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ウララ・カップル

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  • Vol.1 ― シン・ヒョンジュン、彼が今年残した足跡:SPECIAL INTERVIEW

    Vol.1 ― シン・ヒョンジュン、彼が今年残した足跡:SPECIAL INTERVIEW

    「感嘆の連続」という言葉がある。俳優シン・ヒョンジュン、彼がこの2012年の1年間を歩いてきた足跡を見て感じる気持ちが、この表現にピタリと当てはまる。今年3月にSBS「愛の贈り物」でこれまで見たことも聞いたこともない、気難しい天才チェ・ゴマンというキャラクターを作り上げて人々を驚かせたと思えば、立て続けにKBS「カクシタル」では、馬鹿と英雄という正反対の二つの顔を演じ、再び私達を驚かせたシン・ヒョンジュン。それまでも私達を笑わせ、泣かせたが、それで終わりではなかった。秋からスタートしたKBS「ウララ・カップル」での完璧な変身。男性と女性を行ったり来たりしながら、ここでも二つの顔を見せた。彼は1年間に、なんと5つものキャラクターを演じたことになる。時代背景も、ジャンルも全て異なり、似たところ一つもない全く別の人物を、どうすればあのように自然に演じることができるのだろうか。しかし、告白してしまうと、シン・ヒョンジュンと言えば思い浮かぶ映画「家門の栄光」シリーズの軽いイメージの影響からか、あるいは何回か映画授賞式で起こしたハプニングのせいか、私は彼がそれほど演技のうまい俳優だとは知らなかった。もしかすると、彼に凝りもせず付きまとってきた噂による先入観が原因だったかも知れない。素晴らしい実力に気づかなくて申し訳ないと謝罪もしたかったし、どのような苦労と努力があってあのような個性豊かな人物が誕生したのかも気になったので、先週、厳しい大雪をかいくぐって彼に会ってきた。「教え子たちのお手本になりたかったんです」―2012年はシン・ヒョンジュンさんにとって忘れられない1年になったと思います。3本のドラマで、5つのキャラクターを演じて、ほとんど休まずに続けてきました。シン・ヒョンジュン:選択の問題でした。今、仁徳大学の放送芸能学科で学生たちを教えていますが、教え子の中には「僕はダンスはできるのに演技は下手なんです」「歌はできるのに踊れないんです」と訴える子たちがいます。これは、愚かな質問だと思います。最近はマルチな時代じゃないですか。だから僕は、全部やらなければいけないと教えます。「少女時代を見なさい。歌も歌って、演技もできるじゃないか。やればできる」と。でも考えてみると、そう言いながらも自分は映画ばかりやっていました。教え子たちにはうまいこと話し聞かせながら、いざ自分はマルチではなかったのです。このままではいけないと思っていたら、芸能情報番組からMCのオファーがきたので、学生たちに見せるために引き受けました。ドラマもそうです。作品が良かったし、キャラクターが良かったので一生懸命やったのもありますが、教え子たちがいなければ1年に3作もできなかったでしょう。その点、彼らには感謝しています。―どのようにして学生たちを教えることになったのですか?シン・ヒョンジュン:実は、母のせいです(笑) 僕が教授になることを望んでいたんです。僕は聞いていないふりをしていました。そんな中で僕が病気になったことがあるのですが、治ってみると母の夢を叶えてあげたい気になりました。テストもちゃんと受けたし、正式な手続きを踏んで採用されました。母のために始めたのですが、僕としてもまた違う人生を生きることになりました。僕の年齢って、余裕がある年なんですよね。物質的な余裕でなく、怠慢になりがちな年なんですが、学生たちの眼差しを見ていると、余裕ぶっている時間なんてないと思うようになったんです。僕の20歳の時の眼差しと同じですから。その情熱を、僕の心の中にも入れたいです。―それでも、準備ができていなければ、あんなにも多様なキャラクターを作ることはできなかったでしょう。「愛の贈り物」のチェ・ゴマンは、これまでのドラマでは見られなかったキャラクターでした。あんな純愛ぶりを、見たことがありません。シン・ヒョンジュン:SBS「愛の贈り物」は、パク・ゲオク脚本家のおかげで始めました。ある日電話が来たんです。「シン・ヒョンジュン先輩、ロマンス1本どうですか」と言うので、「冗談だろ?」と応えたんですが、「バカと天才の恋物語、どうですか?」と言うんです。その言葉に、ピンと来るものがありました。それで「誰がバカなの? 僕がバカなのか?」と尋ねましたが、相手がバカだと言うんです。僕が天才の役だけど、一任するので僕に作りあげて欲しいということでした。天才がバカを愛するなんて、面白そうじゃないですか。それで、天才を研究してみました。天才にも色んなタイプがあります。スティーブ・ジョブズがいれば、アマデウスやエジソンもいますし。バカと天才は紙一重と言いますが、チェ・ゴマンがスティーブ・ジョブズだったら面白くなさそうでした。それで選んだのが、バカみたいに見える天才でした。脚本家も満足してくれました。脚本家がOKを出してくれなければできなかったでしょう。「定型化された人物は、つまらないんです」―キャラクターを作ることを楽しむ方なんですね。シン・ヒョンジュン:そうです。定型化された人物は、つまらないんです。もちろん、そのような試みを嫌がる脚本家もいますが、パク・ゲオク脚本家は僕に任せてくれました。それで、二人で色々と話し合いました。声のトーンや衣装も一緒に研究しました。そうして生まれたのが、チェ・ゴマンというキャラクターです。ストーリーも良かったので嬉しかったのですが、終盤へ向かうほど悲しくなり過ぎてしまいました。バカが死ぬのが悲しくて、後半には相手役のハ・ヒラさんの顔もまともに見れないほどでした。―不治の病を始め、ありきたりの題材でしたがチェ・ゴマンのキャラクターのおかげでユニークなドラマになりました。シン・ヒョンジュン:僕の年で恋をするなら、どんな恋だろうと思いました。20代の恋と、30代、40代の恋が違うことを知っているので、表現も変えてみたんです。最後の撮影が、病院のガラスドアを挟んで、バカのキム・ソニョン(ハ・ヒラ)が書いた手紙を読むシーンだったのですが、感情を一度に発散しようと思い、演出部がくれた手紙を撮影の本番まで読みませんでした。撮影に入って、書き間違いだらけでめちゃくちゃな綴りの手紙を目にした瞬間、悲しくてしょうがなくなりました。手紙一つもまともに書けない女性が、一人の男性に感謝している、幸せだと言って自分の娘を預けて死んでいく内容ですから。わあわあ泣きました。何事かと思って、病院の医者たちが駆け込んでくるくらいでした。後で映像を見て、自分でもびっくりしました。血管まで丸見えになるほど、大泣きしてたんです。―そうかと思えば、KBSドラマ「カクシタル」ではまた全然違う人物でしたね。バカと独立運動家。「何だ、この人は?」と思うほどでした。シン・ヒョンジュン:ディテールの戦いだと思いました。2番目のバカな役なので、映画「裸足のギボン」を30回以上見ました。どうやったら違って見えるか、いろいろと悩みました。観客と視聴者の目が高くなっているので、いまや俳優がさらに悩む必要があります。淘汰されるのは一瞬ですから。「カクシタル、チュウォンさんが上手く引き継いでくれて、感謝しています」―カクシタルに扮した時、すごいカリスマ性でしたね。大体、子役から成人役者に変わる時はストレスが多いと言いますが、チュウォンさんはカクシタルのカリスマ性を引き継ぐために相当プレッシャーを感じたのではないでしょうか。シン・ヒョンジュン:チュウォンさんが上手く引き継いでくれて、感謝しています。もともと俳優には、それぞれのエネルギーがあるんです。映画「ア・フュー・グッドメン」で、ジャック・ニコルソンはトム・クルーズに比べると小さいけれど、存在感がありますよね。それを上手く引き継いで行かないといけません。勝とうとしたらダメです。チュウォンさんがそこを上手く抑えてくれました。それで僕も生きて、チュウォンさんも生きたんです。―KBS「ウララ・カップル」では、いいかげんで単純でした。良くない面をもれなく持ち合わせた男性が女性に変身して、特にキム・ジョンウンさんをそっくり真似するのが不思議でした。シン・ヒョンジュン:女性の演技を、一度やってみたかったんです。女装は上手くやっても元を取れないことが多いのですが、どうしたら非難されずに演じれるか、いろいろ工夫しました。―「カクシタル」に出演している時、すでに「ウララ・カップル」の出演を予定されていたんですか?シン・ヒョンジュン:いいえ。「カクシタル」を終えてからは、ドラマでなく映画をやるつもりでした。そんな中、ある日学校の先輩で、以前歌手もやっていたチョ・ハムン牧師が携わる教会に行く機会がありました。その教会が、信徒の人数に比べて狭すぎるんです。建築献金を、ちょっと多めにあげたいと思いました。そんな時に、ちょうどシナリオを提案されたんです。最初はシナリオだけ一度読んで見ようと思いましたが、読む間にはまってしまって、引き受けることにしました。それに、キム・ジョンウンさんは女優の中でもコメディがうまいことで定評のある役者ですから。引き受けてすぐ、キム・ジョンウンさんに対する研究を始めました。SNSで、今回おばさん役を演じることになったけれど、どんな風にすれば良いかと質問もしました。―他の女性というより、キム・ジョンウンさんそのものでした。シン・ヒョンジュン:俳優が足の不自由な役を演じることになると、そのような方だけ目に入るように、関心を寄せているとどこに行ってもおばさんだけ目につくのが面白かったです。おばさんたちは、本当に大きく笑って、力も強いんですね。キム・ジョンウンさんに、僕はこんな演技をしたいけど、ちょっと見て欲しいと事前にお願いしたこともあります。キム・ジョンウンさんとはもう、最高の相性でしたね(笑)―キム・ジョンウンさんもシン・ヒョンジュンさんの真似がうまい方でしたが、シン・ヒョンジュンさんはそれはもう抜群でした。そのせいか、キム・ジョンウンさんには、似たり寄ったりのコメディ演技という指摘もありましたが。シン・ヒョンジュン:それは申し訳なかったです。そんな風に比較され始めると、自信を失くしてしまうんです。演技は自信から始まるのに。実は女性の演技より男性の演技の方が難しいはずなのですが、キム・ジョンウンさんは最後まで上手くやってくれて有難かったです。「『ウララ・カップル』キム・ジョンウンさんも僕も、結婚について悩む時間になりました」―ところで、序盤は爽やかなお笑いだった「ウララ・カップル」が、終盤へ向かうほどシリアスになってしまって残念でした。結末も気に入らなかったですし。週末ドラマでもない、ミニシリーズなのに、それぞれの道を歩んだ方が良かったのではないでしょうか? 公営放送のKBSだからあんな選択になったんでしょうかね。シン・ヒョンジュン:僕達俳優も、少しそんな気はしました(笑) でも、この夫婦が別れられない理由がたった一つありました。シノプシス(ドラマやステージなど作品のあらすじ)に言及されているのが成熟と成長痛ですが、演技する前にはピンとこなかったんです。ナ・ヨオクの成熟ってなんだろうと思いました。ところが演じてみると分かるようになりました。息子のギチャンだったんです。―それは説得力のない言葉ですね。ナ・ヨオク(キム・ジョンウン)はギチャンに対して気を使うことのできる母親ではありませんでした。コ・スナム(シン・ヒョンジュン)に体が入れ替わって出社したら、ギチャンのことが気になるはずなのに、全然気にしてなかったですから。チェンジという設定は月並みですが、「ウララ・カップル」が嬉しかったのは男性と女性がお互いの立場を理解することになる点でした。ところが、最後に子供のせいでよりを戻す設定に当惑しました。お互いにこれは違うと思ったら、別の人を探した方がいいのではないでしょうか。ビクトリア(ハン・チェア)は心からコ・スナムのことを愛しているし。ましてや、コ・スナム&ナ・ヨオクカップルは本当に熱烈に愛して結婚したわけでもありません。シン・ヒョンジュン:最初の設定は、ビクトリアが綺麗な女性ではなかったんです。ビクトリアが綺麗だから好きなのではなく、お互いの傷を癒せる女性として表現したかったんです。とにかく、スタートとは随分変わりましたが、独身の僕とキム・ジョンウンさんにとっては結婚について真剣に悩む時間になりました。文:コラムニスト チョン・ソクヒ「NAVER スペシャルインタビュー」では、注目が集まっている話題の人物にコラムニストのチョン・ソクヒさんがインタビューを実施。韓国で一番ホットな人物の本音をお届けします。

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  • SHINeeからSISTARまで…これからは演技で勝負!“アイドルの演技成績表”

    SHINeeからSISTARまで…これからは演技で勝負!“アイドルの演技成績表”

    演技するアイドルが浮上!最近、歌にダンス、その上優れたルックスを兼ね備えたアイドルの中で、以前とは異なり徹底的に準備してテレビドラマや映画に挑戦する演技ドル(演技+アイドル)が急増している。ドラマや映画で活躍するアイドルたちの演技成績表をまとめた。/EDITOR パク・アルムSHINee ミンホ | SBS「花ざかりの君たちへ」 | ★★★★イケメン揃いのSHINeeの中で、少女漫画から飛び出したようなルックスのミンホも演技に挑戦した。輝く制服姿でお姉さんファンたちの心をくすぐった彼は、大根役者騒動もなく、原作とのシンクロ率100%のルックスだとファンたちから評価された。しかし、視聴率では良い成果に繋がらなかった。INFINITE ホヤ | tvN「応答せよ1997」 | ★★★★★ドラマの関係者たちも、これほどうまく演じ切るとは予想していなかったと評価している。大勢ドル(人気の高いアイドル)と呼ばれるINFINITE ホヤは、ドラマ「応答せよ1997」でソ・イングクが好きだという、多少衝撃的な設定でファンたちを当惑させた。しかし、彼の演技は過剰でも不足でもなく、ホヤ&ソ・イングクカップルの支持者を量産した。CNBLUE イ・ジョンシン | KBS「いとしのソヨン」 | ★★★CNBLUEメンバーの中で一番最後に演技に挑戦した最年少のイ・ジョンシン。初回放送を前に、期待よりも不安の方が大きかったのは事実だ。しかし、視聴率30%を突破して国民ドラマになった「いとしのソヨン」を通じて、イ・ジョンシンは次第に進化する演技力を披露し、国民の弟として定着しつつある。f(x) ソルリ | SBS「花ざかりの君たちへ」 | ★★★★幼い顔立ちのf(x)の最年少ソルリ。男装女子の役柄を演じ、第2のユン・ウネと言われながらやんちゃな魅力を披露した。しっかりと準備した演技ドルであるだけに、大根役者とは言われずに済んだ。しかし、共演したミンホとの呼吸、演技力に比べて低い視聴率が残念な部分でもあった。Brown Eyed Girls ナルシャ | KBS「ウララ・カップル」 | ★★★★Brown Eyed GirlsのナルシャはMBC「光と影」に続きKBS「ウララ・カップル」で巫山神女の役を演じ、完璧な演技ドルに生まれ変わった。役割は大きくないが、毎回変身に変身を重ね、様々な見所と一緒に演技も日進月歩していると評価されている。視聴率もMBC「馬医」との対決で善戦している。SISTAR ダソム | KBS「ファミリー」 | ★★★乳白色の肌と女性らしい性格で男性ファンから熱い支持を受けているダソムは、初の演技挑戦だとは信じられないほど、見た目は天使でも中身は悪魔という二面性をもったキャラクターを演じ切っている。「ファミリー」(旧題:「黙ってファミリー」)がMBCシットコム(シチュエーションコメディ:一話完結で連続放映されるコメディドラマ)「ハイキック」シリーズのように大ヒットには至らなかったが、役者としての可能性は十分に見ることができると評価された。アイドル?Oh No!いまや演技ドル!もはや、歌が上手くてダンスが踊れるからといって、アイドルになれるわけではない。最近のアイドルは、歌とダンスはもちろん、作詞・作曲、その上演技までできるマルチアイドルが急増している。このようなアイドルの洪水のなかで、ドラマと映画を我が物にして演技するアイドルを演技ドルという。もちろん以前も演技するアイドルはいたが、以前とは違い最近のアイドルは長い間徹底的に準備し、企画的に演技に挑戦しているのだ。最高の人気アイドルを出演させたからといって、必ずしもドラマと映画で人々を引き付けられるわけではない。彼らの人気は一定の視聴率を保証するのは事実だが、準備された演技力なしには返って逆効果を出すことも無視できない事実だ。とにかく、2012年はどの年よりも色んなアイドルが演技ドルとしてドラマと映画に挑戦状を出した。そして視聴者は、彼らの演技に一喜一憂し、注目した。ドラマと映画を魅了した、各グループに必ず一人はいる演技ドルの2012年演技成績表を比較分析してみる。役者顔負けのアイドルリスト時には、アイドルグループのメンバーだということを忘れさせるようなアイドルが目につくようになった。その中でも演技ドル洪水時代で最も多くの演技ドルを排出したアイドルグループはどこだろうか? 1位は断然、100%演技ドルを誇るCNBLUEだ。ジョン・ヨンファ、カン・ミンヒョク、イ・ジョンヒョン、イ・ジョンシンの全員が演技兼業を宣言しており、「棚ぼたのあなた」「紳士の品格」「いとしのソヨン」に出演し、視聴率でも成功している。2位は、テギョン、ウヨン、ジュノ、チャンソン、ニックンが演技ドルとして活動している2PM。特にジュノとチャンソンは、最近映画「監視」、MBC「7級公務員」にキャスティングされ、期待を集めている。2PMと同じ事務所の2AMは、チョグォン、スロン、ジヌンに演技経験があり、3位となった。4位はメンバー7人の内ヒョミン、ウンジョン、ジヨン、ソヨン、キュリの5人が演技と歌手活動を兼ねているT-ARA、ユチョンとジェジュンが演技ドルとして活躍しているJYJが同率4位になった。最近ジェジュンは、MBC「Dr.JIN」と映画「コードネーム:ジャッカル」で映画にも挑戦状を出しており、ユチョンは現在「会いたい」で抜群の実力を披露している。写真提供:SUPER JUNIOR シウォン(SBS)、SUPER JUNIOR ドンヘ(ライオンフィッシュ)、SISTAR ダソム(カイロスエンタープライズ)、Apink チョン・ウンジ(CJ E&M)、少女時代 スヨン(CJ E&M)、JYJ ユチョン(MBC)、Brown Eyed Girls ナルシャ(コンテンツK)、CNBLUE イ・ジョンヒョン(FNCエンターテインメント)、SHINee ミンホ&f(x) ソルリ(SM C&C)

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  • 「棚ぼたのあなた」「優しい男」「ギャグコンサート」など…ドラマ、バラエティの天下が完成した2012年KBS総まとめ

    「棚ぼたのあなた」「優しい男」「ギャグコンサート」など…ドラマ、バラエティの天下が完成した2012年KBS総まとめ

    KBSは今年1年間、ドラマとバラエティで全般的に高い人気を得た。ドラマは水木と週末ドラマで他の放送局を圧倒し、バラエティは特に、日曜日の「ギャグコンサート」の活躍が目立った。今年のKBSドラマとバラエティを振り返ってみる。◆ドラマ―水木・週末は晴れ、月火・毎日は曇りKBS 2TV水木ドラマ、スタートダッシュはあまり良くなかった。1月4日から競争が始まったMBCのフュージョン時代劇「太陽を抱く月」に「乱暴なロマンス」は打ち勝つことができなかった。「太陽を抱く月」が40%を越える視聴率を記録し、国民的ドラマの座に着く間、「乱暴なロマンス」は5%の低い視聴率で静かに幕を下ろした。視聴率は低かったものの、評価は良かった。競争相手が悪かったのだ。しかし、「太陽を抱く月」の放送が終わると、水木ドラマの王座はKBSが手に入れた。「赤道の男」「カクシタル」「優しい男」まで、視聴率と話題性はすべてKBSのものだった。現在第6話まで放送されている「チョンウチ」も、水木ドラマ視聴率1位の座を守っている。週末ドラマもKBSの年と言っても過言ではないほど、良い成績を挙げた。特に40%を超える視聴率で国民的週末ドラマとなった「棚ぼたのあなた」は、シーワールド(夫の実家)という流行語まで生んだ。主・助演問わずすべての出演者が注目を浴びた。「棚ぼたのあなた」が成功したことでプレッシャーを抱えながらもスタートした「いとしのソヨン」も、女性視聴者の共感を得て善戦している。KBSはこれまで、週末ドラマで絶対的な強者だったキム・スヒョン、ムン・ヨンナムからイ・ジョンソン、パク・ジウン、ソ・ヒョンギョン脚本家たちの年齢層を大幅に下げる試みを通して、週末ドラマの脚本家の世代交代とともに若い週末ドラマを作るという目標を達成した。一方、月火ドラマは華麗なキャストとスタッフにも関わらず、低い成績で苦い後味を残した。人気アイドルのキャスティングでも低迷しているKBS 2TV月火ドラマの雰囲気を逆転させることはできなかった。月火ドラマ「ブレイン 愛と野望」の束の間の1位以降、「ドリームハイ2」「ラブレイン」「ビッグ~愛は奇跡~」「海雲台(ヘウンデ)の恋人たち」「ウララ・カップル」まで、人気監督と脚本家、トップスターがKBS 2TV月火ドラマに流れ込んだが、暗雲に覆われてしまった。「ウララ・カップル」に続いて放送されている「ゆれながら咲く花」が、10年前の「学校」シリーズの栄光を再現し、月火ドラマの呪いを解く救世主になれるかに関心が高まっている。同じ時間帯に競争作がないKBS 1TVの夕方毎日ドラマ(月~金曜日に放送されるドラマ)でもあまりいい反応が得られず、心残りとなった。「あなただけよ」「星も月もあなたへ」は、両方ともスタートは良かったが、後半に行くに連れて、方向性を失ったストーリー展開と無理な設定、マクチャン(日常では起こらないような出来事や事件が次々と起きる)などで視聴者の機嫌を損ねた。そんな中、「星も月もあなたへ」の後番組として放送されている「がんばれ、ミスターキム!」は、温かい題材と感動的なエピソードで毎回視聴者の気持ちを温かくしている。夕方の毎日ドラマに背を向けた視聴者までも戻ってきている。現在30%近い視聴率で善戦し、かつてKBS 1TVの夕方毎日ドラマの栄光を再現できるか、視聴者の期待が大きい。◆バラエティ―新旧が満遍なく人気、バラエティ王国へ2012年KBSバラエティは言葉の通り黄金期だった。毎週視聴率1位はもちろん、様々な流行語とパロディーが登場し、その人気を証明した。バラエティのパワーを証明するかのように、お笑いタレントのものだったコメディのステージに、今や俳優や歌手が顔を出し始めた。何よりもKBSバラエティは、古くからの番組も新しい番組も全般的に人気を得て、バラエティ王国となった。流行語を作り出す番組の代表は、断然「ギャグコンサート」だ。放送13年のバラエティ番組の威厳を誇示するかのように、「ギャグコンサート」は現在20%を越える視聴率を記録し、10週連続視聴率1位の座を守っている。今年も無数の流行語が作られた。「ギャグコンサート」のコーナー「非常対策委員会」のそう~?、だめ!ならびに、「コッキド」の~ダラムジュイ(~ダで終わる言葉の後ろにつけるダジャレ)、~カブリ(~カで終わる言葉の後ろにつけるダジャレ)、「メンブン(メンタルが崩壊するほど慌てること)スクール」の人間じゃありません、いやいや、それじゃなくて、「乞食の品格」の知りたい?知りたかったら500ウォンなどの流行語が相次いで誕生した。また、現実を反映する風刺ギャグが大きな人気を得た。「ネガジ」は外見至上主義社会を批判し、「甲乙カンパニー」は階級社会に置かれている会社員の苦渋を反映している。また、「勇敢な奴ら」は世の中に叫ぶ勇敢さと、しっかりとした考えのある発言で視聴者の大きな反響を得た。シーズン2の制作が知られ、期待と懸念を一身に受けた「ハッピーサンデー-1泊2日」シーズン2も放送から9ヶ月が過ぎた今、新メンバーと旧メンバーの調和がシーズン1とは違う面白さがあるという評価を受け、人気を得ている。しかし一方で、新しい番組の明暗は極端に分かれた。最近100回の特集として国民的トークショーの座を作った「国民トークショー アンニョンハセヨ」と、番組廃止となった「青春不敗2」がそうだ。2010年11月、パイロット番組(レギュラー化される前に制作されたテレビ番組)として放送された「国民トークショー アンニョンハセヨ」は、豪華出演者が売りのSBS「ヒーリングキャンプ~楽しいじゃないか~」との視聴率競争でも決して負けず、一般人の強いパワーを見せている。昨年11月、大阜島(テブド)に根拠地を決め、G5(miss A スジ、Jewelry キム・イェウォン、少女時代 ヒョヨン、KARA ジヨン、SISTAR ボラ)が軸となり、青春民宿を前面に出した「青春不敗2」。しかし、先月17日、ガールズグループの涙の中で1年間の放送を終えた。低い視聴率のためだった。もはやアイドルが視聴率を保障することはないということを気づかせてくれた。◆シットコム―復活の成績表とその可能性KBSシットコム(シチュエーションコメディ:一話完結で連続放映されるコメディドラマ)が4年ぶりに復活した。スタートを切った「天女がいなきゃ?!」は少しだけ地上に降りてきた変わった天女の親子チェファ(ファン・ウスレ)とワンモ(シム・へジン)が天の羽衣を無くしたため、地上で暮らすことになったことで経験するハプニングを描いた。チャ・インピョが初めてコミカル演技に挑戦し、関心が高まったが、反応は微々たるものだった。「天女がいなきゃ?!」の後番組として放送されている「ファミリー」(旧「黙ってファミリー」)も初めは苦戦を強いられた。しかし、回を重ねるごとに自己最高視聴率を更新し、凄まじい底力を発揮している。最近、メインキャストはもちろん、年寄りと子供、周辺人物まで自分の居場所を見つけ、ヨル・ヒボン(パク・ヒボン)、チャ・ジホ(シム・ジホ)、ウ・ジユン(パク・ジユン)、アル(ミン・チャンギ)のラブラインが本格化し、面白さが高まっている。KBSシットコムの華麗なる復活になるかは「ファミリー」の活躍にかかっている。また、「ファミリー」後番組として知られている「一抹の純情」にも注目が集まっている。2組の夫婦と子供たちの愛と友情を描いたこの作品は、シットコム「オールドミスダイアリー」のチェ・スヨン脚本家とJTBC「清潭洞(チョンダムドン)に住んでいます」、映画「朝鮮名探偵 トリカブトの秘密」のイ・ナムギュ脚本家が執筆を担当したということだけでも視聴者の反応が熱い。

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  • 「ウララ・カップル」キム・ジョンウン“冒険するような恋愛がいい…浮気する男性はNG”

    「ウララ・カップル」キム・ジョンウン“冒険するような恋愛がいい…浮気する男性はNG”

    ※この記事にはドラマ「ウララ・カップル」の結末に関する内容が含まれています。妻と夫の魂が入れ替わる。最近放送終了したKBS 2TV月火ドラマ「ウララ・カップル」は夫と夫の愛人に痛快な復讐をし、韓国のおばさんたちの夢と愛、そして若さを取り戻してくれた。最近、ソウル江南(カンナム)区新沙洞(シンサドン)のあるレストランで「ウララ・カップル」のヒロインであり、おばさんたちの希望になったキム・ジョンウンに会った。放送終了の日まで続いた撮影で、睡眠不足に苦しんだ彼女は、敏感なためアレルギーまで出てしまった。しかし彼女は「これは全部、ミニシリーズで得た持病」と笑ってみせた。◆キム・ジョンウンとの一問一答―ドラマが終わった。実感はあるのか?キム・ジョンウン:まだ実感がない。昨日、第19話の台本をもらう夢を見た。しかも、芸者のシーンだった。「どう撮影しよう?」と思いながら目が覚めた。今も苦しんでいるように思う。―余命宣告されることを予想していたのか?キム・ジョンウン:全然。私が「ウララ・カップル」を選んだ理由は明るいドラマだったから。台本をもらって、シン・ヒョンジュンさんと私がその中でコメディを上手に演じようと頑張った。あり得ないかもしれないが、「ヨオクも抗がん剤治療前だから、大丈夫だろう」と、明るい雰囲気にしようと努力した。―結末に満足しているか?キム・ジョンウン:俳優は自分から何かをする立場ではないと思う。視聴者が望むものを知っているし、制作陣の悩みも理解できる。私からすると、親という立場からそのような選択をしたのではないかと思う。俳優として感情を演技するのは簡単ではなかった。視聴者の立場からして気に入る、気に入らないではなく、早く集中してヨオクを表現しなければならなかった。一人の恋物語ではなく、母性から出発した家族に関する物語として展開されたため、このような結末になったと思う。―ヨオクに感情移入し、腹が立ったシーンは?キム・ジョンウン:このドラマを撮影しながら、本当に男性たちにがっかりした。男性がどれだけ単純なのかも分かった。ヨオクが夫の不倫を目撃するシーンが辛かった。そして、それからあまり経っていないうちにスナムになって「俺がビクトリアを愛する理由が何か分かるか?」という台詞を言う時が難しかった。ヨオクが不倫を目撃しても話す相手がいなくて、一人漢江(ハンガン)で自分の分身と話す時、本当にたくさん泣いた。―肉体的に大変だったシーンは?キム・ジョンウン:スナムを演じる時はいつも大変だった。私がスナムを演じる時は、単純な反応を表現しようと努力した。女性は一つの事件にも妙な感情が出てくるとしたら、男性は大きな感情一つで反応するという点が一番違う点だと思う。まず、かなり困惑する。あえて大声を出したり、足を大きく開いたりするなど、大げさに表現した。―喘息の演技が話題になった。キム・ジョンウン:その演技で、本当に息が切れると思った。喘息を患っている方々に直接尋ねた。呼吸がうまくできない状況で息をしなければならないので、本当に息ができない場合があるという。―実際のキム・ジョンウンなら、どんな選択をしただろうか?キム・ジョンウン:人間の感情としては当然、ヒョヌを選ぶ。私は今、子供もいなくて、平和安全主義よりは冒険するような恋がいい。平和より、自分の恋が大事。ヨオクはギチャンがいたため、上手くいくことがなかった。ギチャンに足を引っ張られていたのだ。ヒョヌとデートをしても、結局はいつもギチャンを心配して終わった。―今、恋をしているのか?キム・ジョンウン:ノーコメント。―恋愛をすることになったら、公開する考えなのか?キム・ジョンウン:死んでもしないというわけではないが、公開恋愛をするとどうしても辛い部分がある。考えてみる。―結婚に対する考え方が変わったのか?キム・ジョンウン:正直、夫だけではなく、姑、小姑も経験した。みんながこの様な感じであれば、結婚するのが怖いと思った。浮気しない男性に出会いたい。―シン・ヒョンジュンとの息は?キム・ジョンウン:私がコミカルな演技をした時、より大きな反応をしてくれる俳優は初めてだ。やりがいがあると思えた。打ち合わせをしなくても、今は目を見るだけで何をしたいのかが分かる。最高のパートナーだと思う。―アドリブが多い方だったのか?キム・ジョンウン:シン・ヒョンジュンさんのアドリブは驚くほどのものだった。MCを務めているためか、さらにバリエーションが豊富になったようだった。時々、監督がカットサインをしない時がある。そうすると、二人でずっと演技をし続ける。後で、このシーンを未公開映像として流した。こんな気持ちは初めて。普通、私がアドリブをすると相手俳優が上手く返せなくて、いかせないことが多かったけど、シン・ヒョンジュンさんとはカットしないと2~3シーンは作ってしまう。―母親の役割でプレッシャーはなかったか?キム・ジョンウン:母親か、そうじゃないかは重要ではない。おばさんキャラクターについて女優たちがなぜ敏感になるのか分からない。最近のおばさんは、おばさんじゃない。私の友達を見ても、二人も子どもを生んでいるのに私より管理ができている。ヨオクをたるんだおばさんにしたくなかった。―最後に、次回作は?キム・ジョンウン:まだ分からない。作品を選ぶ時の気持ちが大事だと思う。年齢がいくつで、どんな状況であり、どんな恋をしているのかが重要だと思う。

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  • 「ウララ・カップル」もしかしてシーズン制のドラマだったのですか?

    「ウララ・カップル」もしかしてシーズン制のドラマだったのですか?

    ※この記事にはドラマ「ウララ・カップル」の結末に関する内容が含まれています。竜頭蛇尾で終わってしまった「ウララ・カップル」の可能性心と体の入れ替わりを経験する夫婦を演じるシン・ヒョンジュンとキム・ジョンウン。このように一行で要約できたKBS「ウララ・カップル」こそ、本当のハイコンセプトドラマの最新韓国バージョンと思わざるをえなかった。あえて「シークレット・ガーデン」を言及するまでもない。男女の役割チェンジを通じた理解と疎通という題材は、もう珍しくもないからだ。ふたを開けてみると、シン・ヒョンジュンとキム・ジョンウンの、親しみのあるそして公認された(キム・ジョンウンがシリーズ1に、シン・ヒョンジュンがシリーズ2~4に出演した映画「家門の栄光」は、1800万人に迫る観客を動員した)、ずうずうしくコミカルな演技は、期待以上だった。「最低」と「どうする」を連発するシン・ヒョンジュンとチョッボルナム(座るときに足を大きく広げ隣に迷惑を掛ける男)をリアルに演じたキム・ジョンウンこそ、最高視聴率15%をリードした原動力だったと言えよう。個人的に「ウララ・カップル」に注目したのは、ファンタジーがより果敢に全体的に介入していたからだった。月下老人(ピョン・ヒボン)と巫山神女(Brown Eyed Girls ナルシャ)が、毎回違うキャラクターに扮装し、コ・スナム(シン・ヒョンジュン)とナ・ヨオク(キム・ジョンウン)の暮らしを見守りながらも介入し、運命を司るという設定は、かなり興味深く斬新だった。コ・スナムが前世に次ぎ現世でまで、ナ・ヨオクを裏切るという事実を、直接的な回想で羅列したことも新鮮だった。しかし、シム・ヘジンとパク・ジニが出演した「カムバック!スネさん」を通じて女性同士の入れ替わりで効果を得た脚本家のチェ・スンシクは、この才知溢れ、にぎやかだったドラマを新派ドラマに展開させることで、自ら視聴率下落を招いた。なぜ、そうしたのだろうか。果たしてそれが大衆性を増すことができる切り札だと判断したからか。「21世紀のヨオク残酷史」でもないこのドラマ、最初の斬新さはどこに行った?夫婦の魂が入れ替わってから、「ウララ・カップル」は男女関係を覆す気配、正確には家父長制度に対する不穏な反旗を抱いているかのように見えた。予想はいつも的中するものだ。やはり体が替わってから、あらゆる苦難と逆境に耐えるのは妻の体に入った不倫男コ・スナムだった。前世でもナ・ヨオクを裏切った、そのならず者の夫が、専業主婦のあらゆる苦難を自ら体験し生まれ変わる話は、誇張された2人の俳優の演技の中でしっかりと入り組まれているように見えた。しかし、そこまでだった。ナ・ヨオクの体に入ったコ・スナムが(流産が予見される)子供を妊娠するという、過度な設定が目立った(?)中盤から少しずつ始動がかかり始めた。体は元に戻ったが、子供を流産したナ・ヨオクの深い悲しみまでは、中年の女性視聴者たちの共感を得るためのドラマ的装置だと何とか理解することもできる。しかし「ウララ・カップル」はそこから更に、数歩前に進んだ。交通事故は基本で、持病のあるビクトリア(ハン・チェア)の救急室行きに続き、結局初恋の相手ヒョヌ(ハン・ジェソク)と再会して幸せを感じていたナ・ヨオクに肝臓癌を宣告するという罰を下した。ここまで来ると「21世紀のヨオク残酷史」や「嫌われヨオクの一生」とタイトルを変えてもよさそうだ。更には綺麗さっぱり諦めるとしていたコ・スナムとナ・ヨオクが、肝臓移植をきっかけに再婚するという設定は、在り来たりを超えて、怠惰という表現が似合うほどだった。入れ替わりと仙人を登場させたファンタジーなだけに、韓国ドラマの有り触れた設定を取り入れるのは無理もないことだったのだろうか。「夫婦クリニック 愛と戦争」を連想させたマクチャン(日常では起こらないような出来事や事件が次々と起きること)同然の事件が続く中でも、このドラマが伝えたかったことは、最初から運命の絆で繋がれた2人が結ばれることだった。しかし、離婚届に印鑑を押してから入れ替わりという大騒動を経験し、肝臓癌をすっきりと克服して、悔い改め生まれ変わったコ・スナムへ戻り、仕事も愛も手に入れ、2度目の結婚式を挙げるナ・ヨオクの結末は、本当のハッピーエンドだと言えるだろうか。例えるならば、ナ・ヨオクは、運命という歯車の中で離婚夫婦の再婚という結論に戻るしかない鮭を連想させた。「離婚した女性が年下またはまっすぐな初恋のような室長に出会い、仕事で成功し、新しい恋を手にする」という、昼ドラの主人公のようだったナ・ヨオクは、そうしてあまりにも受動的な女性に留まってしまった。新派映画の主人公にぴったりないっそのこと中盤以降はシーズン2だったと言ってほしいファンタジーという大きな傘の中に隠れ、それぞれのディテールをないがしろにした「ウララ・カップル」の負けは、視聴率で証明された。中盤までは「宮廷女官チャングムの誓い」のイ・ビョンフン監督のドラマ「馬医」に立ち向かい、激戦を繰り広げた「ウララ・カップル」は、新派と無理のあるナ・ヨオクの苦難が乱発され8.9%という、結果的には残念な数字で幕を閉じた。ギクシャクした展開は視聴者が先に気づくものだ。更にいくつかを挙げてみよう。天帝と閻魔大王の運命ゲームを繰り広げた「アラン使道伝」とともに神を登場させるファンタジーは、更に細かい細工が必要だということを「ウララ・カップル」は再び証明した。神という名の下、子供の流産と、突拍子もない不治の病、臓器移植中の救急車の突然の事故など、刺激的な状況と偶然を乱発することは、これからは避けるべきだ。そして「ウララ・カップル」がキャラクターを活用する方式は、男性の観点に偏り過ぎていた。ビクトリアがその問題となる人物だ。いかなる状況でもオッパ(兄の意。女性が親しい年上の男性やスターを呼ぶ呼称)だけを求めていたビクトリアは、ナ・ヨオクとは比べられないほどファンタジー的な人物だと言えよう。養子縁組でスウェーデンから来て、持病もあり、妻子持ちに思いを寄せた罰で苦しみ、結局その恋までも譲歩してしまう女性だからだ。実は「ウララ・カップル」の脇役はほとんど、機能的なキャラクターに留まっている。最後に、中盤以降のドラマの雰囲気がはっきりと変わる「ウララ・カップル」を見ながら、平均65分の韓国ドラマが、今や独自的にシーズン制度を取り入れているのではないかとの錯覚さえも覚えた。45分から50分を超えない日本や米国のドラマに比べ、断然長い韓国ドラマが、中盤以降は時間をスキップして舞台を変えたり、ドラマの全体的な雰囲気を変えてしまうケースが多くなったからだ。急に2話が延長された「ウララ・カップル」の新派もまた、シーズン2という重要なキーワードと説明があったなら、更に容易に受け入れられただろう。

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  • 「ウララ・カップル」こんなにも強い“糟糠の妻”の神話

    「ウララ・カップル」こんなにも強い“糟糠の妻”の神話

    ※この記事にはドラマ「ウララ・カップル」の結末に関する内容が含まれています。KBS 2TV「ウララ・カップル」最終話 夜10時コ・スナム(シン・ヒョンジュン)は自分の愛を守り、ナ・ヨオク(キム・ジョンウン)は自分の家庭を守り、チャン・ヒョヌ(ハン・ジェソク)は自分のプライドを守った。そして、すべての登場人物たちは笑いながらストーリーの幸せな結末を祝った。しかし、登場人物たちがそれぞれの結論に満足するからといって、それが必ずしもハッピーエンディングかどうかについては疑問を抱く必要がある。ようやくビクトリア(ハン・チェア)は、「手術を受けました」と後日談が要約されるだけで、ナ・ヨオクの安定のために除去され、夫婦不和の大きな要因だった姑パク・ボンスク(チョン・ジェスン)の態度の変化も説明されなかった。結局、ナ・ヨオクとコ・スナムの幸せと救援は根源的な問題解決を果たせないまま決定したものであり、ドラマは彼らの成就を説得するため早急に職場での成功を挿入した。妊娠とガンのように、「ウララ・カップル」での重要な事件はいずれも突然発生し、その締めくくりは次の話に繋がらない。そのため、2人が原点に戻ってくるまでドラマは事件を並べるだけで、その事件に対する連続的な関連性を与えることに失敗した。虚しいのは構成の問題だけではない。「ウララ・カップル」は極端な設定を通じて、夫と妻がお互いの立場を体験して理解し合うようにしたが、結局この過程でそれぞれの欲望はかえって隠ぺいされ、そっぽを向かれた。月下老人(ピョン・ヒボン)は話の結論を「縁を続けていくために愛が必要だ」とまとめたが、言葉で表現しない愛は家族イデオロギーへの盲目的な従順に留まり、コ・スナムがナ・ヨオクに許しを求める方式は男女の関係が変わっただけで、糟糠の妻の神話をそのまま踏襲する。ドラマが逆転するために改める必要があったのは、上辺だけの男女関係ではなく、臓器を共有して、一緒に子育てをし、相手の親を養うことを愛に置換する考え方そのものだった。とんでもない結末に向かって飛んでいった矢が、今となっては変に思えない。そもそも、矢は標的を間違って狙っていたのだ。

    10Asia
  • 「ウララ・カップル」Brown Eyed Girls ナルシャ、最終回を迎えて“グッバイウララ”

    「ウララ・カップル」Brown Eyed Girls ナルシャ、最終回を迎えて“グッバイウララ”

    ガールズグループBrown Eyed Girlsのナルシャが、KBS 2TV「ウララ・カップル」の最後の撮影現場での写真を公開した。ナルシャは27日自身のTwitterに、「『ウララ・カップル』最終回のエンディングの撮影に行きます。結末はどうなるでしょうか?私は知ってるよ。I Luv U. Good Bye Ulala(グッバイウララ)」というメッセージとともに写真を掲載した。掲載された写真には手でハートを作りながら、視聴者に感謝の気持ちを伝えるナルシャの姿が写っている。続く写真でナルシャは、彼女とともにドラマに面白みを加えていた俳優ピョン・ヒボンと腕を組んでいる。ナルシャは劇中、男女間の愛を推奨する巫山神女に扮し、月下老人に扮したピョン・ヒボンとともにドラマに活力を与えた。彼女らのラストの姿が描かれる「ウララ・カップル」の最終回は、韓国で27日の夜10時に放送された。

    マイデイリー
  • 「ウララ・カップル」最終回目前に視聴率下落…6.9%を記録

    「ウララ・カップル」最終回目前に視聴率下落…6.9%を記録

    KBS 2TV月火ドラマ「ウララ・カップル」の視聴率が、最終回を目前にして下落した。視聴率調査会社であるAGBニールセン・メディアリサーチによると、26日に放送された「ウララ・カップル」(脚本:チェ・スンシク、演出:イ・ジョンソプ、チョン・ウソン)は、視聴率(以下、全国基準)6.9%を記録した。この数値は、20日の放送分が記録した8.5%より1.6%下落した数値である。この日の放送では、ヨオク(キム・ジョンウン)が肝臓移植手術を受けて、健康を回復してから新しい人生を迎える姿が描かれた。「ウララ・カップル」は、放送当初はシン・ヒョンジュンとキム・ジョンウンの愉快かつコミカルな姿で大きく愛されていた。しかし、MBC「馬医」に追い抜かれ月火ドラマ2位になった。その後「ウララ・カップル」は2話の延長放送を決定し、現在最終回の放送だけを残しているが、月火ドラマの2位の座まで不安な状況になっている。同時間帯に放送される「馬医」は17.7%を記録し、視聴率が小幅下落したものの、月火ドラマ1位をキープしており、SBS「ドラマの帝王」は6.8%を記録した。

    マイデイリー
  • 「馬医」月火ドラマ競争で生き残れるか?

    「馬医」月火ドラマ競争で生き残れるか?

    優しいドラマを掲げたが「ウララ・カップル」「ドラマの帝王」の追い上げが激しい5日、MBC月火ドラマ「馬医」11話が放送された。ペク・クァンヒョン(チョ・スンウ)は、カン・ジニョン(イ・ヨウォン)の身分を知ることになり、スクフィ姫(キム・ソウン)はペク・クァンヒョンを恋しがる。続いて、ペク・クァンヒョンは動物ではなく人間に初めて針を打ち、そのため彼の前途は再び危機に置かれることになる。この日の放送では、14.7%(AGBニールセン・メディアリサーチ全国基準)の視聴率で、月火ドラマ1位となった。KBS 2TV「ウララ・カップル」は11.5%を、「ドラマの帝王」第1話は6.5%にとどまった。「馬医」静かな展開は諸刃の剣ドラマは事件の展開とともに主人公のラブストーリーで駆け引きが最高潮に達した時に視聴者の注目を集める。しかし、強烈に感情移入させる展開は、見る人の感情を消耗させる。そして、それが限られた視聴層のマニアドラマと幅広い視聴層の国民ドラマを分ける分岐点にもなる。昨日から始まったことではないが、最近のドラマは善悪の明確な対比を中心に、強烈で刺激的な題材を取り入れる。この前話題になった「追跡者 THE CHASER」「ファントム」「ゴールデンタイム」のように、強烈な主題のあるドラマは今の所見当たらない。「馬医」は、毎回の展開が比較的に穏やかである。好き嫌いはあるだろうが、「馬医」が伝えるメッセージに同意するのは難しくない。それが「馬医」が全世代を網羅できる理由だ。視聴者は昔話を聞くように気楽に鑑賞でき、危機が忍び寄る際に登場する専門知識は好奇心を満たす。主人公は逆境に遭うが、葛藤と苦難を乗り越え突き進んでいくというストーリーも過去のイ・ビョンフンプロデューサーが作ってきた時代劇と一脈相通ずる。ラブラインも簡潔で、登場人物は感情をストレートに話し、対立の構造は極めて単純だ。「ドラマの帝王」が加わった月火ドラマ戦争で生き残れるか?「馬医」で事件のからくりより重要なのは、仕事に対する主人公の情熱と人間の勝利である。善良な意図と実力を兼ね備えた人物が周りの悪人、逆境と戦い、最後は成果を勝ち取るというのは視聴者にもカタルシスを与える。主人公ペク・クァンヒョンが馬医から御医(オイ:王の主治医)になるという最終的な展開はすでに公開されている。また、様々な事件の葛藤が最高潮に達した後は必ず解決される。多少あっけないかも知れないが、その単純な展開は一人の人間の年代記を語ろうとするこのドラマのテーマには適切な方法だと言える。しかし、5日からキム・ミョンミン主演の「ドラマの帝王」が始まった。そして、「ウララ・カップル」は奪われた月火ドラマの王座を取り戻すために追い上げている。「馬医」が今のような遅くて単純な展開では、今後視聴率競争で苦戦しかねないという予想も出ている。「馬医」が名実ともに国民のドラマといえる作品が追求していた方法を依然として貫こうとしている点も盲点である。前に並べた美徳は、すでに「宮廷女官チャングムの誓い」や「ホジュン~宮廷医官への道~」でも使われたもので「馬医」に以前の方法を用いても何も発展がないのは大きな問題であるためだ。優しい主人公の優しいメッセージを盛り込んだ「馬医」が月火ドラマの戦争で生き残れるかどうかが注目される。

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  • 「ウララ・カップル」キム・ジョンウン、OSTに参加…ヨオクのテーマソングを歌う

    「ウララ・カップル」キム・ジョンウン、OSTに参加…ヨオクのテーマソングを歌う

    女優キム・ジョンウンが、自身が出演しているKBS 2TVの月火ドラマ「ウララ・カップル」のOSTに参加した。5日、「ウララ・カップル」側は「キム・ジョンウンがOSTに参加することになった。NAMIの『悲しい縁』をカバーし、最近レコーディングを終えた」と伝えた。キム・ジョンウンが歌う「悲しい縁」は、ドラマで彼女が演じているヒロインヨオクのテーマソングで、この日の放送から使用される。この曲はキム・ジョンウンの清く綺麗な声に、ドラマでのヨオクの感情が加わり、切なさをさらに強調する予定だ。特にヨオクが浮気をする夫スナム(シン・ヒョンジュン)と、帰ってきた初恋の男性ヒョヌ(ハン・ジェソク)の間でロマンスが絶頂に至った頃に公開されるこの曲は、スナムと別れ独立を宣言した主婦歴12年の女性の切ない気持ちを表現している。キム・ジョンウンは、今回のOSTに参加するため、忙しいスケジュールを調整し、長い間練習と収録を続け、早朝までレコーディングに参加する熱意を見せたという。「ウララ・カップル」は自身の過去の過ちを反省し、ヨオクを再び引きとめようとするスナムと、過去の切ない恋を再び取り戻そうとするヒョヌという二人の男性の間で、自身の人生を探そうと努力するヨオクの奮闘が描かれ、夫婦と家族の意味を再確認することができる笑いと共感、そして感動の物語が展開される予定だ。

    OSEN
  • 「ウララ・カップル」ひざまずくシン・ヒョンジュンにキム・ジョンウンが“一喝”

    「ウララ・カップル」ひざまずくシン・ヒョンジュンにキム・ジョンウンが“一喝”

    俳優シン・ヒョンジュンがキム・ジョンウンの前にひざまずいた。5日に韓国で放送されたKBS 2TVの月火ドラマ「ウララ・カップル」(脚本:チェ・スンシク、演出:イ・ジョンソプ、チョン・ウソン)では、以前の関係に戻りたいと、ヨオク(キム・ジョンウン)に許しを願うスナム(シン・ヒョンジュン)の姿が描かれた。ペクホ(チェ・ソングク)に向けて嘆き、後悔するスナムの前にヨオクが登場した。するとスナムは「一度だけ許してくれ」とひざまずいて許しを請うた。しかしヨオクはただ大きな声を出して笑っていた。笑いながら一瞬冷たい眼差しでスナムを見たヨオクは「私たちの子供があなたを許せる唯一の火種だったの。でもそれが消えてしまった。あなたが消してしまったのよ。許しを請いたいなら、私ではなく子供にしなさい」と一喝した。ヨオクが流産した理由は、不倫をやめるという覚え書きまで書いたスナムが、ビクトリア(ハン・チェア)との関係を続けたことに怒り、大きなショックを受けたからであった。続いてヨオクは「私たちの関係は、職場の同僚、それ以上でもそれ以下でもありません」と付け加え、線を引いた。スナムは、このようなヨオクの反応に、ビクトリアとの関係を整理しようとしたが、ビクトリアの妨害で失敗した。ヨオクに会ってホテルをやめてほしいと言うビクトリアの厚かましい姿が流れ、今後の展開に対する好奇心を刺激した。

    TVレポート
  • 「ウララ・カップル」視聴率再び下落“逆転は難しい”

    「ウララ・カップル」視聴率再び下落“逆転は難しい”

    KBS 2TV月火ドラマ「ウララ・カップル」(脚本:チェ・スンシク、演出:イ・ジョンソプ、チョン・ウソン)の視聴率が足踏み状態になっている。6日、AGBニールセン・メディアリサーチによると、前日放送された「ウララ・カップル」第11話は11.5%(以下全国一日基準)の視聴率を記録した。これは第10話の12.5%より1.0%下落した数値で、同時間帯に放送された月火ドラマの視聴率争いで2位となった。 一方、ライバルドラマであるMBC「馬医」は前回(13.5%)より1.2%上昇した14.7%を記録し、自己最高視聴率を更新しながら月火ドラマの視聴率1位をキープした。「シンイ-信義-」の後続として放送されたSBS「ドラマの帝王」の第1話は6.5%の視聴率を記録した。これは「シンイ-信義-」の第1話(9.4%)より2.9%低い数値である。 この日の「ウララ・カップル」では、ヨオク(キム・ジョンウン)の大切さに気付き、ヨオクの前でひざまずいたりして以前の関係に戻るために努力するスナム(シン・ヒョンジュン)の姿が描かれた。スナムのことを失いたくないビクトリア(ハン・チェア)の厚かましい行動が続く中、初恋の男性ヒョヌ(ハン・ジェソク)と元夫スナムの間で悩んでいるヨオクの選択に関心が寄せられている。

    TVレポート