「整形外科医」ペ・ソウン“他人の視線が重要ですか?”
新人女優ペ・ソウンは映画「整形外科医」(監督:キム・ソンホン)で散々な目に遭う。30歳近く歳の離れた変態夫にしょっちゅう“下品だ”となじられ、母親にお金を渡すためにそのような関係を断ち切ることができず、挙句の果てに夫が振るった刃物によって顔を切りつけられる。殴られ、恐怖の余り涙を流すなど、ペ・ソウンが映画で見せなければならないアクションと感情は多様だった。
韓国芸術総合学校の演劇院に在籍し、学校の作品にしか出演しなかったペ・ソウンが、初の商業映画デビュー作として「整形外科医」を選んだ理由は、まさにそういう点からだった。露出や難易度の高いベッドシーンなど、簡単ではない関門を通らなければならなかったものの、そんなことくらい涼しい顔で受け入れることにした。どうせやるのなら、新人女優として強烈な印象を与えたかったとペ・ソウンは言う。
「4回ほど『整形外科医』を見ました。昨年の釜山(プサン)国際映画祭の時に初めて、そして一番最近ではVIP試写会の時ですが、見れば見るほど、観客の立場になるようです。最初は、私の顔がスクリーンに映ること自体が不思議でしたが、今は長所や短所が目に入り始めました」
「監督はしょっちゅう悪態をついてました(笑) 初めての撮影の時に、『この××、しっかりやれよ!』と怒鳴られ、私は泣いてしまいました。撮影が終わって監督から、『次の撮影までに君がしなければならないのは、気をしっかり持つこと、それだけでいいから』と言われました。たくさん深呼吸をして、数日後に次の撮影を行いましたが、また同じように怒られてしまいました。しかし、その瞬間『××、しっかりします』と言い返しました。幸いにも、そういった姿を監督はとても気に入ってくれたようです。堂々としたしっかり者になったと思われたらしく、その時から少しずつ気が楽になりはじめました」
堂々としたペ・ソウンの姿はキム・ソンホン監督だけでなく、キム・チャンワンにも通じた。優しい近所のおじさんのようなイメージから、最近は悪役ばかりを演じ、掴みどころなく抜け目のないキム・チャンワンという大先輩に、ペ・ソウンは新人らしい唐突な姿でアピールした。
「キム・チャンワン先輩はとても砕けた方です。初めての台本読み合わせのときに、「絶対に気後れしないようにしよう」という気持ちから、あえて先輩を「ハニー」と呼びました。「何だ、この子は」と受け止められかねない状況でしたが、「ベイビー」と返してくださいました。映画の中で私たちは決して仲の良い夫婦ではないにもかかわらず、撮影現場で親しそうに過ごす私たちの姿を見て、監督に引き止められるほどでした」
「今まで学生として生活していたので、他の世界に行くためには、まずスタートを切る必要があると思いました。初めての作品なので、露出やベッドシーンによってイメージが固まってしまう可能性があると心配する見方も当然強かったです。しかし、私の考えでは、人のやることにはどんなことにでも傷は伴うもので、そのような理由だからといって挑戦しないことには同意できません。普段の性格が、人の視線よりも自分自身の考えを重要視する方であり、また、傷ついたからといって絶望するタイプではありません。私は自分自身を信じ、信念に基づいて行動するだけです」
露出やベッドシーンに対してだけ勇敢に挑戦するわけではない。銀幕の謎めいた女優になるより、より多様な人生を生きることに興味がある。
「新人女優として私が持っている長所があるとすれば、私には他の女優が欲しがるようなことを捨てる覚悟ができているということでしょう。綺麗に見えることにあまり興味がありません。連続殺人犯や、逆にそのような残酷な目に遭う被害者など、演じてみたい役が多いです。そのような時がくれば、綺麗に見せたいという女優としての欲は、簡単に捨てる準備ができています」
剛鉄のようなメンタル。ペ・ソウンをインタビューしながら思ったことだ。24歳。若い年齢なのに、このような度胸はどこから来ているのだろうか。
「『整形外科医』の試写会の時に、母と友達が一緒に映画を見に来ました。映画の冒頭から濡れ場が登場しますが、友達が慌てて母の顔色を伺いました。しかし、母の反応は、『あなたたち、演技をしているのに何でそういう目で見るの?私には、私の娘ではなく、映画のキャラクターであるパク・スンジョンにしか見えないのにね。あなたたち、考え方が古いわよ』と言ったそうです。ありがたかったですね、母のこのような反応が。母は生涯このように強く生きてきた人です。私のロールモデルでもあります。私ですか?私は母に比べるとまだまだです」
韓国芸術総合学校の演劇院に在籍し、学校の作品にしか出演しなかったペ・ソウンが、初の商業映画デビュー作として「整形外科医」を選んだ理由は、まさにそういう点からだった。露出や難易度の高いベッドシーンなど、簡単ではない関門を通らなければならなかったものの、そんなことくらい涼しい顔で受け入れることにした。どうせやるのなら、新人女優として強烈な印象を与えたかったとペ・ソウンは言う。
「4回ほど『整形外科医』を見ました。昨年の釜山(プサン)国際映画祭の時に初めて、そして一番最近ではVIP試写会の時ですが、見れば見るほど、観客の立場になるようです。最初は、私の顔がスクリーンに映ること自体が不思議でしたが、今は長所や短所が目に入り始めました」
「大先輩キム・チャンワン?初対面から『ハニー』『ベイビー』」
ペ・ソウンは「整形外科医」で、演技歴30年以上のベテラン俳優と一緒に撮影した。キム・ソンホン監督をはじめ、主演として出演したキム・チャンワンまで、新人女優を緊張させるには十分である。しかし、ペ・ソウンには“度胸”という武器があり、このような姿が幸いにも現場で受け入れられた。「監督はしょっちゅう悪態をついてました(笑) 初めての撮影の時に、『この××、しっかりやれよ!』と怒鳴られ、私は泣いてしまいました。撮影が終わって監督から、『次の撮影までに君がしなければならないのは、気をしっかり持つこと、それだけでいいから』と言われました。たくさん深呼吸をして、数日後に次の撮影を行いましたが、また同じように怒られてしまいました。しかし、その瞬間『××、しっかりします』と言い返しました。幸いにも、そういった姿を監督はとても気に入ってくれたようです。堂々としたしっかり者になったと思われたらしく、その時から少しずつ気が楽になりはじめました」
堂々としたペ・ソウンの姿はキム・ソンホン監督だけでなく、キム・チャンワンにも通じた。優しい近所のおじさんのようなイメージから、最近は悪役ばかりを演じ、掴みどころなく抜け目のないキム・チャンワンという大先輩に、ペ・ソウンは新人らしい唐突な姿でアピールした。
「キム・チャンワン先輩はとても砕けた方です。初めての台本読み合わせのときに、「絶対に気後れしないようにしよう」という気持ちから、あえて先輩を「ハニー」と呼びました。「何だ、この子は」と受け止められかねない状況でしたが、「ベイビー」と返してくださいました。映画の中で私たちは決して仲の良い夫婦ではないにもかかわらず、撮影現場で親しそうに過ごす私たちの姿を見て、監督に引き止められるほどでした」
「自分を信じて、信念に従う」
ペ・ソウンが知名度を上げ始めたのは、昨年の釜山国際映画祭のレッドカーペットを通じてだ。彼女は当時、胸とおへそだけをギリギリ隠したゴールドのドレスを身にまとい、寄せられる視線を堂々と楽しむ姿で一気に注目を浴びた。しかし、作品ではなく露出でスポットライトを受けたことに対し、批判の声も寄せられた。名前を知らせる代わりに、マイナスのイメージも同時に持たれることになった。今回の映画にはまた、かなり激しいベッドシーンに露出シーンまである。新人女優にしては、下手すると烙印を押されかねない危険な道を歩んでいることになる。「今まで学生として生活していたので、他の世界に行くためには、まずスタートを切る必要があると思いました。初めての作品なので、露出やベッドシーンによってイメージが固まってしまう可能性があると心配する見方も当然強かったです。しかし、私の考えでは、人のやることにはどんなことにでも傷は伴うもので、そのような理由だからといって挑戦しないことには同意できません。普段の性格が、人の視線よりも自分自身の考えを重要視する方であり、また、傷ついたからといって絶望するタイプではありません。私は自分自身を信じ、信念に基づいて行動するだけです」
露出やベッドシーンに対してだけ勇敢に挑戦するわけではない。銀幕の謎めいた女優になるより、より多様な人生を生きることに興味がある。
「新人女優として私が持っている長所があるとすれば、私には他の女優が欲しがるようなことを捨てる覚悟ができているということでしょう。綺麗に見えることにあまり興味がありません。連続殺人犯や、逆にそのような残酷な目に遭う被害者など、演じてみたい役が多いです。そのような時がくれば、綺麗に見せたいという女優としての欲は、簡単に捨てる準備ができています」
剛鉄のようなメンタル。ペ・ソウンをインタビューしながら思ったことだ。24歳。若い年齢なのに、このような度胸はどこから来ているのだろうか。
「『整形外科医』の試写会の時に、母と友達が一緒に映画を見に来ました。映画の冒頭から濡れ場が登場しますが、友達が慌てて母の顔色を伺いました。しかし、母の反応は、『あなたたち、演技をしているのに何でそういう目で見るの?私には、私の娘ではなく、映画のキャラクターであるパク・スンジョンにしか見えないのにね。あなたたち、考え方が古いわよ』と言ったそうです。ありがたかったですね、母のこのような反応が。母は生涯このように強く生きてきた人です。私のロールモデルでもあります。私ですか?私は母に比べるとまだまだです」
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- チョン・ソンハ、写真 : ミン・ギョンフン
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