BTS(防弾少年団)「2021 アメリカン・ミュージック・アワード」で3冠達成…着実な成長で手にした栄光(総合)
写真=American Music Awards 公式Twitter
階段を上るように一歩ずつ成長し、ついに頂点に立った。デビュー8年目、BTS(防弾少年団)がアメリカの3大授賞式の1つで大賞を手にした。彼らは11月21日(以下現地時間)、米・ロサンゼルスのマイクロソフト・シアターで開催された「2021 アメリカン・ミュージック・アワード(2021 American Music Awards、AMAs)」に出席した。
「アメリカン・ミュージック・アワード」は、「グラミー賞」「ビルボード・ミュージック・アワード」と共にアメリカの3大音楽授賞式として選ばれている。これまで「アメリカン・ミュージック・アワード」は、専門家投票によって大賞をはじめとする主要部門の受賞者を選定してきたが、今年は専門家投票をなくして、TikTokをもとにした100%大衆投票で、全部門の受賞者を決定した。TikTokは、現地で最も大衆的なソーシャル・メディア・プラットフォームとして挙げられる。Z世代の意見と好みをより多く反映することで、大衆性を高めるという意志だと解釈できる。
写真=BTS 公式Twitter
BTSがアメリカ現地の授賞式に出席したのは2年ぶりである。新型コロナウイルスの影響で、ここ2年間、韓国で事前収録したステージを公開する方式で参加してきた。この日、7人7色のスーツファッションでレッドカーペットに登場したBTSは、多くのファンからの歓迎と現地マスコミからのインタビュー要請を受け、熱い歓声を浴びた。本授賞式ではイギリスのバンド、コールドプレイとのコラボシングル「My Universe」の合同ステージを初公開して、雰囲気を盛り上げた。J-HOPEがレッドカーペットインタビューで予告した通り、2組が一緒に披露したステージは「one for the books(特筆すべき事件、驚くべきこと)」そのものだった。2年ぶりに観客の歓声が伴うステージに上がった彼らは、観客とリレーハイタッチをするなど、公演を精一杯楽しんだ。また単独ステージの「Butter」が「アメリカン・ミュージック・アワード」のエンディングを飾った。
◆大賞を含む3冠獲得!21世紀ポップアイコンの存在感を証明
写真=American Music Awards 公式Twitter
BTSは「フェイバリットポップデュオ/グループ(Favorite Pop Duo or Group)」の受賞を皮切りに、「フェイバリットポップソング(Favorite Pop Song/Butter)」「アーティスト・オブ・ザ・イヤー(Artist of the Year)」部門まで、3つのトロフィーを手にした。「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」は、「アメリカン・ミュージック・アワード」の最高賞で、文字通り1年間最高の活躍を見せたアーティストを選ぶ部門だ。今年はBTSだけでなく、テイラー・スウィフト、アリアナ・グランデ、ドレイク、オリヴィア・ロドリゴ、ザ・ウィークエンドなど、世界的なミュージシャンたちがノミネートされた。
5月に発売した「Butter」で、計10回にわたって米・ビルボードのメインシングルチャート「HOT100」1位に上がったBTSは、7月にシングル「Permission to Dance」、9月にコールドプレイとのコラボシングル「My Universe」で、それぞれもう1度「HOT100」のトップを飾る快挙を成し遂げた。特に「Butter」は、2021年の「HOT100」最多1位曲で、ビルボード63年の歴史上、10週間以上1位を達成した40枚目のシングルの記録を樹立した。この成績は、BTSが大賞を受賞する資格が十分にあることを意味する。
これで彼らは、デビュー8年で初の「アメリカン・ミュージック・アワード」大賞を堂々と勝ち取った。アジア出身のミュージシャンが、アメリカの主要授賞式で大賞にノミネートされたことも、受賞したことも、これまでになかった記録だ。
写真=American Music Awards 公式Twitter
BTSは、英語で感想を述べた。RMは「驚くべきアーティストたちと、同じステージに上がることができるだけでも光栄だ」と感激しながら、4年前に出演した「アメリカン・ミュージック・アワード」のステージを回想した。彼は「あれ以来、長い旅程を繰り広げてきたが、誰も今日この場でこの賞を貰えることになるなんて想像できなかった。しかし、ARMYの皆さんには想像していたと言われた」と、ファンに感謝した。続けて「韓国から来た7人の少年たちが、音楽に対する愛情で集まってここまで来た」とし「すべては奇跡なので、絶対に当然なことだとは考えない」という誓いも述べ、人々を感動させた。もちろん韓国語でもファンに感謝の気持ちを伝えた。SUGAは「4年前に『AMAs』でアメリカのデビューステージを初披露したが、このように『アーティスト・オブ・ザ・イヤー』賞をいただけることになるとは思わなかった。すべてARMY(ファンの名称)のおかげだ。ARMYに感謝している」と述べた。
◆人気賞から大賞まで……「AMAs」でも輝いた7人の成長
写真=BTS 公式Twitter
BTSと「アメリカン・ミュージック・アワード」の縁は、4年前に始まった。2017年11月、韓国のミュージシャンとしては初めて「アメリカン・ミュージック・アワード」にパフォーマーとして招待された彼らは、「DNA」のライブパフォーマンスを披露し、アメリカのテレビステージに初登場した。当時「韓国語でできている音楽を披露しているということ自体を、本当に光栄に思う」と明かしたBTSは、1年後に再び「フェイバリット・ソーシャル・アーティスト(Favorite Social Artist)」の受賞者として「アメリカン・ミュージック・アワード」のステージに上がった。この部門は、ファンの投票で受賞者が決まる“人気賞”に該当する。
BTSは、2018年から2020年まで3年連続で「フェイバリット・ソーシャル・アーティスト賞」を受賞。それにとどまらず、2019年には「ポップ/ロックジャンル(Pop/Rock)フェイバリット・デュオ/グループ(Favorite Duo/Group)」「今年のツアー(Tour of the Year)」まで、3冠を達成した。昨年は2つの部門(「フェイバリット・ソーシャル・アーティスト」「ポップ/ロックジャンルフェイバリット・デュオ/グループ」)で受賞を果たし、今年の大賞を含む3冠の快挙を成し遂げた。デビュー9年目を迎える彼らの「花様年華」は続いている。
写真=BTS 公式Twitter
今回の大賞で、BTSがアメリカの音楽市場でもトップクラスのミュージシャンに挙げられていることを改めて証明した。2013年にデビューして以来、絶えずクオリティの高い音楽とそこに込められたメッセージ、優れたライブ・パフォーマンスで勝負した彼らは、「アメリカン・ミュージック・アワード」をはじめ、すべてのアメリカの授賞式で、意味のある“亀裂”を継続的に作り続け、その価値を認められた。始まりは人気K-POPアイドルだったが、8年が経った今、BTSは右に出る者はいない世界トップクラスのボーイズグループで、21世紀のポップアイコンとなった。一発屋で終わらず、着実に本業に取り組んできたゆえに可能な快挙だ。「アメリカン・ミュージック・アワード」大賞を受賞したことにより、「グラミー賞」へのノミネートと受賞に対する世界のファンの期待も高まっている。来年1月31日に開催される「第64回グラミー賞」候補リストは、韓国基準23日の未明に発表される予定だ。
BTSは、昨年「第63回グラミー賞」において「Dynamite」で「ベスト・ポップデュオ/グループパフォーマンス」部門にノミネートされた。受賞には至らなかったものの、韓国のミュージシャン初のノミネートという偉業を達成した点だけでも賛辞を受けた。
今年「グラミー賞」には、公正性が議論されてきた審査委員会が消え、1万1千人余りのレコーディングアカデミー会員の投票で候補を選定する方式が導入された。アメリカの3大音楽授賞式の中で、最も保守的な授賞式とされる「グラミー賞」が、これまでの枠を破って変化を模索する時期である点も、BTSの受賞が期待できる1つのポイントになっている。
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- ファン・ヘジン
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