Vol.2 ―【ドラマの中の職業体験】非現実的なプロの世界
今日は職業の多様性が認められる時代だ。数多くの職業の中で天職を見つけるためには、先に自分の適性に合う職業を見つけることが重要だ。そのような理由で、子供向けの職業体験型テーマパークが盛況を見せているが、すでに大人になった人のための場所はどこにもない。適性を見つけられない大人のために、そして夢を追う若者のためにドラマは様々な仕事場を見せている。もちろん、これはドラマの中の状況であるということを忘れてはいけない。
徹夜は基本、しごきはオプションの“バラエティプロデューサー”
PD(Producer):製作者という意味のテレビ局の番組企画者として作品の選定、人材管理、予算管理を担当する人バラエティプロデューサーを思い浮かべると、ナ・ヨンソクやキム・テホなど、スタープロデューサーが思い浮かぶだろう。しかし、数多くの番組のプロデューサーたちがすべてスタープロデューサーではないように、プロデューサーの現実は別だった。先月放送終了したKBS 2TV「プロデューサー」(脚本:パク・ジウン、演出:ピョ・ミンス、ソ・スミン) では、バラエティプロデューサーたちの話を通じて放送局の日常を赤裸々に描いた。劇中で「ハッピーサンデー-1泊2日」のプロデューサーラ・ジュンモ(チャ・テヒョン)、「ミュージックバング」プロデューサータク・イェジン(コン・ヒョジン)、新入プロデューサーペク・スンチャン(キム・スヒョン) を通じてそれぞれ異なるプロデューサーの生活を視聴者に見せた。
「プロデューサー」はまるで新人プロデューサーのための指針書のような役割をした。「二枚、三枚」のような放送局の隠語から始まり、先輩たちの夜食を準備する方法、備品を借りる方法など、各種生活の知恵を教えてくれた。このような役に立つコツは、特に勉強一筋だったペク・スンチャンのような新人たちには良い手本になることができた。放送局の妖精FDイ・ジュスンは、ペク・スンチャンのメンターとしてノウハウを惜しげもなく教えてくれた。すべての放送局の秘話は小道具用保管庫から出ると言っても過言ではないほど、二人の新人プロデューサーが小道具用保管室で交わす会話は、放送業界に入門したばかりの人たちには見逃すことができない重要な内容だった。
どこへ行っても追いかけてくるスポットライト“芸能人”
芸能人:芸能界で俳優、歌手、ダンサーなどを職業とする人どこにでもいる人たちだが、稀な職業。テレビやモニターを通じて見る人たちなので、実際にいる人なのか、モニターの中だけに存在する幻想の人物なのか、時々紛らわしい時がある。韓国は現在、芸能人志望生が1千万という時代で、多くの人々が華麗な人生を送る芸能人を夢見ている。芸能人といえば、優れたルックスの持ち主で、大きな富と恵みを享受しながら生きている姿を想像したりする。だが、KBS 2TV「プロデューサー」のシンディ(IU) と総合編成チャンネルJTBC「愛するウンドン」のチ・ウンホ(チュ・ジンモ) は芸能人の人生に隠された裏面を見せてくれた。
シンディを通じて芸能界の現実と芸能人の人生を描いたなら、チ・ウンホを通じて芸能人の隠された感情の苦を描いた。幼い頃からアイドルスターになったシンディは、カメラの前と180度異なる普段の姿を自由自在に変えた。朝早くから夜遅くまでスケジュールをこなし、カメラの前では無理なお願いでも受け入れなければならないきつい仕事をシンディは若い年齢にもかかわらず、すでに上手にやりこなしていた。トップスターチ・ウンホも同じだった。大衆に露出される芸能人という職業のせいで、愛する女性を守るために記者たちの前で嘘をつき、愛する人を隠すなどの行動を見せ、見る人を悲しませた。
締め切りに追われるが、自由な魂の“エディター”
エディター
新聞、雑誌、単行本など、印刷メディアに参加する職業洗練された人生を生きているようなエディター、その期待とは違い実際のエディターは、目の下のクマが消える暇もなく徹夜をしている。ケーブルチャンネル O'live TV「ユミの部屋」は、このようなエディターの姿を赤裸々に描いた。実は、エディターとは編集者として記者を意味しており、その意味が包括的だ。しかし、エディターといえば、暗黙的に雑誌に寄稿し、編集する人である。
「ユミの部屋」でのバン・ユミ(ソン・ダムビ) は、雑誌のエディターではなく、よく知られてないWebエディターとして登場する。Webエディターも包括的な意味を持っているが、バン・ユミの職業であるWebエディターはWebマガジンに寄稿するエディターのことである。製品のレビューを掲載するユミはレビューのために除毛の痛みも耐えるプロの姿を見せた。仕事をしている時には愛する人との悲しい別れもすぐ忘れてしまう驚きの神業を見せる。
ファッション雑誌などのエディターは、芸能人のように華麗な人生を生きていると誤解したりする。もちろん、スターやブランド品の取材のためにそのような場所に訪れる時もあるが、エディターも会社に所属する社員である。特に、エディターは常に締め切りに追われながらトレンドに合った文章を書くために工夫を凝らし、創作の苦と共生している。
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- ハン・ヘリ、写真 : KBS 2TV「プロデューサー」、JTBC「愛するウンドン」、O'live TV「ユミの部屋」画面キャプチャー、翻訳 : チェ・ユンジョン
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