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チェ・ダニエル「ヒョンビン兄さんの一言に180度変わった僕…感謝しています」

TVレポート
茶目っ気溢れる目元、愉快な笑い声。人々にチェ・ダニエルは伸びやかで時には堂々としたイメージとして覚えられているはずだ。しかし、カメラから外れたチェ・ダニエルは、思ったより真剣で大人っぽかった。

もちろん、理想のタイプであるクロエ・モレッツと一言会話をするために全州(チョンジュ)の合宿の英語教室に参加するとか、イム・チャンジョンと一緒に熱くなっているスマトーフォンのゲームがなくなるのではないかと心配をしていることからは、4次元(個性が強く、ユニークな考え方を持つ)な一面が出てくるが、作品について話す時は目つきから変わる。

8月27日に韓国で公開された映画「治外法権」(監督:シン・ドンヨプ)は、チェ・ダニエルの入隊前最後の作品だ。映画は興行面で多少残念な成績を記録したが、チェ・ダニエルにとっては奇跡のような作品だ。2年前、膝の負傷で作品活動が途絶えていた彼が、アクション映画とは。無事終えただけで感謝しているとか。休んでいた間、Brown Eyed Soulのナオルに勧められて教会に通い始めたというチェ・ダニエルは「人生に信念や信仰があるのとないのではこんなにも大きな差がある」と伝え、無事作品を完走できたことへの感謝の気持ちを伝えた。

2008年にノ・ヒギョン脚本家のドラマKBS 2TV「彼らが生きる世界」でユニークなプロデューサー“狂ったヤン姉さん”として視聴者に自身の名を知らせたチェ・ダニエルは、当時は本当に何も知らない白紙のような状態であったという。それを見ていたヒョンビンが心のこもったアドバイスをしてくれたおかげで、現場で俳優として守るべき“礼儀”というものを備えるようになったという。

チェ・ダニエルは翌年、MBCシットコム(シチュエーションコメディ:一話完結で連続放映されるコメディドラマ)「明日に向かってハイキック」で一躍スターとなったが、一夜で変わった人生に混乱し、苦労した。どうすればいいのか分からなかった。「身に余る人気で人生が急変したけど、あの時は本当にとても大変でした。綺麗な恋人もいたし、欲しかった車もあったけど、どう中心を保って生きていけばいいのか分かりませんでした。華やかな芸能界が僕にとってはプレッシャーでした。演技がしたかっただけなのに、スターになってしまって」

2011年、チャン・ナラと共演したKBS 2TVドラマ「童顔美女」に出演する直前に、彼は引退を決心した。「芸能界での生活が嫌でした。『童顔美女』を最後の作品だと思っていたのに、その作品でまた演技の醍醐味を知ってしまいました。引退しなくて良かったです(笑) まるでミニホームページに書く見栄を張った文章のように、引退への気持ちが去っていきました。『童顔美女』以降、落ち着くことができました」

軍入隊を控えている彼は「修学能力試験(日本のセンター試験に相当)を受ける前の気分」だと話した。それでも、除隊後少し成長しているはずの自身の姿がとても楽しみであるという。「僕は無名の時も特に焦ったりはしませんでした。ただ楽しかったです。いつか俳優になっていそうなのに、なぜみんな心配をするんだろうと思いました。心配する時間に台本を少しでも見たほうがいいと思っていました。僕は僕にないものを欲張るよりは、与えられたものの中で最善を尽くすほうです」

以下はチェ・ダニエルとの一問一答である。

―イム・チャンジョンとは2度目の共演だ。

チェ・ダニエル:「共謀者」の時は一緒の撮影が多くはなかった。あの時、短くても兄さんに学んだのは本当に多かった。チャンジョン兄さんは本当に天才みたいだ。奇抜だし、創意的だし、テンポや息も抜群だ。コメディーも上手だ。

ーイム・チャンジョンのアドリブのためにとても苦労をしたとか。

チェ・ダニエル:ある面では「治外法権」は僕にとって大変な作品でもあった。僕はテキストの中で遊ぶタイプなのに、チャンジョン兄さんは野生のイノシシのようなタイプだ。「治外法権」は普段の僕のやり方だけで演じるには大変な部分が多かった。監督とみんなで一緒に作っていく過程が必要だった。おかげで面白いシーンがたくさん生まれた。前に進もうとして少し戸惑うのが監督のやり方だが、ここに兄さん(イム・チャンジョン)の大胆さが混ざって上手く仕上がったと思う。メジャー映画半分、B級映画半分だ(笑)

ーイム・チャンジョンとは本当に特別な関係に見える。

チェ・ダニエル:兄さんに関する噂は多いけど、間違って広まったものが多い。もう少し仲良くなると、あの人がなぜそんな行動をしたのか理解できる。すぐ盛り上がるし、すぐ怒る人だ。花火みたいだとも言えようか。ロケット砲のような人だ。

―シン・ドンヨプ監督がキム・ホンソン監督を上回るほど大変だったという話を聞いた。殺意を感じたとまで言われるなんて、どれほどだったのか。

チェ・ダニエル:ふはは。いや、本当にクラブのワンシーンだけで50時間撮ったから。仕事に関しては欲張るけど、小心者な一面もある。

ー全裸でのアクションは本人のアイデアで追加されたシーンだとか。

チェ・ダニエル:キャラクターの説明が不十分だった。女性が大好きだということを示す装置が1、2個くらいあればいいと思った。ベッドシーンの相手役だったパン・ウニ先輩が褒めてくださった。スターだと思ったのに演技への情熱もあると(笑) 最初はすごく恥ずかしかったけど、後になると逆に楽だった。

―イム・チャンジョンの話では、現場ではとても大人っぽいタイプだそうだが、普段のお茶目なイメージとは正反対だ。

チェ・ダニエル:いつの間にか僕は現場で末っ子ではなくなった。仕事をする時はきちんとしようとするタイプだ。

―デビュー当時もそうだったか。

チェ・ダニエル:全然そんなことはなかった。KBS 2TV「彼らが生きる世界」の頃は何も知らなかった。現場で気安くタバコも吸うくらいだったから。ある日、ヒョンビン兄さんのことを先輩と呼んだらいいのか、何と呼んだらいいのか分からなかった。本当に気になって聞いてみた。すると兄さんがその日、お酒をおごるので清潭洞(チョンダムドン)に来てほしいと言った。僕は美味しいものが食べれると思って喜んで向かった。すると、兄さんが現場で必要な態度について教えてくれた。「ああ、この子はこれまで本当に知らなくてそうだったんだ」というのが分かったみたいだった(笑) 本当に感謝した。普通は、人が悪く言われようと気にしないだろう。現場では俳優同士でコミュニケーションもあまりしないし。

―30代になって変わったことはあるか。

チェ・ダニエル:一つ大きく変わったのは、演技において責任感が出てくるということだ。ファンシーなイメージよりは、俳優として何かやってみたいという気持ちになる。

―主にどんなキャラクターのオファーが多いか。

チェ・ダニエル:「共謀者」以降、悪役のオファーが多い(笑) 実は、「共謀者」はどう考えてもキャラクターが納得できない。断った作品だけど、キム・ホンソン監督が僕に自ら手紙を書いてくれた。本当に悪魔のような監督だけど、そんな一発がある。その手紙に感動して出演した。とりあえず、僕という人に誠意を見せてくれたのだから。

―近日中に軍に入隊する。

チェ・ダニエル:修学能力試験を控えている気分だ。膝もだいぶ良くなった。2年前に膝を怪我したが、歩けないほどだった。僕には「治外法権」を無事終えたのが奇跡のようなことだ。膝が痛くて一時期仕事を休んでいたら、時間が多くなるのではないか。ナオル兄さんが教会に一度来てほしいと言うので聖書を買って行った。普段、僕がなぜ生まれたのかに関する疑問が多かった。教会に通ってから心がとても穏やかになった。「治外法権」に出演したのは、僕の信念で一度作品を終えたいと思ったからだ。人生に信念と信仰があるのとないのでは本当に大きな差がある。

元記事配信日時 : 
記者 : 
キム・スジョン、写真 : ムン・スジ
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