元サッカー韓国代表イ・ヨンピョ「最初は『芸・体・能』に出演したくなかった、一番期待していた選手は…」
写真=チョ・ソンジン
学生時代からエリート選手たちと一緒にサッカーの試合をしてきた元サッカー韓国代表のイ・ヨンピョが「芸・体・能」で初めてアマチュアに会った。今年5月、KBS 2TV「ホドンの芸・体・能~めざせ!ご当地スポーツ王」(以下「芸・体・能」)にはサッカーが上手いと言われる芸能人が集まった。しかし、実際は烏合の衆そのものだった。コーチを務めるイ・ヨンピョも最初は漠々とするだけだった。イ・ヨンピョは「サッカーで一番大事なのは実力ではなく、チームワークだ」と強調した。彼自身もメンバーたちの実力よりは組織力を築くことに重点を置いた。結果は驚くべきものだった。「芸・体・能」チームはイ・ヨンピョに出会ってますます一つのチームになり始めた。彼らの成長を見て「芸・体・能」のコーチイ・ヨンピョはどんなことを思ったのか。
―「芸・体・能」チームの第一印象は?
イ・ヨンピョ:漠々としていた。生活体育をする人々はアマチュアだと言ってもみんなサッカーの経歴を持っている。早起きのサッカーチームごとに、7~8人の選手は小・中・高のサッカー選手出身だ。それに比べるとうちは芸能人チームなのでサッカーが上手ではなかった。それでたくさん負けることが役に立った。実際、試合に負けた数週間、実力が向上したのも事実だ。
―試合で負けたメンバーを見ると悔しくなったりしないのか?
イ・ヨンピョ:私は負けた経験が多いので悔しくはなかった。サッカーを通じて価値を見つけることがこの番組の目的だと思った。視聴者は私たちが負けても最善を尽くしながら熱心に頑張る姿を見たいだろうと思う。ところが、最善を尽くすだけで終わると意味がない。サッカーの本当の楽しさは勝った時に感じられる。これまで負けることに馴染み、苦しい時間を過ごしたから、試合で勝ってサッカーがくれる楽しさを感じてほしいと思った。一生懸命やるのもいいけど、上手にやるのも重要だった。
―一番もどかしかった選手は?
イ・ヨンピョ:チョ・ウジョン。本当に答えがなかった。だからか、一番実力が伸びた選手でもある。チョン・ヒョンドンは思ったより上手くて驚いた。あの体ではできないと思った。
―一方、期待していた選手は?
イ・ヨンピョ:守備ではソ・ジソクが大きな役割をした。ソ・ジソクを含め、SHINeeのミンホ、BASTのユン・ドゥジュンとイ・ギグァン。この4人はまず基本的にサンカーが上手い。アマチュアの中でも実力がある方だ。でも、サッカーは上手な4人だけで成り立つスポーツではないじゃないか。残りの選手たちもみんな熱心にやってくれた。
―常に“チームワーク”を強調していた。
イ・ヨンピョ:実は面白くやりたかった。でも、一日にしてプロみたいに上手くなれるわけでもなく、大ざっぱにできることでもなかった。面白いながらも最善を尽くした時に来る感動を感じてほしかった。最善を尽くす競技こそが相手を尊重するフェアプレーだ。
私たちはアルサアルコとの試合で7対3で負けていたが、7対7に追いつき、結局PK戦で勝った。その時、チーム員たちが絶望を希望に変えることができると感じた。特に、試合終了10分で結果を変えたというのが意義深かった。私たちが視聴者に「辛くて挫折感を味わっても、諦めなければいつでも立ち上がることができる」ということを見せたような気がした。
―実力はともかく、褒めたい選手は?
イ・ヨンピョ:それもチョ・ウジョンだ。チョ・ウジョンはサッカーができなくても諦めない。普通だと、自身の実力がないと思うと怖がり、萎縮しがちだが、チョ・ウジョンはそうじゃない。チーム員にすまないと言いながらも引き続きサッカーをする。とてもポジティブだ。サッカーの実力はともかく、怖がらない点自体を高く評価する。
―よくメンバーたちを励ます話をする。実際の本心は?
イ・ヨンピョ:番組で見られるものが全てだ。サッカーは難しい。気持ちはあっても体がついてこないということを誰よりもよく知っている。私たちは上手いことも、下手なこともある。肯定的な部分と否定的な部分があるとすれば、最初は当然否定的な部分が遥かに多い。アマチュアがサッカーを楽しむ100個のうち、97~98個が否定的でも肯定的な部分の2~3個を見つけて褒めようと努力する。だからメンバーたちもサッカーを楽しむようになり、楽しんでこそ実力も伸びる。
―「芸・体・能」コーチとしてやりがいを感じる時は?
イ・ヨンピョ:まだ感じたことはない(笑) でも、サッカーをしない人にもテレビを通じてサッカーを紹介することができる点は良いと思う。
―アマチュアがサッカー上手になれる方法は?
イ・ヨンピョ:まず、サッカーを愛さなければならないし、たくさん練習するほかに方法はない。引き続きやるとうまくなる。そして熱心にやるべきだ。実力のあるミンホ、ソ・ジソク、ユン・ドゥジュンも毎週自身のサッカーチームで練習をしているという。彼らはサッカーを愛するだけに実際の実力がある。
―負けるたびに悪質な書き込みが多かったが。
イ・ヨンピョ:正直悪質な書き込みをつける人たちは政治、経済、社会、文化部門にもいる。そんなに気にしない。国家代表チームに殺到する悪口を見たじゃないか。私は1999年から2011年まで国家代表として活動しながら十数年間悪口を言われた。上手かった、下手だった、さらには君のせいで負けたという話まで聞いた。数年間悪口を言われていると、「芸・体・能」チームへのそれくらいの悪口は平気だと思った。問題になりそうな書き込みもあまりなさそうだ。引き続き書き込んでもいいと思う(笑)
―「芸・体・能」メンバーたちと一緒に過ごした感想は?
イ・ヨンピョ:私のようにサッカーをやる人が“サッカー人”だと思った。ところが。サッカー人ほどサッカーを愛する人がいるということを知り、“サッカー人”はサッカーをしてきた人だけではなく、サッカーが好きな人もサッカー人だということを感じた。私が「芸・体・能」のメンバーたちをリードしたことより、むしろ私が彼らにサポートしてもらった。実際私はプロの選手としかサッカーをしたことがなく、学生時代からアマチュアとサッカーを楽しむ機会がなかった。競技場で彼らと一緒に過ごしながら経験したことのない感情を感じた。
―イ・ヨンピョにとって「芸・体・能」とは?
イ・ヨンピョ:最初は出演したくなかった。ワールドカップの広報の色が濃かったし、私は選手生活を送る間にバラエティ番組に出演することがなかったからだ。仕方なく始めたが、「芸・体・能」を通じてたくさん学び、得たと思う。だから感謝している。出演してよかったと思う。
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- シン・ナラ
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