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「還魂」チョ・ジェユン、最後のシーンの裏話を明かす“突然監督に呼ばれた”【ネタバレあり】

OSEN
※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
写真=ALLBITエンターテインメント、tvN
tvN「還魂」シリーズが、パート1に続きパート2も視聴者から好評を得て、長旅を終えた。個性の強い様々なキャラクターの活躍が繰り広げられる中、チョ・ジェユンは、劇中で“唯一のヴィラン”であるチン・ム役を務めてドラマを引っ張った。

最近、チョ・ジェユンは、tvN土日ドラマ「還魂」の放送終了インタビューで、「ドラマ『SKYキャッスル』以降、インタビューは本当に久しぶりです」とし、緊張した様子を見せた。

ドラマ「還魂」は、歴史にも地図にも存在しないテホ国を舞台に、魂を変える“幻魂術”によって運命がねじれた主人公たちが、これを乗り越え、成長していくファンタジーロマンスドラマだ。

劇中の背景は朝鮮時代だが、人物や場所などはすべて仮想のものである。実験的ながら、馴染みの薄いジャンルに負担はなかったのだろうか。これに対して、彼は「実は不安が大きかったです。途中で女優の降板があり、パート2を始める頃にまた変わりました」とし、「また、当時『朝鮮駆魔師』『スノードロップ』などが歴史歪曲を巡る議論で騒動があった時期でした。私たち同士で『このままだと大変なことになるんじゃない?』と、たくさん話していました。いくら仮想の世界であっても、時代的な背景は朝鮮時代だったので、万が一のことを心配していました」と振り返った。

続いて「特に“中国風”に対してデリケートになっていたため、衣装やセットなど、放送序盤に議論があったと聞いています。不安が多かったですが、衣装・小道具の監督などが、すべて『韓国の歴史資料を充分に見て作ったものだ』と言ってくれました。実際に高麗時代に流行していた衣装を借用しました」とし、「幸い、ドラマが成功を収めたせいか、終盤にはそのような誤解は解けたようでした」と付け加えた。

劇中で怒りと裏切り、欲望、劣等感など、様々な否定的な演技を披露した彼は、悪役のチン・ムを務め、視聴者をドラマに没入させた。利益のために絶えず立場を変える“知能型悪役”という評価を受けた中、彼はチン・ムに対して「私は悪役だと思っていないです」と明かした。

彼は「世の中のすべての人々は、自分の目的のために動く。チン・ムも自身の目的に従って動くキャラクターです」とし、「チン・ムは、幼少時代から欠乏を持っている人物です。チン・ムは庶子として冷遇を受けて無視された過去があるので、寂しさと苦しみを積み上げてきた人物であり、これを克服して成功したいと思っていました。その後、テホ国で凄絶に生き残った彼は、チャン・グァンという人物に会いましたし、彼が消えてチャンスを得ました。本質は善良な人物ですが、悪行を犯して悪い人物になったんです」と分析した。

続いて「実は、当初のあらすじでは、私、ユ・ジュンサンさん、オ・ナラさんとの三角関係がありました」とし、「後々『他の人物たちはみんな恋物語だから、誰か悪役が必要だ』となり、チン・ムが悪役になったんです。最初から悪い人物ではなく、何かの環境によって悪化するしかなかったのだと思います。本当に悪いことをした人物ではありますが、一方ではかわいそうな人です」と伝えた。

悪行を働いていたチン・ムは、死ぬ危機からソ・ユンホ(ト・サンウ)に還魂することに成功したが、結局チャン・ウク(イ・ジェウク)の手によって死を遂げ、悲惨な最期を迎えた。チン・ムは燃えて死んでいく瞬間、元の姿に戻り「チャン・ウク、君の言った通りだった。強い者が何もかもを持つ世の中で、弱い者は死ぬだけなんだ」と言い、最期を迎えた。

特に、このシーンで笑いながらも涙を湛えた演技で強い印象を残したが、これに対して彼は「私はその場面を撮影するとは思っていなかったんです。もともとト・サンウさんの撮影だけして終わると思っていたのですが、撮影現場で監督に突然呼ばれて撮影をしました。そのセリフを言う時に、急に自身の人生が蘇って、とても悲しかったです」と述べた。

彼は「『還魂』シリーズで1年半をチン・ムとして過ごしました。それと同時に“チョ・ジェユン”として演技した記憶が重なって涙が出ました。しかも初テイクは、泣きすぎてもう一度撮影しました」とし、「チン・ムは権力に対する“強さ”を語りましたが、個人的には自身に対する“強さ”を考えながらセリフを言いました。『自ら強い人になろう、絶えず努力しよう』という考えを普段から持っていたので、感情移入できました」と伝えた。

演技で難しかった点はなかったか、という質問に対して彼は「言葉が1番問題でした。たくさんの時代劇を観ながら、口調をどうすればいいか工夫しました。悩んだ末に、若い人たちは現代的な言葉を使って、中長年層の俳優たちは、フュージョンではありますが、時代劇なので時代劇のトーンを使うことにしました。よく見ると、ユ・ジュンサンさんとパク・ウネさんと私の言い方が少しずつ違います。おそらくパク・ウネさんが『還魂』で最も時代劇的な言葉を使ったのではないかと思います」と伝えた。

彼は、昨年公開された映画「ハンサン ―龍の出現―」「テイクオフ:波の上に立つ」「英雄」、ドラマ「還魂」「カジノ」をはじめ、まだ公開されていないドラマ「白雪姫には死を」など、7つの作品を撮影した。その他にも、バラエティ番組「セカンドハウス」などでも精力的に活動を繰り広げている。

彼は「多くの方が私の正体について聞いてきます。映画俳優なのか、ドラマ俳優なのか、タレントなのか。以前、イム・デウン監督が『役者は万能エンターテイナーにならなければならない。役者になるためには、様々なことを経験してこそ演技が上手になれる』と言いました。それをきっかけに、万能エンターテイナーになりたいと思っていました。多くのことができる人になって、息子や家族たちが見た時『お父さんは本当に格好いい』という姿を見せたくて、一生懸命に頑張っています」と話した。

2003年にデビューし、さまざまな作品で脇役を務め、“シーンスティラー(scene stealer:映画やドラマで素晴らしい演技力や独特の個性でシーンを圧倒する役者を意味する)”に浮上したチョ・ジェユン。主演をしたいという思いはないのだろうか。彼は「助演から主演になりたいとは思ってません。そういうことを夢見る人ではないです。すでにこれまで何度が主演を務めたことはあります。しかし、やってみたら分かりました。私はまだ責任を持って引っ張っていく器ではないと思います。それがここまで大変で、難しいことだとは知らなかったです」と打ち明けた。

また、彼は「映画『相棒 シティ・オブ・バイオレンス』で私の好きなセリフがあります。『強い者が長く生き残るんじゃなくて、長く生き残ったものが強いんだ』この言葉のように、助演として長くやっていきたいです」とし、「多くの方々が私を“シーンスティラー”と呼んでくれていますが、私は自分をそんなふうに考えたことはありません。これからもう少しインパクトを与える役をするために、もっと勉強しなければいけないと思っています」と、謙虚な一面を見せた。

一方で、「50代半ばごろになった時は、主人公を一度してみたいです。ソン・ヒョンジュさんやソン・ドンイルさんのような演技をしてみたいです。ソン・ドンイルさんが50歳頃に、ドラマ『チュノ~推奴~』に出演されました。同じように私も『還魂』をはじめ、良い作品にたくさん出会いました。2人のように、温かいお父さんの姿、正義正しい人物の姿など、弱者だが癒やしを与える役をしてみたいです。助演でもいいです。まだ世の中は温かいという気分になる、慰めになる作品と役をしてみたいです」と願いを語った。

チョ・ジェユンは、次回作としてSBSドラマ「7人の脱出」、wavveドラマ「白雪姫には死を」などの公開を控えている。
元記事配信日時 : 
記者 : 
ユ・スヨン
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