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「純情」イ・ウニ監督“キム・ソヒョンが演じるヒロイン、迷惑女になってはいけないと思った”

OSEN
映画「建築学概論」のmiss A スジ、「私のオオカミ少年」のパク・ボヨンの後を継ぐ“国民の初恋”が登場した。長い間男性たちの心を掴んだことはもちろん、女性観客までおぼろげな思い出に浸らせた“国民の初恋”の系譜を継ぐ主人公は、映画「純情」のキム・ソヒョンだ。

「純情」はラジオの生放送中にDJに届いた23年前の過去から来た手紙を通じて、現在と過去を行き来する切ない初恋と5人の友達の友情を描いた映画で、5人の友達の友情はもちろん、ボムシル(EXO ディオ) とスオク(キム・ソヒョン) の初々しい初恋を描いた。

劇中でキム・ソヒョンは“国民の初恋”と言えるほど、可愛いくて清純な魅力を余すところなく披露する。ところが、何だか少し違うところがある。足を引きずって母性本能をくすぐるが、周りから助けてもらおうとせず、自ら解決しようとする姿を見せる。か弱くて気の弱い“国民の初恋”ではない。

女性らしい衣装もない。レースなどは登場せず、せっかく着たスカートもズボンが一緒についているキュロットスカートだ。“国民の初恋”と言えば頭の中に浮かぶ“白いワンピース”は「純情」にはない。

これはすべて「純情」のメガホンを取ったイ・ウニ監督の演出意図のためだ。男性たちのファンタジーを基に作った“国民の初恋”ではなく、女性からも愛される“国民の初恋”を作りたかったというのがイ・ウニ監督の説明だ。“迷惑女”よりは“主体的な女性”という設定だが、それでも守ってあげたい女性を作りたかったというイ・ウニ監督のおかげで「純情」は男女問わずに誰からも愛される“初恋”を誕生させた。

以下は、イ・ウニ監督との一問一答である。

―「純情」はどういうふうに始めるようになったか?

イ・ウニ:演出の依頼を受けたときは「17歳の友達が耐えられない現実を友情を通じて乗り越えていくストーリー」だった。そこに私が恋愛話を入れたのだ。だが、友達が友情を通じて厳しい現実を克服していくことが最も根本的なものだと思って持っていった。

―恋愛話を入れることになった理由は?

イ・ウニ:過去の記憶をたどると、その記憶は再構成されたりするじゃないか。私の場合、思い出を振り返ってみたとき覚えていたい感情には何があるかと思ったが、初恋、友情、義理のような言葉が頭に浮かんだ。こういうことは全て“純情”というひとつの言葉で説明がつくような気がした。この“純情”という感情を全部描いてみたらどうかと思って初恋という恋愛話を入れることになった。

―背景が人里離れた田舎の村でもなく、島だ。あえて島に設定した理由があるか?

イ・ウニ:島というところには孤立して人里離れたところというイメージがあるが、よく考えてみたら人里離れて孤立したというのは陸地からの観点ではないか。逆に言えば、あの人々には自身だけの世界があって陸地のことには興味がないんじゃないかと思った。背景が1991年だが、当事陸地にはカエル少年事件、犯罪との戦争宣言など、社会的イシューが多かった。そんなこととは関係のない平和な村に住んでいる友達の話をしたいと思った。そして私は女でヒロインをどういうふうに描くかについてたくさん悩んだ。恋愛映画の中の初恋のイメージは男性の視線によるものだと思った。ヒロインを描写する方法も常に男の視線が中心になっていたが、女性が見たとき支持したい女性、足を引きずるが、人に頼るばかりではなく、海に飛び込んで泳ぐことができるエネルギーがある女性を作りたかった。

―だが、定形化された“初恋”のイメージを完全に排除してはいない。

イ・ウニ:初恋のイメージを全部捨ててはいけないと思った。どうしてもうちの映画も商業映画だから(笑) だが、絶対に“迷惑女”になってはならないと思った。スオクが劇中で先に愛を告白するのもそういう考えからだった。男たちが作った恋愛映画とは少し違うヒロインを作りたかった。

―「純情」の撮影現場公開のとき、日焼けしたキム・ソヒョンを見てびっくりした。それでもきれいだった。

イ・ウニ:劇中でスオクは一度もスカートを履かない。衣装チームに要求したのはレースやシフォン、花柄のようなものは全部だめだということだった。スカートもだめだと言った。初恋だと思われる衣装やアイテムは全部だめだと言った。足が不便な人が着やすい、納得のいく服じゃなきゃだめだと思った。そして女性らしいアイテムを使わないと思ったのはキム・ソヒョンがあまりにもきれいだったためだ。顔がとても典型的な美人だと思う。きれいな顔を際立たせるためには、色々な装置を取り除いてこそ顔が見えてくるはずだと思った。顔が現実的に暗いトーンになっていたとしても元気に見えた。恋愛映画は顔がアクションだからうまく生かせるんじゃないかと思った。

元記事配信日時 : 
記者 : 
キム・ギョンジュ、写真 : イ・デソン
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