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Kstyle 12th

THE KOXXが変わったと感じるあなたに

oh!my star
写真=ハッピーロボットレコード

3年ぶりに2ndアルバムでカムバックした4人の男たちとのおしゃべり…「淀む水は腐る」

アルバムは発売されなかったが、ここ3年間バンドTHE KOXXは多忙な日々を過ごしていた。メンバーたちはそれぞれ軍隊に行ってきたり、ソロアルバムを出したり、別のバンドで活動したりした。DJとして活動しながらサバイバル番組に出演して注目を浴びたメンバーもいた。軍隊に行ってきたイ・ヒョンソンとイ・スリュンは休暇に出るたびにアイデアを出し、そのおかげで2015年を越すことなくニューアルバムを出すことができた。

2ndフルアルバム「The New Normal」は「中途半端な形で戻るのはイヤだった」というTHE KOXXの心構えがそのまま現れている。最初に作った曲「Zeitgeist(ツァイトガイスト)」はTHE KOXXの新たなスタートを知らせる。一部ではニューアルバムを聴いて「THE KOXXらしくない。変わりすぎた」という反応もあるが、仕方あるまい。THE KOXXはとどまっておらず、絶えず変化しているのだ。


「同じことをずっとやり続けるほうがおかしい」

―最初から強烈だった。まるで“すべて打ちのめしてしまう”と決めたみたいに。

イ・ヒョンソン:実はそんな妄想をしていた(笑) 「Zeitgeist(ツァイトガイスト)」もそうだし、コンセプトの選定からスタートさえすればすべてうまく行くだろうという感じだった。

ション:イントロのイメージが重要だと思っていたが、「Zeitgeist」が出来上がって、これは1番だな」と思った。実は色々と考えさせられた。重圧感もあったし、負担もあった。そんな状況でこの曲を初めて聴いた時、安堵した。ここから始めればいいと思った。

イ・スリュン:「Zeitgeist」は夜作り始めて、朝終わった曲だ。もう一度気を取り直して聴きながら、「今回、僕らは想像していた何かを成し遂げられそうだ」と思った。「打ちのめすこともできる」と思った。

―何を想像していて、何を成し遂げたかったか?

イ・スリュン:サウンドの剤形みたいなものだ。我々の満足度のことで、世界を平定するという意味ではなかった。

ション:スリュンさんはヒョンソンさんより早く除隊した。スタジオに集まって曲を作って、終われば家に帰るのが日常だった。翌日に来て成果を共有して、気に入った曲がこの時に出来上がった。「Echo」「By the way」「Spermwarz」などは新しい化学反応を見つけた感じだった。

イ・スリュン:「CAMPFIRE!」はヒョンソンが上手に活かした。アルバム全体がダークな雰囲気があったけれど、換気できたと思う。

―制作は非常に順調だったみたいだ。

ション:しばらくスランプもあった。曲を聴かせて受け取るフィードバックがいつも良いというわけにはいかない。主観的な意見があるから。以前「Over And Over」「Trouble Maker」のイメージが刻印されている人は「変わりすぎた」とも言う。このままで良いのかと、しばらく考えさせられた。

パク・ソンビン:「私が考えているTHE KOXXを返して」「年を取り過ぎた」という反応だった。でも覆す必要はないと思った。僕たちはバランスを見つけたし、適正な線を守った。今回のアルバムでTHE KOXXを知る人が多いと思う。超えやすい敷居ではないだろうか。実際、同じことをずっとやり続けるほうがおかしいと思う。淀んだ水は腐る。

ション:そういえば、僕たち1stアルバムを本当に良く作ったみたいだ(笑)

イ・スリュン:僕たちは1stアルバムの被害者だと言われる時もあるけれど、それは個人の好みではないだろうか。もちろん、尊重しているけれど、僕たちが作った音楽だ。「1stアルバムより良くない。THE KOXXはイヤだ」と言うのはどうかと思う。毎回異なるのだから、“ロックはこんなものだ”というのは危険だと思う。

―変化に関する話題が何度も出ている。

パク・ソンビン:人間は変わるものだから、自然なことだと思う。

イ・スリュン:「こんなことをやってみようか」「今回は新しいことを試してみよう」とは言わない。意見を出したら、それ自体が新しいほうだ。

ション:モチーフそのものがそうだと思う。今回は作業しながら「こんなふうにやってみたらどうかな」というふうにたくさん考えた。みんな適度に楽しんでいるみたいだ。以前は頭の中にあるものを表現する上で制限があったけれど、3年という時間を過ごして、それぞれ鍛えられた部分があると思う。経験値を積んだと思う。

パク・ソンビン:そう、個人の経験値が以前とは差があるみたいだ。

イ・スリュン:様々な経験値を積んで、幅を拡張できるようになった。それを楽しんでいるし。

ション:考えの幅が広くなったと思う。音楽という媒介が無限だとも思うし。変化は死ぬまで進行中だ。

イ・スリュン:「退化も進化だ」という言葉があるが、本当に死なない以上、人間は変わり続けると思う。そして我々がやっているのが音楽なので、変わり続けるのではないかと思う。


「バンド音楽=ロック=古い音楽?…バンドHYUKOHもロックではない」

―バンドとしての内的な変化についてお聞きしたい。バンドシーンの外的な変化を肌で感じている部分はあるか?

イ・ヒョンソン:僕たちが休んでいる間、ヒップホップシーンがメインストリームになっていた。エレクトロニックもそうだし、だからといってバンドシーンが死んでいるとは思わない。バンドシーンは元々そんなに大きくなかった。僕たちがこれまで休んでいたのは、バンドシーンが大変だった時期にしばらく一線から退いていた感じでもある。これから帰ってくる復興期に一助できると思う。

パク・ソンビン:バンドシーンの全盛期は帰ってくるはずだ。

ション:でも根の深い問題は変っていないと思う。THE KOXXを好きになってくださる方々が公演にも来て、アルバムも買ってくれているけれど、音楽はどこにでもあるものだと考える風土は全く変わっていない。音源収益は構造そのものがありえないと思う。

パク・ソンビン:バンドが好きであれば基本的にもっと勉強しなければならない。楽器もあるし、ヒップホップやエレクトロニックより敷居がもう少し高いと思う。

イ・スリュン:バンド音楽がロックだと思われているみたいだ。ロック音楽といえば、昔の音楽というという無意識的なものがあって、古い見解が維持される部分もある。バンド音楽そのものに対する認識が変わらない限り、根深い問題が続くと思う。バンド音楽を一つの視線で見られているのが残念だ。

ション:韓国の大衆音楽の一番の長所の一つは、人々がジャンルを考えずに音楽を聴くことだが、音楽配信サイトを見ると、あまりにも多様な音楽が1つのジャンルに分類されている。THE KOXXの音楽がロックだと思われるのも面白い。ロック的な要素はもちろんあるけれど、ジャンル的にはBIGBANGもロックを非常にたくさんしている。

イ・ヒョンソン:そう、僕らがバンド音楽をしているのは確かなんだけれど、それがロック音楽かな?

パク・ソンビン:今年一番成功したバンドがhyokohだけれど、ロックじゃないでしょう。バンドの編成だよね。

ション:DJをしながら音楽を本当にたくさん聴くが、ヒップホップは本当に格好良いものが多くて楽しい。世界的にもそんな音楽がたくさん溢れ出ている。でもバンド音楽をチェックしようとすると、本当にない。韓国はなおさらだし。どこかに閉じ込められている感じというか。それが僕たちの位置づけだと思う。

パク・ソンビン:海外の新譜を全部聴く時があるけれど、格好いいロック音楽はあまりない。バンドベースの音楽は多いのにね。

ション:2008年~2010年のバンド音楽は名曲が本当に多かったと思う。THE KOXXというバンドを始めるしかなかった。あの時が最高だったと思う。

イ・ヒョンソン:出るべきものが出尽くされてしまったかな。だからあの時ほど格好いい音楽が出られないのかな。

パク・ソンビン:新しい基準を示さなければいけないのにね。

イ・ヒョンソン:環境のせいにしてしまうと、何もできないと思う。いかなる環境でも良い音楽を作り出さなければいけない。だからこそ卵が先か、鶏が先かの論争から逃れることができる。


「大衆音楽のメインストリームに何かを投げ続けている」

―色々厳しい状況の中で、それでもバンド音楽にこだわる理由は?

ション:こだわりではなくて、できることがそれしかない(笑) 僕たちは変化の過程を楽しんでいると思う。用語そのものがインディーズとメインストリームに区分されているじゃないか。インディーズはアンダーグラウンドをしっかり支えながらメインストリームに材料を送るポジションだ。僕たちはずっと大衆音楽のメインストリームに何かを投げているのだと思う。誰にでも容易にできることではないことを、僕たちがやっていると思う。

イ・スリュン:トレンドを追っていくと、絶対にトレンドと同一線上に立つことはできない。しかし、メッセージを送り続けていくと、トレンドに関係なく世の中の速度と同一線上で生きていけるかもしれないと思う。

ション:一つのジャンルが流行するからってそれをするのはダメだ。リードしたり、新しいもの、創造的なことをすれば、追ってくれるものだから。

パク・ソンビン:それはTHE KOXXがお金を稼ぐために作られたバンドではないからできることだよね。認められて、金を稼ぐこともできればいいのにね。

―インディーズ? 一部の人はTHE KOXXをメインストリームだと思うかもしれない。

イ・スリュン:「僕たちの影響で音楽を始めた」という話を聞くと本当に申し訳なく思う。バンド音楽は段々厳しくなっているのに、それとは反対にやっている人、夢を抱いている人は増えているみたいだ。ある人は僕たちがメインストリームにいると考えるかもしれない。しかし、それは僕たちが考えるのとは少し異なるのではないだろうか。

ション:音楽番組に出てくるグループと活動して、イベントに行って、ライブをして、そういうのがメインストリームだとすれば、そうかもしれない。

パク・ソンビン:人々に消費されてこそメインストリームではないだろうかな。全国民が知っている? 国民的な人気を浴びているような?

イ・ヒョンソン:僕たちは上に上がりたい。

イ・スリュン:そう。音楽をしながら夢を見ているみたいだ。

―12月20日にはAX Koreaでライブもする。準備は万端か。その後の活動も気になる。

イ・ヒョンソン:毎年ライブをしてきたわけではないので、久しぶりに見る点では意味があると思う。意味がないわけがない。単独公演は3年ぶりだから。何か特別な仕掛けやイベントを期待して来ないでほしい。僕たちと3時間ほどの思い出を作ることそのものが重要だと思う。

イ・スリュン:おそらく単独公演が終わった時点が本当のライブ活動の始まりだと思う。(ライブで)新しい流れのスタートを共にするという印象を受けてほしい。僕たちはライブをするたびに曲が大きく変わる。流れを非常に大事に思っているけれど、そういう流れから作り出される雰囲気を新たに感じることができると思う。

パク・ソンビン:準備する心構えが違う。規模も一番大きいし。久しぶりにやるライブでもあるし。

ション:来年には様々な海外活動と国内活動をする。ニューアルバムの計画も少しずつ出ている。それぞれの活動もあると思う。THE KOXXとして、そしてTHE KOXX以外にも多くの活動の扉が開く2016年になると思う。

イ・ヒョンソン:来年は本当に休む暇がないと思う。

元記事配信日時 : 
記者 : 
イ・オニョク
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