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ミュージカルで復帰したイ・スンヒョン「JYJ ジェジュンの配慮が僕を救った」

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「エリザベート」で皇太子ルドルフにキャスティング…“ソルンドルフ”とのあだ名も

2012年上半期を熱くしたミュージカル「エリザベート」で、運よくミュージカルデビューを果たした俳優がいる。イ・スンヒョンがその主人公だ。F.CUZで「LeeU(イユ)」という名前で活動していた彼は、本名よりも“ソル・ウンドの息子”として知られている。そう、歌手ソル・ウンドが彼の父親である。

「エリザベート」の劇場を訪れたとき、イ・スンヒョンの写真を見て正直驚いた。F.CUZから脱退した彼がミュージカルをするとは思わなかったからだ。皇太子ルドルフ役を演じ、実力派ミュージカル俳優の中でその可能性をアピールし、11日の舞台を持ってソウル公演を終えるイ・スンヒョンに会った。

「『エリザベート』のオーディションを紹介してくれたJYJのジェジュンは僕の恩人」

ダンス歌手として活動し、舞台の上でダンスも歌も経験していたが「総合芸術」と呼ばれるミュージカルとは違ったはず。イ・スンヒョンは「リズムに乗るなど、グループで活動していた頃の癖がミュージカルではマイナス要因として働いたりもしました」と話し「普段から姿勢は良くない方なんですが、舞台ではいつも真っすぐに立っていなければなりませんでした。モデルウォーキングまで学びましたが、未だに難しいです」と語り始めた。立っているだけで“皇太子のオーラ”を出すことは、容易ではなかったそうだ。

演技の経験もないダンス歌手出身。デビュー作「エリザベート」は大作だった。彼がどのようにして「エリザベート」に合流出来たかを疑問に思う人も多かった。イ・スンヒョンは「全てJYJのジェジュンさんのおかげ」だとし「僕の恩人」だと語った。ジェジュンはF.CUZから脱退し、迷っていたイ・スンヒョンに手を差し伸べた。

二人の縁は2008年「ハッピートゥゲザーシーズン3」から始まった。イ・スンヒョンは「その後、ジェジュンさんと連絡を取り合いながら交流を続けてきましたが、2011年にジェジュンさんが『ミュージカルのオーディションを受ける気はないか?』と誘ってくださったんです」と語り「日頃から僕が『ミュージカルがやりたい』と言っていたことを覚えていて『エリザベート』にキャスティングされたジュンスさんがオーディションの機会を設けてくださいました」と説明した。

「最初はやけくそでした。歌手活動をしていただけで、演技の経験もありませんでしたから。ロマンは抱いているものの、ミュージカルという難しいジャンルが出来るとは思っていなかったからです。本格的に学んだこともありませんし。3日間くらい時間があって、2曲を練習し、外国人の演出家に自分なりのキャラクター分析について説明しました。その部分を高く評価して頂けたのだと思います」

「毎日が『ミュージックバンク』で毎日が『人気歌謡』」

「ルドルフ」という人物は彼の生活に変化をもたらした。いつも浮かれ気味だったイ・スンヒョンは、ルドルフ役を演じてからは口数が減り、おとなしくなった。初公演後に会った彼の友人は、彼に「前よりも落ち着いて見える」と話した。

「ルドルフというキャラクターにプライドを持っていました」とするイ・スンヒョンは「ミュージカル初出演作品から何かを弾けさせるよりは、欲求を抑える内面の演技が必要でした。僕を除いたほかの2人(チョン・ドンソク、キム・スンデ)はものすごいベテランなのに、僕はまだ観客に自分の感情をどのように伝えれば良いのかすら分からず、苦戦していました」と話した。

「僕の性格のように明るいキャラクターだったら簡単だったと思いますが、劇中のルドルフは父に反抗し、結局は死を迎える悲劇的な役じゃないですか。親に見捨てられたことがないので、ルドルフという役をうまく理解出来ませんでした。そして僕が出した結論は、『いくら努力しても29歳の革命家にはなれない』ということでした。そこで、思春期の彷徨う青年のイメージを出来るだけ活かそうと努力しました」

イ・スンヒョンは「エリザベート」を通じてミュージカルの魅力にどっぷりハマった。初公演を終えた後のカーテンコールで頭から足の先まで戦慄を感じたという彼は「それから『断片的な部分ばかりを考え過ぎて、僕のイメージを作ることに気を使い過ぎていたのではないか』と反省するようになりました」と話し「初公演後、更にミュージカルにのめり込みました。いつも生放送なので、毎日が『ミュージックバンク』で毎日が『人気歌謡』のような感じです」と笑って見せた。

“悪質な書き込みは当然……あだ名『ソルンドルフ』は嫌いじゃない”

しかし、依然として彼を白い目で見る人もいる。曲を聴きながら練習に夢中になり、本番の舞台に出るタイミングを逃す大事故を起こしたこともある。そのため「基本も出来ていない人が舞台に立っている」「チケットを払い戻して欲しい」などの話も聞いた。イ・スンヒョンはいわゆる“皇太子失踪事件”後、観客から厳しく叱咤された。父の名前と彼のキャラクターを組合せた“ソルンドルフ”というあだ名で呼びながら嘲笑う人もいた。

「悪質な書き込みには悩まされています。良くない目で見る人がいるのは当然です。何も知らない僕が(ミュージカルに)長く携わって来た方々を差し置いてルドルフ役を演じること自体が目障りなのでしょう」

「しばらく他人の視線や悪質な書き込みのことを忘れていましたが、いざ一気に溢れ出ると耐え難いものでした。最初はストレスも受けましたし、自分を責めたりもしましたが、最終的には『頑張ろう』と決めました。いちいち釈明するのもおかしいと思いますし。常に自分の仕事に最善を尽くせば、いつかは良く見てくださると思います」

イ・スンヒョンは「エリザベート」のソウル公演後、地方公演に出る。次の作品について質問すると「すぐに新しい作品に出演するのは申し訳ないので、しばらくは一生懸命練習する予定」だと答えた。イ・スンヒョンは「たくさん悩んだのですが、すぐに次の作品に出演することは、何も進展していないような感じだからです」とし「もう少し磨き上げてから、自分で恥ずかしくないと思えるようになった時にまた舞台に上がりたいです」と付け加えた。

「今年の年末までは一生懸命練習して、来年また機会があれば新しい作品をお見せしたいと思います。ムチよりはアメで励まして頂ければ幸いです。たくさん、応援してください」
元記事配信日時 : 
記者 : 
イ・ジョンミン、イ・オンヒョク
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