージャーを困惑させた。あまりにも厳しい点数のために説得を続け、やっと出し直した点数ですら星3.5つだった。「まだ走り続けたいんです。あまり良い点数をあげてはダメですよね。まだもっと鞭を打って、頑張りたいです。演技をたくさんするよりも、もっと成長した多彩な姿をお見せしたいです」若い年齢に似合わない答えだった。多くの女優と息ぴったりの相性を誇るキム・ソヒョンの考える本当のお手本とは一体誰なのかと気になった。「コン・ヒョジン、ソン・イェジン姉さんのようになりたいです。『最高の愛~恋はドゥグンドゥグン~』でのコン・ヒョジン姉さんは自然で、綺麗に見せようと頑張らなくても美しかったです。演技も優しく、そのような雰囲気を学びたいです。ソン・イェジン姉さんからはラブストーリーでの演技を学びたいです。演技の実力をたくさん培い、キム・ヘスク先輩のような女優になりたいとも思っています。人々を引き寄せられる、一緒に泣かせるような女優に成長したいです」
Vol.2 ― 韓国版「家政婦のミタ」チェ・ジウ“バラエティ出演は覚悟が必要です”
女優チェ・ジウにとって、今年の12月は特別な月として記憶に残りそうだ。韓国版「家政婦のミタ」であるSBSドラマ「怪しい家政婦」を通して、これまでとは全く違うキャラクターに挑戦し女優として好評を得ただけでなく、40を前にして最後の30代を過ごしているためだ。もうすぐ40歳になるという事実が信じられないほどの童顔を持つ女優チェ・ジウと最近あるカフェで会い、今後の活動について聞いてみた。「ボクニョのダウンジャケットファッション、夏場は皆から同情されました」ドラマが終了した後、どのように過ごしたのかという質問にチェ・ジウは、「死体ごっこをしました」と言って拗ねたような顔をした。ドラマの撮影中、2日間で3時間しか睡眠時間が取れなかったことも多く、ベッドに横になって3時間寝ることは贅沢だと感じるほどハードなスケジュールだった撮影がとても過酷だったためだ。これまで経験してきたドラマの中で一番大変だったという。「日本や中国でドラマの撮影を経験し、久しぶりに韓国に戻ってきましたが、韓国の環境は依然として改善されていませんでした。60分のドラマを1週間に2話ずつ撮るというのは、本当に酷使されていると思います。睡眠が取れず、台本も十分に理解できない状況で演技をしたので、惜しかったなと思う点も多かったです。睡眠を取れないせいで頭が朦朧として、セリフが覚えられなくなる時もありましたし、クラクラしたこともありました。それでも、不思議なことに倒れたりはしないんですよ(笑)」衣装に関する問題も少なくなかった。チェ・ジウはドラマの中でパク・ボクニョのトレードマークであるダウンジャケットファッションに悩まされた。強い日差しが照りつける8月にダウンジャケットを着て撮影しなればならなかったからだ。幸いなことに、汗をあまりかかないタイプだったおかげて、あまり苦労しなかったという。「私自身は大丈夫だったのですが、周囲の皆が私がとても暑そうだと言って心配してくれました。私は『2ヶ月過ぎれば皆私を羨ましがるんじゃない』と言いました。冬になり、セット現場にも冷気がよく入ってきて本当に寒かったんです。ドラマをよく見ると、子供たちが室内なのに服をたくさん重ね着しているのが分かります。ニットを着て、その中にまた着て。寒さで鼻も赤くなってしまって(笑)」「結婚ですか?実は今が一番良いです」チェ・ジウは数日後に40歳を迎える。まだ一人で暮らしている彼女に結婚の計画はないのかと聞くと、「実は、今の状態が良くって」という答えが返ってきた。独身主義者でもなく、自分でも自身の年齢が結婚適齢期になっているということは分かっているが、だからと言って焦りたくはないというのが彼女の本音だ。「今の良い時期に男性と付き合えないからといってヤキモキしながら過ごしたくはありません。そんな風に思うのは今が本当に良いからです。20代、30代では一生懸命仕事をして前だけを見て走ってきたので、今はある程度の余裕もできました。こんな風に今を楽しみながらのんびりするというのも悪くないと思います」「『花よりお姉さん』?ヘスクお母さんと一緒なら楽しそうですね」チェ・ジウは、仕事がない時にはこれまで見ることができなかったドラマやバラエティ番組を見るという。ケーブルチャンネルtvNの金土ドラマ「応答せよ1994」も是非見てみたいと話し、記者たちに「面白いですか?」と聞いて関心を見せた。これを受けて、女優たちが出演しているtvNのバラエティ番組「花よりお姉さん」のようなバラエティ番組に出演してみるのはどうかと尋ねると戸惑いを見せ、「イ・スンギが荷物持ちとして一緒に参加するとしたら?」と言うと、「良いですね」と意味深な笑みを浮かべた。二人はKBS 2TV「ハッピーサンデー-1泊2日」(以下「1泊2日」)で女優特集の際に共演したことがあるためだ。「実際にバラエティ番組は覚悟がなければ出演は難しいです。『1泊2日』に出演した際も、気軽には出演できませんでした。自分を飾らず、頑張り過ぎることもなく楽しもうと思えば難しくはないのに、面白くないのではというプレッシャーが常にあります。それでも『花よりお姉さん』は、キム・ヘスクお母さんと一緒に行けるのなら楽しそうだと思います」チェ・ジウは、「怪しい家政婦」で共演した女優キム・ヘスクをお母さんと呼んでいる。KBS 2TVドラマ「冬のソナタ」で親子役として共演した縁で、現在に至るまで母と娘のような温かい関係を維持しているのだ。二人は美味しいものを食べ、おしゃべりしたりするほど親しい間柄だという。「お互い忙しくて頻繁に会う機会がないので、一回会うとおしゃべりをしながら、あんな話、こんな話をします。お母さんは共演した際、カイロのような物を用意してくださったり、拱辰丹(コンジンダン:疲労回復のための薬の一種)もくださいました。お母さんから頂いた拱辰丹のおかげて、倒れずに無事に撮影を終えられたのだと思います」新年を控え、チェ・ジウは年を重ねることについての思いを打ち明けた。彼女は、40代になることで感傷的な気分に浸る時間が無いほど多忙な一年を送っていたことが不幸中の幸いな気がするという。だんだん年を取っていくと、「年齢は数字に過ぎないという言葉が本当に実感できます」と言うほど年齢について深く考えなくなったという。「ドラマが終了してからあまり時間が経っていないので、そう思えるのだと思います。仕事をしていない状態で時が経つのを待っていたら、憂うつになることだってあったかも知れません。今のところ私はメンブン(メンタル崩壊)状態ですから(笑) 今でもまだ3時間以上寝ることができませんが、幸せです。これから旅行に行って、家族にも会って、見られなかった映画も劇場で見たいものがたくさんあります。そうしているうちに、今年も終わるのではないでしょうか?」
Vol.1 ― 韓国版「家政婦のミタ」チェ・ジウ“極端なキャラクター、初めは私も理解できませんでした”
常に同じダウンジャケットを着て同じ鞄を持ち、絶対に笑わないロボットのような女性。最近最終回を迎えたSBS月火ドラマ「怪しい家政婦」のパク・ボクニョ役をチェ・ジウが演じると聞いた時、あまりイメージできなかった。韓国ではメロの女王、日本ではジウ姫と呼ばれ、日韓両国でスターとなった女優。そんな彼女が突然、絶対に笑わないミステリアスな家政婦役を演じるということに納得できなかったからだ。しかし、ドラマが幕を下ろした今、彼女に対する評価は変わった。清純なイメージを脱ぎ捨てミステリアスなヒロイン役でこれまでとは違う変身を見せた女優チェ・ジウと最近あるカフェで会った。「今回の自分の演技を高く評価したいです」今回の作品はチェ・ジウの再発見と言っても過言ではなかった。彼女はパク・ボクニョと似たようなキャラクターを演じたKBS 2TVドラマ「オフィスの女王」のキム・ヘスや、MBCドラマ「女王の教室」のコ・ヒョンジョンのように、カリスマ性溢れるキャラクターで一気にインパクトを与えることができなかったかもしれない。しかし、チェ・ジウはパク・ボクニョというキャラクターに最も似合う演技を見せてくれた。青白いほど白い彼女の顔は、無表情でどこか不気味なパク・ボクニョのイメージにピッタリ合い、感情を表現する演技をする度に指摘されてきた彼女の不正確な発音は、無表情で話すパク・ボクニョのキャラクターにハマり、むしろ正確に聞こえたくらいだ。彼女自身も今回の演技について「自分を高く評価したいです」と満足げに話した。「私がボクニョを新しいキャラクターに変えたと思っています。この作品を始めた当初は懸念の声もあり、さんざん比較もされましたが、そういった部分で何か一つやり遂げたという気がしました。新しい挑戦に対する達成感のようなものです。そういう点で私は私自身を高く評価したいと思います。その他の演技力やスキルについてはよく分かりませんが(笑)」ドラマの序盤、チェ・ジウは原作「家政婦のミタ」との比較に悩まされた。ダウンジャケットと帽子、時計までも原作のキャラクターのスタイルがそのまま反映され、日本語のセリフをそのまま翻訳したような不自然な話し方がドラマの問題点として指摘された。しかし「怪しい家政婦」は後半になるにつれて原作とは違うストーリーが展開され、次第に原作の影から脱することに成功した。「今回の作品を原作と切り離して考える訳にはいきませんが、別物として考えたいと思います。原作を超えたというよりは、生まれ変わったというべきでしょうか。撮影当初も『家政婦のミタ』と同じように演じようとは思っていませんでした。もちろん、小道具なども変えた方が良いと思ったのですが、原作者がキャラクターのそういう部分は守ってほしいと望んでいましたので、難しいところではありました」「撮影現場で子役たちからボクニョ様と呼ばれていました」チェ・ジウは今回の作品で久々に子役たちと共演した。子役のキム・ソヒョン、チェ・サンウ、ナム・ダルム、カン・ジウで構成されたウン家の4兄弟は、ドラマの中だけでなく、撮影現場でも普段からチェ・ジウのことをボクニョ様と呼び、懐いていた。子供が多く、撮影現場も賑やかだろうと思ったが、ハードな撮影スケジュールのせいで皆疲れている時が多かったという。むしろ子供たちにイタズラを仕掛けたり、撮影現場の雰囲気を引っ張ったのはチェ・ジウとイ・ソンジェだった。「大人と言っても私とソンジェ先輩しかいないじゃないですか。子供たちも疲れているのに大人まで疲れてしまっては現場の雰囲気に影響すると思い、頑張りました。子供たちにイタズラもしました。子供たちは本当に大人しく良い子たちで、撮影現場でも私のことをボクニョ様と呼ぶんです。ソヒョン、サンウ、ダルム、ジウのおかげでたくさん笑うことができました。子供たちの無邪気な笑顔が大きな力になったと思います」最愛の子供たちとの共演であっただけに、ドラマの中で子供たちに厳しく接するボクニョが時に理解できなかったという。ドラマの中でセギョル(ナム・ダルム)の胸ぐらを掴み水の中に入るシーンや、ハンギョル(キム・ソヒョン)、ドゥギョル(チェ・サンウ)を引き止めるシーンは、演じるチェ・ジウ本人も理解できない極端な行動であった。しかしそんなボクニョの行動をキャラクターそのものとして認め始めると、自然と理解できるようになったという。「極端な行動を取るボクニョというキャラクターに、初めは私も理解できませんでした」「ボクニョは何故こんなにも極端な行動を取らなければならなかったのかという意見も多かったようです。私もいくつかのシーンで『これは少し変えた方が良いのでは』と思ったこともありましたから。ですが、そんなボクニョの行動そのものがキャラクターだと思うので、それを変えていたらボクニョというキャラクターを生かすことはできなかったと思います。ボクニョは始めは極端な行動を取っていますが、最後には賢く解決するじゃないですか。だから次回が気になるという話もたくさん聞きました」今回の作品は、チェ・ジウに女優として多くのものを残した作品となった。ドラマの撮影中ベッドに横になって3時間寝ることは贅沢と思うほどハードな撮影だったが、そのおかげで得たものは多かったという。最後のシーンの撮影が終わり、目頭を赤くするほど泣いたのは、これまでの感情が複雑に混ざり合ったためであった。「最初は『あなたの長所を生かせないドラマにどうして出演するのか』とよく言われました。ですがドラマを始めるとき、ソンジェ先輩が『今は大変だけど、終わればやって良かったと思うようになるからプライドを持って頑張って』と言ってくださいました。キム・ヘスク先輩も、毎日大変で死にそうだと話したところ、『あなたは上手くやっているから大丈夫』と言ってくださいました。結果的におっしゃった通りでした。視聴率の面では残念なところもありますが、『怪しい家政婦』がラブストーリーでもなく、マクチャン(日常では起こらないような出来事や事件が次々と起きる韓国特有のドラマ)の要素もない温かいホームドラマとして残ることができたので、私はそれで十分です」
放送通信審議委員会、自殺シーンを放送した韓国版「家政婦のミタ」に警告
放送終了したSBS水木ドラマ「怪しい家政婦」が自殺を試みるシーンを放送したとの理由で放送通信審議委員会(以下、放通審議委)から警告措置を受けた。放通審議委は5日に全体会議を開き、自殺を図るシーン、児童及び青少年の登場人物の俗語使用シーン、下品な表現の悪口などをそのまま青少年視聴保護時間帯などに放送した地上波ドラマ及びバラエティ番組に対し、法廷制裁を議決した。「怪しい家政婦」は7歳の女の子をはじめとする登場人物の繰り返される自殺未遂及び、子供や青少年の登場人物の俗語使用のシーンを青少年視聴保護時間帯などに放送したとの理由で、放送審議に関する規定第43条(子供及び青少年の情緒涵養)第1項及び第2項、第44条(受容水準)第2項、第51条(放送言語)第3項違反で警告措置を受けた。「怪しい家政婦」は日本ドラマ「家政婦のミタ」が原作で、父の不倫で母が死んだことを知った子供たちが、家政婦と一緒に生活しながら成長していくストーリーを描いている。この過程で子供の非行などをリアルに表現し問題になったりもした。一方、放通審議委はKBS 2TV「未来の選択」に対し、セクハラ性発言をしたとの理由で注意措置を下した。MBC「黄金漁場-ラジオスター」もセクハラ性の発言を理由に注意措置を受けた。
【PHOTO】韓国版「家政婦のミタ」打ち上げファッション“暖かくスタイリッシュ!”
27日午後、ソウル永登浦(ヨンドゥンポ)区汝矣島(ヨイド)のあるレストランでドラマ「怪しい家政婦」の打ち上げパーティーが行われた。この日は雪が降り、気温の低い寒い日であったにもかかわらず、ほとんどの出演者たちがスタイリッシュなファッションで出席した。チェ・ジウはグレーのオーバーサイズコートにスキニージーンズ、それに暖かそうなファーのマフラーを合わせた。シム・イヨンは、カーキのダッフルコートとグレーのジーンズと黒のロングブーツでスタイリッシュに仕上げ、キム・ソヒョンはダウンジャケットにデニム、オレンジのレインブーツで少女らしいキュートなファッションを披露した。26日に放送された第20話を最後に終了したドラマ「怪しい家政婦」は、母親を亡くし父親と4兄弟が暮らす家庭にある日、絶対に笑うことのない正体不明の家政婦がやってきて展開されるトーリーを描いた作品だ。
Vol.2 ― 韓国版「家政婦のミタ」放送終了…チェ・ジウ、清純さを捨て女優の香りを残した
※この記事にはドラマ「怪しい家政婦」の結末に関する内容が含まれています。SBS月火ドラマ「怪しい家政婦」(脚本:ペク・ウンチョル、演出:キム・ヒョンシク、ナム・ゴン)が幕を下ろした。笑顔を取り戻したパク・ボクニョ(チェ・ジウ)がウン・サンチョル(イ・ソンジェ)の家に戻り幸せな結末を迎えた。9月23日に放送がスタートした「怪しい家政婦」はチェ・ジウが中心になってドラマをリードした。その分チェ・ジウの活躍は大きかった。回を重ねるほど強烈なキャラクターを完成させ、視線を引き付けることに成功した。「怪しい家政婦」の放送終了と共にパク・ボクニョを演じたチェ・ジウとも別れなければならない。しかしこれまで以上に別れにくくなるであろう。チェ・ジウ、どこにもいないキャラクターを完成チェ・ジウは「怪しい家政婦」でパク・ボクニョ役を務め、熱演を披露した。パク・ボクニョはウン・サンチョル家の家政婦だ。ウン・サンチョルの妻ウ・ソニョン(キム・ヒジョン)が亡くなった後、家政婦として働き始めた。パク・ボクニョは最初からミステリーな雰囲気で皆をひやりとさせた。絶対に笑わないだけでなく、一貫して無表情だったためだ。掃除、料理、手品、数学など、すべてのことを完璧にこなすパク・ボクニョの能力は人々を感嘆させた。特に「これは命令でしょうか」と繰り返しながらどんなこともてきぱきとこなし、視線を引きつけた。そのため、ウン・サンチョルとウン・ハンギョル(キム・ソヒョン)、ウン・ドゥギョル(チェ・サンウ)、ウン・セギョル(ナム・ダルム)はパク・ボクニョを警戒した。またウ・グムチ(パク・グンヒョン)とユン・ソンファ(ワン・ジヘ)もパク・ボクニョに対してあまりいい感情を持っていなかった。しかし末っ子のウン・ヘギョル(カン・ジウ)はパク・ボクニョに懐き、信頼していた。ドラマが展開するにつれ、パク・ボクニョを除いた周りの人物は変わった。パク・ボクニョの思わぬ行動により、彼らは自身の過ちに気づかされたためだ。パク・ボクニョは自ら悪役を買って出たものの、最終的にはすべての人々が自身の味方になった。最後には皆がパク・ボクニョにそばにいてほしいと思った。冷たそうに見えるが、深い心を持ったパク・ボクニョはそれほど魅力的なキャラクターだったのだ。チェ・ジウ、女優として一皮むけたチェ・ジウが「怪しい家政婦」を通じて演じたパク・ボクニョは、感情というものがまったく読めないキャラクターだ。チェ・ジウはパク・ボクニョを完璧に表現し、視聴者をドラマにさらに夢中にさせた。特にチェ・ジウは眼差しの演技で複雑かつ微妙な心理状態を見せてくれた。大きな声を出したり、荒い言い方をしたりはしないものの、切なさを感じさせてくれたのだ。また節度あるチェ・ジウの涙の演技は圧巻だった。死んだ夫と息子に対しても切なさを見せてくれた。さらにチェ・ジウはイ・ソンジェ、キム・ヘスク、シム・イヨン、ワン・ジヘだけでなく、子役たちとも素晴らしい相性を見せた。何よりパク・ボクニョとウン・ヘギョルは最後まで切ない関係を形成し、感動を与えた。またソン・ジョンホとは対立する姿で緊張感を漂わせた。このようにチェ・ジウはパク・ボクニョを演じながら確かに成長した。これまで見せていた綺麗で清純な姿とはレベルの違う姿を見せてくれたためだ。俗語を話したり、暗くて無愛想な雰囲気も自然だった。それだけでなく、初めて挑戦した独特なキャラクターであったものの、まるではまり役であるように非の打ちどころのない演技に仕上げた。チェ・ジウの再発見と言っても過言ではないほどだ。視聴者もチェ・ジウの演技を高く評価した。これまでに演じたキャラクターとは異なり、グレーのジャンパーに帽子をかぶり、言われたことはなんでもこなす怪しい家政婦の役を完璧に演じたということだ。2年ぶりに復帰したチェ・ジウの演技での変身は成功裏に終わった。「怪しい家政婦」でグレードアップしたチェ・ジウの今後の歩みが期待される。また視聴者にどのような姿やどのようなキャラクターを見せてくれるのか注目が集まっている。「怪しい家政婦」の後番組として、ハン・ヘジン、チ・ジニ、キム・ジス、イ・サンウなどが出演する 「温かい一言」(脚本:ハ・ミョンヒ、演出:チェ・ヨンフン)が放送される。来月2日に韓国で放送がスタートする。