放送終了「熱愛」俳優の好演にも視聴者を残念がらせた理由とは
写真=SBS「熱愛」スクリーンショット
SBSドラマ「熱愛」が47部作の航海を終え、大きな話題も生まないまま静かに終了した。このドラマは最初からカリスマ性溢れる悪役として登場したチョン・グァンリョルの印象的なキャラクターと男性主人公ムヨル(ソンフン)の父親ムンド(チョン・グァンリョル)がヒロインユジョン(チェ・ユニョン)の父親と姉を死に至らせるストーリーを繰り広げ、ロマンス展開に対する好奇心を刺激した。
序盤に敷いた葛藤はもっともらしかった。視聴者に主人公たちの厳しいロマンスに対する関心とキャラクターに対する憐憫を持たせた。さらに少女時代のメンバーソヒョンがムヨルの死んだ初恋相手として登場し、話題性に力を加えた。
しかし残念ながら最初の葛藤はきちんとした爆発力を見せることができなかった。ユジョンとムヨルの切ない感情が高まったことまではいいとしても、二人が別れてユジョンがスヒョクと結ばれる過程とその後の歩みもなかなか納得できないものだった。ユジョンに対する純愛を見せてくれたスヒョクは執着する男に変わり、ユジョンとムヨルは疑わしい状況をしきりに作り、切ない眼差しでお互いを見つめながらも終始自分たちは不倫ではないと悔しがった。三角関係を描く展開が作為的になり、切なさと憐憫をかき立てなければならないキャラクターも説得力を失った。
さらに緻密でもなく、頭も悪い悪女ナンチョ(ファン・シネ)の御粗末な悪行は無理な葛藤をもたらすだけで、劇の没入度を落とした。序盤の葛藤も収拾できていない状態でスヒョクの出生を巡る秘密やナンチョの無意味な殺人などの設定を加え、視聴者を残念がらせた。
刺激的な設定は多かったものの、長引く展開のせいできちんとした爆発力を発揮することができず、おかげで緊張感もなくなってしまった。やっと始まった復讐もあまりにも簡単なもので視聴者をがっがりさせた。法的には何の効力もないことが明らかになったチョン会長の遺書を手に入れたムヨルが権力と人脈を持っているカン・ムンドの犯罪とナンチョの悪行を暴き、償ってもらう過程はあまりにもずさんで空しくなるくらいだった。復讐の過程でインパクトの強い何かが必要だったが、それを見せることができず葛藤の解決だけを急いだことも残念だ。
チョン・グァンリョル、チョン・ミソン、ファン・シネなどベテラン演技者の好演はよかったものの、最初の期待に応えられなかった陳腐な展開が視聴者を残念がらせた。
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- ハ・スナ
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