チュ・ジフンに聞きたい6つのキーワード
「自分を愛する猫みたいな人、はっきりした人が好きです」
俳優のチュ・ジフンが、「私は王である!」でスクリーンに帰ってきた。映画「Kitchen キッチン ~3人のレシピ~」から3年ぶりのことである。これまで、ユン・ウネの心を掴んだ王子様(「宮~Love in Palace」)や、ちょっと変わったケーキ屋さんの店長(「アンティーク~西洋骨董洋菓子店~」)、シン・ミナをときめかせたドゥレ(「Kitchen キッチン ~3人のレシピ~」)を演じてきたチュ・ジフン。作品のヒロインのみならず、多くの女性視聴者の心を掴んだチュ・ジフンが、王子と物乞いの一人ニ役を演じる「私は王である!」で、久しぶりに観客の前に現れる。以前も、リラックスして、安定した演技力で好評を得ていたチュ・ジフンだが、久しぶりに出演した映画でも、演技の上手さを見せつけた。今回はチュ・ジフンに、気になる6つのことを聞いてみた。
1. 自分が王になったような気がするとき
チュ・ジフンは「私は王である!」で、王になりたくない皇太子、忠寧(チュンニョン)を演じた。王になりたくないと言いながら、実際には王子として、宮殿であらゆる恩恵を受けることは当たり前だと思っている世間知らずの王子様である。チュ・ジフンが実際に王になったような気がするときはどのようなときだろうか。「何にも束縛されず、干渉もされずに自由を感じるとき、別の意味で王のような感じがします。それは、バイクに乗るときなんですが、スピードを出すのではなく、山道のようなところをゆっくり走りながら景色を見たり、風を感じることがとても好きです。バイクの楽しさは、僕は動いていないのに手を軽く触れるだけで誰かが僕を乗せていってくれるような気がするところです。そのとき、自由を感じます。風が好きなので、一層そう思えるのではないかと思います。風が強いほうがいいですね」
2. 物乞いのように自身をみすぼらしく思うとき
王になりたくなかった忠寧は、宮殿の塀を越えて外に出る。家のない彼は、外の世界に出るとすぐに、今までとは180度違うみすぼらしい奴婢(奴隷階級の男女)の身分になってしまう。彼は、各地を転々としながらなんとか食いつなぎ、何度も死の危機を乗り越える。「言いたいことをストレートに言えずに、遠まわしな言い方をするときや、明らかに自分が正しいのに、正しいと言えないときに自分をみすぼらしく思います。例えば、友達にお金を貸してあげて、返してと言ったら『来週返す』と言われました。でも、来週も返してもらえないとそれ以上は言えません。『僕のものを返して』と言うことは当たり前なのに、逆に申し訳ない気がするときは、みすぼらしいですね。(返してもらえなかったお金がいくらなのかを聞くと)数千万ウォンにはなりますね」
3. 一番印象深かった本のフレーズは
チュ・ジフンのインタビューをする予定だと知らせたら、たくさんのファンから質問が寄せられた。その中には、最近読んだ本の中で一番印象深かったフレーズは何かという質問もあった。「ピ・チョンドゥク(皮千得)さんの『縁』の中の一節ですが、記憶が曖昧なので正確かどうかは分かりません。『桐は千年経っても音を響かせ、梅は落ちても香りが消えない』という一節が心に響きました。本質は変わらないということですね。僕が役者として持ち続けてきた姿勢や情熱、努力。そういうことをたくさん考えさせられました。どんなときでも、怠けられる状況はくるでしょうが、いつもこの言葉を思い出して、怠けてはいけないと言い聞かせます」
4. Jesters(道化師)
チュ・ジフンは2年前、知人とともにバンドを結成し、最近ではバンドのスタジオも設けた。バンドの名前は“Jesters”だ。「道化師という意味です。最初から『バンドを作らなきゃ』と思ったわけではないですが、年をとるほど、何かを楽しむためにはもっと知っておくほうが面白いと思うようになりました。だから、趣味でギターを始めたら、俳優なので、音楽をしている人たちと交流することになって…そのうちバンドをやってみようかということになりました。
そしたら、それまで聞こえなかったドラムやベースの音が聞こえてきました。前は、ただうるさいと思っていただけでしたが、今はその音が僕に刺激を与えてくれます。作詞はほとんど僕がして、他の方が曲を作ります。それからギターを弾いたり、練習をしたり。クリエイティブな作業なので面白いです」
5. 理想のタイプ
チュ・ジフンに理想のタイプを聞くと「相変わらず変わってない」と答えた。「自分を愛する人、猫のような人が好き」と。「愛を人にたくさん与える人より、自分にたくさん与える人が好きです。実際に何かを与えると、意識しようがしまいが何かを望むことになると思います。それに、はっきりした人が好きです。男性であれ、女性であれ。『会おうか?』と聞くと『時間がないから後で会おう』とはっきり言ってくれたほうがいいですね。『いつからいつまではいいけど…私もあなたに会いたいんだけど…』とか、はっきりしないのは嫌です。
負担にならないように、はっきり返事をくれる人がいいです。私もはっきり言うほうなので相手にもそうしてほしいですね。お互いの状況を冷静に理解する人が好きです。特に、僕は急な打ち合わせや仕事が入ってくる可能性があるので、そういう部分を理解してくれる関係ならいいなと思います」
6. チュ・ジフン公式ファンクラブ“セジョンジュ”
チュ・ジフンと喜怒哀楽をともにする公式ファンクラブは“セジョンジュ”と呼ばれる。“セジョンジュ”とは、“世界を征服する俳優チュ・ジフン”の略で、会員数は5万1719人にのぼる。「ファンたちと7年もの時間をともにしました。本当に一途な方々です。僕はファンと直接のコミュニケーションを頻繁にはとっていないですし、SNSもしていませんが、ファンの方々は変わらずそのままでいてくれます。僕はかなり人見知りをするほうなのですが、『宮~Love in Palace』が終わって、人生は変わりましたが、僕は変わっていません。でも、そのときは急に注目を浴びることになって恥ずかったですし、慣れませんでした。
今はかなり時間が経ったので少し楽になりました。会うとお互い気軽に会釈をする友達のような関係になったと思います。本当にありがたいことは、ファンの方々は僕が何が嫌いかを知っていて、嫌いなことはしないようにしてくれます。公の場でも、他の俳優にも配慮し、秩序を守ってくれました。本当にありがたいですね。
これから僕がファンに恩返しするには、いい演技を見せるしかないと思います。僕はバンドもしているので、コンサートをすればファンとコミュニケーションできる機会がもっと増えるのではないかと思います」
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- イ・ジョンミン、チョ・ギョンイ 写真 : イ・ジョンミン
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