「トップスター」キム・ミンジュン“僕は野良猫にエサをやる近所のお兄さん”
血気溢れる過去の俳優キム・ミンジュン(37歳)は、忠武路(チュンムロ:韓国の映画界の代名詞)も認める(?)野生馬だった。血の気の多いせいなのか、争いもあったし、議論を巻き起こすことも時々あった。しかし、悪い感情を残さない慶尚道(キョンサンド)の男であるため、騒ぎが終わった後はクールに整理した。今でこそ笑顔で思い出として話すが、当時のキム・ミンジュンはものすごく“鋭い俳優”だった。
映画「トップスター」(監督:パク・チュンフン、制作:Seum Production)を通じてスクリーンに復帰したキム・ミンジュン。映画「後宮の秘密」(監督:キム・デスン)が公開された昨年に行ったインタビュー以来、1年5ヶ月ぶりに再会したキム・ミンジュンは一層洗練されて、しっかりしていた。久しぶりに会った記者に優しく挨拶をしたり、「もう強くないから」と可愛く愛嬌を振りまいた。かなり図太くなったと褒めると、「物心がついた」とウィットに富んだ答えを返してきた。もうかなり“大人の男”の香りが漂っていた。
久々に俳優として戻ってきたキム・ミンジュンは懐かしそうだった。これまで何度もスクリーンの中の自身の姿を見てきたが、今回はなぜか震えたという彼は、妙な緊張感を楽しんでいるという。パク・チュンフン監督の影響が大きいだろうと思ってそれとなく聞いてみると、「プレッシャーがまったくないわけではない」とキム・ミンジュンは答えた。
「トップスター」は俳優パク・チュンフンが長い間念入りに準備した初監督作だ。先輩であるパク・チュンフンが監督だというプレッシャーから、俳優の間では簡単に近づけない作品の一つだった。その「トップスター」に真っ向から挑戦したキム・ミンジュン。彼がパク・チュンフンの手をとった理由は何だろうか。
「パク・チュンフン監督がシナリオを初めて渡したのが僕だと聞いて驚きました。また『トップスター』が先輩であるパク・チュンフンさんの作品であることにもう一度驚きました。先輩が演出の夢を持っていることを忠武路で知らない人はいません。正直、心配もしました。『アクション映画だったらどうしよう? 時代劇をするんじゃないか?』のような、余計な心配です(笑) きっと型破りなジャンルを選ぶと思ったけど、自身が約30年間経験してきた芸能界を物語にするというので、信頼するしかありませんでした。そうやってシナリオを受けて、パク・チュンフン監督と20分間作品に対する話をした後、すぐに『やります』と言いました(笑)」
シナリオも読まずにパク・チュンフン監督の説明だけで出演を決めたというキム・ミンジュン。これまでパク・チュンフン監督が歩いてきた足取りだけで十分に信頼することができたので、それ以上疑う必要はなかったという。キム・ミンジュンはすでにトップスターチャン・ウォンジュンになる準備を終えた。
「トップスター」に対する期待が高まっている中、「後宮の秘密」も終わって着実に準備をしてきたというキム・ミンジュン。ところがそんな彼が突然Twitterを通じて“廃業”を宣言した。演技を廃業するということは俳優の引退を意味するため、彼の“廃業宣言”は人々に衝撃を与えた。慌てたのはファンだけでなく映画会社もパク・チュンフン監督も同じだった。キム・ミンジュンは「トップスター」への出演を控えた中での“引退宣言”で一度関係者たちを驚かせ、3ヶ月後の復帰でさらに人々を驚かせた。
「それは本当にとんでもない誤解です。パク・チュンフン監督と『トップスター』に出演すると約束した後、作品が少し遅れるという話を聞いて『では、しばらく休もう』と思って書き込んだわけです。みんなに『休むなら、どうして廃業という言葉を使ったのか』と叱られるけど、僕にも事情がありました。数ヶ月間はしっかりと休みたかったのに、僕が休んでいることを知らない他の監督や制作会社の代表からシナリオが送られてくるからです。僕が何も答えないと『シナリオを送ったのに何で反応がないのか』と恨めしく思う方もいます。だから、ただ一気に僕の休みを知らせたかったんです。まさか、事がこんなに大きくなるとは思いませんでした。引退したいと考えたことはありません(笑)」
突飛過ぎたキム・ミンジュンは“引退宣言”でパク・チュンフン監督にけんつくを食わされたこともあるという。しかし、本人は「『トップスター』の撮影がこんなに早く始まるとは思わなかったから」と豪傑に笑い飛ばした。純真と4次元(個性が強く、ユニークな考え方を持つ人)を行き来するキム・ミンジュンだ。
キム・ミンジュンは実は天然な魅力に溢れている。先月4日にはMBCバラエティ番組「私は一人で暮らす」に出演し、天然な魅力と特有のキュートさを思う存分アピールした。パジャマ姿で健康に良いジュースを作って飲んだり、町のゴミを片付ける真面目な姿、市場でエコバックを持って買い物をする地球に優しい姿まで、確かなベテラン主婦だ。
さらに視線を引きつけたキム・ミンジュンの新しい面は、野良猫の面倒をみる優しさだ。毎朝、水をかけた猫のエサを家の庭に出すことで一日を始め、町の電柱に貼られた猫探しのチラシを確認するなど、動物に対する彼の愛情は本当に格別である。この男、意外な魅力に溢れている。
「もしかすると人間が動物の居場所を奪ったのかも知れません。もともと動物の居場所だったところをコンクリートで埋めて家を建て、道路を作ったからです。野良猫を美観上良くないからといって殺したり、去勢をするケースがよくありますが、本当に残酷な行為です。また、猫が小さい時は可愛いからと言って育てますが、大きくなると面倒くさくなって捨てる場合も多いです。悲しいですね。野良猫の寿命は長くて3年だと聞きました。ご飯はゴミ箱を漁ってでも食べられますが、水はなかなか飲めないじゃありませんか。だから長生きできないと聞きました。それで僕は野良猫のためにエサと水を用意します。もし猫たちがエサを食べている途中に人の気配を感じて水も飲めずに逃げるのではないかと思って、わざとエサに水をかけています。クッパみたいに(笑) そうすれば逃げて行っても水分は取れるでしょう。一言で言えば、僕は野良猫に水をかけたエサをやる近所のお兄さんなんです(笑)」
映画「トップスター」(監督:パク・チュンフン、制作:Seum Production)を通じてスクリーンに復帰したキム・ミンジュン。映画「後宮の秘密」(監督:キム・デスン)が公開された昨年に行ったインタビュー以来、1年5ヶ月ぶりに再会したキム・ミンジュンは一層洗練されて、しっかりしていた。久しぶりに会った記者に優しく挨拶をしたり、「もう強くないから」と可愛く愛嬌を振りまいた。かなり図太くなったと褒めると、「物心がついた」とウィットに富んだ答えを返してきた。もうかなり“大人の男”の香りが漂っていた。
久々に俳優として戻ってきたキム・ミンジュンは懐かしそうだった。これまで何度もスクリーンの中の自身の姿を見てきたが、今回はなぜか震えたという彼は、妙な緊張感を楽しんでいるという。パク・チュンフン監督の影響が大きいだろうと思ってそれとなく聞いてみると、「プレッシャーがまったくないわけではない」とキム・ミンジュンは答えた。
「トップスター」は俳優パク・チュンフンが長い間念入りに準備した初監督作だ。先輩であるパク・チュンフンが監督だというプレッシャーから、俳優の間では簡単に近づけない作品の一つだった。その「トップスター」に真っ向から挑戦したキム・ミンジュン。彼がパク・チュンフンの手をとった理由は何だろうか。
「パク・チュンフン監督がシナリオを初めて渡したのが僕だと聞いて驚きました。また『トップスター』が先輩であるパク・チュンフンさんの作品であることにもう一度驚きました。先輩が演出の夢を持っていることを忠武路で知らない人はいません。正直、心配もしました。『アクション映画だったらどうしよう? 時代劇をするんじゃないか?』のような、余計な心配です(笑) きっと型破りなジャンルを選ぶと思ったけど、自身が約30年間経験してきた芸能界を物語にするというので、信頼するしかありませんでした。そうやってシナリオを受けて、パク・チュンフン監督と20分間作品に対する話をした後、すぐに『やります』と言いました(笑)」
シナリオも読まずにパク・チュンフン監督の説明だけで出演を決めたというキム・ミンジュン。これまでパク・チュンフン監督が歩いてきた足取りだけで十分に信頼することができたので、それ以上疑う必要はなかったという。キム・ミンジュンはすでにトップスターチャン・ウォンジュンになる準備を終えた。
「トップスター」に対する期待が高まっている中、「後宮の秘密」も終わって着実に準備をしてきたというキム・ミンジュン。ところがそんな彼が突然Twitterを通じて“廃業”を宣言した。演技を廃業するということは俳優の引退を意味するため、彼の“廃業宣言”は人々に衝撃を与えた。慌てたのはファンだけでなく映画会社もパク・チュンフン監督も同じだった。キム・ミンジュンは「トップスター」への出演を控えた中での“引退宣言”で一度関係者たちを驚かせ、3ヶ月後の復帰でさらに人々を驚かせた。
「それは本当にとんでもない誤解です。パク・チュンフン監督と『トップスター』に出演すると約束した後、作品が少し遅れるという話を聞いて『では、しばらく休もう』と思って書き込んだわけです。みんなに『休むなら、どうして廃業という言葉を使ったのか』と叱られるけど、僕にも事情がありました。数ヶ月間はしっかりと休みたかったのに、僕が休んでいることを知らない他の監督や制作会社の代表からシナリオが送られてくるからです。僕が何も答えないと『シナリオを送ったのに何で反応がないのか』と恨めしく思う方もいます。だから、ただ一気に僕の休みを知らせたかったんです。まさか、事がこんなに大きくなるとは思いませんでした。引退したいと考えたことはありません(笑)」
突飛過ぎたキム・ミンジュンは“引退宣言”でパク・チュンフン監督にけんつくを食わされたこともあるという。しかし、本人は「『トップスター』の撮影がこんなに早く始まるとは思わなかったから」と豪傑に笑い飛ばした。純真と4次元(個性が強く、ユニークな考え方を持つ人)を行き来するキム・ミンジュンだ。
キム・ミンジュンは実は天然な魅力に溢れている。先月4日にはMBCバラエティ番組「私は一人で暮らす」に出演し、天然な魅力と特有のキュートさを思う存分アピールした。パジャマ姿で健康に良いジュースを作って飲んだり、町のゴミを片付ける真面目な姿、市場でエコバックを持って買い物をする地球に優しい姿まで、確かなベテラン主婦だ。
さらに視線を引きつけたキム・ミンジュンの新しい面は、野良猫の面倒をみる優しさだ。毎朝、水をかけた猫のエサを家の庭に出すことで一日を始め、町の電柱に貼られた猫探しのチラシを確認するなど、動物に対する彼の愛情は本当に格別である。この男、意外な魅力に溢れている。
「もしかすると人間が動物の居場所を奪ったのかも知れません。もともと動物の居場所だったところをコンクリートで埋めて家を建て、道路を作ったからです。野良猫を美観上良くないからといって殺したり、去勢をするケースがよくありますが、本当に残酷な行為です。また、猫が小さい時は可愛いからと言って育てますが、大きくなると面倒くさくなって捨てる場合も多いです。悲しいですね。野良猫の寿命は長くて3年だと聞きました。ご飯はゴミ箱を漁ってでも食べられますが、水はなかなか飲めないじゃありませんか。だから長生きできないと聞きました。それで僕は野良猫のためにエサと水を用意します。もし猫たちがエサを食べている途中に人の気配を感じて水も飲めずに逃げるのではないかと思って、わざとエサに水をかけています。クッパみたいに(笑) そうすれば逃げて行っても水分は取れるでしょう。一言で言えば、僕は野良猫に水をかけたエサをやる近所のお兄さんなんです(笑)」
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- チョ・ジヨン、写真 : キム・ジェチャン
topics