ラッパーPento、Timが参加した新曲を発売…「様々なジャンルとのコラボに興味がある」
写真=J+ music
春を間近に控え、人々は2年前に発売されたBusker Buskerの「桜エンディング」を再び聞き始めた。また夏が来ると、あちこちで約20年前に発売されたDUEX(デュース)の「In Summer」が響き渡る。人気のある“シーズンソング”の威力とはこういうものだ。大衆音楽の消費サイクルがますます短くなっているが、人々の脳裏に焼き付けられた“シーズンソング”はいつもその季節が戻ってくると再び響き渡る。ラッパーPentoが3年ぶりに発売したシングル「冬だけど…」は「桜エンディング」「In Summer」と似たような感じだ。PentoのラップとTimの甘いボーカルが調和し、まるで雪がしんしんと降る冬を連想させるためである。温かいというよりは、寂しい雰囲気だ。しかし、残念なことに「冬だけど…」は冬が過ぎてから発売された。花冷えの寒さとは違う真冬のストーリーだ。
Pentoの“シーズンソング”プロジェクト、最初は「冬だけど…」
久しぶりに発売したアルバムがフルアルバムではなく、シングルなのは明らかに理由があるだろうと思った。先月26日午後、ソウル麻浦(マポ)区上岩洞(サンアムドン)のあるカフェで「Ohmystar」と会ったPentoは「その時その時感じる即興的な部分を表現したいと思ってシングル『冬だけど…』を出した。フルアルバムを出したかったけれど、中途半端になってはいけないと思った。慎重にと思った」と話し始めた。「もともと昨年11月に企画したけれど、思いもよらず時期がずれた。その間に冬が過ぎてしまった(笑) 以前の僕を覚えている方々に不自然な感じを与えてはいけないと思って、フルアルバム発売には慎重になった。ミニアルバムであれ、EPであれ、明確な流れがあるべきだと考えるほうだからだ。ある種の作家主義のようなものだ」
「冬だけど…」が最後ではないのでこうなればPentoの“シーズソングプロジェクト”と呼ぶに値する。まもなく訪れる春にはより明るくて爽やかな楽曲を、特に最近短くなっている秋には涙をこぼすほどの感性的な楽曲を出す予定だ。「冬だけど…」のフィーチャリングに歌手Timが参加したことから、他の曲にはどのような特色を持つボーカルが参加するのだろうかということも気になった。
「Timと一緒にする前はZion.Tが『冬だけど…』を歌った。今はそれなりにロマンチックな雰囲気があるけれど、Zion.Tのバージョンはもっと切ない感じだった(Pentoはインタビューの途中、Zion.Tバージョンの『冬だけど…』を聞かせてくれた)楽曲自体は明るい感じで作ったが、Tim兄さんとよく合って相乗効果が出た。短期間で作業したけれど、満足のいく結果になった」
「ヒップホップの人気が高いと言ってもまだ“調味料”に過ぎない感じだ」
Pentoはアンダーグラウンドと、メジャーシーン両方を経験した。音楽、そしてヒップホップということは同じだが、両方の雰囲気は全く違う。アンダーグラウンドで活動してからメジャーに入ったPentoは「一応システムに対する姿勢が違うと思う。アンダーグラウンドでは既存のファンだけを思うけれど、メジャーでは僕の性向だけにこだわることはできない」と打ち明けた。「最初メジャーはメジャーなりに、アンダーグラウンドはアンダーグラウンドなりに区別して考えようとしたけれど、今は悩み続けている。『両方にアピールしてみようか』と思うこともある。全部僕の音楽だけど、両方とも明らかに慣れてないものがあると感じた。このような悩みが僕の音楽的成長の糧になると思う。だからもっと大切にしようと思う」
昨年Leessang(リッサン)、Dynamic Duoなどがメジャーシーンで精力的に活動したことでヒップホップはいつの間にか“テセ(大勢:勢いに乗っている、ホットな、の意)”になった。正統派ヒップホップでなくてもダンス音楽にヒップホップを加えるケースも多くなった。これに対しPentoは「正直本当のヒップホップミュージック、ラップミュージックではなく、調味料にとどまっている感じだ」と述べ、「ただ、もうすぐヒップホップ歌手が音楽界全体を揺るがすのではないかと思う」と話した。
「あえて僕がやる音楽のジャンルや役割を型にはめたくない。始まりはヒップホップ、ラップだったけれど、僕はミュージシャンでありたいと思うからだ。様々なジャンルとコラボすることは面白そうである。『この子は次に何を出すか分からない』『何するやつだ?』という言葉を聞きたい。ただ、その全てを僕の中で完全にこなして『完成度が高い』と言われなければ。次の曲が注目されるミュージシャンになりたい」
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- 記者 :
- イ・オンヒョク
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